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日本の金融系VC(ベンチャーキャピタル)紹介① メガバンク系編

こんにちは。FCPの片山です。今回は第一弾なので、簡単に私の自己紹介をさせていただきます。大学卒業後、大手証券会社に8年間に勤務し、2018年に退職。現在大学院(国内MBA)に通いながら、FCPにアソシエイトとして勤務しております。皆さんのためになるような情報を発信していければと思っております!よろしくお願いいたします!

ベンチャーキャピタルには、独立系、事業会社系(CVC)などがありますが ここでは日本における金融機関系VC(ベンチャーキャピタル)についてまとめていきます。
金融機関系VCといっても、銀行系、証券系、保険会社系など様々なVCがあります。また最近では金融機関自体が自社VCを介さずに、直接スタートアップに投資したり、独立系VCに投資をしたりという例も増えてきています。今回は、メガバンク系VCについて紹介をしていきます。あくまで私の個人的な意見ですが、メガバンク系VC様々な業種に幅広く投資し、1社1社への投資比率はそれほど高くないという印象です。


SMBCベンチャーキャピタル

              SMBCベンチャーキャピタル HPより引用

2017年の投資額では他のメガバンク系の中で最も多い投資額だったのがSMBCベンチャーキャピタルです。(日本経済新聞 2018/4/2より)大和SMBCキャピタルと聞くとなじみのある方は多いのではないでしょうか。国内最大手のジャフコに次ぐ国内2番手のVCでしたが、2010年の三井住友銀行グループと大和証券グループの合弁事業解消により、三井住友銀行グループ(SMBC)のSMBCベンチャーキャピタルと大和証券グループ系の大和企業投資に現在は分かれています。ちょうど三井住友銀行が当時の日興コーディアル証券を買収したタイミングですね。大和企業投資については、証券系VC編でまとめさせていただきます。

SMBCベンチャーキャピタルの概要

設立年月日 2005年9月22日資本金 500,000,000円主要株主 三井住友銀行グループ役職員数 66名(2019年3月現在)

投資理念

「明るい未来を共に」人々の生活向上・社会的課題の解決を目指す、成長企業へ資金提供を行います。業種やステージを限定せず、景気動向や市況にも動じない投資を継続します。
「人生を賭けた起業家と共に」投資先の経営支援に積極的に取り組み、一体となって企業価値向上を推進します。経営者との信頼関係を構築し、SMBCのネットワークを活かして投資先と大企業・人材・専門家との橋渡しに尽力します。

投資実績

SMBCベンチャーキャピタルとなった2010年度以降、累計500件超・300億円超の投資。2018年度は単年で約100件、50億超の出資を行っています。


          SMBCベンチャーキャピタルコーポレートサイトより引用

投資先企業の業種は、ITが33%、サービスが39%で、投資先企業のステージはスタートアップが23%、アーリーが41%となっています。創業間もないスタートアップ、アーリーステージの企業から株式公開が近いレイターステージの企業まで、幅広いステージの企業を対象としており、ミドルやレイターが多いのではないかという印象もありますが、早い段階での投資も積極的に行っていることがデータから分かります。これまで支援した企業のうち、403社が新規上場(IPO)を果たしており実績も十分のVCです。投資先企業例としては、ライフネット生命(2012年マザーズ上場)、メタップス(2015年マザーズ上場)、ユーザーベース(2016年マザーズ上場)などがあります。

三菱UFJキャピタル

名前の通りMUFGグループの一員のベンチャーキャピタルです。株主構成をみても、三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ証券ホールディングス以外にも三菱商事や三菱重工業が株主に名を連ねており、グループの総合力を生かせることが強みといえるでしょう。

三菱UFJキャピタルの概要

設立 昭和49年8月1日資本金 29億5千万円主要株主 三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行等従業員数 90名

理念

世界屈指の金融ネットワークを持つ三菱UFJフィナンシャル・グループの一員として、ベンチャーキャピタルのトップを目指します。将来有望なベンチャー企業のベストバートナーとして、投資はもちろん、その後の企業価値向上や株式上場に向けて、さまざまな経営支援を行い、企業の成長をサポートします。

投資実績

1974年の設立以来、ベンチャー企業に対して継続して投資を行っています。投資額、調達額ともに多く、投資実績に関しては三菱UFJキャピタルとなった2005年度以降、1000件超・500億円超に上ります。業種別投資件数では、IT関連が30%、ライフサイエンスが25%となっています。ステージ別投資件数ではアーリーが52%、ミドルが26%です。SMBCキャピタルに比べるとシード期の企業への投資は少なめになっています。IPO実績では2018年現在で、873社、2018年単年で9社になっています。投資先企業例としては、マネーフォワード(2017年 マザーズ上場)、鳥貴族(2014 ジャスダックスタンダード上場9など。個人的には現在のポートフォリオにあるクラウドクレジットに注目をしています。

                 三菱UFJキャピタルHPより引用

みずほキャピタル

                 みずほキャピタル HPより引用

みずほFGのベンチャーキャピタル。2002年に、旧3行系列のベンチャーキャピタル会社(東京ベンチャーキャピタル(株)、富士銀キャピタル(株)、興銀インベストメント(株))が分割・合併して、みずほフィナンシャルグループにおける統合ベンチャーキャピタルとしてスタートしました。ONE MIZUHOといわれるようにみずほフィナンシャルグループの圧倒的なネットワークを活用できることが強みです。ちなみに本社は旧第一勧銀本店のビルの向かい、内幸町にあります。

みずほキャピタルの概要

設立 1983年7月27日資本金額 902,400千円役職員数 68名(2019年3月末現在)

投資実績

投資金額で見ると46%がレイターステージです。(投資数ベースでは23%)アーリーの企業への投資数は57%と多いですが、金額ベースで見ると40%であることから、アーリーステージの企業一社当たりへの投資金額は多くないことが分かります。1983年の創業以来、投資先の上場社数が830社を超えています。未上場投資先の業種別ポートフォリオ構成をみると、IT・インターネット関連が35%、サービス関連が25%となっています。投資先企業例はベストワンドットコム(2018年マザーズ上場)、マネーフォワード(2017年 マザーズ上場)など。

                 みずほキャピタル HP より引用

今回はメガバンク系のベンチャーキャピタルについてまとめました。IPOの目論見書などを見る際にちょっと注目をしてみてみると、面白いかもしれません。今後は他の銀行及び政府系金融機関、証券、保険等にも広げてご紹介していきます。

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