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新規事業室長となったフツパー最古参社員が語るフツパーの変化と変わらない強み、これからの展望とは

染谷康貴 / 事業戦略室長(※2024年1月より部署名変更)

神奈川県川崎市出身。明治大学経済学部卒業。在学中にロッテルダムビジネススクールに留学。新卒で日本IBMに入社し、ハードウェアを専門とする法人営業に従事。その後人材系ベンチャーの営業推進担当として十数名のマネジメントを経験。2021年1月よりフツパーに営業部長として参画し、2023年より新規事業責任者に就任。

前回のインタビュ―時よりかなり社員数が増えましたがフツパーの雰囲気にも変化はありますか?

雰囲気とか根本的なところは変わっていないですね。組織の人数が増えてきて部門が整備されてくると部署間のコミュニケーションが無機質になるっていうのはよくある話ですが、今もオフィスはフリーアドレスだから、いつでもちょっとしたことでも共有したり相談できるという関係は当初も今もそんなに変わっていないと思います。

オフィスの部屋数とか稟議ルートは増えましたが、コミュニケーションとか風通しの良さは自分が入社した4人だけだった時も30人くらいになった今も、変わらない良い部分です。

一方で、今はそれぞれのスペシャリストがいるから個人個人が自分の得意な領域で業務に集中できるようになりました。こういった動きができるようになったのは然るべき良い変化だと思います。

営業の仕事はどのように変化していますか?

社員数が増えるなかで経験や実績のある社員がたくさん入社してきて、それと同時にフツパーとしての経験も積み重なってきているので、実績をもとに商材を提案しやすくなったというのはありますね。

今、営業としてはどういう人を求めているのでしょうか

一般論から話すと、やっぱり製造業に対してのAI導入という事業なので、領域が違う人に対しても、自分たちが持っているサービスの強みをきちんと伝えて、AIの知識がない人でも納得させることができる人ですかね。

これはBtoBならではでもあるのですが、会社として納得してもらうために、例えば現場の人と決裁権を握っている人と同時並行的に話を進めていくことができる人が理想ですね。

新規事業の観点でいうと、フツパーのやり方は、今持っている技術をピボットしながら少しずつ足を広げていくイメージなので、自分たちの持っている強みとか技術の転用性っていうのを常に意識しながら、新しい商材に変わったとしても柔軟に動ける人のほうがいいかなと思います。

仕事のやりがいはどんな時に感じますか?

新規事業よりも営業歴の方が長いので営業の時のやりがいについて話すと、やりがいでもあり、うちの営業がすごいところが明確に一つあって、お客さんの事業計画とか経営を一緒に考えるんです。これって、多分どこの会社でもやれることではないんじゃないかなと思います。

なぜフツパーではそこまで一緒に考えるのでしょうか

フツパーではITツールとかAIを導入する時に補助金を利用してもらうことが多いのですが、AIは専門的な知識が多いのでお客さんだけでは申請事項を考えるのが難しいことが多いんです。

そういう時に、AI導入のコストに対して企業価値はどのくらい上がるのかを計算して、投資対効果が見込めるかとか、5年後にその企業がどうなっているか、AIを入れただけじゃなくて副次的なマーケティングの効果はどうなるかとかを総合的に判断して一緒に計画を立てます。

工数をかなり割くことになるので、ここまで踏み込んでやるAIベンダーは他にはあまり見たことがないですね。そもそもお客さんの数字まで考えて商談する営業っていうのがどのくらいいるんだろうとも思います。でも、こうやってお客さんに寄り添って考えるなかで、よりAIの必要性を理解してもらえることも多いので、時間はかかるけど、やりがいも感じる楽しいところだと思います

フツパーの営業としての強みがあるということは営業スタイルも確立されてきているということでしょうか?

どうやって売るかとか、こうやって話すと分かりやすいとか、このパターンのときにはこういう金額になりますというのは、取引先の数が増えていく中でかなり整理されてきていますね。

一方で、さっきのようなお客さんに寄り添う営業というのは、スタイルの確立というよりメキキバイトという商材の特徴によるものもあると思います。

メキキバイトは最初から月額も決まっていて、一見モノ売りの営業っぽいんだけど真にお客さんの環境を良くしようと思ったらメキキバイトだけで完結するということは少なくて。実用的なAIを導入して人件費を削減するには、不良品を取り除く機械との連携を考えたり、画像を撮ってAIが判定するまでの環境をそれぞれの工場ごとに整える必要があったり、ソリューション営業的な側面がかなり大きいのが、お客さんの経営まで考えることに繋がっているんじゃないかなと思います。

AIに追加で何かを売るのは、金銭面で断られたりしないのですか?

そうなるケースももちろんあります。でもそれは金額が問題というわけではないと思っています。

例えば、かなりの金額なのに多くの人がパソコンを持っているのは、作業効率とかいろいろな側面を考慮して自分にとってそれ以上の価値があると思っているから買うわけなので。

金額を理由に断られてしまうというのは、営業がお客さんの経営のことまでを考え切れていなくて費用対効果が出ないものを提案してしまっているか、お客さんを納得させることができるような十分な説明ができていないのが問題なので。ただ金額が高いという理由だった場合はどちらかを見直さないといけないですね。

なるほど、そこでもお客さんにどれだけ寄り添えているかが重要になるんですね。

続いて、新規事業についてお話を聞かせてください。

新規事業室はどういった経緯で立ち上げられたのでしょうか

さっきも話していたように、メキキバイトっていうのはモノ売りではなくコト売り、ソリューション営業なので、どうしても結構提案の時間が長くなってしまっていたんです。

提案スピードが速くて誰にでも売れるということが決して正しいわけではないけど、これからさらにフツパーが成長していくためには、事業のスピードをもっと早めていけるような商材も作りたいというのが新規事業室立ち上げの背景ですね。

最近リリースした振動大臣というサービスについて話すと、今までは歯がゆくもリーチできなかった少量多品種のお客様にも提案できるような商材になっています。

製品ごとに学習が必要なメキキバイトは日ごとに作るものが変わるようなお客さんには向いていなかったのですが、振動大臣なら金属加工を行っている工場なら作るものによらずお使いいただけます。今まで画像認識のAIではできなかったことを実現するというのが新規商材第一号の振動大臣なのかなと思います


振動大臣について詳しくはこちらをご覧ください
【工作機械IoT】振動センサを取り付けるだけで刃物の破損を検知!製造業向けAIのフツパーが、新サービス "振動異常検知IoTソリューション"『振動大臣』の提供を開始
現在、多くの町工場では、マシニングセンタや旋盤等のNC工作機械を用いて、切削や研削によって金属の不要な部分を削り落とす加工作業を行っています。 ...
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000058475.html

新規事業室に染谷さんが抜擢された理由はなんだったのでしょうか

前職からベンチャーにいましたし、フツパーでの入社も1番早いので「会社になっていく」経験はしているのと、その見た目から耐性があると思われがちなんですけど、実は明日会社の仕組みが変わるとか、昨日やってたことが今日変わるみたいなカオスな環境がもともと嫌いなんですよ。本来ならずっと変わらないやり方を永遠と一人で作業していたいタイプなんですが(笑)
スタートアップとかベンチャーって基本的にこれまでの前例がないなかでビジネスを作っていくので、会社のやり方とか自分の行動に絶対的な正解っていうのがなくて、考えつつも常に足を動かさないと、正解かどうかすらわからないんです。やったことのない行動に慎重さは常に持っていたのですが、少しづつ正解を見つけるための行動力が付いていったとは思います。

個人の性格とか指向とかも考慮しつつ、そういうところを見てくれていて、新規事業という部署に選ばれたんじゃないかなと。

抜擢されたときの気持ちはいかがでしたか?

正直、この話をもらった時は、嬉しい一方で不安も強かったですね。

新規事業やりたい人は結構いると思うし華もあるんだけど、メキキバイトが少しづつアップデートされてきている面白いフェーズで「また新しい商材か!」っていう気持ちでした。

パートナーをどうやって探そうか、どういうお客様に営業していくかとか、今の機能が本当に使えるものなのかも、まだまだ未知なところがある、そのうえ自分はお給料を貰いながら営業としての売り上げはゼロになってしまう。これはもしうまくいかなかったら相当辛くなるなと…(笑)

メキキバイトで積み上げてきたお金を使って、会社の命運をかけた新規事業を立ち上げて、「結局なにもできませんでした」ってなる可能性もあるし、一気にぐっと上場に近づくほど事業がスケールする可能性もある、非常に挑戦しがいのある部署だと思いました

プレッシャーは期待の裏返しだと思って頑張るし、新しいことをやる楽しさはあるけど、やっぱりこれを聞いた時はわくわくと戦々恐々とした気持ちが半々でしたね。

新規事業室ではどのような仕事を担当しているのですか?

新規事業に関わるものは全部担当しているので、展示会とか商談をしているという点では前の部署の営業の仕事と変わらない部分もあります。

違うのは、固まっているものがないということですね。

この商材にはこの機能を付け足した方がいいねとか、資料はこの方が分かりやすいかなとか。新規商材について考えるだけじゃなくて、これから営業の人に商材をどうやって売っていってもらうかも常に考えています

これまで話してきたように、メキキバイトっていうのは、案件の性質やそこにどうアプローチするかに依存する部分が大きくて、ある意味属人化している部分もあるのですが、最終的には誰でも説明、導入できるような汎用性のある商材を作って、売り上げじゃなくて商談数をKPIに出来るようになったらいいなと思っています。

今は同じ数の打ち合わせをしていても売り上げが比例的ではないので、人に依存しすぎずに目標のアポ数をきちんとこなしていれば自ずと結果が出てくるようなミラクル商材ができるのが理想ですね。

自分で営業もしつつ、みんなが売りやすい環境を整えているんですね。



一日のスケジュールを教えてください!

9:00 メールチェック / 諸業務

11:00 打ち合わせ

13:00 移動

14:00 現地での打ち合わせ

17:00 新規事業(振動大臣)の社内MTG

以降、内容などを反映し資料作成やメルマガ配信、施策の実施など

2022年は従来の画像認識AIの営業と並行しながら新規事業の準備を進めていました。直近は振動大臣という新しいサービスをリリースしたので、開発内容やアップデート部分を代表と相談しながら、ロードマップを引いて打ち合わせの合間に資料等の改変作業を行うことが多いです。

今後は振動大臣に専念していくのですか?

今は振動大臣に力を入れているけど、新規事業室なのでそこだけにとどまる部署ではないですね。他にもデータ分析の提案など、新しい商材になりそうなものも進んでいます。

一方で、大企業では予算2億つけるからどんどんチャレンジしていいよみたいなこともありますが、今のフツパーでそれをやったら潰れてしまうので、目先のキャッシュと将来のことも見据えながら新しいことに挑戦していく部署になると思います

みんなが「新規事業」という言葉で想像するよりも守りの要素が強いかもしれません。

どんどんお金も使って挑戦していくというより、目の前にあるニーズをきちんと拾っていくことで、自分の給料は自分で生み出せるくらいの新規事業をつくるという気持ちでやっています。

最近は何をやるにしても、「それ本当にいる?」と考えるようにしています。新しい取り組みをするときにも、ニーズがないと結局事業を続けられないことになって、そうなるとソリューションがお客さんを助けられなくなってしまうので、本当に必要なものをどうやって届けるのか、事業を続けられるだけ稼げるのかをシビアに考えています。

そういった商材はどのように生み出されたのでしょうか?

今進んでいる新規商材はどちらも現場のニーズからですね。

新規商材をやると決めて二つが生まれたというよりは、メキキバイトを提案しているなかで本当に困ってるお客様が多いなとか、ニーズあるなってのを商材化したというところです。

新規事業室の今後の展望を教えてください!

実は新規事業室の正式名称は「新規事業・グローバル戦略室」なんです。

まだ予想の段階だけど、メキキバイトも振動大臣も海外にニーズがあると思っています。

メキキバイトでいうと、海外の工場で導入してもらえると、人件費削減だけじゃなくて、日本の検査員の判断基準を適用できるので品質の担保に繋がるのではないかと考えています。

振動大臣の場合は簡単にマグネットでセンサを機械につけるだけで判定ができる、誰でも使える商材なので、海外での販売にすごく向いているなと思っています。エンジニアが現場に足を運ばなくても導入できるので、海外という選択肢が現実的に見えてきていますね。

海外向けのHPと購入のボタンがあれば、ZOOMで商談して郵送するというプロセスだけで海外の案件が取れるようになるかもしれないですよね。

これを機にグローバルの導入件数を1つでも取りたいなと思っています。

最後に、染谷さんの個人的な抱負についても聞きたいです

今までのインタビューでは上場させたいっていうのを言っていたけど、最近はもう絶対に上場するぞという気持ちが強すぎて抱負ですらなくなってきているので、もう抱負としては言わないかな。

これからの抱負というか理想でいうと、新しいソリューションがしっかり売れて、いつか自分が作ったサービスが子会社化できるくらいになったらいいなと思います。

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