1
/
5

【社員インタビュー】『日本のプレゼンス・価値向上の実現に向けて』

こんにちは。人事の佐藤です。

今回は、新たに投資事業部門にジョインしてくれた高橋さんのインタビューをお届けします!

金融業界を皮切りにキャリアをスタートさせた高橋さんが、VC業界に抱く想いや、新たにグリーの投資事業部門で実現したいことを話してくれています。

その根幹には、幼少期を過ごした異国の地で感じた “ 想い ” が、彼女を強く突き動かしていることがわかりました。

今回も是非最後までお付き合いいただけますと嬉しいです。


プロフィール

高橋 理衣
幼少期を父親の仕事の都合で12年ほど海外で過ごす。慶應義塾大学法学部を卒業後、新卒で日本銀行へ入行。広報および金融市場の部署で海外メディアや投資家とのコミュニケーションに携わる。その後、日本銀行という金融市場を俯瞰した立場ではなく、直接携わりたいという想いから三菱UFJ銀行を経て、楽天グループへ転職する。楽天グループでは、グループ全体のM&Aや資本提携の企画・エグゼキューションだけでなく、社長直下で子会社の資金調達なども行う。23年末にグリーへ入社し、現在はIR・ポートフォリオチームを牽引する。プライベートでは、1歳の息子を持つ母としての顔も持つ。


ーー日本銀行に新卒で入行した人に初めて出会ったのですが(笑)まずは、高橋さんのご経歴を教えてください!

あ、本当ですか(笑)同期は120名くらいいましたけど、確かに珍しい方かもしれないですね。幼少期に父の仕事の関係で12年間ほど香港やドイツ、イタリアなどを転々とする生活を送っていました。地元の学校やインターナショナルスクールなどにも通い、その国々の人々との交流がとても多かった海外生活でした。

当時私が海外にいた時にはまだ日本のSONYやトヨタなどの大手メーカーが海外でも非常にプレゼンスが高く、モノづくりの国としての認知度が主流であり、またそんな日本のカルチャーや製品、食文化などに興味を持っている外国人は多くいるものの、こんなに素晴らしい文化や製品があるのに、日本の情報があまり届いていない、国外への発信が少ない、足りていないと感じていました。

そんな想いから、就活の時には日本の技術力で戦うインフラ企業や総合力に強みを持つ商社なども考えてはいましたが、国としてのプレゼンスを高めるという意味では、海外からの資金を呼び込むことができれば、より大きな規模で貢献ができるのではないかという想いから、機関投資家を含む金融市場と直接コミュニケーションを取ることができる日本銀行を選びました。


ーーなるほど。海外に出ていくことが主流だという風潮があるように感じていましたが、幼少期から海外生活が長かった高橋さんならではなのかもしれないですね。日本銀行では具体的にはどんな仕事を担っていたのですか??

3歳頃から海外生活が続きましたが、高校生の頃に日本に戻ってきて感じたのは、やっぱり日本は便利だし、安心できるし、落ち着くなという思いもあったかもしれません(笑)日本銀行では、希望通り広報や金融市場の部署で海外メディアや投資家とのコミュニケーションに携わることができました。

入行直後に黒田総裁に変わり、異次元の金融緩和が始まるなどアベノミクスとも相まって、まさに世界中が日本に注目をしていた時期でした。例えばの話ですが、年に1回世界の三大金融センターの一つであるニューヨークへ、現地の機関投資家に対して日本銀行の政策について説明したり、日本市場についての見立てをヒアリングするために出張に行くのですが、なかなかアポイントが取れないというのが恒例ではあったのですが、この頃は逆に「話を聞かせてくれ」とみんなに言われるほどで、日本という国を信頼してもらい、国債や株に投資してもらうという意味でも、非常に責任とやりがいを感じられる仕事でした。


ーーす、すごい。。国債を買ってもらうという意味では、まさに思い描いていた仕事ですね!

そうですね。確かに長い目で見ると国のプレゼンスを高めることはできていたのかもしれません。一方で、やはり銀行の銀行という立ち位置であり俯瞰する立場だったため、もっと手触り感を持って仕事をしたいと考え、三菱UFJ銀行に転職をしました。三菱UFJ銀行では、自身の強みである語学力を活かし、グローバルでの取引強化に関する施策について企画立案・推進を行ってきました。

しかし、分かってはいたのですが、大きな銀行であり部門毎に役割が細分化されている環境でもあったため、この環境で日本のプレゼンスを高めるスキルを身につけることができるのかというモヤモヤがどこかにずっとあり、よりスキル・経験が積める環境に身を置こうと思い、日本でも有数のグローバルM&Aを行っており、かつ海外でもプレゼンスが高い楽天グループへ転職を行いました。


ーーなるほど、更なるハードワーク環境を求めての転職ですか!

多少はそう言う雰囲気もあるかなと思っていましたが、実際には、国内外含めてグループ全体のM&Aの対応や資本提携の企画・エグゼキューションだけでも大変なのに、社長直下の組織で子会社の資金調達などまで行っていましたので、想定以上にハードでしたね(笑)

中でも思い出深いプロジェクトを例にあげると、そのプロジェクトは楽天のとある事業でして、革新的な技術がコアにあり業界の常識に風穴を開けられるようなプロジェクトでした。そのプロジェクトを進めていくにあたり、海外のVCや事業会社に売り込みを行い出資を受けるために、日本の toC 市場を知らない投資家に手触り感をもってもらい、ディスカッションの中で浮かび上がってきた彼らの関心事項をくみ取った上で、投資をしたくなるようなエクイティーストーリーを作り上げていったことです。

結果的にこのプロジェクトは様々な要因でクローズには至らなかったのですが、この経験から日本の未公開株に関心を持っている海外投資家が一定数いることに希望を感じると同時に、日本の商慣習や市場への理解がないことから投資に至っていないケースが多くあることに危機感を感じました。このことから、上手くコミュニケーションを取れば、海外から日本のスタートアップへの資金流入を促しさらに増やしていくことで、日本発でグローバルでも知られるようなユニコーン企業を創出することが、間接的にでもできるのではないかと考えるようになり、VC業界へ転職を意識し始めました。



ーー高橋さんらしさが垣間見えるエピソードですね。しかし1歳の息子さんを育てながら(!)そのバイタリティはどこから来るのですか??

結構深く踏み込んで質問されるんですね(笑)そこまで考えてこなかったなぁ。でも、やっぱり幼少期の体験からかもしれません。海外生活が長かったとお伝えしましたが、その中でもドイツが一番長かったのですが、学校の生徒は基本的にドイツ人やドイツ系移民の子供が多い中で、日本人は特に珍しかったかもしれません。そうした中では、特に個として強くなければ負けてしまう!という思いが常にあり、もしかすると今でも成長を求めるスタンスにつながっているのかもしれません。そしてそれが、「世界にも負けない日本の技術や文化を世界に発信したい!」という想いに収斂されているのかもしれません。


ーー高橋さんのバイタリティの源泉に触れられたような気がしました!そしたら恒例の質問で恐縮ですが(笑)数あるVC、CVCの中でなぜグリーを選んでいただけたのでしょう?

なるほど(笑)求職者さんへのアピールにもなりますもんね!

そうしたら改めてですが、私がグリーを選んだ一つには、今グリーベンチャーズは、100%グリーからの資本で運営をしていますが、今後国内外の企業や投資家からLP出資を募りファンドに出資をしてもらうフェーズであり、日本政府が本腰を入れてスタートアップやVCを取り巻くエコシステムを盛り上げていこうとしている中で、それに呼応するように本格的にファンドを組成していこうとしているところに面白みやダイナミズムを感じたという点があります。

2つ目に、2010年頃から事業会社としては最大級の規模でFund of Fundsを通じたVCファンド出資とスタートアップへの直接投資を、日米両国で行っており、米国のベストプラクティスを参考にしながら学べる機会が多いと感じました。

そして最後3つ目に、海外投資家からの日本に資金を呼び込むことにより、新卒当時から思い描いてきた一つのキャリアイメージである、「日本のプレゼンス・価値向上」という姿に近づけると感じたからですね。


ーーありがとうございます!昨年末にグリーに入社いただきましたが、早くも米国サンフランシスコや韓国など海外出張も多くある中を縫ってインタビュー受けていただきましたが、改めてIR担当としてグリーベンチャーズが今後目指すことについても教えてください。

ではここからは、IR担当という立場も含めてコメントさせていただきますが(笑)、上記の通りなぜグリーを選んだかという回答と重複してしまう部分もありますが、昨今、政府の後押しもありスタートアップやVC業界に期待が集まっており、税制の改正や資金流入を通じてエコシステムが急速に発展しています。

グリーベンチャーズとしては、2010年からCVCとしては珍しく、100%財務リターン狙いでのFund of Fundsを通じたVCファンド出資とスタートアップへの直接投資を行ってきており、経験と実績が社内に多く蓄積されてきているわけですが、今後は国内外から外部のLP出資を受け入れる形で、ファンドとしての発展とエコシステムへの貢献も達成して参りたいと思っています。

グリーベンチャーズが運営するFund of FundsにLP出資をしていただくメリットとしては、以下があると思っています。

  1. FoF(日本のVCへの投資)・・リソースの関係からVCを一社ずつ選定していくのが難しいという企業にとっては、FoFの仕組みを使うことでリスクを分散させながら色々なVCに投資し、幅広くVCやスタートアップを知ることが可能。特に外国人投資家はこれまで言語面などから高かった投資ハードルを下げることが可能。
  1. FoF(米国のVCへの投資)・・チケットサイズ(最低出資金)が大きかったりアクセスがなかったりなどして投資できていなかった米国のVCにリーチし、財務リターンやVC界隈の最前線の動きを知ることが可能。

新たな国内外のLP投資家が増えることにより、例えば日本ではまだ少ないM&A Exitや海外進出が増えたりと、米国対比でまだ市場規模が小さい日本のスタートアップの発展に繋がる可能性が高いと考えていますし、市場が大きくなることで、グリーベンチャーズとしてもできることが増えてくると考えています!



ーー通常は求職者の方へのメッセージというところですが、LP出資をご検討されている方へのメッセージです!

スタートアップ投資のハードルがまだ高いと感じられている企業担当の方はまだ多いと思いますが、FoFを活用し選定やモニタリングの部分はお任せいただくことで、目的として達成されたいグループシナジーや財務リターンの達成などに注力いただくことができると考えております。まずは、ぜひお気軽に一度お問い合わせいただければと思います!


▼終わりに

いかがでしたでしょうか。

グリーの投資事業部門も、国内外のLP出資を募る形でファンドとして次のステージに進んでいるまさにそんな只中ですが、まさにそんな状況にはぴったりの経験とスキルとパーソナリティを併せ持った高橋さんの素敵なお話でした!

グリーでは引き続き、投資のフロントであるキャピタリストを募集しております。

出資いただく形やグリーの投資事業部門で働く形など、共にスタートアップを取り巻くエコシステムを盛り上げてまいりましょう!

1 いいね!
1 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング