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【「カオナビ」プロダクト本部長が語る】最新のHR業界の動きを掴み、未来の顧客が求めるプロダクト開発。

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2022年は「改善の1年」とした、カオナビの機能開発。その中心を担っているのが、PdM(プロダクトマネージャー)です。
今回は、PdMを統括するプロダクト本部 本部長の草亭さんに、昨年リリースされた機能や法改正を見据えた今後のプロダクト開発の方向性などをお伺いしました。

プロダクト本部 本部長
草亭 大樹

印刷・出版会社を経て、ディレクターとしてゲーム会社であるボルテージに入社し、2014年から執行役員として事業部を統括。2020年にカオナビに入社し、プロダクトおよび組織マネジメントに従事する。2022年にプロダクト本部長に就任。

職安法改正、ジョブ型雇用の促進…社会情勢にあわせて機能を開発していく

──まず初めに、カオナビ入社前のご経歴について教えてください。

前職のゲーム会社では、プランナーやディレクターを経験し、執行役員として事業部の統括を行っていました。社員一人ひとりのパフォーマンスを引き出すためにどうすればいいのかということを日々考えているなかで、タレントマネジメント、カオナビのことを知り、転職を期に、HR業界にPdMとして飛び込みました。


──実際にPdMを中心にどのような開発体制を築いているのでしょうか。

カオナビの一つひとつの機能は、実はプロダクトとして成立する規模感のものが多いです。そのためPdMのメンバーは、単にディレクションするだけでなく、各機能の責任者としての役割を担ってもらっています。目的を達成するためにプロジェクトが発足し、そのプロジェクト単位で開発チームが構成され、PdMは目的から逆算して機能に落とし込んでいきます。大きなプロジェクトになると複数のPdMが入ることもありますね。現在、8名ほどのPdMが在籍しています。

──直近のHRTech業界の動きを踏まえ、どのようにプロダクト開発を行っていますか?

2022年10月に職業安定法(以下、職安法)が改正されました。ダイレクトリクルーティングなどの採用の選択肢が増えるというのが、今回の改正内容です。一見すると採用業界にしか影響がなさそうですが、間接的にHRテック業界にも影響が出ています。
私たちは、従業員の方々に対するサービスですが、新しい採用市場にフィットできる準備をしていかなければいけません。昨年から高齢化社会を背景に、シニア人材の雇用促進などを目的に、国がジョブ型雇用を推進してきました。
そこで、企業としても、従業員個人のスキルをデータで可視化し、自社にどういう人材が必要かを考えなければいけなくなってきたんです。こういう社会情勢の動きを意識しながら、昨年からプロダクト開発を行っています。

──スキルを可視化でき、戦略的に人材を採用できることをカオナビでサポートしていくわけですね。

はい、そこで昨年リリースしたのが「クリエイティブマップ」です。この機能は、チームビルディングを効果的に行えるように開発されたイメージシェアツールです。「カオナビ」に集約された情報をもとに、役職や勤続年数、数値では表せないようなメンバーの性格や相性の良さなども可視化して、整理できるようになっています。
組織を考える上でのコミュニケーションツールの、第一弾としてこの機能をリリースしました。


──第一弾というと、2023年は第二弾と続いていくのでしょうか

職安法の改正だけでなく、政府としてもジョブ型へ移行指針を策定していくと岸田総理も発言しています。
今までタレントマネジメントは、必ずやらなければいけないものではありませんでした。しかし、ここ最近の流れをみると、義務化されていくということを体感しています。そこで、社内でも道筋がはっきりと見定めることができ、ロードマップの開示へと至りました。

──昨年は、渋谷区にも導入されました。一般企業だけでなく、行政にも求められるプロダクトになっていますね。

タレントマネジメント自体が、行政でも求められることは昨年から強く感じます。政府・行政系機関向けに特化した「カオナビ Government Cloud」も提供することで、行政のニーズやペルソナを掴もうとしています。SaaS事業者ではトップバッターで、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度であるISMAPにも登録したのは、そのためでもあります。
昨年は、こういった行政やまだまだ高いITリテラシーが根付いていない企業の皆さんが使いやすいに、一見地味だけど、かゆいところに手が届く改善をおこなっていきました。「基本情報のCSV予約設定」やより直感的に操作できるようなUI改修です。

──今後のプロダクトの方向性について教えてください。

2022年を「改善の1年」とすると、今年2023年は「新しい価値の提供」にシフトしていきます。HRTech周りのSaaS企業は、関連事業に挑戦するプロダクトが増えています。わたしたちもタレントマネジメント以外の分野の事業を作ることは検討しましたが、幅広く機能開発をしていくというよりは、タレントマネジメントに特化し、この領域においての新しい価値を追求する開発を選択していきます。

表面的なものだけでなく、本質的なお客様からのニーズを考え抜ける人にジョインしてほしい

──カオナビのPdMとして働くことの面白みを教えてください。

会社の戦略上、すべてが重要な設計となってくるので、捨てる機能がないと思います。試しにリリースして終わりではなく、すべての仕様が経営と連関して、同じプライオリティで考えているので、成熟したプロダクトに関わりたい方は、とてもワクワクすると思いますね。
また、リリース後も、多くのお客様からポジティブな反応をもらえるので、モチベーションも高くなります。カオナビではリリースした2ヶ月後に、営業とカスタマーサポート経由でお客様からの反応を収集するということを実施して、効果検証を行っているので、顧客ヒアリングからの課題抽出、ソリューションの提案と仕様作成、チーム開発など多くの経験を積むことができる環境だと考えています。


──カオナビのPdMの大切にしている考え方はありますか?

会社のバリューにもある「仮説思考」ですね。常に「なぜ?」を考えしっかりと自分で考え抜くことが重要です。タレントマネジメントという明確な答えがない領域のプロダクトなので企画の難易度が高いことも多いですが、why、whatの文脈でなぜやるか何をやるかを考えながら企画しています。
また、仮説思考を持ちながら、未来の顧客のニーズに答えていくことも大切です。現在2,500社※ほどの導入いただいておりますが、そうするとVOCやアクセスログなどのデータに重きが置かれがちですが、今後1万社導入していきたいなら、残りの7500社は何を求めているか仮説して、提案していかなければいけません。これは企業理念、プロダクトの作り方として、とても大事にしています。
※2022年3月末時点

──どういう方に応募してほしいと考えていますか

PdMって、すごく高い能力が求められますよね。エンジニア志向を持ったプロダクトサイドと、PMFなどマーケ思考を持ったビジネスサイドの考えを持つ必要がありますから。ただ、この2つのコンセンサスを紡げる方は、かなりレアなので、どちらかに特化した方を採用していきたいと思っています。
プロダクトサイド、ビジネスサイド、それぞれのPdMが2枚看板で、1つのチームでプロジェクトを担うことで、両者に良い影響を与えながら、開発もやりやすくなると考えています。

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