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東南アジアにアフィリエイト市場を創った2人が語るグローバル人材・エンジニアに重要な3つのこと


こんにちは。インタースペース人事の長谷川です。

当社はアフィリエイトサービスを基軸とした事業展開をしているWeb広告代理店です。 実は当社は他にもメディア、アプリ運営、グローバル展開など多角的な事業を運営しています。 現在「Be innovative」というスローガンを掲げ、事業創造カンパニーとして舵を切っています。今回は東南アジア向けにアフィリエイトサービスを展開している海外戦略事業部、事業部長の藤田さんとエンジニアリーダーの任(にん)さんにお話を聞かせていただきました。

◆藤田さん略歴:
ハンズオン型ベンチャーキャピタルでの投資育成、上海での起業、中国系ベンチャーの経営を経て、2013年に株式会社インタースペースに入社。海外戦略事業部を立ち上げ、インドネシア、タイ、ベトナム、シンガポールに法人を設立し、海外事業の責任者として事業開発に従事。


◆任さん 略歴:
ITベンチャーでの人材系ソリューション設計開発、大手人材会社の社長室と新規事業立ち上げを経て、2015年株式会社インタースペースに入社。海外版ACCESSTRADEのPMとしてシステム開発を統括。

さっそくですが、インタビューをお願いします!



◆海外戦略事業部の事業内容を教えてください。

藤田:

当事業部では東南アジア向けにアフィリエイトサービスを運営しています。2013年9月にインドネシア、2013年 10月タイに現地法人を設立、2015年 4月にはベトナムに合弁会社、2015年10月にシンガポールに現地法人と東南アジアを中心に展開を推進してきました。参入の理由は、先進国では当たり前となっているアフィリエイトの市場を東南アジアで大きくしていくためです。

私たちが目指すビジョンは東南アジアNo.1のアフィリエイトネットワークとなることです。そのために、インターネット広告の中の10%のシェアを目指しています。※日本のアフィリエイト市場はインターネット広告の10%程度、アメリカでは15%程度

東南アジアは想像以上にデジタル化が進んでいます。PCの所有率は日本の半分程度ですが都市ではスマホがインフラとなっていて普及率は100%を超えておりFacebookやインスタグラムも日本より普及しています。 デジタル広告の市場も急速に発展していますが、アフィリエイトの市場は1%未満で成長の余地が大きくあると考えています。

現状、戦略が成功し展開している東南アジアで6万を超えるメディア、200を超える広告主とのお付き合いができています。ECや金融を中心とした地場に根差した大手企業の獲得にも成功しており、現地でアフィリエイトの認知度や利用率は徐々に増加しています。



◆今後の戦略を聞かせてください。

藤田:

現在は日本企業の参入は少ないですが、インドやイギリス、現地のアフィリエイトサービスを運営している競合企業が存在しています。そのため、しっかりと差別化できる戦略を練っていきたいと考えています。また現状、展開している国は非英語圏なのですが、今後は東南アジアの英語圏にも参入していきたいと考えていて、シンガポールがまさに第一歩なのですが、フィリピン、マレーシアも検討しています。
おかげさまで非英語圏にアフィリエイトという文化を持ち込むことができた中でノウハウの蓄積やメディアやクライアントとお付き合いが増えています。クライアントのオーダーでも「他の地域には進出していないのか」などのお声もいただいておりますので、シナジーを産みながら英語圏の市場成長にも貢献していきたいです。

◆海外展開略歴
2013年 9月 インドネシア:
現地法人「PT. INTERSPACE INDONESIA」
2013年10月 タイ:
現地法人「INTERSPACE(THAILAND)」を設立
2015年 4月 ベトナム:
合弁会社として「INTERSPACE VIETNAM CO.,LTD.」を設立
2015年 10月シンガポール:
現地法人「WITH MOBILE PTE.LTD. 」を設立


◆藤田さんは東南アジアに貢献できていると実感することはありますか?

藤田:

はい、アフィリエイト市場を発展させることで大きく2つの貢献ができていると考えています。
1つ目はアフィリエイトを通じて個人の方が収入を得て、個人をエンパワーできるという機会を提供できるのは大きなやりがいと感じます。

2つ目はデジタル領域で起業したい感度の高い若者が利用することでデジタルビジネスを学び、将来的には起業家として成長していくきっかけを提供できるという点は大きなやりがいです。アフィリエイトを通じて起業家が増えて、現地のスタートアップのエコシステムの発展に貢献できるというのはなかなか他の会社では味わえない経験だと思います。


◆藤田さんの考えるグローバル人材の定義はなんだと思いますか?

藤田:

最近のバズワードで「グローバル人材」という言葉は多く使われるようになりました。異国の言葉が使用できるだけでは「グローバル人材」として通用することは難しいかと思います。私が感じた「グローバル人材」として活躍できる人材は下記3つの要素を持っている方です。

1、過去の成功体験を捨てられる人
同じアフィリエイトとは言えど、日本で培った成功法則は通じません。国が変わると、文化、法律、民族など様々な違いがあります。過去に縛られず、なんでもトライできオープンマインドですべて受け入れ、次の成功体験を見つけられるチャレンジャー気質が重要かもしれません。

2、偏見を持っていない人
日本を出てみると本当に多様な人が世界にはいるのだなと感じます。世界には様々な価値観があります。大切にしているものも国によって異なります。様々な人種、性別、趣味嗜好、宗教などに偏見を持たず、むしろリスペクトし、理解できる人が活躍できると思います。

3、阿吽の呼吸で仕事をしない人
日本の悪いところでもあるかもしれませんが、なんとなくフィーリングで伝わるという文化が日本にはあります。しかし、これは海外では通用しません。少しずつズレが起き、気がついたら大きなズレになっているということが起こります。「阿吽の呼吸をしないこと」、言い換えると「腹を割って話す」「意思表示をする」ということはとても重要です。「自分はこうしたい」、「あなたはどう思う?」という主張をしっかり伝え、くみ取ることがコミュニケーションの成功に直結します。


長谷川:
なるほど、すごいイメージが湧きました。日本で有名なサービスだからといってすぐに受け入れられることは少ないですよね。現地の人が「なにに困っていて」、「それはなぜなのか」、「その背景にはなにがあるのか」を理解し、修正することが大事なんですね。ありがとうございました!

次は任(にん)さんのインタビューです。よろしくお願いいたします!


◆海外戦略事業部のシステム部門の組織構成や業務について教えてください。

任:

現在、広告トラッキングから、各システムのサーバーサイドからフロントエンドまですべて日本で開発しています。一部のフロントエンドは海外に依頼していますが、今後は全部日本側に統合していきたいと思っています。日本にはサーバーサイドのエンジニアが7名(韓国、中国、ハンガリー、ベトナム国籍もいます)。各国のエンジニアやユーザに近い社員からニーズを吸い上げ管理画面の改修、開発や現地に赴き現場のエンジニアの業務精査などを行っております。日本が各国のハブになり、タイではこんなことやってるけど、ほかの国で応用できないかな?こことあそこは統合したいよね。開発の優先順位はどうしようか?といったブレーンのような立ち位置で活動しております。また最新の技術の導入に積極的で最近だとJava8、AngularJS、AWS、Dockerなどを使用しています。


◆楽しさや難しさはどんなところにありますか?

任:

楽しさでもあり、難しさでもあるのですが、国によってニーズやマーケットが異なることです。
競合が参入し始め、競合にしかない機能や負けている機能もあります。現地の要望を解決しながら、ビジネスサイドの仲間や経営陣としっかり競合との差別化、各国に合ったアクセストレードらしさをどんどん出していきたいと考えています。また今、別視点で考えている楽しさ、難しさでもあるのですが、少数精鋭のチームでいかに仕事を効率化、自動化、安定化させるかということは常に考え改善しております。

◆グローバルと聞くと英語が必要とイメージしますが実際はいかがですか?

任:

英語は日常的に使用していますがメンバー全員ビジネスレベルではなく、日常会話レベルの人もいます。
実際スカイプや現地とのチャット、ミーティング、レビューなど文章で英語を使うことが多いです。今、メンバーが英語になじむために朝、英語で朝会をしたりしています。英語に抵抗がない、学んでいきたいという方であればすぐなじめるかと思います。現地スタッフの英語もレベルアップ中でして、英語は中学生レベルの文法をマスターすれば、業務に支障はないと思います。



◆任さんが考えるグローバルで活躍できるエンジニアとは?

任:

私も藤田さんと同じで3つあるかと思います。

1、自社サービスに携わること。
日本のエンジニア市場は少し特殊です。90%のエンジニアがシステムインテグレーターに属し、10%のエンジニアが自社サービスに携わっています。アメリカは逆です。90%のエンジニアが自社サービスに携わっています。自社サービスに携わることで学べることは非常に多いです。 システムの一部のみでなく、上流から下流まであらゆるフェーズに携わる。時には技術の選定をすることもあります。ビジネスニーズやマーケットを考え、エンドユーザーと関わることもあります。もちろん自身で得意分野を作る、勉強することは重要ですが、学ぶチャンス、関わるチャンスが幅広いのは自社サービスの特徴かと思います。

2、海外から新しい技術を学ぶこと
新しい技術は様々な国から入ってきます。それだけシステム開発はワールドワイドな職業ですし、自分のセンサーの感度を高くする必要があります。やはり、自分で勉強し続けることは大事ですし、勉強したものを現場でアウトプットしていくサイクルを作ることが重要かと思います。

3、コーディングをし続けること
上記に関連するのですが、やはり手を動かし続けることは重要です。手を動かし続けている中で新しい発見や課題が出てきます。その時に解決策として新しい技術が関わってくることも多々あるかと思います。
上流だけやるのではなく、現場に触れ続けることで感度の高さを保つことができると思います。

長谷川:

なるほど、アメリカはシステムインテグレーターの割合が極端に低いんですね。確かに日本のエンジニア業界の構造として、三次受け ~ 一次受けにキャリアアップしてき、その先でようやく自社サービスで働くイメージがありますもんね。最近、エンジニアの内省化を進める企業も増えてきたので、エンジニアとしてはチャンスかもしれないですね。

藤田さん、任(にん)さんありがとうございました!

◆まとめ
インタビューをしていて気付いたことですが、藤田さんのようなサービスサイドの方と任(にん)さんのような開発サイドの方で思っている「グローバル人材」の定義が違うのは驚きました!
藤田さんも仰っていた「異国の言葉が使用できる」というスキルは確かに重要ですが、それだけではグローバル人材とは呼べず、行っている業界や職務内容によって求められるマインドやスキルが変わっていくということなのかなと思いました!

お二方、ありがとうございました!

また次回は別の事業部のインタビューをお届けできればと思います!

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