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『大変だけど、この仲間となら楽しめる』と感じることができる組織を創る”秘訣”とは

こんにちは。グロービスの井上陽介です。グロービス・アドベントカレンダー5日目のブログです。「テクノロジーを活用して社会人の学びにイノベーションをおこす」。そんな思いでスタートした新規事業ですが、その組織設計における秘訣を組織をリードする立場からまとめてみました。

12月1日のパーティーは楽しかった!

12月1日、渋谷の一角で「エンジニア・デザイナーをもてなす会」を開催し、楽しい時間を過ごすことができました。結局、その日は3次会まで行って2時過ぎまで「あーだこーだ」語り合っていました。写真はその時の一枚でみんな変なヒゲをつけています。なぜだ??(笑)

これまでいろいろなチームを創って仕事をしてきましたが、経験的にはオンとオフのメリハリがきいていて普段仕事では真剣に議論しつつ、オフはみんなで楽しむ、という組織が強いチームになると感じています。その意味では、この日のパーティーはみんなで大いに楽しめたので良かったと言えるのではないかと思います。 

そもそも、僕らは何をしている組織なのか

そうそう。そもそも僕らの組織を紹介しないといけません。僕らの組織は「グロービス・デジタル・プラットフォーム(GDP)」という昨年の4月に立ち上げた組織です。ビジネススクールでは国内No.1のグロービスが持つ良質なコンテンツを活かしながら、デジタルテクノロジーを武器に新たなサービスを立ち上げるべくスタートさせた組織です。

最初は15名ぐらいで組織をスタートさせました。ちなみに、その前に僕がマネジメントしていたのは100名ほどの組織だったのですが、その組織から15名でスピンアウトしてスタートさせました。そこから1.5年でゼロだったエンジニアチームを25名強にし、組織全体では60名ぐらいに拡大させています。

新たなサービスもいくつかリリースしながら日々仲間とともに格闘しています。リリースしたサービスは「グロービス学び放題(グロ放題)」や「モバイルミニMBA」等のサービスがあります。

幸いながら、1.5年でいろいろなことがありましたが大筋順調にきていると思っています。ゼロからエンジニアチームを創ることができたというのは第一号エンジニアの末永がブログ(グロービスで技術組織をゼロから作ってきた1年を振り返る)にまとめてくれていますが、結構ダイナミックな営みでした。

また、エンジニアだけではなく、ビジネス企画やオペレーションに関わる各ファンクションの多様な仲間や、他の部署の面々も、うまく巻き込みながら組織運営をすることも結構大変な日々でした。

その中で、常に意識していたことは、「大変だけど、この仲間となら楽しめる」、そして、「いろいろとあるけど前向きに向っていこう!」と思えるムードづくりでした。でも、ボーっと仕事をしているとそういうムードってできないんですよね。では、そのようなムードが生まれる秘訣とは何か。この1.5年を振り返り、また、多数の組織創りに関わってきた経験から振返ってみたいと思います。

「大変だけど、この仲間となら楽しめる」そんなムードのある組織を創る秘訣①

最初に大切なことは、なぜこの職場にいるのか、その使命を明示し共有することだと思っています。もしも同じ職場の中でこの「なぜ?」という問いに対する答えが揃っていないとすると残念ながらその同じ職場にいる人たちは同じ空間にいる人ではありますが「仲間」にはなれていないのです。だって、やろうと思っていることが違うわけですから。

従い、「大変だけど、この仲間となら楽しめる」という環境を創るためための秘訣のその1は、「最初にミッションの共有をする」ということです。

理想的には、このミッションを共有する前にみんなで議論しながら設定することができればなお良いのですが、スタートアップや新規事業では後から入ってくる仲間のほうが多いので、まずは最初にチーミングできた仲間で深く議論して我々は何のためにこの組織を創るのか、ということを考え、ミッションを描き、その描けたミッションを新たに来るメンバーに何度も刷りこむように繰り返し共有すると良いでしょう。

僕は最初にGDPを立ち上げるにあたって鍵になりそうな仲間と議論をし、「デジタル・テクノロジーを活用し、ビジネスパーソンの学びにイノベーションをおこす」というミッションを創りました。そして、事あるごとにこのミッションを共有するということをやってきたわけです。

ミッションができたことで「同じ船に乗る」仲間を募集しやすくなりましたし、一緒に航海に出て荒波にもまれても、共有されたミッションがあるから一緒にがんばれる、というモードが創れてきました。

「大変だけど、この仲間となら楽しめる」そんなムードのある組織を創る秘訣②

ミッションを共有することは大切なのですが、それだけではダメだと思っています。なぜかというと、日常はもっとベタな活動が行われており、その日々の活動の中で、意見の相違が生まれて、チームが破たんするということも残念ながら起こってしまいます。

これまでたくさんのチームを創り、そのチームをリードしてきた経験からすると、結構この日常の中でどこまで共通言語を創れるか、ということがとっても大切なのですね。ですので、秘訣のその2は「日々の仕事の中で意識する共通言語Wayをつくる」ということになります。

我々は、この共通言語を組織が立ち上がって数カ月が経ったあたりで、みんなで議論し、創り上げてきました。まず、「日々の仕事の中で大切にしたいことは何ですか?」ということをみんなに考えてもらいました。そして、それらの言葉の中で共通的なモノを見つけ出し、絞り込んで7つの言葉に集約しました。

・Leading Edge(常に最先端を追い求める)                    

・Enjoyment(楽しむ)                                 

・Agile(素早く動く)                                   

・Data Driven(データ重視)                           

・Open & Connect(外と繋がる)   

・User Centric(ユーザーを第一に)                 

・Teamwork(チームワークを大切に) 

これらはGDP Wayとし、チームのメンバーに共有しています。この言葉ができてから、日々の仕事の中で立ち返る場所ができて、一体感ができてきたように思います。

そして、実はシレーっと「Enjoyment (楽しむ)」というワードを入れているのもポイントなのですね。最後の文言まとめはリーダーができる特権です。「大変だけど、楽しめる」ということが意識できる組織運営をしたいというのが個人としての信念でもあります。ですので、しっかりと「Enjoyment」を7つの項目に入れさせていただきました!(^^)

「大変だけど、この仲間となら楽しめる」そんなムードがある組織を創る秘訣③

3つめに重要なことは、「実際に実行する」という当たり前のことです。実行しなければ、Wayを創っても空虚に終わります。組織文化がよどんでいる組織の会社に行ってみると、Wayや理念がないわけではないんですね。Wayや理念はオフィスに飾られていたり、Webに出ていたりしながらも、実際にそういった行動ができていない社員ばかりになっており、そうなると求心力を失って組織がよどんでくるんですね。

ですから、Wayで創られた言葉を「実際に実行する」ということが大切です。リーダーの立場であれば、迷うような局面でWayに立ち返り判断をし、実際にWayにあるような行動をすべきでしょう。メンバーの立場でも、Wayを日々の仕事の中で意識して行動すべきでしょう。

さて、そこで今回の冒頭のパーティーの話に戻ります。今回のパーティーのお題目は何でもよかったのです。エンジニアやデザイナーの皆さんとGDP Wayにある「Enjoyment(楽しむ)」ということを共に体験できる時間を創りたかったのですね。Enjoymentを実際に実行する。今回だけではなく、継続的にこういう場を創っていくことが大切だと思っています。

もちろん、Enjoymentだけではなく、Agile(素早く動く)については「メールはできる限り素早くレスする」とか、「アジャイル開発の勉強会をやる」とか、具体的にWayにつながるような行動を「実際に実行する」ということを一つひとつ愚直に取り組んでいくしかないということです。

パーティーに集まったみんなの笑顔を見ると、エンジニアやデザイナー、データサイエンティストなどのそれぞれの役割を超えて語り合う仲間というムードが出来てきています。それが実現できているのも、上に書いたような「最初にミッションを共有する」、「日々の仕事の中で意識する共通言語Wayをつくる」、「実際に実行する」という3つのことができているからではないかと思っています。

とはいえ、まだまだ。もっと多くの仲間を集めて、そして、ミッションを実現するためにも、もっともっと良い組織を創れるようにがんばっていきたいと思います。

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