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社会人11年目、安定が約束された大手冷凍機メーカーから、デイブレイクに転職を決めた理由

2023年8月にデイブレイクに入社したばかりの遠藤豪さんの仕事人生は、冷凍機メーカー一筋。工業高校卒業後、大手産業冷凍機メーカー・前川製作所に入社。

製造現場からキャリアをスタートさせ、海外での製造経験、第一種冷凍機械責任者取得を機に、希望した設計部門へ。海外工場立ち上げにも従事するなど、11年の経験を経てデイブレイクに入社。

現在は、新たな冷凍機の設計開発などを担当するデイブレイクの屋台骨・TECチームで活躍しています。安定した大企業からベンチャー魂溢れるデイブレイクに転職を決めた遠藤さんに、これまでのキャリアストーリーを聞きました。

遠藤豪さん(29)
  • これまでのキャリア:大手冷凍機メーカー・前川製作所で11年勤務後、デイブレイクへ
  • デイブレイクへ転職した決め手:経験を活かせる業界、老舗が多い冷凍機メーカーの中で非常に珍しいベンチャー企業という面白い立ち位置に惹かれたため
  • デイブレイクの魅力:機械設計・開発に集中できる、短いスパンでのテスト検証が可能、「やりたい」が飛び交う若いイキイキとした雰囲気

高校卒業後現場で叩き上げ、海外の工場立ち上げを経験。しかし…

カジュアルな装いに、ボトムのベルトホルダーから顔をのぞかせた愛車の鍵が印象的な遠藤豪さん。子どもの頃から今に至るまで、ずっと車を愛しています。

「幼い頃から車とものづくりが好きで、ミニカーを買ってもらうと分解してまた組み立てるような子どもでした」

実家が自営業で「技術が身を助ける」と、工業高校へ進学。ものづくりにまつわることを学びながら、中でも旋盤やフライス盤などの工作機械を扱う分野に魅力を感じるようになりました。


高校卒業時の就職のタイミングでは「海外で仕事がしてみたいので、海外駐在の可能性がある企業」という基準で何社かの採用試験を受け、世界で5本の指に入る大手大型産業用冷凍機メーカー・前川製作所に入社を決めました。

「冷凍機の根幹となる、圧縮機を製造するための鉄を削り出して作る機械加工品の製造現場に行きたい」と希望していたものの、1年の研修期間を経ていざ配属となったのは、それら部品を組み合わせて冷凍サイクルを完結させる、いわゆる「冷凍機ユニット」を製造する部署の工場に配属になりました。

「高校時代に好きだった機械加工をするつもりが、あれよあれよとボルトを締めたり組み立てたり、溶接したり、配管の加工をするような部署に行くことに…(笑)。その部署で、現場の最前線に6年いました」


6年の間に、アメリカやカナダに滞在し、入社前から希望していた海外での仕事も叶います。

日々仕事をするうちに「設計者としてのスキルも必要だ」と実感。冷凍機械にまつわる国家資格の中で、もっとも難易度の高い「第一種冷凍機械責任者」の資格を取得すれば、設計の部署へ異動が叶うと言われた遠藤さん。仕事の合間に勉強を重ねて、見事試験に合格します。


いざ設計の部署へ異動したところ、遠藤さんのように実際の現場の経験がある人は、ここにはほぼいないということに気付きました。「どういうものを、どうやって作るのか、実際にお客さんのところでどう使われているのか」を6年の現場経験で知った状態で異動した遠藤さんの経験は、大きなアドバンテージ。設計の部署にいながら、機械のアフターメンテナンスや突発的なトラブルの対処などを一気通貫で担当することになりました。

その経験が買われ、若手ながらみごと海外工場の立ち上げメンバーに抜擢。「どんなライン、工具、人員が必要か」という生産技術の仕事の経験も積みました。

工場立ち上げ時、現地の担当者との思い出の写真。


そのまま海外駐在しないか、とオファーも来たものの、かつて「海外で仕事をしたかった」遠藤さんの心には、変化が生まれていました。

「ちょうど、子どもがまもなく生まれるという時期でした。単身赴任をするのか、それとも連れて行くのか。さらに円安で物価も高い状況で、当時のお給料でアメリカでの生活はなかなか厳しい。悩みました」

プライベートでの変化も踏まえながらこの先のキャリアを考える中で、遠藤さんの心の中に、ある疑問が芽生え始めました。

「確かに、大企業で安定しているというメリットはあります。ただ、運良く就職してから11年の間に、現場、設計、海外での工場立ち上げなど、幅広い仕事を経験させていただいたことで『この先30年、自分は何をするのだろう?』と、自分の人生の先の先が見えてしまった感覚になりました」

デイブレイクの第一印象は「謎」。それでも転職を決めた理由

本格的に転職を考え、「これまでと異なる新しいことをやってもいい」という気持ちで、あらゆる企業を見ました。冷凍・空調関連の仕事は3割ほどで、残る7割は、実は「設計」は共通するものの、違う分野の会社だったというから驚きです。

「たとえば、外国車のディーラーの建築を手掛けるドイツの外資系企業なども受けました。前職で求められたのが何よりも機能性で、見た目はあまり重視されなかったこともあり、見た目がかっこいいものを作ってみたい、という思いもありました。不思議ですよね、日本語で『設計者』というと機能のみを設計する担当者で、『デザイナー』というと見た目に重きが置かれやすい。でも、英語で『designer』は、それこそ『設計者』を指す言葉です」


しかし、広くさまざまな企業を見た中で、遠藤さんが最終的に選んだのはデイブレイクでした。決め手は「同じ業界のほうが、自分自身も採用する企業も、両者があまり負担ではないであろうこと」。そして、冷凍機メーカー出身だからこそわかる、デイブレイクの特殊な立ち位置です。

冷凍業界は大きい老舗の会社が多く、歴史が長ければ長いほどいいとされがちな業界です。そんな中、デイブレイクは冷凍機のメーカーでありながら、ベンチャー。これは業界にいた人ほど、謎に感じるはずです(笑)。けれど、売れているからこそ採用を強化しているはずで、どんな感じの企業なんだろうと気になったところから始まり、転職エージェント経由で応募して、入社しました」

本当にやりたいことに集中できる環境

まだまだ入社2か月。現在遠藤さんが担当しているのは、新規開発した冷凍機械を運転すると起きる問題点の洗い出しと改善など、運転解析をメインに、セールスメンバーの営業やアフターケアに対する技術的なバックアップなどを担当しています。

「たとえば一般的な冷凍の場合、細胞内の水分が氷に変わる温度帯(氷結晶生成温度帯:0℃〜-5℃)を通過するときに、その氷結晶が大きく歪になるため、細胞が損傷しやすくなります。
この『マイナス1度からマイナス5度まで』の時間が短ければ短いほど食材の品質が落ちないのですが、デイブレイクの冷凍機はここが短いのが特徴のひとつ。この温度を今よりも少しでも早く通過させることが至上命題です。機械の大きさやお客さんが導入しやすい現実的なコストのバランスを見ながら、改善に繋げています。問題があったときに解決案が出せたり、テストで予測が当たったときは嬉しいですね」


「冷凍機械メーカーで、設計の仕事」という点では同じですが、仕事の内容やスパンも大きく異なります。

「海の近くなどに、大きな冷凍倉庫があるのを見たことがありませんか? 前職で担当していたのは、そういった建築とも絡むような数か月〜年単位のプロジェクト。確かに機械の設計もするけれど建築の知識も必要で、仕事内容も非常に幅広く、本当にやりたいこととは違うこともあるはがゆさもありました。でも今は、『この機械をどうしたらよりよく効率的に運転できるか』という解決法を探すことだけに集中できます。さらにせっかちなので、年単位のプロジェクトよりは、1か月でテストして結論が出せる今のスタイルが向いていました」


仕事をする上で心がけているのは「ロジックの芯をぶらさないこと」

「理論立てて話を整理して、裏付けをしながらゴールを目指します。機械は感情がないので嘘をつきません。そこに『なんとなくこうなんじゃないか』という人間の感情論や、根拠のない勘を入れると混乱します。昨日はこうだったけど、明日は違うね、にならないようにします。感情に振り回されて痛い目を見ている設計者を見てきました」


遠藤さんのここまでの話を聞いていると「冷凍関連機械一筋の仕事人間」のように思えますが、実はいい意味で「仕事が人生のすべてになりすぎていない」バランス感覚の持ち主です。

「もし、僕にとって仕事とは何か、と聞かれたら…趣味が車なので、車のお金を払うために仕事をしているところもあるかもしれません(笑)。でも、イヤな仕事はやりたくないし、得意なところで仕事をしたほうが楽しいし、お金も稼げる。仕事は、自分の人生や趣味を謳歌するためのひとつの要素だと思っています」


愛車は、1963年の発売以来ずっと、ポルシェを代表する車である911。わかりやすい「速い」「かっこいい」だけではない、遠藤さんらしい好む理由が詰まっていました。

「ずっとポルシェ一筋です。速さやかっこよさはもちろんですが、メンテナンスをしながら長く乗れる設計思想、モノのよさ、技術の高さも魅力です。それを代表するのはポルシェのレーシングカー。壊れづらい、交換しやすい部分はあえて弱くして、そこを交換し続ければコアな部分は壊れない…素晴らしいです。自分でメンテナンスしながら乗っています。実は構造が単純なので、ロジックがわかれば原因究明がしやすい。結果的に、今の自分の仕事に繋がることもあります。機械が好きなので、せっかく乗るならそういう車のほうがいいよね、と思います」

遠藤さんの愛車、真っ赤なポルシェ。

デイブレイクを支えるTECチームに向いているのは「すべてに疑問を持てる人」

現在6人ほどいて、デイブレイクの根幹となる機械技術を支えるTECチーム。現在どんどん採用を進めていますが、2023年10月下旬の取材時点では機械の設計を担当するのは遠藤さんともうひとりの2名、さらに生産管理1名、実際にお客さんのところに納品に行くのが2名、メンテナンスなどについての担当が1名と、6名で構成されています。

「大企業だと、人が多いので苦手な人がいても逃げ道があります。でも、今のデイブレイクくらいの規模の企業だと、万が一人間関係がうまくいかないと大変だな、と思って入社してみたら、まったくそんなことはありませんでした(笑)。仕事の合間にちょっとした雑談をしたり、『みんなでランチ食いに行くか!』と、TECのメンバーで一緒にお昼に行くことも多いですし、いい仲です」


大企業を経て、ベンチャー企業に転職し、両者のまったく異なる性質を知る遠藤さんは「デイブレイクに向いている人、不向きな人は、わりとはっきりしていると感じます」と語ります。

「エンジニアには、誰かに求められた条件に対して知識やノウハウを出すのが得意なタイプと、『どうしてこうなんだろう?』と常に自ら疑問を持って、あれこれやってみたいタイプがいると思っています。デイブレイクに向いているのは後者の方。すべてを疑って、『どうしてこの構造なんだろう、もっとこうしたらいいんじゃないか』と思える方は向いていると思います。どんどん考えて、早いスパンでテストして検証して改善ができるので、楽しいですよ」


さらに、若いメンバーが多いのもデイブレイクの魅力のひとつ。

「この業界は老舗企業が多いので、40歳までは若手、40歳を超えたらやっと中堅という風潮。デイブレイクのTECチームも29歳の僕がいちばん年下ですが、セールスのメンバーは僕より若い世代がたくさんいるので、会社全体にイキイキした雰囲気があっていいですね。大企業にいるとつい『これはこういうものだ』と固まってしまいがちだったのが、デイブレイクのメンバーを見ていると、人それぞれに考えて『こうしたい』と仕事をしている姿勢は、僕自身も学びになりますし、これからの人生で生きていくと思います」。


遠藤さんのストーリーが気になった・共感した方は、記事下の「話を聞きに行きたい」ボタンから一度お話ししてみませんか?

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