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英語の教科書や参考書が、あなたに話しかけてくるようになる日

英会話アプリ TerraTalk を開発しているジョイズ株式会社の柿原です。アプリだけでロールプレイ式の会話レッスンが出来る TerraTalk は、現在、全国の企業・学校・塾などで利用が広がっています。

10月末には TerraTalk Connect という新サービスを発表しました。


【日経】AIソフトのジョイズ、英語教材をデジタル化
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37065190Z21C18A0000000/

【CNET Japan】AI英会話「TerraTalk」のジョイズ、書籍をデジタル教材化するプラットフォームを公開
https://japan.cnet.com/article/35127603/

【アスキー】英会話学習アプリのジョイズ、教材をデジタル化するAI英会話プラットフォーム提供開始
https://weekly.ascii.jp/elem/000/000/420/420840/

【私塾会】ジョイズがAI英会話プラットフォームの提供開始 桐原書店「FACTBOOK」のデジタル教材化へ
https://www.shijyukukai.jp/2018/11/15929


英語の教科書や参考書には、昔から、リスニング用のCDがよくついてきたと思います。TerraTalk Connectでは、出版社や教材所有者と連携することで、書籍に合わせたリスニングだけではなく、会話も出来るようになります。本で学んだ単語や文法、フレーズを、実際にその場で使ってみる。座学と実践を限りなく近づける、新しい取り組みです。

なぜこんなサービスを始めることにしたのか、背景を語りたいと思います。

誰でも必要な会話量が確保できる環境をつくりたい

外国語の習得には、様々な学習を組み合わせることが必要です。リーディングやリスニング等のいわゆる「インプット」が重要なのは当たり前ですが、インプットの質・量の確保は比較的費用をかけずに行うことができます。しかし、スピーキングや、ライティングに関しては、どうしても「聞き手」「話し手」「読み手」が必要です。伝わっているかどうか、うまく書けているかどうか、自己採点が出来ないからです。

「聞き手」「話し手」「読み手」の供給の問題は、Skype英会話の登場により、この10年で緩和されてきました。TerraTalkは、ソフトウェアで全てを完結させることで、値段も安く、予約の必要のない、他のどんなサービスよりも10倍手軽で身近なサービスを目指して開発されました。

TerraTalkをリリースしてから、大学の先生方や、公・民にまたがる教育機関から、多くの問い合わせを頂きました。2017年には、全米外国語教育協会(ACTFL)に唯一の日系企業として招待いただき、目玉イベントである LaunchPad にてオーディエンス賞を獲得いたしました。

様々な方の支えによって普及し始めたTerraTalkですが、技術を駆使して値段を下げるだけ、あるいは予約をなくすだけでは、本当に身近なサービスを提供できているとは言いがたいと考えるようになりました。流行に敏感で、機械に強い大人が身近にいなくても、自然と目に留まるようなサービスに TerraTalk を育てていきたい。

今回発表した TerraTalk Connect を推し進めることで、いずれは、全国の書店にTerraTalk対応書籍が並ぶようになります。そうすると、スマートフォンとアプリストアのクレジットを持っている子供だけではなく、両親や祖父母、後見人の方が、他の参考書と同じようにTerraTalkを手に取り、購入することが出来るようになる。より多くの人にとって、サービスを身近に感じてもらえるようになると思います。

使い慣れた教材に対応して、先生の負担を最小限にしたい

子供達が通う中学や高校、大学も、一番身近な学習の場です。そのためTerraTalkでは、元学校教師を中心に教材チームをつくり、独自のロールプレイレッスンの制作を進めてきました。

会話のリアリティと、単語や文法などのレベル感、CEFR等の基準への準拠も含め、様々な観点から教材を企画・制作しています。多様なシーン・シチュエーションに対応していくため、チャットボットの制作ツールから内製するところまでやっています。

しかしながら、製品をリリースして、実際に様々な学校・先生方と取り組みを進めるにつれて、学校の先生の高い業務負担がより鮮明にわかってきました。新聞やニュースメディアで見てわかっていたつもりでしたが、やはり実際に目で見て触れてみると、ギリギリのところで頑張っている方が多いのだな、という風に感じます。

TerraTalkの長期的なコンセプトを「ティーチング・アシスタント」に据えたのもこの頃です。

先生は、人により教え方が違います。多様な生徒たちに対して責任を負いながら日々教壇に立っています。指導要領や、世の中の要求が変わっていっても、自信を持って授業に向き合ってほしい。日々の授業を最高のものにするため、準備に時間を使って欲しい。そのために、TerraTalkは、ティーチング・アシスタントの役割を果たしていきます。

先生の代わりに生徒と会話練習を行う。生徒の答案や会話を採点し、分析し、成績計算をサポートする。生徒の学習量や到達度をチェックして、アクティビティの設計を提案する、など。どれも、指導助手の方々が、多数の学校を回りながら、個別の先生の要求に基づいて実施している業務です。

自分たちで開発した、固定されたメソッドやカリキュラムを押し付けることはしたくない。それよりも、先生たちが長年使ってきた、手に馴染んだ教科書や参考書を使いながら、会話練習や英語力評価など、最先端のテクノロジーの恩恵を生徒が受けられるようにしたい。それが、デジタル・ティーチング・アシスタントのあるべき姿だと考えています。

TerraTalk Connect は、それを実現するための要石。


幸いなことに、たくさんの出版社や教育事業者様から TerraTalk Connect に共感いただいております。そう遠くないうちに、このビジョンを現実のものにすることができそうです。

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