クリエイティブ業界に恩返しがしたい 〜foriio β版リリースに寄せて〜

こんにちは。クリエイターのための、世界でいちばんやさしいポートフォリオサービス「 foriio」をつくっている、ヤマダヒロヒトともうします。

自分は何をやってる人なのか?振り返れば「クリエイティブ」と言われるような業界で、10年程アートディレクター&デザイナーとして働いてる人になってました。デザインでいうと、広告制作会社で様々な仕事をしてきましたが、最近でいうとアイドルのアートディレクションをやったり、

好きが功を奏して、アニメ・ゲーム関連のデザインのお仕事してきました。

そんな僕が起業し、今チーム一丸となって四六時中没頭しているのが、β版をリリースした「foriio」です。

起業までして、ポートフォリオサービスを作っているのはなぜなのか。
それは一言で言うと

クリエイティブ業界に恩返しがしたい

からです。

今日はβ版リリースに寄せて、foriioを作るに至るまでのエピソードをお話できればと思います。

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僕はNZの高校を卒業後、デジタルハリウッドを卒業し
08年に渋谷の広告制作会社に入社しました。

当時は広告業界のイロハもわからず、先輩に1から教えてもらいながら毎日終電まで働く日々を過ごしてました。朝の掃除からコピー機のカラー補正、備品の買い出し等の雑務をこなしつつ、文字詰めや出力見本作り、写真のスキャンの仕事や、画像のマスク切り、アイコン作成の仕事など、少しずつ基本を少しずつ覚えていきました。

少し経つと、企画のアイデア出しや撮影にも立会わせてもらえるようになり現場での仕事の仕方も学びました。当時、丁度紙からWebへ広告業界が動き始めたタイミングでもあり、僕が中高校時代からインターネットに触れてきた経験が重宝されウェブの案件にも多く関わらせて頂きました。

そんな“ウェブが人より詳しかった”という背景もあり、
撮影現場や業界界隈の人達が集まる場でも、必ずと言っていいほど

「自分の作品を載せるため、ウェブサイトを作って欲しい。」

と言われ続けてきました。

今でこそ色んなオプションがありますが、昔はコーディングができる人以外がウェブサイトを作るハードルはとても高かったのです。

当時はそういったリクエストを「自分の実績にもなるし、やってみよう。」と安請け合いでも応えていました。

…ですが、本当に会う人会う人に毎回頼まれるんですよね。
カメラマン、ヘアメイク、スタイリスト、レタッチャー、照明さん、舞台美術さん、プロデューサー、ディレクター。

みんなそれぞれもっと自分を知って欲しいと思っていて、いつでも見てもらえる場所を欲しいと思っているんだろうなとその時に気づいたのですが、みんなの分を一つずつ作るのは難しい。本業も忙しくなってきたこともあり、いつしかウェブサイト制作のリクエストはにこやかに流すようになっていました。

「罰として女装をしてハチ公の前で写真を撮って、それを送ってこい。」

がむしゃらに働いて数年が過ぎると、周りにポツポツとこの業界を去る人達が出てきました。ほとんどが働き方についていけず、自分への自信を失い、体やメンタルを壊して挫折してしまう人ばかり。
「この厳しい業界を耐え忍べる人しかクリエイターとして食っていくことが許されないのか…。」と思いました。

僕自身は、色々とこの道を選ぶまでに諦められない理由があったので、ここで絶対にのし上がってやると反骨精神と共に気持ちを新たにしたのですが、同時にどうやったらこの負のループが止まるのだろうか…と考えました。

そんな中、厳しい師匠の下で働くスタイリストの友人もある日
「俺、スタイリストを辞めようと思う。」
と連絡してきました。

呼びだして話をきくと、仕事でミスをしてしまい、そこから師匠の当たりがキツくなり今ならパワハラともとれることが日常茶飯事に。しまいには

「罰として女装をしてハチ公の前で写真を撮ってそれを送ってこい。
そしたら反省してると認めてやる。」

とまで言われるほどにエスカレート。
その通り実行したものの…とうとう心が折れてしまったと。

似たような話は彼だけでなく他の知人からもよく聞きました。僕たちが働く業界は厳しく、人を罵倒し蹴り倒すのは当たり前。気合と根性を見せる気がないならチームの中で仲間はずれにし…というような、破綻した慣習根付いていて、その慣習が嫌だと思っていても自分の下に人が入る頃には自分にされた事と同じ事を下にしてしまっているというような、負のループがフル稼働してしまっている状態でした。

僕はとてつもなくやるせなくなりました。

普段クライアントと消費者のコミュニケーションについて、プロとしてこんなに頭を絞って考えている人達が業界内の身内にはこんな風に扱って、一緒に働く人達の心を折って…。

僕は友人に「スタイリストになること諦めなくてもいいじゃん!今まで働いてきた中で得た経験はスキルとして身についているんだから、自分が今までやってきたことをまとめて、仕事を他から貰えばいいんだよ!」と言いました。

すると彼は「デザインできてパソコン使える人はいいけど、ホームページなんてもってないし、フォトショップも使えない。いままでやってきた仕事も、俺らは最終データすら貰えなくて手元にほとんど何も残ってないんだよ。」とボソリと返しました。

その時ようやく、なぜみんなが「ウェブサイトを作って欲しい。」と言ってくるのか理解しました。

そしてなぜこの業界を道半ばで辞めてしまう人が多いのか、食べていけない人が多いのか…。リアルな友人の現状を知ることで、この業界の悲しい理不尽な現実がクリエイターの活躍の可能性を狭めていることを理解しました。

・自分の実績をアピールする手段がない
・仕事のデータすら手元に残っていない場合がある
・データを自由に扱える程デジタルリテラシーが高い人だけではない
・結果選択肢が狭められ、今の場所でうまくいかなければ無理だと思っている人が多い。

ここが解決できれば、友達も違う道を選べたかもしれない、バイトしながら…以外の道が見えたかもしれない。他の諦めた友達とも仕事を一緒にできたかもしれない…。

この気づきのタイミングは自分の転機とも重なりました。広告制作会社から転職しスタートアップで働いた後フリーランスとして独立したのですが、最初は今まで一緒に働いてきた同業者からも個人という事で足元を見られ、翌日までに仕上げなきゃいけない特急案件の対応先みたいに使われたり、ギャラ踏み倒されたり…。その際に体を壊したりして、これじゃぁフリーとして働くのはやっぱり困難かもしれない…と業界を目の敵にしていた時期もありました。

ですが幸運なことに、自分が提供できる事と先方が求めている事が合致し、スケジュールや予算等をフェアに相談しながら進められるクライアントとの出会いがあり、少しずつ生活も少しずつ好転しはじめました。そして少しずつ自分が好きな事業や商品に関わって仕事をすることが出来はじめ、アイドルやアニメ、企業のブランディングに携わることができ、続けていてよかった…と。心から思えるようになって行きました。

このフリー時代の経験から「気持ちよく仕事ができる人やプロジェクトとの出会い」が、クリエイターの幸せの全てを左右すると思いました。

チャンスが来ればそれを逃さず捉えられ、自分の中にある選択肢から自分に合うものを選んでいける。これがクリエイターとして幸せに生きるために必要不可欠だと感じました。

そんな風に働くことが出来始めて2年ほど経ち、フリーでやっていくだけではなく法人化も検討し始めていた矢先、ふと「これでいいのだろうか。」と考えました。

というのも、自分はその負の部分から抜け出せたものの、周りを見てみると、以前の僕と同じような問題に苛まれているクリエイターが大勢業界にいたからです。そしていつしかはぁちゅうさんの告発や、過労死や自殺など社会問題として表に出てくるまでに。膿はたまりきっています。

自分がよければではなく、この業界に働く人が一歩前に進め、クリエイターとして活躍しやすい社会をどうやったら実現できるのか…。

素敵で夢がある業界だと思うからこそ、多くの友人や同志と出会えた業界だからこそ、負の部分をちゃんと問題点として捉えて改善していきたいと思いました。それが、自分が次の10年かけて取り組みたい事だなと。

周りを見渡せば、近しい業界ではGithubやSlack、Trelloなど自分たちの働きかたをより良くするサービスやツールが色々と出てきました。ですが、僕らの業界はどうか…。業界内の改善に取り組む事業はほとんど出てきていない。変わった実感もない。

そんな話を同業の方々すると「自分で営業も頑張らない怠惰奴は、そもそも事業起こしてまで助ける必要があるの?」と言われることもありました。
でも、僕はぼくらのそんな「やさしくない」部分も変えたい。

だから

クリエイティブ業界に恩返しをする

と決め、今この事業に取り組んでいます。

この業界で過ごした10年間からの想いを具現化したサービス。
それがforiioです。

・foriioは個人で活動するクリエイターをサポートします。
・foriioはクリエイティブな業界で働く人達が互いに尊重しあいながら働ける文化を紡いでいきます。
・foriioはクリエイターが気持ちよく仕事ができる出会いのきっかけづくりのお手伝いをします。

はっきり言います。こんなゴリゴリのクリエイター向けプラットフォーム事業をやる、ゴリッゴリのクリエイターあがりの代表なんて他に知りません。経営の方も未だ未体験ゾーンだらけです。でも、10年変わってこなかった僕らの働き方。この変化の一歩は、僕が始めます!

しかしながら、みなさんの助けが必要です。

でも、僕1人では実現できません…。

それは、僕が好きな格言の

“If You Want to Go Fast、Go Alone。If You Want to Go Far , Go Together”
日本語訳「早く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。」

の通りです。

絶対に実現させたいからこそ、会社として、チームで取り組みたい。そして、みなさんにフィードバックを頂きつつ、みなさんの力を借りながら取り組みたい。その思いで開発を続けています。僕が背負える分は十二分に背負って攻めていきます。もし、クリエイターとしてのキャリアに悩んいたり(うまく言えませんが)、近くで悩んでいるクリエイターさんがいたらforiioを教えてあげてくださると嬉しいです。(似た様な思い・経験のあるみなさんのコメントもお待ちしています。いろんな方のお話が知りたいです。)

既に、この思いに共感してくださる方々に支援して頂きながら事業開発を進めています。

foriioを皮切りに、僕たちはクリエイターが活躍できる社会の実現への、クリエイターにとって最適な答えを創り、問いかけ、検証していきます。

僕の友人たちや、
これからの時代ますます増えるであろう
次の世代のクリエイター。
彼等の中で道半ば諦めてしまう人が一人でも減ること願って。

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P.S. foriioでこんな感じのページがつくれます。是非使ってみてください 😊


そして、まだまだ一緒にこの取り組みをサポートして下さる方がチームには必要です。これを読んでくださった方中で、共感して下さる方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。なにかしらの形でご一緒したいです。
(特に:React/Ruby on railsでの開発・セールス・マーケ等の経験がある方、ご連絡ください。

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