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社員の好奇心や探究心を育てるために。「面白い」「もっと知りたい」と思える話題を振ることが私の役割

ソフトウェア開発やヘルプデスクの領域で、多彩なプロジェクトに携わっているアイ・ティ・サービス(ITS)株式会社。今回インタビューにご登場いただいたのは、創業者の1人である取締役の若木副社長。立ち上げから関わっている若木副社長だから語れる設立当初のエピソードや関社長との関係性、メンバーへの思い、今後のビジョンについて、幅広くお話を伺いました。

プロフィール



アイ・ティ・サービス株式会社 取締役副社長 若木真人

1962年生まれ。北海道小樽市出身。高校を卒業後、産業機械の整備を担当する仕事に就き、6年間勤務。その後上京し、ソフトウェア開発会社に転職。PC周辺機器の輸入商社を経て、フリーランスに。2005年、アイ・ティ・サービス株式会社を立ち上げ、取締役副社長に就任。現在はヘルプデスク部門のラージプロジェクトリーダーを務める。趣味は、乗り物に乗ることと、ネットゲーム。休日には、新幹線に乗ることを目的に名古屋まで出かけることもある。

会社員としてソフトからハードまで幅広く経験。以前から「システム専門の会社をつくりたい」という思いがあった

- 若木さんはITSの創業メンバーの1人です。関社長とはどのような関係だったんですか?

もともとは、関社長の奥さんと知り合いだったんです。ITSを設立する5年くらい前、まだ関社長が前の会社に勤めていた頃に「ストレージの技術者を探している」ということで、奥さんから紹介を受けてお会いしました。


- 当時、若木さんはどんな仕事をされていたんでしょうか?

個人事業主として、フリーランスでいろいろな企業の仕事をスポットで請けていました。IT関連のヘルプデスクだったり、パソコンの入れ替えに伴う設定やキッティングだったり、さまざまな業務に対応していました。


- 会社員ではなかったんですね。それまでのキャリアを教えてください。

フリーになるまで、3社の経験があります。最初に入った地元の会社では、産業機械の整備をやっていました。中学生の頃から「技術」の授業が好きで、機械をいじる技術者になりたいと思っていたんです。入社して4年くらい経った頃に、会社にコンピューターが導入され、それがきっかけで汎用機やミニコン、ポケコンに興味を持つようになりました。コンピューターって面白い。そう思って北海道から上京し、ソフトウェア開発会社に転職したんです。そこではプログラマーとして働いていましたが、ずっとソフトの開発をしていたら、今度はハードが魅力的に思えてきました(笑) それで、次の転職先として選んだのが、PC周辺機器を扱う輸入商社。Windows95が発売されるちょっと前の時期で、ちょうどパソコンが一般的に広まる時期でしたね。その会社では販売店への説明や、ユーザーサポートなどを担当していました。


- ソフトからハードまでいろいろな経験をされているんですね。その後、若木さんはフリーランスになって、2005年にITSを立ち上げます。なぜ、設立に参加されたのでしょうか?

前の会社に勤めていた頃から、システムのことを専門にやる会社をつくってみたいと思っていたんです。当時参加した「自分の将来の夢」を語るセミナーでも、「あなたの会社のシステム部になります」というキャッチフレーズの会社をつくる、と発表したことがありました(笑)

そういう思いを持ちながらフリーランスとして働いていたときに、関社長から「技術に強い人間を探している」と誘われたわけです。断る理由がないというか、「やらせてもらえるなら、ぜひやらせてほしい」と思いましたね。

関社長とはお互いに「任せた」という関係性。自由にやらせてもらえるからストレスがない



- 会社を立ち上げるにあたって、関社長とどんな話をされたか覚えていますか?

まず事業内容に関しては、1つに絞るとリスクが大きいということで、関社長のアイデアで「IT関連機器の販売」「ヘルプデスク」「ソフトウェア開発」という3つの事業を柱にすることに決めました。それから、「どんな会社にする?」と話し合っていたときに、関社長が「とりあえず、社員が月曜日に“行きたくない”と思う会社にはしたくないね」と言ったのをハッキリと覚えています。私自身は、仕事は楽しいものだと思っていたので、そういう風に思う人もいるのかと新鮮でしたね(笑)


- 2人の役割は、どのように分担されていたんですか?

明確に役割を分けていたわけではありませんが、設立当初から「私は、営業はできません」と伝えていました(笑) 営業は関社長に任せて、私は主に技術的なところを担当し、それ以外の業務に関しては「手が空いているほうがやる」という感じでしたね。経理だけはどっちがやるかでもめましたが(笑)

現在は、私がヘルプデスクの現場でプロジェクトリーダーを務めているので、ヘルプデスク部門のメンバー教育・マネジメント、クライアントとの折衝全般は任せてもらっています。一方、ソフトウェア開発に関する営業活動やマネジメントは、関社長とシステム部の小阪マネージャーが担当しています。


- 普段、関社長とはどのようなコミュニケーションを取っていますか?

定期的に関社長と私、小阪マネージャーが集まって、事業部会というミーティングを開き、取引の状況や今後の人材計画などを話し合う場を設けています。それ以外にも、普段から電話やメールをする機会も頻繁にあるので、日常的なコミュニケーションの中で、思いついたとき、困ったときに相談することが多いですね。


- 意見がぶつかるようなことはないんですか?

それぞれ得意分野が違うので、お互いに「任せた」という感じで、意見がぶつかるようなことはありません。関社長のすごいところは、人に裁量を与えるところ。人を縛ることが一切ないんです。基本的には自由にやらせてもらって、終わったあとに報告すれば済むので、すごくラクなんですよ(笑)

退職者が少ないのは、居心地が良いから。上司にも先輩にも思っていることを率直に言える会社

- 若木さんはヘルプデスクの現場でプロジェクトリーダーをされています。普段、メンバーと接する中で、心がけていることはありますか?

常にメンバーのそばにいるので、顔色を見ながらマメにコミュニケーションをとっています。話しかけるときは、基本的に仕事の話はしません。メンバー1人ひとりのキャラクターに合わせて、興味を引くような話題を振って、そこから話を広げるように心がけています。たとえば、スポーツが好きな社員にはスポーツの話題から入って、そこから「1メートルってどういう基準で決まったか知ってる?」といった雑学的な話につなげたり、自分が好きなジャンルだけでなく、それ以外の分野にも興味を持つきっかけを与えるようにしています。

ヘルプデスクというのは、問題を解決する仕事です。だから、「疑問をそのままにしない」という姿勢、好奇心や探究心が大切なんです。そういう気持ちを育てるために、普段のコミュニケーションを通じて「知ることが面白い」と思える機会をつくることが、私の役割だと思っています。


- では、好奇心や探究心のある方が、ITSに向いているということでしょうか?

いえ、最初からそういう志向である必要はありません。「人と接することが苦じゃない」という人であれば、大丈夫です。確かに、会社を立ち上げたばかりの頃は、面接で「クイズ番組は好きですか?」という質問をして好奇心の有無を判断していましたが、今はそういうことはしていません(笑) 「興味を持つことの楽しさ」は、私たちが教えれば良いだけですから。好奇心や探究心は、入社後にいくらでも育てられると思っています。


- 若木さんのお話から、面倒見の良さが伝わってきます。ITSの社員が辞めないのは、そういった雰囲気の良さが理由なんでしょうか?

居心地が良いことは間違いないと思います。それに、思っていることを率直に言える会社だから、ストレスが溜まりにくいのかもしれません。上司にも先輩にも「それは違うと思います」「間違っていますよ」と平気で言える会社なんです(笑)


- これからITSをどんな会社にしていきたいですか?最後に、今後の目標を教えてください。

「あなたの会社のシステム部」としてのレベルをより高めていきたいと思っています。ヘルプデスクに関しては未経験から入社したメンバーもたくさんいます。そのため、どうしても経験豊富なメンバーと比べると知識量やスキルに差が出てしまう課題があります。そこを同等にして組織全体のレベルを引き上げることが当面の目標です。

また、ITSは設立以来「都合良く変わってきた会社」だと思っています。当初から続けている「IT関連機器の販売」「ヘルプデスク」「ソフトウェア開発」という3つの事業も、お客様のニーズや会社の状況に合わせて、内容や規模を柔軟に変えてきました。今後も、いろいろと変容していく可能性は十分にあります。今はまだ模索中ですが、そろそろ第4の柱をつくっていきたいですね。

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