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開発管理から保守運用まで幅広い業務を遂行 ハブとなってサービスを支えるシステム管理部

インヴァスト証券は、自動売買の『トライオート』とAIトレードの『マイメイト』、2つのサービスを展開している。いずれのサービスも企画、開発、集客、お客様サポート、ディーリング、資金管理…等々、様々な役割の人・部署が関わって成り立っている。
その全社横断的な関係者たちのハブになっているのがシステム管理部だ。俯瞰的な視点やコミュニケーション能力が不可欠なシステム管理部の仕事を紹介する。


開発管理から保守運用まで多岐にわたる業務内容。常に全体最適を意識

システム管理部の業務は、大別すると開発工程全般を管理・推進する開発管理と、サービスインした後の保守運用の2つ。開発管理は、まず要件定義によりビジネス側からの要求をさらに詳細化し、それを開発部門に引き渡す(『マイメイト』は社内のIT部、『トライオート』は外部パートナー)。開発部門が設計・開発を終えると、再びシステム管理部の出番だ。テスト環境にデプロイされた機能の「テスト」を行い、エラーやバグを無くした上で「リリース」する。

保守運用は、日常的な監視・運用と、トラブル発生時などの対応だ。『トライオート』も『マイメイト』も複雑で、かつ日々進化を続けているため、常に何らかの機能改善や少々大がかりな改修などが進行している。スケジュールに沿って開発管理を進めながら、並行して、日常業務として保守運用を担っている。

「コミュニケーションの機会が多いので、いかに的確にわかりやすく伝えるかを、常に意識しています」と話すのは、システム管理部で『トライオート』チームのリーダーを務めている宮澤麻子。例えば要件定義も、一方的に渡すだけではない。「要求と仕様をまとめて、それを開発部門と協議しながら精緻化していきます。ここをおざなりにして、もしも要件漏れがあると、要望通りのモノができません。後のテストフェーズで、いくつも修正箇所が出てしまうので、慎重に進める必要があります」

リリースまでのスケジュール、コストなども含めた全体最適も考える。「工数や難易度の問題があるので、必ずしも理想通りにいかないことはあります。開発部門と話しながら、『ここは難易度を落として、こう作りましょう』といった形で、落としどころを調整します。お金と時間を無尽蔵に使えるならば、できないものはないのかもしれませんが、現実は制限があります。制限内で最善のものをつくることを考えます」(宮澤)。

開発部門とも協力しながら、ベターな方法を探る。『マイメイト』チームのリーダーを務める両角直弥も言う。「自分たちだけで考えるのではなく、開発側からも『こうすればもっと工数が削れる』といった提案をしてくれます。スケジュールをにらみながら『いったんこの段階まで、この機能で行きましょう』といった具合に話しながら、方向性を決めていきます」

4時間いつ来るかわからないアラート。日頃からトラブルを未然に防ぐために努力

要件定義が定まると、具体的なスケジュールが見えてくるので、逆算してテストの準備、リリースまでの段取りを定める。テストは、専任の担当者であるQC(Quality Control)が2人いて、『マイメイト』と『トライオート』の両方を受け持つ。QCは、両プロダクトを細部まで詳細に把握し、テストの際は微に入り際に渡り動作の確認を行う。

その後のリハーサルは、開発の規模や影響の大小により、必要な準備が異なる。例えば2022年1月の『マイメイト』製品版のリリースは、社内の一大イベントだった。この規模になると関係先も多いため、当日の段取りを細かく定めることはもちろん、入念なリハーサルも必要となる。担当した両角は言う。「このようなデータベースの更新なども含めて影響が広範囲にわたるリリースの場合、当日の詳細の手順、タイムスケジュール、社内の体制、社外の関係者の体制など、様々なことを詳細に決めた上で実行します。もちろんリハーサルも入念に。当日、タイムスケジュールに沿って実際の作業をするのは開発部門などの皆さんですが、全体的なコントロールは我々の役目。また、前段階として、リリースに向けた社内の承認申請など必要な手続きも我々が行います」。迎えたリリース当日は、準備の甲斐があり、トラブルなく進めることができた。

一方、保守運用は、ログ等のシステム監視と何らかの異常を検知した際のアラート対応、お客様からの問い合わせ対応が主な業務だ。お客様からの問い合わせは、一次受けの窓口はCS(カスタマーサービス)だが、システム的な内容の場合は、システム管理部にエスカレーションが来る。アラート対応は検知すると内容を確認し、システム上の問題の有無を判断。問題があれば影響調査を行い、インシデントに発展する場合は社内への周知なども行う。決して頻繁にあるわけではないが、アラートは24時間、いつ来るかわからない。

「稀ではありますが、ちょうどタイムリーに、今朝1時に電話が来ました」と両角。「今朝のケースは、原因は外部にありました。『マイメイト』は、取引を実行する部分に外部のパッケージソフトを入れています。そこにつながるインフラ機器の故障が原因で、レートを受け取るネットワークに問題が生じ、アラートが発生しました。実は『マイメイト』自体のエラーはあまりないのですが、このような外部システムの接続部分で、問題が起こってしまうことがあります」(両角)

『トライオート』も同様に、外部の機器や通信回線のエラーで止まってしまうことがある。トラフィックが急激に増える時間帯などは、特に注意が必要だ。「例えばETFの米国銘柄は、日本時間の夜10時半に取引が始まります。一気に注文が来るので、エラーを警戒します。原因が外部にある場合は、アラートが来ても手の打ちようがありません。ただし、システムのキャパシティを常に意識して取引量の急激な増加に備えるなど、できることもあるので、トラブルを未然に防げるように日頃から改善を重ねています」(宮澤)



平常運行を支えるために陰で支える存在。サービスの進化と成長に喜びを感じる仕事

システム管理部の守備範囲は広く、社内でも、何か起これば「とりあえずシステム管理部へ」となる。企画段階から開発を経て保守運用フェーズまで、常にハブとして、サービスが円滑に回るように、決められた役割以外にも臨機応援な対応を求められる。新しいことを次々に提案するというよりは、ゼロの状態=平常運行を保つために、陰ながら支える黒子のような存在であり、会社のダイナモだ。地味にも見えるが、なくてはならない機能だけにやりがいは大きい。サービスを支えているという自負もある。

「サービスはどんどん進化します。改善を重ねることで、確実に良いサービスになっていくことにやりがいを感じます。やればやるほどシステムの理解が深まり、改善すべきポイントもわかるようになります」と両角が言えば、宮澤も「本当にその通りです。『トライオート』の場合は、開発を外部に任せていて、以前は細かいところまではわからなかったのですが、3年前に委託先を変え、システムを置き換える大幅なリニューアルをしました。当時は非常に苦労もしましたが、その経験があることで、社内でシステムへの理解が深まり、アラート対応などもスムーズになった経緯があります。経験がナレッジとなって積み上がる様子を実感でき、やりがいを感じています」と言う。

司令塔として、俯瞰して全体を見る一方で、システムの細部にまで関わる。この重要な仕事を、現在は『マイメイト』担当3人、『トライオート』担当3人、QC担当2人の少数精鋭で行っている。揺るぎない信頼関係で結ばれている良きチームだが、今後は、サービスの成長・拡大ともに新しい仲間を得て、組織を拡充したいところだ。

向いている人はどんな人か。宮澤は言う。「論理的思考が求められます。技術的な込みいった話が多い上に、複数のシステムが並行して動いているので、何が原因でどこに影響を及ぼすのか、常に関連性を意識して整理しておかないと解決に進みません」。想像力に加え、自ら学びにいく積極性も必要だ。両角も言う。「内容を理解して、これが必要だ、あれも必要だと主体的に確認しながら進んでいける人が向いています。一から十まで全部指示出しされるような職場とは真逆で、一を聞いたら、残りは自分で調べたり考えたりしながら進めていかなくてはいけません」

多方面と関わるコミュニケーション能力や、何があってもサービスを止めないという使命感も必要だろう。大変な反面、自らが主体となってユニークな自社サービスを育てていく喜びも人一倍感じられる仕事だ。

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