伐採されてしまった大木を家具として後世に残すべく、昭和50年に設立されました
昭和40年代末。
世の中は高度経済成長時代の末期。
岩泉町の山では大木がどんどん伐採されていました。
岩泉純木家具はまだなく、創業者の工藤宏太は父親が創業した製材所で働いていました。
来る日も来る日も、大きな丸太を細く切断する製材の仕事。
それに対して疑問を持ちます。
「大きい木は、三百年も生きてきた。それを細切り、薄切りにしてしまってよいのだろうか」。
それから数年、製材所をやめて家具作りの工房をはじめました。
ポリシーは【三百年生きてきた木は、三百年使える家具に】。
大きな一枚板のテーブルは今ではたくさん売られていますが、当社はそれらが世の中に広まったきっかけとなったブランドの一つです。
それから40年あまり。
むやみに会社を大きくすることなく、適度な大きさを保って続けてきました。
昨年2016年の夏には台風10号の水害で工房が被災。
自動車2台、小さいながらも倉庫5棟、倉庫に保管していた貴重な昔の岩手産一枚板を失い、機械がすべて水没するという大惨事になりました。
それでも、沢山の方々のお力添えにより今年復活。
今では被災前と同じように家具作りをしています。
これからやっていきたいのは、山と木、地域への恩返し。
家具だけではなく、木材や林業にも思いを馳せた家具作りをしていきたいと考えています。