建築土木の測量、ロボットの眼、医療用3Dスキャン。「点群3Dデータ(Point Cloud)とVRの活用」に関してまとめました。

こんにちは。平素からお世話になっております。DVERSEの澤村です。

最近、会社で点群データ(Point Cloud)というものを扱っており、色々な取り組みをしています。

病院の治療室、ゲームセンターや街の風景など色々な点群データを取得し、VR環境に入って試したりしています。目の前にあった景色をVRで見れるのってなんか不思議な感じがしますね!

点群という言葉は、建設業など一部の業種では使われているのですが、エンジニアであっても一部の人にしか馴染みのない言葉です。ただ、VRやデバイスの価格が下がったことにより少しずつ注目されてきていますし、弊社が点群データを扱って何をしているのか知ってもらいたく思い、今回調べて見ました。

kinectやgoogle tangoの登場により、VRとどう組み合わさっていくのかなというところを少しでも感じていただければと思います!また、よく道で見かける建設業の人が測量しているのは一体何をやっているのか、点群をどう活用しているのかということも知っていただければと思います。

そもそも「点群」とは?

点群データ(ポイントクラウド)とは、「XYZの座標データ+RGBの色データの「点」の情報がたくさん集まっているデータ」のことです。

簡単にいうと何ですかね?うーん、これについて自分も初めは何と説明すれば良いのかよくわからなかったのですが、平たくいってしまえば、「目の前に広がる景色の物体の位置と色を点状に表す」という感じです。

多分よくわからないと思います。僕も初めよくわかりませんでしたし、完全に説明が下手なだけです。。。

とりあえず、取得した点群データを記録してVRでみるっていう動画を何本か載せておくのでそちらをみてイメージしてもらえればと思います!

以前、弊社では「点群データ」の撮影に行ってまいりました。

こういった物件の位置情報と色データを取得した点群データや、

ゲームセンターの内装の点群データを取得するということも実験的に行ってきました!

また、他社さんと共同で、病院の施設内の点群データを取得したりしています。

もともとこういう治療室の風景(360度動画)から


点群データ(point cloud)で取得するとこんな感じであとで振り返ってみることができます。


点群データ取得 3つの方式(今まで)

点群データ取得と一言で言っても基本的には主に3つの方式で取得することが多かったようです。

空中からドローンなどの無人航空機を飛ばして取得する「UAV(Unmanned aerial vehicle)」、よく建設業の方が道路などで機械を立てて測量している「レーザースキャナー方式」、車両に撮影機械を装着して車を走らせながら道路現況調査(道路・構造物・付属物・占用)の撮影を行う「MMS(Mobile mapping system)」という事になります。


引用:i-construction(トプコン社):http://www.topcon.co.jp/positioning/products/pdf/3D_J.pdf

点群データ取得で何ができるのか?

ところで、「点群データ取得することによって一体何ができるの?」って疑問に感じる方も多くいると思います。

主に、「ある瞬間の景色を3dデータとして残す」ということに価値があると思います。

最近では、文化財の点群データを取得し、もっとも良い形で文化財を保存するという取り組みもあるようです。


2014年にNTTファシリティーズが行った山口県下関市の有形文化財「旧逓信省下関電信局電話課庁舎(現 田中絹代ぶんか館)」の3Dモデル化プロジェクトにて3Dレーザースキャナーのデータより作成されたBIMデータ
引用:http://news.mynavi.jp/photo/series/computer_vision/084/images/002l.jpg

例えば、

建設業で何か新しいものを作ろうとするとき、空中から取得した点群データによって、立てる前の状態、土量管理、出来形管理などを行うことができます。工事の施工に当たり、図面通りに少しでも近づけるため、寸法、形状などが規定されています。それを満たした形で工事を行わなければいけません。

道路工事の際など、さらに多くの検討すべき基準があります。基準の高さ、幅、道路の長さ、平坦性などを確保するために使われます。

引用:i-construction(トプコン社):http://www.topcon.co.jp/positioning/products/pdf/3D_J.pdf

もちろん、人力で計測しようとすればできる部分もあります。

しかしながら、施工者が限られた時間で工事を完了させようと考える場合、時間と人件費など膨大なコストがかかってしまいます。また、人間では計測できず、機械に頼らざるを得ないポイントも多くあります。

人が立ち入れない危険箇所、高所の機械設置、広範囲の計測、地上の盛り上がり、障害物を考慮した設計などを意識して工事を進める場合です。こういったケースでは、設計側には限られた期間内で計測、設計まで済ませる必要があります。かつ、それをスピーディーに完了させる為、このような点群データを活用して工事が進められております。

引用:i-construction(トプコン社):http://www.topcon.co.jp/positioning/products/pdf/3D_J.pdf

なぜ、今、点群データ取得が注目されるのか?

今まで、点群データを取得するのは、建築業の人たちが施工前にシミュレーションをするのに使われることはありました。

しかしながら、他に画像処理の分野の研究者の方などは一部実際に開発運用してみたり、他の業種の人も一部興味があり、実践的に使う人もかなり限られていました。

そのため、画像処理を扱う開発者にとっても、建設業など一部の人以外には値段という面で非常にネックになっていたようです。興味を持っても試すことができず、悲しいことにほとんど認知されない状態が続いていました。

理由は点群データを取得するための機材が非常に高価であるというところにありました。

2010年くらいまでは点群データを取得する機材がなんと一台数千万円もするのが普通だったらしいです!これでは、企業が導入を考えるのも躊躇するし、画像認識や3d技術に興味があっても試しに触ってみようなんて気軽なことは言えませんね。実際、一部の建築業者とかなり限られた開発機関などにしか持つことはできなかったようです。。。

それが2010年以降、

建築業のような専門業者、一般の開発者なども少し手の届きやすい価格になりつつあります。

工事施工などを行う業者向けには、2011年、500万円の小型、軽量3Dレーザースキャナー「FARO Laser Scanner Focus 3D」が誕生しました。

このデバイスの誕生により、今まで、ソフトとハードで数千万円したものが、500万円にまで価格を抑えて提供されるようになりました。


引用:建設ITワールド:http://ieiri-lab.jp/it/2011/05/5003d.html

その後、建設ITジャーナリストの家入龍太さんがIT建設メディア建設ワールドの記事「ついに200万円を切った!ライカが世界最小の3Dレーザースキャナー」で紹介されているように、米国ヒューストンで開催された3D計測イベント「SPAR 3D EXPO & CONFERENCE 2017」では、なんと200万円を切った世界最小サイズの3Dレーザースキャナー「BLK360」が提供されるまでに至っております。すごい変化ですね。

引用:建設ITワールド:http://ieiri-lab.jp/it/2017/04/leica-blk360-scanner.html

一方で、点群のデバイスとは別に、デバイスの発展と連なり、点群処理のソフトウェアの提供をする会社も少しずつ増えてきつつあるようです。

<点群データを取り扱うソフトウェア>

また、一般向けにも大きな変化がありました。

Microsoftの開発するKinectの登場により、劇的に点群データ取得する3Dスキャンマシーンの導入コストが劇的に下がりました。(なんと、数万円程度!!)


引用:https://www.extremetech.com/wp-content/uploads/2013/07/kinectp-640x353.jpg


今では、google daydreamというモバイルVRの共通規格、Tangoというモデルによって、
スマートフォンタイプで持ち運びのできる形式で点群データを取得できるようになりました。値段も他のスマートフォンと同じく数万円で手に入るくらいコストが抑えられています!(すごいですね!)


今ではこんな小さなスマートフォンで点群データが取得できる時代になりました!!これらのデバイスの誕生により、一般の人々の手に届きやすくなってきました。

現状、点群データ取得はどういった状況なのか?

点群処理は昔から高価な3D計測器を用いる分野では存在していたのが、上述したように工事施工者などの専門業者向け、一般向けに以前よりも手の届きやすい形にはなりつつあります。

工事施工者などの専門業者向けには、価格を500万程度に抑えた「FARO Laser Scanner Focus 3D」、価格を200万以下に抑えつつ、デバイスも小型化された世界最小サイズの3Dレーザースキャナー「BLK360」の登場がありました。

また、一般の方には、Kinectやgoogle Tangoの登場で、誰でも手を伸ばせるくらいにまで進んできました。

ただ、前述した通り、点群データ取得のための機械は非常に高価で一部の専門的機関にしか使われることがありませんでした。

それに加えて、とても高価だったため、まさに選ばれし者しか触れないすごく専門的な物だというイメージが植えつけられてしまいました。

そのため、点群という言葉を知っているのはエンジニアの中にもほとんどいないですし、建設業以外の会社でもほとんど触られておらず、一般向けにも2010年kinectの登場によって、少しずつですがポツポツと利用者と認知が増えてきたのですがまだほとんどいません。

ただ、今まで書き記してきたように、点群データ(point cloud)というものは、専門業者向けのハードの価格低下と一般向けのkinectやgoogle tango、そしてそれに伴ったように続々と各社が関連機種を提供するようになってどんどん手に届きやすいようになっております。

また、Oculus、HTC Vive、Playstation VR、FoveのようなハイエンドのVR機器や、google daydream、gear VR、ハコスコのような持ち運びのできる安価なもののようにVRデバイス自体の値段が少しずつ下がったことにより、目の前で3D点群データを取得することができるようになりました。また、前述したように、その点群データの中に入り込んで、取得したデータをVR空間上で閲覧できるようにもなりました!(夢が広がりますね!)


そんな感じで、弊社では、点群データ、VRなどを中心として、日々、調査開発を進めております!もし興味があれば、いつでもご連絡してください!もしよければ一緒にプロダクトを開発しましょう!

こちらからは以上となります。引き続き宜しくお願い致します。

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