こんにちは、イデアルアーキテクツのIKです。

今回は先月の大井川鐵道の続きです。

前回のおさらい。

今回は千頭駅から井川駅の井川線の旅です。

井川線の車両は小さくてかわいいです。

前回の転車イベントを見届けたらダッシュで電車に乗り込みます。
※電気で動いていようがなかろうが電車と呼びます。お母さんがファミリーコンピューターもプレステも全部ピコピコと呼ぶようなものです。

12時半頃、千頭駅を出発。
ここから一気に秘境感が出てきます。
運行速度は30km/hといいますから、電車とは思えないほどのんびりと景色が進んでいきます。
くねくねと曲がる川にそって進むので、時間的な効率は非常に悪いです。
もちろん、ここに来て時間に追われてるなんて人はそうそういないでしょうが…。

距離にして約10kmを40分かけて進むと、井川線のメインイベントその１、アプトいちしろ駅に到着です。
この「アプト」が今回の旅の目的の１つです。
「アプト(アプト式)」とは、簡単に言うと電車の下と線路にそれぞれ歯車のような装置がついていて、電車が苦手な坂を克服する装置です。
電車はレールも車輪もそれぞれ鉄。
摩擦がないから普段は非常に効率よく動くわけですが、摩擦がないために坂では滑ってしまってめっぽう弱く、それを克服するために歯車を使って滑らないようにするのがアプト式です。
以前は群馬－長野の碓氷峠超えでもアプト式がありましたが、長野新幹線によってこの区間は廃止されてしまったため、日本でアプト式が残っているのはここだけになります。

このアプトいちしろ駅でアプト用の電気機関車を連結。

※線路の真ん中に歯車がついています。

この機関車がアプト式になっていて、しかもパワーが強いので、後ろから車両を押し上げる形になります。
帰り(下り)は先頭にくっついて、後ろの車両が滑らないように制御しているのです。
乗っている間の歯車が噛み合うガッチャンガッチャンという音はここでしか体験できません。
アプトいちしろ駅で連結した電気機関車は次の長島ダム駅で切り離し。

この先の奥大井湖上駅が次の目的地です。
絶景スポットとしてテレビでたまに見かけるので、みなさんも聞いたことがあるかもしれません。
湖（長島ダムのダム湖、接岨湖(せっそこ)）の上に浮かぶ駅です。
ただただ絶景でした。

ただ正直、実際湖の真ん中かというと…、川の蛇行の先端ではないかと思ってしまったり…細かいですかね？ｗ
ここで一旦下車。次の電車まで1時間あるので、付近を散歩しました。
駅の階段を登った先にカフェがありますが、この日はお休み。建物は開放されていたので休憩させてもらいました。

14:40、次の電車に乗り込み、終点井川駅まで。
途中、付近に民家も駅につながる道もないという超秘境駅・尾盛駅、日本一高いとされる関の沢橋梁、長いトンネルの手彫り感。
見どころには事欠きません。

終点井川駅に15:26到着。
この先に廃線跡の小道があるそうなので行ってみよう！と思ったのですが、終電が折り返しの15:54。
この電車に乗らないと東京まで帰れないの終電ではなく、井川線の終電。
終電が15時台って…（笑）
ちなみに、この電車に乗っても千頭駅到着17:40。千頭駅で50分待ち時間があって金谷駅到着が19:40。
静岡駅から新幹線に乗ることを考えたら、なんだかんだギリギリです。
秘境の時間はゆったりと流れていますが、時計は全世界一律、ゆったりしてくれません。
ここから廃線跡まで行って帰って1時間くらいかかりそうなので、残念ながら諦めて撤退。
終電を逃してしまったら一晩山奥にぽつんと一人。怖すぎます…。
井川ダムの井川湖の先に井川集落があり、そこまでは渡し船があるそうな。
これも乗ってみたかった…。
観光にそんなに時間を割いたりしていないはずなのに、なぜこんなに時間に追われているのか…。
※この記事で時間にこだわったのはここで回収するための伏線でした。

帰りは真っ暗な山道。
線路にシカが出たとかでアナウンスがあったり、静岡駅からは帰りもこだまグリーン早割でグリーン車に乗ったりしました。

以上、２回に分けてお送りした大井川鐵道の旅でした。
SL、アプト、絶景。
とにかく秘境でとにかく見どころ満載です。
温泉宿もあるようなので、是非泊まりで行ってみてはいかがでしょうか？
泊まりでないと回りきれないですよ…。