【ゆびさきをハックするブランドコミュニケーション】「ブランド領域におけるSales×Creativeの取り組み」~時代と共に変わっていく表現とニーズに2人はどのような視点で寄り添っているのか~

FIVE は「動画配信テクノロジー」と「モバイルファースト・クリエイティブ」を組み合わせて、スマートフォンでの映像流通を一手に担う事業を展開しています。

そんなFIVE社が「life at FIVE.」と題し刊行するインタビューシリーズ。

これまでにファウンダーや現場で活躍するメンバーへの独占インタビューや機械学習をテーマにしたエンジニア座談会の模様など、各人のバックグラウンドや想いなどを通して、現在FIVEが行っている事業と実務、働き方や今後のビジョンを中心にお届けしてきました。

<前回までの記事は以下のライブラリよりご確認いただけます>

今回はブランド広告主向けのプレミアム PMP「*Moments by FIVE」に携わっているセールスマネジャーの黒川、クリエイティブの稲葉にインタビューを敢行いたしました。クリエイティブの表現方法やニーズが時代と共に変わっていく中、二人は日々どのような視点をもってその変化に寄り添っているのか。普段の業務の話と共に赤裸々に語っていただきました。

黒川 隆雄
ファイブ株式会社 Sales & Marketing, Brand Solutions Manager
新聞社での紙媒体の広告営業をファーストキャリアに置き、その後博報堂に入社、
消費財メーカーのブランドコミュニケーションに携わる。
現在は「*Moments by FIVE」のセールスとマーケティングに従事。
稲葉 厚
ファイブ株式会社 Creative Development Designer
専門学校在籍中に平面グラフィックデザインを学び、映画のポスター制作や販促デザインなどを経験。
前職ではアニメや映画に関する動画コンテンツの制作に従事。
現在は「*Moments by FIVE」内のブランド案件デザインを主に担当している。

日々蓄積するシビアな配信データと向き合ってクリエイティブを提案

菅野:今回はブランドセールスチームの黒川さんとクリエイティブチームの稲葉さんにインタビューです。ブランドセールス×クリエイティブということで、広告主さんのモバイルシフト・動画シフトをど真ん中で進めるお二人です。普段、どんな風に一緒に動いているかを紹介してもらっていいですか?

黒川:シンプルに言えば、モバイル動画広告のクリエイティブ企画案を一緒に考えて、提案しています。例えば、動画広告の配信を考えているけれど素材を持たれていない広告主に対して、FIVEがその内容を提案したり、あるいはCM用など動画の素材はあるけれどモバイル向けに編集の余地があるクリエイティブに対して、アレンジ案を提出したりと。FIVEのプラットフォーム上に配信いただくためには、クリエイティブも合わせて提供することが大きな武器となっているので、しっかりと連携をとって進めています。

菅野:動画クリエイティブの分野では、制作会社さんやクリエイティブエージェンシーが存在がしているわけですが、FIVEとしてのクリエイティブの価値はどのようなところにあるのでしょうか。

稲葉:FIVE の広告プラットフォームにはミレニアル世代のユーザーが多く、リーチ規模はアプリユーザーのみで約3,500万人にのぼります。配信テクノロジーとオーディエンスを自社で抱えていることを前提に、クリエイティブチームはユーザーが興味をもってもらえる動画広告の作り方を日々磨いているので、まずはその点が他社と違いなのではないかと思っています。「反応がなかった」という作り手にとってシビアなデータにも向き合ってさらにクリエイティブを改善していきます。

黒川:そうですね。動画広告を今までたくさん制作して自社プラットフォーム上で配信してきたので、FIVE内にはシビアな配信データが膨大に蓄積しています。データから得られた知見をもとにクリエイティブ案を提示出来る事も、他の制作会社と比べると大きな違いかなと。さらに、実際に受注した案件を配信しながらデータのフィードバックをリアルタイムで把握して改善につなげられる、という柔軟性もポイントかと思っています。


自社プラットフォーム上で、動画制作・配信・データ分析まで、まるごとやっているのがFIVEの強み

菅野:反対に、いま、ブランドマーケティングのクリエイティブ提案時に苦労する部分ってどの辺でしょう?

稲葉:クリエイティブの立場からいえば、ブランド広告は案件によってKPIが異なることですね。KPIごとに、ご提案できる幅が広いため、さまざまな表現方法を考えることが出来ます。その中でどれを抽出して企画案を組み上げるのかが難しいと感じます。

菅野:確かに、以前よりは指標は定まってきたものの、その指標を狙って上げていくクリエイティブをつくっていくことはチャレンジですね。

黒川:セールスの立場からいうと、FIVEが考えている配信方法やクリエイティブの枠組みをどれだけイメージしてもらえるのかがカギになっていると思います。そもそも、FIVEの立ち位置はあくまでメディア・プラットフォーム側で、広告会社と同じレイヤーで広告主とコミュニケーションが取れるケースは必ずしも多くありません。うまく機会をいただいたとしても、例えば一つのメディアとのタイアップ動画の提案などは施策として伝わりやすいですが、FIVEの場合は「多くのメディアと連携していて、その上動画も作ってるんです!」と伝えても、「それ代理店でもできますよね」って思われる事もしばしばあったりだとか...。

菅野:ブランドマーケティングの領域で、テクノロジーを自社で持ち、クリエイティブも自社で制作するサービスを提供しているプレイヤーは数少ないです。その新しい業態を理解してもらうことが最初に来ますね。

黒川:そうですね。FacebookやYouTubeを提供するGoogleなどに代表される各動画プラットフォームは、蓄積させたデータを軸にしたクリエイティブ効果のフィードバックは可能だと思うのですが、加えて「それを踏まえて最適なクリエイティブを作りますよ!」という部分まで担っているのはFIVE以外にないと思っています。

稲葉:配信のレポートが出た上で更にクリエイティブを改善するサイクルを持っているのがFIVEの特徴なので、今後もそこを広げていきたいなと思っています。

黒川:モバイルを起点にしたコミュニケーションをしたいという要望を広告主からいただいた場合、ターゲットは決まっているけどクリエイティブはこれからという段階であれば、「クリエイティブも配信もデータ分析も、FIVEに全てお任せください!」とけっこう強気で提案しています(笑)。

稲葉:既存サービスから脱却してモバイル起点の新しいサービスへとリニューアルする際の認知向上施策について、クリエイティブの立場から担当しているのですが、FIVEが制作したキービジュアルをモバイルだけでなく、屋外看板やパンフレットにも活用いただきました。メディア・プラットフォーム側がこういったかたちでクリエイティブに関与することはあまりないのではとありがたく思いますし、モバイル起点のデザインが日常空間の様々な場面に溶け込むように変わってきているのを実感しました。

菅野:動画に限らず、生活者のモバイルスクリーンへの滞在時間が多くなるにつれて、モバイル向けのクリエイティブやデザインの重要性の比率が高まってきていますね。

黒川:コンテンツが表示される画面が時代とともに小さくなっているので、テレビの大きな画面で流すための色々な要素が散りばめられた動画やクリエイティブはどんどん汎用性を失いつつあるというか。

菅野:テレビ向けに作られたビッグ・アイディアとキービジュアルを全媒体に一律展開するという世界観から変わりつつありますよね。

黒川:私は元々新聞社にいたんですけど、テレビがここまで普及する以前は新聞が広告媒体の代表格だった時代もあって、そこで良いコピーを書いてグラフィックも作ってそれを多方面に波及させていく流れだったと思うんです。だけど数十年前からはテレビCMが台頭して、CMを起点に作られたクリエイティブが新聞広告に転用されるという流れに変化していったわけで。なので、今後はもしかしたらさらに起点が変化して、モバイルがコミュニケーションの出発点になっていくような気もしますね。


雑誌的な“グラフィックデザイン”の考え方を、モバイル動画に転化するのがミッション

菅野:デバイスやタッチポイントが変わるにつれ、コミュニケーションの起点が変わるという話が出ましたが、特に動画という観点で言うと作り手としてはどのように捉えていますか?

黒川:動画はどうしても「文脈のある一定の長さのコンテンツをどう作るか」と言う考え方になるものですが、FIVEが制作しているモバイル動画広告はどちらかと言うと紙媒体の“グラフィックデザイン”に近い領域だと思っていて。新聞や雑誌広告を掲載しても大多数の人が短時間で次のページにめくってしまうように、FIVEの配信で大きな割合を占めるインフィード型の動画広告も、強制視聴ではないので冒頭の数秒間の間に離脱する人もいるわけです。テレビCMのように番組コンテンツの流れの強制的に差し挟まれる「インストリーム型」とは視聴のされ方に大きな隔たりがあると思います。

その中で重要なのは、いかに短時間で読者を引き付けてちゃんと見てもらうか、あるいはすぐに通り過ぎたとしてもきちんと印象を残せるかだと思います。なので、ある意味テレビCM登場以前のトラディショナルな広告フォーマットを、どうやってモバイル動画という現代的な表現形式に転化するか、というのがFIVEの動画クリエイティブのミッションなのかなと。

とかく動画広告と言う表現はCMの延長で考えられがちですが、実際お手本にすべき部分は違うところにあって、「雑誌の一面広告を見てどう感じる?」という視点の方が、FIVEのクリエイティブで共通項が多い気がしています。

菅野:メディアコンテンツの観点で見ても、スマートフォンメディアは「雑誌的だなぁ」って思うことがすごく多いんですよね。動画メディアはフォーマットの特性上、やはりテレビがアナロジーになりがちなんだけど、すくっているニーズは実は雑誌的、というものも多くて。スクリーンゆびさきでをスクロールする行為も、雑誌をぱらぱらめくる瞬間に近い。また、個々のアプリはかなりテーマ設定がはっきりしてターゲット層が明確なので、接触しているというモーメントで考えてみても、「フォーマットは動画とはいえ参考にすべきは雑誌のグラフィックかもしれない」というような考えも生まれてくるというか。

黒川:たぶん、世界観はそういう事だと思いますね。稲葉さんも、前職でもクリエイティブ制作会社で映像をガシガシ作ってきた訳なので、そのあたりけっこうギャップを感じているのではないかと推察しています(笑)

稲葉モバイル上で画面をスクロールする指先を止めてもらうという点では、今まで僕が作ってきたような起承転結の構成だとなかなか難しいなと感じています。それこそ冒頭から印象付けるために、ビジュアルでインパクトを出したり、効果的なコピーを考えたり、今までの動画の作り方ではない手法を用いることが、ユーザーの指を止めて視聴してもらうことに繋がるのではないかと思っています。菅野さんのいう「雑誌的」という感覚は僕も感じてます。


ブランディングのゴールの多様化に合わせて、体制面・データ管理方法から提案

菅野:この話面白いのでもう少しききたいんですけど、そういう環境の中で、企業やブランドはこれから何を求めると思いますか?僕らも手探りですし、動画と一言でいっても、CM的な考え方も雑誌のグラフィック的な考え方もあると思いますし。そういう情報の流通環境が変わっている中で、ブランディングやプロモーションのためには、どういうことが大事になってくるのかなって。

黒川:端的に、モバイル動画広告の表現の広がりと並行して、動画広告で達成したいゴールもどんどん広がっていくのではと思います。モバイル動画がはじまった当初はCM素材をモバイルにも流すという発想から始まったから、大半は新商品などの認知促進が目的の中心だった。だけど最近は「モバイルではもう少し詳しく理解してもらいたい」だとか「興味関心をちゃんと持ってもらいたい」といったより深い部分でのブランディングを目的にしたキャンペーンも増えてきていています。そうなってくると、今後は目的をきちんとブレイクダウンしてそれぞれに最適な打ち手を考えることが問われるかなと。

菅野:「一つの動画クリエイティブで全部をまかなえるというのは考えづらい」という事ですよね。作り分けるのも面倒臭いし、要素を全て詰め込みたい、という顧客の要望に対してどのようにバランスを取って考えていくべきなんですかね?

黒川:そもそもモバイル上ではユーザーもコミュニティも細分化してきていて、それぞれに対した最適な伝え方も違うはずなので、全てを一つで、というのがもう成り立たないとご理解いただくしかないかなと(笑)なので、FIVEの提案においては、ターゲットユーザーや目的ごとの見せ方のバリエーションや、配信データ分析と連動したクリエイティブPDCAの体制など、単なる企画案以上のものを見せるのが前提になってくるのではと思っています。

菅野:たしかに、クリエイティブのサポート体制から提案することは増えていますね。それでは最後になりますが、お二人がこれから一緒に働きたいと思う人はどのような方でしょうか?または、どのような方がFIVEに合っていると思いますか?

黒川「変化を楽しめる人」だと思います。会社としてもまだまだスタートアップ期ですし、市場環境的にもまだまだ拡大していきます。そして、グローバルプラットフォームをはじめとした競合も多い中でFIVEなりの立ち位置を作っていかないといけない。今私たちが展開しているサービスは、もうすでに単なるメディアの枠売りではありませんが、これからもさらに有効な打ち手をスピーディに考えていかないといけません。自分たちも周りもかなりの速さで変化し続けるので、そういう不安定な環境がワクワクする!と思ってくれる人が合っているのかなと思います。

稲葉:そうですね。クリエイティブチームとしてもやはり、変化に沿って色々な面白い提案が出来る人かなと思います。

黒川:あと、FIVEのプラットフォームを使って何をするのかを考えるのも大事なのですが、もっとクライアント目線に立ったり、生活者目線に立って、最適なマーケティングを意識していくことが必要になっていくと思っています。

菅野:それはおっしゃる通りですね。このインタビューシリーズでは、この質問を毎回きいているのですが「変化に対して前向き」という要素が必要だと話す人がほとんどです。

黒川:それは、やっぱり大前提だと思いますね。

菅野:面白い話を沢山聞けた気がします。黒川さん、稲葉さん、本日はありがとうございました!

黒川&稲葉:ありがとうございました!

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