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リモートワークってどう?69人に聞いたアンケートから見る「働き方」のリアル

2018年12月、株式会社Flucle(フラクル)は「リモートワークに関するアンケート」を実施しました。

きっかけは、働き方に関するリアルなアンケートが欲しいね、という社内の小さなアイデアでした。

しかし結果として、そのアイデア以上の「気付き」を得ることができたため、これは社内だけで終わらせずに、ぜひ「働く」に関心のある方々にも読んで欲しい!という思いから、記事化をすることになりました。

せっかくなので、フルリモートワークを導入し、働き方に関する事業を行っている会社として、社内の意見も織り交ぜてお届けします。


【登場人物】
三田 株式会社Flucle代表、社会保険労務士。社員を放し飼いしている。
本田 広報担当、ライター。家では仕事ができず、放浪をしながら書き続ける日々を送る。
ゆるぎ アンケート実施&データ化を担当した、入社2年目女子。家での仕事が一番はかどる派。
それでは、お気楽にお読みください!

どんな年代の人が答えてくれたの?

今回のアンケートは、株式会社Flucleのメールマガジン購読者・Facebookを中心に広く回答いただきました。

上記は、株式会社FlucleのFacebookフォロワー層の年齢です。創業4年目、経営層も30代前半であることから、比較的若い世代のビジネスパーソンからの回答が多く集まりました。

ゆるぎ
ちなみにFacebookフォロワーの男女比は、男性72%・女性28%と、男性が多くなっています。
三田
25〜45歳にフォローしてもらえているのは、割と理想的。今取り組んでいる働き方改革の事業は、新しい世代の人の価値観に沿っているからね。40代以上は「勤め上げる」という感覚がまだ強い年代だと思っています。
本田
社畜にはなりたくない、組織に属するのはイヤだ…と声をあげているのは、やはり若い層ということですね。
三田
今の若い人たちは、「働く」に自由を求めていて、「自分らしく、自由に働く」がキーワードになっているでしょう。でも40代以上では、「介護で」とか「仕方なく」とか、ライフイベントに紐付いたリモートワークの必要性が出てくると思う。まあ、女性の場合は若い世代にも育児需要はあるから、半々かも知れないけど。
ゆるぎ
今回のアンケートは、会社に属する方に限らず、フリーランスの方にもご協力いただきました。実は、テーマがリモートワークということで、当初は回答者を会社員に絞っていましたが、すぐに「フリーランスだけど回答したい」というお声を何件もいただいたため、募集方法を改定しました。ユーザーからそのようなお声をいただけたこと自体が、大きな収穫です!

Q1 あなたの仕事内容を教えてください

本田
「リモートワークに関するアンケートに答えて欲しい」という、一銭の得にもならないお願いに、「OK!いっちょ協力したろ!」と気持ち良く応えてくださったのはどのような職種の方々?
ゆるぎ
記述式で回答いただいたため、集計時にある程度カテゴリわけさせていただきました!

具体的には、
管理系:総務部、財経部など
教育系:教授など
医療系:院長、看護師、介護士など
の回答があり、本当に多種多様な職種の方からお答えをいただいていることがわかります。

Q2 あなたの役職を教えてください

ゆるぎ
「役職なし」の方が約7割を占めました。株式会社FlucleのSNSのフォロワーをはじめ、社員と繋がりのある方々の自営業・フリーランス率が比較的高いことが、改めてわかりました。

三田
もう少し経営者がいるかと思ったけど…
本田 
リモートワークに興味があるのは、経営者ではないってことですね。
三田
でも、そもそも社長にはリモートワークという概念がないから、当たり前。社長って、許されて働く身ではないから、自分がリモートワークをしていると意識はしていない。
本田
逆に、個人事業主の方からは「会社員ではないけど回答していいか」と質問もいただいたので、会社経営者ではなくフリーランス・個人事業主の方にとっては、リモートワークは興味を引くテーマだったのかも知れませんね。

Q3 現在の仕事の勤続年数を教えてください

ゆるぎ
現在のキャリアが5年に満たない層が61.9%と、多数を占めました。これは、回答者に若い世代が多いのはもちろんのこと、転職の自由度が高い社会になりつつあるということを示しているようです。
本田
20代のフォロワーが約25%と推測すると、キャリア5年以下の中には、30代以上の方が多く含まれているということになるので、転職経験者が多いことも分かりますね。会社員からフリーランスへの転身をした、という方も多くいそうです。もはや勤続年数だけで社会人としての価値は測れない時代になっていることを実感できますね。
ゆるぎ
働き方改革・リモートワークという言葉を理解し、新しい働き方を柔軟に捉えている方々が回答者の中心ということが推測できました。

Q4 この1年に取り入れられた業務改善の施策はありますか(複数回答可)

ゆるぎ
働き方改革でどのような施策から導入するかは、業種や勤務形態によってさまざまですが、「ノー残業デー」「フレックスタイム」の導入などの勤務時間に関することが15%、「ビデオ会議の導入」「直行直帰」の業務効率化に関することが22%を占めました!
本田
「その他」が13.3%あるけれど、どんな回答があったの?
ゆるぎ
「業務内容を表にして効率化」「フルリモートワーク」「Microsoft Teamsの導入」「時差出勤制度」などの回答です。
三田
意外と「なし」が多いね! こんなに「働き方改革」が騒がれているのに…。
本田
そうですね。私も意外でした。
三田
「クラウドシステムの導入」という項目が別にあったら良かったかも。たとえば、今までは社内サーバーを使っていたがGoogleDocsに変えましたとか、チャットワークなどのミュニケーションツールを導入しましたとか…そのようなリアルタイムツールの導入は、もっと多いのでは?
本田
サービス名で上げてもらっても面白かったですね。
三田
あと、フレックスタイムの導入に関しては、「在宅制度の導入」「テレワーク制度の導入」というくくりで回答してもらうと、よりリアルな現状が見える気がします。

Q5 あなたはリモートワークをしていますか、また身近にしている人はいますか

ゆるぎ
50%以上の方がリモートワークという働きに接していることがわかりました! Q4で出てきたビデオ会議導入など、出社しなくても仕事ができる体制が企業のインフラとして整い始めていることがうかがえます。

三田
「自分がしている25%」は予想より多いです。逆に、「自分も身近な人もしていない35%」も多いね。自分はしていなくても、身近な人でしている…というのは、もっとあるんじゃないかな?
本田
意識をしていない可能性もあるのでは? 「仕事=会社に行く」が当たり前と思っていて、知り合いが何やら変則的な働き方をしているのを知ってはいても、それが「リモートワーク」とは認識していないっていうこともあり得そうですね。
三田
リモートワークをどこまで定義するかも問題。ちょっとカフェで仕事…というレベルまで含めたら、もっと増えるかも。

ゆるぎ
確かに「リモートワークとはなんですか?」という質問もあり、リモートワークをはじめ、働き方改革の浸透にはまだ時間を要しそうであることもわかりました。

Q6 自分で働く場所を選べることは、あなたのモチベーションを上げると思いますか

三田
上がるんだ(ちらっと本田を見る)。これはいいことだと思う。
本田
(もっとモチベーション上げろという、無言の圧力を感じる)
三田 
きっと、体験したことがない人ほど、「リモートワークでもっと上がる」と期待しているね。でも、意外と上がらないケースもあるのが実際かな。
本田
会社がイヤだからリモートしたい…っていう方にとっては、マイナスがゼロにはなるけれど、プラスになるとは限らないってことでしょうね。
三田
リモートワークは自己管理ができないとだめだし、リモートのコミュニケーションは意外と面倒だったりする。「対面でしゃべったら5分で解決!」みたいなことも、電話しにくくて後回し…とかね。あと、アンケート上、リモートワークをしていない人が75%いるってことは、周囲でやっている人を見て「いいな、自分もしたいな」と感じているということでしょ。その場合、成功例を見ている率が高いということでもあるから、憧れに近い部分もあるのでは?
本田
いいイメージがあるのは事実でしょうね。
三田
本質的にはモチベーションを上げるとは思ってるよ。とはいえ、リモートワーク自体がモチベーション上げるというより、自分で働く場所を「選べる」ということこそが肝じゃないかな。たとえば、「勉強する場所はどこがいいか」って聞いて回ったら、バラバラな答えが出る。俺はひとりじゃないとイヤだけど、意外と集団で勉強したい人もいるし。
本田
私はひとりより、誰かがいる方がはかどるな…
三田
そのような、「みんなそれぞれ違うでしょ」みたいな話は、リモートワークの導入時には必ず付いてまわる。まずは選べることが重要だね。

Q7 リモートワークに適しているのはどのような業務だと思いますか?

ゆるぎ
記述式の回答だったため、さまざまな意見をいただきました。そのため、大きく「PCを使う業務」「クリエイティブ系」「営業系」「管理系」「すべての部署」に分類しました。

PCを使う業務:事務作業、給与計算、IT関係、WEB関係など
クリエイティブ系:デザイナー、企画、ライターなど
管理系:経理、総務など

本田
この質問には、本当にたくさんの意見を書き込んでいただきましたね!ご自身の業務以外にも想像力を使っていただいたように感じます。

ゆるぎ
その他にも、
・音楽家・プログラマー・WEBでのマーケティング、広告・電話対応・制作業務・編成、開発といった業務範囲とアウトプットが分かりやすいもの・業務に必要な機器(PC等)を持ち運べる仕事・ネットに流れるコンテンツ全般…などの意見がありました。

本田
すべての部署が15%もあるのは、面白いですね。
三田
その職種にとってのすべての部署、ということだろうね。たとえば建設業、製造業、小売りとかにはリモートワークはムリだから。
本田
確かに。
三田
リモートワークで一番重要なのは、自己完結できること。営業も基本は自己完結だし、クリエイティブ系もそう。業務系も、ある程度マニュアルがあれば可能。ただし、クリエイティブ系でも企画は難しいね…。チームで進める新規事業の企画とかは、リモートワークには向いていないと思う。
本田
仕事の内容で分けるのではなく、仕事の方法論みたいな部分で向き不向きを分けた方が良さそう。
三田
前提条件とか、メインフローがバンバン動く新規事業とかはリモートには向いていない。それはどうしてかというと、コミュニケーションコストがかかるから。コミュニケーションコストが大きいほど、リモートには向いていないね。
でも、あがってきた回答を見ると自己完結しやすいものが多いから、その辺は感覚的に理解されているのだと思う。PCを使う…などの、ツールの話ではなく、本質的にはそっちだと思う。

Q8 リモートワークを行うにあたり、個人的なハードルはどこにありますか

三田
リモートワークのハードルはやはり自己管理だね!でも、本当にリモートワークをやっている人に絞ってアンケートを取ると、制度面とコミュニケーションがもっと多いはず。あと、大きな会社では評価も気になっていく。「自分がやったことがちゃんと見えているか?」って不安になって、無理やり頑張っちゃったりする。で、残業代が増えてしまったり…。
本田
記述式でいただいたけど、具体的にはどのような回答があったの?
ゆるぎ
こんな感じです!

コミュニケーション
・顔を合わせないことによるコミュニケーション意図のズレ
・コミュニケーションの不足
・思いや熱意を伝えづらくなる
・タイムリーなコミュニケーションがはかりにくい
・急いで相談したい時に困りそう
プライベート
・時間管理(集中する時間の確保)
・自己管理(サボってしまわないかどうか
・プライベートと仕事の境界線を引きにくい
環境
・会社でしかできない業務がある
・テレビ電話等の環境設定がよくわからない
・Wifiの確保
・対面する仕事
・ネット環境とIT知識
セキュリティ
・個人情報のある書類を持ち出せない
・現場に届いたり、保管したりしている書類を見られないこと
・個人情報の管理
・セキュリティ面・労働時間管理
制度
・報酬体系
・会社の制度
・労働時間や規則の管理

三田
なるほど…。でも環境面はすぐ解決する気がする。
本田
それはどうでしょう? ITやネット系に苦手意識がある人にとっては、環境面のハードルが一番高い気がするけど…
三田
でも、環境整備ってすべて一時的なものでしょう。ネット環境やツール系は、初めは少しハードルがあるかも知れないけれど、一回超えてしまったらいけるよ。しかも、設備系は金の問題で解決できる!そうではなくて、コミュニケーション、プライベートの問題はずっとついて回るから、そっちの方が困難だと思うな。これは短期的か長期的かで、ハードルの高さも変わるけど。
本田
あと、セキュリティがもっと多いかと思っていました。
三田
実際、働く人はあまり気にしていない。同じ質問を人事部に聞いたら、きっとガラッと変わるね。あと、オフィスにいればセキュリティがしっかりしているという幻想もあるのでは? そこで油断してUSB持ち帰ってたら、意味無いよね。

Q9 リモートワークが導入された場合、あなたはどこで仕事しますか(複数回答可)

三田
自宅少ないね!
本田
驚きでした。半数以上が自宅かと思っていた。
三田
オフィスも結構あるね。これは学校が休みでも、結局塾で勉強しちゃう…みたいな感じかな。でも、「リモートが導入されても会社に行く」っていうのは生き方の選択だから、いいことだと思う!リモートはもてはやされがちだけど、価値観はそれだけじゃないからね。

本田
出勤時間に縛られた出勤はイヤだけど、自分の行きたいタイミングで出社したいってのはあるでしょう。
三田
オフィスじゃないと気合入らん!とかもあるしね。
本田
結局あそこが効率いいよね…って。
三田
コワーキングが意外と多いな。
本田
子育てや介護の事情がある人以外は、そんなに自宅で仕事はしたくない気がしていたので納得です。
三田
家がいい…
本田
それは家事を全部やってもらっているからです…コワーキングやカフェのいいところは、雑務をしなくていいことに尽きる!(力説)
三田
してない…
本田
でしょ!(誰がオフィスの備品を買って、誰が掃除機をかけていると思っているのでしょうか…)
三田
家にいたら、子どものことは気になってしまうけどね。
本田
だから、病気療養とか、介護とか育児とかと仕事を両立しないと職を失ってしまう!という状況では、自宅勤務は優位性は高いんですよね。でもそれも人に寄るし、選択できるのが一番だと思います。
三田
あとリモートワークの場所にはWEB会議問題というのがあって…カフェではWEB会議ができない。これは地味にしんどいんだよね。コワーキングでも、オープンスペースで仕事の大事な話はしにくい。WEB会議が多い日は家にいてしまうな。
本田
カフェの電源問題もありますね。もっと整ってもいいはず。
三田
東京は、駅とかに1人用の電話ボックスみたいなワークスペースがあって、めちゃくちゃ人気らしい。
本田
それはいい。あったら使います。
三田
あと、電車・公園・旅先…このような答えは、今後はもっと増えていくんじゃないかな?

Q10 差し支えなければQ9の理由を教えてください

ゆるぎ
最後に、Q9の理由について、たくさんご意見をいただきましたのでご紹介します!

自宅
・自宅なら子どもの様子を見ながら仕事ができる。また子育てに参加するため
・個人情報が深く関わる仕事なので、公共のスペースで仕事出来ない
・家では家事をしつつ出来たり、宅配の受け取りが出来る
・自宅が一番自由がきく、隙間時間が使える、出勤しなくていいので時間短縮ができる

カフェやコワーキングスペース
・コワーキングスペースなどは社外の人とのコミュニケーションがすぐに取れ、刺激になる
・人の目がある方がサボらないと思う
・他の就業者にアイデアをもらえそう
・気分を変えたい、集中したい、人と会う時の対応

オフィス
・仕事とプライベートを切り離すため
・コミュニケーションのため

その他の意見
・その時、その時の予定や内容で自由に選ぶ(オフィス、自宅、カフェ)
・隙間時間が使える(移動中)
・パソコン1つで働けるようになれば、業務内容と量に応じて場所を選ぶ(自宅、カフェ,、コワーキングスペース,、オフィス、旅先、電車の中)

本田
小さな会社のアンケートに、こんなにも熱を持った回答を書き込んでいただいて感謝ですね。
ゆるぎ
私たちも毎月1回の会議でオフィスに集まりますが、その際、やはり痛感するのが、メンバーとの雑談から生まれる発想や気づきの場面が非常に多いことです。
本田
最近は「オフィスデー」も作っていますしね。リモートワークのメリットを取り入れながら、デメリットはリアルで会うことでどんどん潰していきましょう!

おわりに

本田
SNSのフォロワーさんやメールマガジンの登録者の方と、なにかコミュニケーションが取れないかな…という小さな企画が、こんなに気付きに溢れたアンケートになったのは驚きでした。それは私たちにとってもですが、回答していただいた方や、この記事を読んでいただいた方にも、働き方に向き合う何らかのキッカケになったらいいな、と感じます。
で、ゆるぎさん、またアンケートやる?
ゆるぎ
やりましょう!季節に1回くらいできたら、データもどんどん集まりますね。
本田
では、次のテーマのアイデアを、社内みんなで出し合いますかー!

というわけで、「働き方に関するアンケート」、次回もご協力をお願い致します!

株式会社Flucleでは、多様な働き方を現場にスムーズに導入するためのサービスを多数展開しています。「リモートワークができる環境を、制度として整えたい」という方は、人事労務トータルサポートサービス「HRbase」をご覧ください。

人事労務トータルサポートサービス HRbaseはこちらから

このアンケートについて
1.目的
「働き方改革」への取り組みが叫ばれる昨今、政府や会社の取り組みがどれくらい現場に浸透しているかを明らかにすること、また多様な働き方に注目する人の意識調査

2.調査期間
2018年11月26日から2018年12月16日

3.調査対象
株式会社Flucleのメールマガジン購読者・Facebookフォロワー

4.調査方法
Googleフォーム

5.回答状況
有効回答数:69票

※アンケート結果、集計数字および画像は、すべて株式会社Flucleに帰属します。二次利用はお控えください。また内容についてのお問い合わせは、株式会社Flucleまでお願い致します。

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