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VCが投資するD2Cビジネス紹介 第6弾

こんにちは、FCPの宮澤です。前回はペット関連のD2Cを紹介させていただきましたが今回は子供向けのD2Cサービスを紹介したいと思います。「自分が子供の頃こんなサービスがあったらな」と思うサービスなのでぜひご覧ください。

  1. Toy Mail


(TOYMAILのコーポレイトサイトより引用)


基本情報
2013年にGauli Nande氏によって設立された。

本拠地:ニューヨーク
調達金額:$1.64 Million
実績:Buzz Feedが「トップレベルのITおもちゃ」と紹介

事業内容
人形を通して、遠くにいる子供と通話ができるおもちゃの開発

特徴
①商品のアイデアと技術
今まで、紹介してきたD2Cビジネスの多くは既存の商品を自社で開発しサブスクでオンライン販売するという特徴を持ったサービスが多かった。しかしToymail、は全く新しいおもちゃを開発している。子供の好きなモンスターや動物の形をしたぬいぐるみの中にはチャット機能が搭載していて、iPhoneのアプリを使うことでぬいぐるみを通して家にいる子供と会話する事ができる。海外では、夫婦の時間を重視している家庭が多く、ベビーシッター文化がある一方、子供を家に置いていくのにはどんな親でも抵抗があることだ。しかし、この商品を使うことで、安心して外出中でも子供の安否確認ができるので魅力的だ。


(ToymailのYouTubeページよりリンクを取得)

②高性能なのに低い価格帯
最近のおもちゃはどんどん進化を遂げていて、10年前には考えられないようなおもちゃが登場している。アメリカなどでは、Tech Toyと呼ばれるジャンルのおもちゃが登場し、最先端のIT技術が搭載されていると話題になるほどだ。しかし、Tech Toyの多くは開発に費用がかかる事や部品などが高い事から、値段が高い風潮がある。しかし、このToymailは$59という比較的低い価格設定がされている。その裏には子供たちの安全を守りたいという社会的なメッセージが含まれているのだ。


(ToyMailのコーポレイトサイトより引用)

  1. Kid Box



基本情報
2015年にMiki Racine Berardelli氏とHaim Dabah氏によって設立されたMinicorn企業。

本拠地:ニューヨーク
調達金額:$28 Million

事業内容
自社で開発した子供服のデザインを自社プラットフォームでの販売

特徴
①パーソナライズされたボックス
せっかくだから「かっこいい」、「かわいい」服を着てほしい、これは多くの両親の思う事だろう。しかし、子供の服選びは両親の悩みのタネである。まず、服選びは多くの子供にとって楽しい事ではないし、試着などをしなくちゃいけない場合は落ち着いていられない子だっている。そのため、Kid Boxでは服の入ったボックスの販売を行っている。ボックスの中には、あらかじめウェブサイト上で登録した情報にあった服が数種類入っており、気に入ったものだけを抜き取って返却する事ができる。これにより、家で子供の服選びが可能になり、両親と子供双方にとってプラスとなっている。


(Fortuneの記事より引用)


②サービスのコアにはチャリティー精神がある
Kid Boxのモットーは"Impact the Lives of 1 Million Children in Need"である。そのため、日常的に子供の為を思った活動しているのがKid Boxだ。定期的に地域の子供たちをオフィスによび「1日社長」イベントなどの子供向けイベントを開催するなど、子供たちが喜ぶためのプログラム用意している。さらにKid Boxの商品を購入したユーザーにも貢献できる場を提供している。Kid Boxを購入し一つでも商品をキープすれば料金の一部がチャリティーにいく仕組みになっており、いままで$12 Million分の服が恵まれない子供たちに寄付された。

成功要因の考察
Kid Boxの一番の成功要因は、子供の服選びというペインに切り込めた事であろう。事実、子どもの成長や日々の生活を考えると、子供服は大人の服に比べて消耗品に近い特徴を持っている。そこに着目しD2Cビジネスを早い段階からスタートできたのはKid Boxの強みである。また、チャリティー活動に力を入れる事でコアなコミュニティー作りに成功している。アメリカ全国にオフィスを持ち、オフィスごとにイベントを行う事で地域とのつながりが強くなり、自然とユーザーを集める事ができているのだ。


(Kid Boxのコーポレイトサイトより引用)

以上、子供向けD2Cサービスを紹介させていただきました。様々な視点から一つの分野にアプローチをかけているD2Cビジネスはこれからの購買行為をどのように変えてくれるのか注目していきたい。

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