僕なりの”世界の救い方” ーエルサルバドルで漁業を立ち上げた“野生児”が外資コンサルを辞めた理由ー

伊藤は東京大学大学院に在学中、途上国支援プログラムをきっかけにエルサルバドルに移り住み、赤貝の生産増大・拡販プランを実行して事業を軌道に乗せた。しかしその後、事業は伸び悩み、自分の力だけでは乗り越えることのできない壁を感じ、知性と正攻法のフレームワーク、そして実体験を得るべくコンサルティング業界への就職を決意した。外資系戦略コンサルティングファームで生々しいビジネス経験を得た伊藤が、次のフィールドとしてなぜフロムスクラッチを選んだのか、その理由を語る。

【目次】 ・自分なりに考えた“世界の救い方” ・崩れたやりがい、突きつけられた課題 ・机上の空論だった自分にモヤモヤした ・マーケティングで社会問題に立ち向かう ・限りある人生でつまらないことはしていられない   

― まず、フロムスクラッチという会社について教えてください。

フロムスクラッチは、ビッグデータ×人工知能を主軸に事業を展開するデータテクノロジーカンパニーです。現在は、マーケティングテクノロジー領域におけるソリューションである、次世代型マーケティングプラットフォーム「B→Dash」の開発・提供を中心に事業を展開しています。

「B→Dash」は、企業が保有する全マーケティングプロセスのデータを一気通貫して管理・統合・活用できる、類を見ないソリューションです。統合したマーケティングデータに人工知能を活用することで、収益が最大化される施策の自動分析・レコメンドを実現します。

2015年には、シリコンバレーに本拠地を構えるベンチャーキャピタルや、電通デジタルホールディングスらから、総額13億円もの資金調達をしました。ほかにも、元LINE代表取締役である森川さんに戦略顧問に就任いただいたり、世界的な経済誌Forbesの「日本の有望スタートアップ20」にも選出されたりするなど、いわゆる“成長ベンチャー”企業です。

今後は、人工知能の研究開発、海外展開、「B→Dash」の開発強化に加え、「ビッグデータの取得・統合」と「人工知能によるデータ活用」の技術を通じ、様々な領域での事業展開を予定しています。

詳細はこちらの記事をご覧ください。

自分なりに考えた“世界の救い方”

― まず、学生時代の活動について教えて下さい。 当時は、国内外のフィールドを渡り歩きながら、その地域に住む人々との対話を通して、地域の課題とその解決策を模索していく、いわゆる“フィールドワーク”という活動に没頭していました。最初は長野県の山奥の過疎農村にある農家に泊まりこんで、「住民が栽培しているとうもろこしを、どうやったらもっと多くの人々に届けられるのか」について地域の人々と考えていました。次に訪れたインドの無電化村では、「ソーラーランタンが住民の生活にどのように寄与しているか?」を調査したりしました。でも、たった2週間程度のフィールドワークで抽出し解決できる社会課題なんてそう多くはないんですよね。そのような経験もあって、次こそは長期期間、どっぷりと地域に腰を据えて課題に取り組もうと決めていました。 そして出会ったのが、エルサルバドルに2年間住み込み、地元の人々と寝食を共にしながら行う課題解決型のフィールドワークでした。

― エルサルバドルでの2年間、どんな取り組みをされていたのですか? 端的に言えば、赤貝の生産増大と販売拡大です。エルサルバドルで、しかも赤貝って斬新な組み合わせですよね。人に説明すると、90%くらいの確率で二度聞かれます(笑)。

当時は決して強く意識していたわけではないですが、農業や漁業は“マーケティングが命”だと思うんですよね。例えば、日本では消費者の健康意識が高まる中で、どこでどんなものを栽培するか、そしてそれをどうやって顧客のもとまで効率的に届けるか、いちプロモーションの枠を飛び越え、商品企画から販促、バリューチェーンに至るまでを再構築することが求められます。

これはエルサルバドルでももちろん同様で、現地の漁業を持続可能な事業として成り立たせるために、赤貝をただ繁殖させるだけではなく、それをどのように顧客まで届けてその顧客価値の対価として売上を上げるか、に焦点を当てていました。

「最低コストで、最大の売上を出す」という経験を通じて、現地の貧困問題や雇用問題の解決にも少なからず貢献することができ、とてもやりがいを感じていました。

崩れたやりがい、突きつけられた課題

でも、そんなある日、僕の気持ちが大きく揺さぶられた出来事があったんです。

私たちには援助があるから、わざわざ赤貝を売らなくても生活できるんだよ

現地の方から突然、こんなことを言われてしまいました。 このプロジェクトに参画して1年半、電気もガスも水道もない漁村に住み込み、現地の人と酒を飲み交わしながら、お互いに信頼が芽生え始めてきて、さぁこれから!と思った時にそう言われてしまったので本当に衝撃的でした。でも、今振り返れば、彼らとの間に“信頼があったから”こそ、そう僕に伝えてくれたんじゃないかなと思っています。

ご存知の方もいるかもしれませんが、エルサルバドルはかなりアメリカの資本に依存しています。家庭の中の男衆は、皆アメリカへ出稼ぎに行き、故郷に残っている家族に仕送りをすることは当たり前ですし、様々な団体が開発援助を行っています。 仕送りや援助だけでそれなりに生活が成り立ってしまうので、エルサルバドルの現地の方たちは働く気があまりなく、そもそも赤貝を生産・拡販しなければならない、ある種の危機感のようなものを感じていないんです。 「確かに貧困だけど、毎日ちょっとパン食べられたらそれで良いじゃん」と。 より良い生活や世界が手を伸ばせば届くところにあっても、決して積極的にそこを目指そうとしないんです。 もちろん、豊かさの尺度は絶対ではないので、よりよい生活を目指すことだけが正解ではないんですけどね。先進国は所謂”貧困国”を見ると、何かを「してあげたがる」傾向が強くあります。相手国の実際の文化や環境を鑑みずに行う一方的な援助は、一種の自己満足とも捉えられかねないですし、むしろかえってお互いにとってデメリットしかないんじゃないか、とも思いました。

一方で、当時の自分はどんなに必要性や熱意を感じていても、それを言葉に分解して現地の人々に伝えることができなかった。本当に悔しくて、やりきれなかった。自分には人をまとめて動かす力、論理的に考えるための思考力もナレッジもない。 そのような経験もあってか、いつしかコンサルタントとして活躍し、圧倒的な力をつけたいと思い始めるようになったのです。

机上の空論だった自分にモヤモヤした

― 悔しさをバネにbooz & companyに入社されました。入社後のコンサルの仕事はどうでしたか?

エルサルバドルから帰国後、外資系戦略コンサルティングファームであるbooz & companyに新卒で入社しました。 入社してから4日後に、booz & companyがPwCに買収され、社名がPwC Strategy&に変わるという、“奇体験”も積めました(笑)。

コンサルタントとしてのキャリアは思った通り、学べることが沢山ありました。いわゆる経営課題の抽出・分析も楽しいと感じられたし、とにかくクライアントと真正面から向き合い、担当するプロジェクトではどれも、「市場動向や経営状態についてクライアントよりも詳しいと胸を張って言える」自信も持っていました。それくらい、毎日仕事にのめり込み、やりがいも感じていました。

ただ、自分の心の奥底から溢れ出る熱量は、コンサルティングという仕事の枠には収まりきりませんでした。これまで、フィールドワークを通じて、本質的な課題を目の前にして自ら解決を試みてきた自分にとって、施策や方針、プランの提案だけして、実行や解決の責任をクライアントに任せなければならないことに歯がゆさを感じたんです。

自分はこの環境にいて、本当に「おもしろい!」と思える何かを成し遂げられるのだろうか。そう考えるうちに、圧倒的な当事者意識を実感できる事業会社への転職を考えるようになっていきました。

― そのときの転職の軸を教えて下さい。 自分の溢れる熱量を行動に転化できる環境は、やりたいことを自分の意思次第で変えていけるベンチャー企業以外、存在しないと思っていました。また、途上国支援の経験よりマーケティングの重要性はわかっていたので、マーケティングに関われる仕事、そして、企業活動そのものが本質的な課題解決につながっていると言える企業で働きたい、という軸が徐々に明確になっていきました。

マーケティングで社会問題に立ち向かう

― そしてフロムスクラッチに転職されました。決め手はどこにありましたか? 繰り返しになりますが、途上国での事業開発支援での経験から、マーケティングの重要性は強く認識していました。そんなとき、フロムスクラッチが開発・提供している「B→Dash」の話を聞いて、マーケティングテクノロジーという新しい事業インフラを創り出すことで、解決できる社会課題がたくさんあると、ワクワクしたからです。

日本に東海道新幹線が開通してから人々の生活が変わったり、パナマ運河が太平洋とカリブ海を繋いで世界が変わったり、“インフラ”はこれまでも社会と人々の生活を大きく変革してきました。フロムスクラッチの持つマーケティングテクノロジー「B→Dash」は、まさにこれからの時代になくてははらなくなる“インフラ”になり得る可能性を秘めています。 社会問題を解決するという崇高な理想を掲げていても、何を道具にそれを実現するのかが重要ですよね。例えば、エルサルバドルの赤貝漁師でも扱えるようなマーケティングテクノロジーのソリューションを創ることができれば、世界に与えるインパクトは、それこそ計り知れないと思います。

限りある人生でつまらないことはしていられない

よく、「コンサルを卒業して・・・」みたいな話がありますが、僕は前職のコンサルを辞めたことを”卒業”ではなく”中退”と表現しています。まだまだ学べることはあったと思うし、もっと色んなプロジェクト経験を積むという手もあった。でも、ずっと惰性で仕事をし続けることに違和感を感じていました。だから、たとえ“中退”となってしまっても、早く新しい環境にいきたかったんです。

自分で言うのもおかしな話ですが、僕は人一倍熱量があって、そのあふれる熱量を仕事に注ぎ込める人間だと自負しています。じゃあこの熱量をどんな仕事に注ぐのかというと、「おもしろい」仕事に限るじゃないですか。

人生80年=70万時間とあるなかで、仕事のことを考えている時間はかなりのウェイトを占めます。貴重な時間は刻々と過ぎ去っていき、二度と戻ってきません。 そう考えたら、普通の企業に勤めて、それなりの給料をもらって、「はい、おわり」の人生だけは絶対避けたいと思ったんです。

フロムスクラッチには、ビジョンの実現に向けて心を燃やすことができる人たちがどんどん集まってきています。この熱量の高さが、事業の成長はもちろん、社会課題の解決の原動力になると思うんです。 この組織が、どの会社よりも“強い”と自信を持って言うことができる理由は、ここにあります。 一度きりの人生、どうせなら、毎日朝から晩まで興奮するような仕事に就きたいですよね。

もし、今やっている自分の仕事に違和感を感じている人がいたら、ぜひオフィスまで気軽に話を聞きに来てください。社会が何を求めているのか、自分は何をすべきなのかについて語り合えればと思います。きっと熱苦しくなってしまいますが(笑)

株式会社フロムスクラッチでは、エルサルバドルで漁業を立ち上げた“野生児”と共に世界を切り拓くセールスを募集しています。ご興味のある方はぜひ求人ページをご覧ください!

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