これまでiettyではチャットボットの開発など人工知能の研究開発を進めてまいりましたが、2017年は研究の成果が花開き、飛翔の年になると語るCTOの大浜。新年の抱負ということで、2017年の人工知能活用戦略についてインタビューしました!
− iettyではサービスのどんな領域で人工知能を活用しているのですか?
iettyでは、人工知能の活用が期待できそうな領域として、大きく「接客」「物件の提案」「オペレーションサポート」の3つの分野を想定しています。
現在のところ、この内の「オペレーションサポート」と「物件提案」については幾つか成果が出てきています。
例えば、ユーザの重要な動向を報告してオペレータ(アドバイザー)にアクションを促すチャットボットや新規登録していただいたユーザの30分以内の行動を元に成約に至る確率を予測するボット、希望条件に完全一致する物件がない場合に、ある程度条件を自動的に緩めてご満足いただけるかもしれない物件を提案する提案エンジンなどが既に稼働して、現場の運用に組み込まれています。
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↑ 新規登録していただいたユーザの30分以内の行動を元に成約に至る確率を予測するボット
− 2017年にiettyのデータ分析・人工知能活用領域でやっていきたいこと、目標はどういったものですか?
先にお話し重視する領域のうち不動産の「接客」、つまりお客様が登録してから物件を一緒にお探しし、内見・契約に至る応対プロセスそのものの自動化はまだまだ未着手の部分が多く、2017年は他の2つに合わせて、ここにフォーカスをあわせた成果を出していきたいと考えています。
このため、IBM社のWatsonの導入を進めたり、接客のためのチャットボットが活躍できるためのチャットシステムそのもののリニューアルなどを計画しています。
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2017年中には、これまでほぼ全てオペレータが人力で行ってきたお客様の対応を一部でも自動化し、素早く要望にお答えできるシステムを導入したいと考えています。
また、こうした対応を行っているためには、お客様の動向や膨大な物件情報を素早く解析し、次の動きを予測するデータ分析の力が欠かせません。
iettyでは昨年よりオープンソースのBIツール「Re:dash」やGoogleが発表した「Google Data Studio」を積極的に活用し、専門のアナリストやデータサイエンティストでなくてもデータ集計や分析ができる環境の構築を進めてきました。
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今では、オペレータ部門や営業のメンバーでもRe:dashでSQLを書いて、ちょっとしたグラフやリストを出力できるようになっています。
しかし、より高度でリアルタイムな意思決定と人工知能導入のためには、やはり専門の知見を持つスペシャリストが必要で、こうしたスキルセットを持つ方、またはこれから挑戦してみたい方を、今強く求めています。
− どのような体制で研究開発したものをサービスに生かしていますか?
iettyでは、エンジニア、デザイナ、データサイエンティスト、マーケターが技術本部という一つの部門で活動しています。このため、例えばデータサイエンティストが必要とするデータには開発エンジニア同様、ほぼ自由にアクセスできますし、多少複雑なプログラミングが必要な場合もすぐ隣にいるメンバーに声をかければ揃える事ができます。
逆に、データサイエンティストのコードはWebHookやAPIを利用して簡単に取り込めるようなシステムを準備しており、自身のプロダクトがすぐに本番反映されて成果を確認できるような体制を目指しています。
もちろん、iettyのエンジニアチームはまだ7人の小さなチームですし、今はエンジニアや私自身が他の業務と並行してガヤガヤ話しながら研究開発している状態ですので、大学や大企業でのR&Dと異なり、スピーディに自身のやりたいことが実現できる体制ではあると思います。
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