メンバー解散、サービス閉鎖、残高ゼロ、借金300万円。どん底から2年で200人が働く事業が生まれるまでの軌跡

「おれこの会社辞めようと思う」

胸に刃物を突きつけられたような痛みがありました。

サービスは上手く行かず意気消沈する中、幹部4人でなんとか打開策を模索する会議での話です。2年半、共に戦った戦友の一人が「もうこれ以上、続けられない」と決めたのです。

まだまだ、これからじゃないか。何を言ってるんだ。
簡単に諦めてどうするんだ。
お前がいなくて、どうやって会社は前に進むんだ。

いや、2年半全く結果が出ない中、よく頑張ってくれた。
それだけの能力がありながら、ここにいてくれたことがありがたい。
相当悩んだに違いない。彼の覚悟を疑うようなことをしてはいけない。


....でも、これからどうするんだ。

執着、感謝、恐怖。
色んな感情がごちゃまぜになり、言葉になりません。

「実は、俺もやめようと思っているんだよね」

となりのエンジニアも辞めると言い出しました。
ゼロからRuby on Railsを勉強して一緒にサービスを作り上げた仲間でした。
彼は気難しいところもあり何度も衝突しましたが、プライドを持って仕事をする彼の事が好きでした。

そこからの話はあまり覚えていません。

数ヶ月後、共に会社を起こした創業者も辞めることになりました。

創業から2年間半、1日16時間1日も休まず働きました。

このときに残ったものは、
浮上する見込みがないサービス、
連帯保証で借りた借金300万円、わずかな口座残高、数人のインターン生。

「世界を変えるようなサービスを作りたい。」
そんな思いで会社をはじめました。

不安もありますし、周囲は当然賛成する人ばかりではありません。
それでも前だけを向いて、自分はできると信じて走ってきました。
自分を信じる心だけが前に進む力をくれる希望です。

サービスが失敗することも、お金に困ることも大した問題ではありません。
心を乱すのは、2年間半、走りきって何も成果を出せなかったことは事実です。

「お前は何もできない」

これまでは聞こえなかったそんな悪魔のような声が、この時ははっきり聞こえてきました。

創業

株式会社div(旧株式会社we-b)は、2012年の3月、私が大学4年生の頃に起こした会社です。

私は当時、社員数30名程度だった株式会社じげんに第一期新卒のエンジニアとして内定を頂いており2012年4月に入社予定でした。

しかし、「どうしても自分でやりたい」という想いがぬぐえず、内定を辞退して独立することを決意します。

辞める時は社長の平尾さんに厳しい言葉もいただき育ててくれた先輩方に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

そんな後ろ髪を引かれる思いをしながらも「やらない後悔を残す人生にだけは絶対にしたくない」と何度も自分には言い聞かせて会社を去ります。

仲間も資金も企画も技術もありませんでした。
創業から2年はひたすらlogという記録系のWEBサービスを作っていました。

オフィスは8畳のマンションの一室。自分の家はなく寝泊まりはソファー。

1日16時間休まずに働きました。サービスリリース時は盛り上がりをみせ万単位の投稿が集まりました。しかし、これを最後にサービスの成長は停滞します。

資金も半年で底をつき、目の前にキャッシュアウトが見えていました。
「諦めなければチャンスがある」と信じ、生き延びるために受託開発をして食いつなぎます。当時のチームはインターン生を含めると10名弱。

当時の仲間は、新しいサービスを一緒につくることにワクワクして入ってくれたので、受託開発は自分がやるようにしていましたが、どうしても仲間を頼らざるを得ないことも多く負担を強いてしまいました。


そうこうしているうちに、2年がたち2014年の夏。GunosyやMERYをはじめとした同世代の起業家のサービスはもはや雲の上と言ってもいいほどの成長を見せていました。

GunosyやMERYの創業者はサービスの開発初期の頃から知っていたので、こうも差がつくのか、自分は2年間なにをやっていたんだと悔しく思う日々でした。

成長した会社がある一方で、解散したり表にでなくなった会社がたくさんあることも知っていました。表に出なくなったという意味では受託で食いつなぐリビングデッド状態だったこの頃の自分たちも同じです。

受託をしながら、なんとか空けたリソースで2つ目のサービスをリリースしました。

Class(クラス)というサービスです。

Classは、ランダムに選ばれた同い年の男女10人で1ヶ月限定で、コミュニケーションできる学校のような場所をつくるSNSです。コンセプトが受けて、IT界隈では、ほとんどの人が覚えているくらい話題になりました。

しかし、こちらリリース後、多くの問題を抱えてわずか3ヶ月でサービスの終了します。

Classが終わって間もなく、logのアプリ版をリリースするのですが、こちらもなかなか上手く行きませんでした。

チーム解散

「このままだとまずい」と思っていた矢先、ダムが決壊したかのように仲間が辞めていきます。これが冒頭の話です。

現状を打破するためのサービス企画のMTGで幹部4人のうち2人が辞めると話を切り出しました。
そして、その数ヶ月後、共に会社を立ち上げた共同創業者も辞めました。

その頃あるイベントの食事の席でサイバーエージェントの藤田さんとお話させていただく機会がありました。

なんとかlogを成功させるヒントを得ようと食事の席で隣りに座りサービスを必死にアピールします。しかし話し始めてすぐ優しくこう言われました。

「そのサービスはうまくいかないから、会社をリセットしたほうが良いよ」

言われた瞬間は謙虚になれず、絶対見返してやると思ってしまいました。ただその時、何か自分の心を見透かされたような気持ちがしたのも事実です。

logというアイデアが出てから2年がたっていました。今、ゼロから起業するなら本当に今のサービスをやるのかと言われたら自信がありませんでした。ずっとやり続けた自分を正当化したかっただけかもしれません。

(ご助言いただいた食事の席にて)

どん底からプログラミング教育事業


「成功するまで絶対に諦めない」と起業するときに決めていたので歩みをとめることはありませんでした。

ただ、この頃はさすがに精神的に負担がかかっていたのか、渋谷のセルリアンタワーの周りをぐるぐる散歩しながら桜丘にあるオフィスに戻ることができず、何度も深呼吸していたのを覚えています。

どんなに崇高な理念を掲げようとも結果をだせないリーダーは無価値です。この事態も全て自分の至らなさが招いた結果でした。

「このままではいけない、なんとかしなければ」

必死で新たな事業企画を考えました。これまでの失敗を活かして、事業企画で意識していたのが次の3つのポイントです。

自分の得意なこと × これから伸びる市場 × マネタイズしやすいこと

これらのポイントを押さえて一番いけるとおもった案が、質問し放題が特徴のプログラミング教育事業事業です。

私は学生時代に独学でプログラミングを学んでいて誰にも聞けずとても苦労しました。自分でサービスつくれるまで1年半はかかりました。

一方、創業直後に私の横で全くの未経験からプログラミングを勉強した学生が2ヶ月足らずでバックエンドとアプリを一人で書き上げてサービスリリースしていたのを目にしました。

この効率の良さを実現したのは「わからないことをすぐに聞ける」環境です。このインターン生の隣には、いつも私が座っていて質問に即答していました。

「世の中のほとんどの人は、時間をかけて苦労しないとプログラミングは身につかないと思っているけど、本当に良い環境で学べれば独学の5倍〜10倍の早さで学ぶことができる」

事業企画中に、投資家や先輩に何人にアドバイスもらったところ、賛否はちょうど真っ二つに割れます。自分でもいけるのか半信半疑でした。資金はなく悩む猶予もなかったのでもうやるしかありません。

プログラミング教育サービスの名前は、テクノロジーを集中して学ぶと言う意味でTECH::CAMPにしました。

講義なし、質問し放題、1ヶ月でサービスを作れるようになるの3つが特徴です。
「人生を変える1ヶ月」がキャッチコピーです。

(当時のWebサイト)


オンラインのみで効率の良い教育をする自信はありませんでした。そのため、対面で私が教える個人塾のようなスタイルで始めます。

WebサイトをつくってFacebookで拡散したところ、10万円の受講料にも関わらず、数日で20人の受講が決まりました。

「もしかしたら、これは需要があるのかもしれない」

暗闇の中でわずかな光を見た気がしました。

(最初のプログラミング教室の様子。マンションの一室)

TECH::CAMPの急成長

ここからTECH::CAMPは成長をつづけます。受講生は月次で20人→60人→90人→120人→160人と規模を拡大。最高の学習環境を提供するというコンセプトだけは維持できるように、教材とメンターの質にはこだわってきました。

(参加者が100名を超えたキックオフ会の様子)

質問対応はオンラインと教室での対面を組み合わせて提供しています。

教室を持つことはIT企業からすると敬遠しがちですが、最高の学習体験を提供するために、教室は重要な役割を果たしています。

集中して学習できる空間、一緒に勉強する仲間、信頼できるメンター、これらのおかげでモチベーションを落とさずに学習を乗り越えることができます。

(拡大移転した渋谷教室の様子)

現在の2017年4月は月次で500名以上が受講。
一部上場企業の100名単位の新人研修にもご利用いただいています。

スタートから2年で累計7000名以上の方に受講いただきました。 日本最大級の短期集中プログラミングスクールになっています。


教室は全国10教室に増え、さらに拡大を続けています。※オンラインのみの受講生も増加しています

TECH::CAMPに加えて、本気でエンジニア就職を目指す方のために10週間でエンジニアとしての転職を目指すTECH::CAMP EXPERTも開始しました。

選抜制で1日10時間、每日教室で学習。仕事は辞めてきてもらいます。
参加費用は40万円で選抜制。人材紹介免許も取得し、転職まで全員完全にサポートします。

メンターの中で特に技術力が高い上位10%だけが指導にあたり、一般的なエンジニアの実務経験1年〜2年相当レベルまで一気に引き上げます。

(EXPERT受講生の学習の様子)

卒業生は、NewsPicksやチームラボなど上場企業、急成長企業に内定を獲得しています。
TECH::CAMP EXPERTはTECH::CAMPを超える急激な勢いで事業を拡大中です。

今後は、TECH::CAMPと研修、 EXPERT主軸に事業拡大を目指しています。



2年前、私とインターン生数人しかいませんでした。
今は社員は30名。プログラミングを教えるメンターは170人を超えました。どん底から2年で、従業員数200人を超える会社に成長しています。

2017年はさらに倍の人数に拡大する予定です。

(2017年1月に開催した全社総会 divergence2017の様子)

ビジョン「すべての人が幸せに生きる世界をつくる」

会社が成長する中で、改めて自分の人生とこのdivという会社について考えるようになりました。

自分が人生で一体何がしたいのだろうかと。
それは「幸せに生きる」というシンプルな答えでした。

そして、自分が幸せに生きるための最良の方法は、「人を幸せにする」ことだと気づきました。

私は、会社を大きくしたり、競争したり、富を得ることに関心がありません。

世界の人々が心から幸せを感じて生きる世界をつくりたい。
そのために事業を通じて、人生を劇的に変えるような機会を提供したい。
私の想いはそれだけです。

div社の基本理念は「人生にサプライズを」。
ビジョンは「すべての人が幸せにいきる世界をつくる」と定めています。

ビジョンの実現に対して、私達のいる場所は、まだ道半ばで100分の1にも達していません。
しかし、私は必ず実現できると信じています。

社名であるdivは、divergenceの略で分岐点という意味があります。
これからも誰かの人生のdivergence(分岐点)となるような会社であり続けます。

株式会社div's job postings
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