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「カウシェの、ピリッと辛い山椒に。」takajinの社会人生活25年経験とこれから


こんにちは。カウシェ採用担当です。

今回はコーポレートを担当している高地が何故カウシェに入社したのか?を高地の言葉で語って頂きました。ご覧ください。

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こんにちは。カウシェのコーポレートを担当している高地です。

カウシェ最年長の私がこれまで歩んできた約25年のキャリア、カウシェと関わるようになった経緯、そして今後目指したいことについてお話したいと思います。


高地悟史/Satoshi Takaji大学卒業後、双日および電通にて約25年にわたり、主にコーポレートファイナンス、FP&A、投資関連業務(事業投資、CVC運営・ベンチャー投資、M&A(含PMI))、グループ再編、BPO等の会計・ファイナンス領域を中心とした業務に従事。また、電通では大手製薬グループの広告営業やデジタル子会社の取締役を務めるなど、広告コミュニケーションのフロント現場から企業経営におけるコーポレート責任者まで幅広い実務経験を有する。2020年末に電通を退職し独立、複数のスタートアップ・中小企業の経営支援を行う。2021年10月からカウシェにフルタイムでジョイン。神戸大学大学院卒

目次

  1. アジア通貨危機・バブル崩壊・経営統合に見舞われた混迷の商社マン時代
  2. 財務・営業・デジタルのキャリアの「点」が「線」として繋がっていった電通時代
  3. 25年のサラリーマン時代に幕を閉じ、独立することを決意
  4. 「イケてるスタートアップの経営者」、そしてカウシェとの出会い
  5. ジョインしてからやってきたこと
  6. 組織の中で、ピリッとした山椒のような存在に
  7. 大きい組織、小さい組織
  8. 募集中の未来のメンバーへ

アジア通貨危機・バブル崩壊・経営統合に見舞われた混迷の商社マン時代

「海外で仕事をしてみたい」という漠然とした思いから新卒で商社(ニチメン:合併後の双日)に入社しましたが、学生時代はアメリカンフットボールに没頭しあまり勉強をしていませんでしたので、入社後はまず大阪の財務部に配属され、「3年間業務を通じて英語と数字を勉強したら、その後営業に行かせてやる」と言われていました。入社直後は、財務部の貿易為替課で、輸出為替業務を中心としたトレードファイナンスの業務に従事し、営業が海外のお客様に輸出した債権を回収する仕事をしていました。中には、昭和40年代に輸出した北朝鮮やキューバといった共産圏内の長期延滞債権の管理など「なんだこれは」といった仕事もありました(笑)

1997年に入社してからまもなく、アジア通貨危機に見舞われ、タイ、韓国、インドネシアなどの国にビジネスの比重を置いていた商社は、その煽りを受けて大きく業績を落とすことになりました。そんな中、バブルのつけを大きく負っていた山一證券や北海道拓殖銀行が破綻するなど国内の金融機関も混乱の時期に入ります。商社も例に漏れずその影響を受けて急激な信用収縮に見舞われ、資金調達が困難な状況になっていきました。私が入社して2年が経った頃、今度は大阪財務部の資金課に異動になり、都銀・生損保・地銀からの資金調達を担当していたのですが、資金の借り換えもままならない状況に陥り、とにかく金になるものは金にしようということで、売掛債権の証券化なども行っていました。

その後は、東京財務部で、地銀を中心とした資金調達や僅かながら行っていたCP発行、資金繰りなどを担ってました。そんな時、ニチメンと日商岩井が統合し、双日となります。当時、両社とも業界では下位ポジションにいたため、合併によってさらに資金調達が困難となりました。統合リリースが出た直後から銀行からの返済要請の電話が鳴り止まず大変な思いをしたり、毎日夜な夜な3ヶ月先までの日繰り表を作ったりする仕事も経験しました。メインバンクからも会社の審査部門に出向で人が送り込まれるのを見て、異常事態であることを肌で感じていました。メインバンクの金融庁検査のための資料作りもやり、徹夜作業や土日の作業なども経験しました。こんな状況下、お金を扱う財務部門ではどんどん人がやめていきましたが、これがある意味私にとってはラッキーチャンスで、早くから大きい仕事を経験することができました。

入社5年目には、研修でニューヨークに赴任しました。研修というのは名ばかりで、実態としては撤退する鉄鋼事業を同業他社に譲渡することになっていて、その北米地域(カナダ)の作業要員として送られたのです。ニューヨークとトロントを毎週のように往復して、カナダの鉄鋼事業を他社のカナダ現法に譲渡し、その後は法人清算の業務を行いました。これらの業務は人手不足でほぼ一人作業でやってました。誰もいないオフィスに一人で行って会社を畳む業務をやるのは孤独で、「なんでこんなことやってるんだ…」と毎日思っていましたね。

東京の財務部に帰任してからは、担当する営業部門の資金管理や、不良債権処理と資金創出のためのプロジェクトなどを担っていました。不良債権の洗い出しや売却・撤退状況のモニタリングなどを受け持ちの担当部門と確認しながら行うというものでした。この頃の大胆なリストラが功を奏して、会社が前向きな状況になりつつある中で、私は自分のキャリアを考えるようになりました。

財務・営業・デジタルのキャリアの「点」が「線」として繋がっていった電通時代

双日の大阪財務部時代には、仕事をしながら大学院でマーケティングを勉強していました。ファイナンスの仕事をしながらマーケティングの勉強をするのはとても刺激的で、それを自分の仕事にしてみたいという気持ちが徐々に大きくなってきたため、転職を考え始めました。

入社した電通では、国内グループ会社の経営管理を行う部署がスタートでしたが、まずはコーポレート人材として入社してから、マーケティングに関連する業務ができる部署への異動を狙おう、という戦略でした。結果的に、戦略通り、転職してから1年程で念願叶って営業局に異動させてもらえました。

当時30歳を超えたタイミングで初めて経験する営業の仕事は、過去の業務経験を全て捨て去って一からの挑戦でした。先輩や後輩から広告業界の共通言語や代理店としての所作を学び、クライアントもど素人の私にも優しく接してくれて、時には励ましてもくれました。とはいえ、至らないことばかりで怒られることも多かったですね。他方、営業では社内の「仕切り」が最重要視されていました。「仕切り」とは、スタッフィング、スケジュールの面で、営業がハブになってクリエーティブ、メディア、マーケのスタッフとの連携をうまく取り回すことで、これができないと提案物が組み上がらないのです。プレゼンはまさに団体戦ですので、そういった仕事の醍醐味も味わいました。

営業を経験した後の2010年に、デジタル領域の事業拡張に向けて、積極的な事業投資やスタートアップ投資を行うための中間持株会社が立ち上がったタイミングで、社内公募で異動・出向することになりました。これを皮切りに、10年近くデジタル領域の業務に携わることになります。そこでは電通のデジタル領域子会社の再編・統合や子会社やJVの設立といった事業寄りの業務に加えて、100億円規模のCVCの立ち上げとその投資運用を行いました。なかでもスタートアップ投資については電通との事業シナジーを多少視野に入れつつ(とはいえマストでもなく)、時代に求められるサービス、電通と親和性のありそうな領域に投資を行っていました。たくさんの経営者やVCの方とも繋がる機会に恵まれる中で、新しい事業・産業を生み出すスタートアップで仕事をしてみたいと感じるようになりました。

6年ほど出向を経験した後一旦電通に帰任し、再度メディアレップの子会社(現:CARTA Communications、略称CCI)に取締役CFOとして出向。自分の判断が会社を左右する、そんな組織のリーダーとして責務を重く感じる役割だったので、緊張感もやりがいもありました。在任中には、電通によるVoyage Groupの買収とCCIとの経営統合・PMIなども経験しました。まさか経営統合のいうものを人生で2度も経験するとは思いませんでした。

サラリーマンとして、もうこれ以上経験してみたいことが見つからないくらいに、電通では営業やら投資やら経営やら多種多様なキャリアを経験させてもらいました。部署が変わるとまるで違う会社であるかのように感じる大企業なので常に多くの学びがありましたが、一方で管理職のルーティンワークも増えてきて、この先やりたいことが見つからないキャリア迷子にもなっていました。

25年のサラリーマン時代に幕を閉じ、独立することを決意

このまま大企業に管理職として身を置き続けることで、自分の刀が錆びてしまう気がして、「『現場マインド』を持ちながらもう一度プレイヤーとして仕事をしたい。新しい経験と学びを得たい。」と考えるようになり、電通の独立支援を行う早期退職プログラムに応募し、独立することにしました。

独立してからは、知人経由でクライアントを紹介してもらったり、そのクライアントにまた別のクライアントを紹介してもらうなど、ありがたいことに人の繋がりで徐々に仕事が増えていくようになりました。就業時間が決まっているサラリーマン時代とは異なり、自分の好きな時間に好きなだけ仕事ができるのが魅力的でした。結果、電通時代よりもかなり働く時間が増えた気がしますが、それは苦痛には感じませんでした。ルーティンワークから解放されて、クライアントの依頼に集中して取り組めることが、独立の醍醐味かもしれません。

独立してから多様なクライアントと仕事をする中で、「未完成だけど大きな成長の可能性を感じる会社に身を置いてみたい」と考えるようにもなりました。「スタートアップで働くとはどういうことか、何もないところから作っていく喜びみたいなものがあるのではないか」と想像し、興味を持ちました。スタートアップで働いたことがなかった私は、自分のスキルがスタートアップでどれだけ活きるのかはっきりとは分かりませんでしたが、「CAN(できること)」よりも「WILL(これからやっていくこと)」を大事にしようと思っていました。

「イケてるスタートアップの経営者」、そしてカウシェとの出会い

そんな時、電通の方から、ある企業の投資を担当される知り合いがファイナンススキルに自信がないようで、壁打ち相手を探しているとの相談を受けたことから話は始まります。

その方とオンラインで壁打ちを始めたのですが、「謝礼はいらないからイケてるスタートアップの経営者を紹介して欲しい」とお願いしたところ、紹介してもらったのがなんと門奈さん(カウシェCEO)だったんです。歳の差が一回り以上もあって、簡単に繋がる縁ではないので、今となっては不思議です。世の中、本当に分からないものですよね。

今年の3月末に門奈さんと初めてオンラインで会ってから、隔週で1時間、資金調達や事業計画について壁打ちをスタートし(私は投資家目線のアドバイスをさせてもらっていました)、6月頃におおよそ資金調達のフォーメーションが固まったところで、自分の役目は果たしたと思っていました。ところが、7月2週目からの週2日、業務委託として働かないかという提案いただいたんです。3ヶ月間ほど「壁打ち」と称して、実は私は面接されていたのかなと思いました(笑)

どんな役割かと聞くと「とにかくガバナンスを強くしたいので、守りを固めるところで力になってほしい」とのこと。まだ創業から1年も経っていないのに、ガバナンスを視野に入れた組織づくりに向けて先手先手を打とうとしていて、門奈さんの経営に関する感度や実行に向けたスピード感に驚きました

カウシェでの仕事を始める前に、門奈さんに加え、深谷さん(CTO)、前本(COO)さんを交えた食事会をしたのですが、カウシェの話をする若い3人が本当に眩しく、たくましく見えて、完全に感情が揺さぶられました。歳の差が結構あるので、血の濃い父親でも兄貴でもなく、親戚のおっちゃんみたいな距離感で、彼らが実現しようとする世界観を斜め後ろ45度ぐらいから後押ししたいなと思いました。

そこから業務委託を受けて1ヶ月も経たないうちに、フルタイムでジョインしてほしいと言っていただきました。正直、組織人としてではなく、個人としてのキャリアを大事にしたくて独立をしたばかりだったのでかなり迷いました。でも、それ以上にカウシェのメンバーと一緒に仕事をして汗をかいて学びたいという気持ちが上回ったので、10月からフルタイムで参画しています。

ジョインしてからやってきたこと

コーポレート全般の業務を担っていますが、一番大変だったのは、10月の資金調達に向けてVCとのデューデリ対応、契約交渉や調達のロジ周り全般でした。それまでは投資側にいた人間なので、スタートアップ側がこれほど大変なんだとは思いもしませんでした。タスク・スケジュールとの戦いで、着金するまでは毎日胃が痛かったです。

▼10月に実施した資金調達の詳細はこちらから▼

シェア買いアプリ年間売上No. 1の「カウシェ」、デライト・ベンチャーズ、SBIインベストメント等から総額約8.1億円の資金調達を実施
カウシェは創業以来、「シェア買い」という新しいショッピング体験を世の中に提供することで新たな流通を生み出すことを目指してまいりました。お客様には楽しくお得なショッピングを、また「カウシェ」に出店する事業者の皆様にはこれまでになかった流通開拓を提供しています。 ...
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000064598.html


それ以外では会計、人事労務、総務など幅広い業務を担っています。特に、KAUCHE de WORKにあるとおり、人事施策をかなり重視しているので、働きがい・働きやすさを実現するために、適宜就業規則の改定(最低2ヶ月に1回)や新制度の導入も進めています。とにかくスピードを重視して、働く従業員・副業のみなさんのパフォーマンスを最大にできるような制度設計を心がけています。

▼KAUCHE de WORKの詳細はこちらから▼
カウシェで働く

今後は、組織ビジョンとしても掲げている、自律・自燃を体現した組織づくりを引き続き目指していきたいです。つまり、自らの行動によって会社を前に進めていく意識をもって、組織を上げてサービスをグロースさせていくということですね。リスクをとって仕事をしていくには、強固なコーポレート基盤が必要だと考えているので、ガバナンスの観点でも守りをきっちり固めていきます。

組織の中で、ピリッとした山椒のような存在に

カウシェの組織バリューの一つである「TRY FIRST」のマインドで、なんでもとにかくやってみることは意識しています。だめだったらやり方を変えてみればいい。コーポレートは従業員・副業のみなさんからはなかなか見えない業務を行っていることもあり、これをやれば会社が良くなると思うものは制度やプランを多産的に提供していくことを心がけています。

私は、今まで働いてきた2社で当たり前にしていた物事の考え方を一度捨てるようにしました。だから、「普通はこれできてるよね」とか「なぜこれができていないんだ」と考えることがありません。スタートアップだから出来上がっていないのは当たり前で、「ないなら、作る、実装する、考える前に動く」という非常にシンプルな思考で良いのだと考えています。一つずつ積み上げていくこと自体がすごく楽しいし、今日より明日、明日より明後日、少しずつでも確実に会社が成長していることを日々実感できています。

会社は、仲良し集団になってはいけないので、組織にはピリッとした山椒のような存在もいなければならないと思っています。その上で、単に上から目線でお小言をいう存在ではなく、先に述べたように親戚のおっちゃんみたいな感じで気軽に話せて、考えをお互いフラットにやりとりできるようなコミュニケーションができるように心がけています。

大きい組織、小さい組織

カウシェには、大企業での勤務経験があるメンバーが多くいますが、その一人として組織の大小による違いについて少しお話しします。

組織の大小各々の良さもあるし、悪い面もあると思います。

個人の成長を考えた場合、個人に裁量が与えられて早くから第一線で働くことができる環境は小さい組織の良い所ですね。スピードや責任感の点で、大企業で働く場合に比べて、一人のビジネスマンとしてのスキル習得はかなり早いと思います。一方で、打ち手が正しいか間違っているかは、所属する会社が背負えるリスクの範囲内でしか検証ができていないことも多いのではないかとは思います。つまり、組織的な戦い方をしなければならない局面では弱さがでるケースもあるのではないかということです。

組織的な戦い方のできる大きな会社は、リソースが豊富なのでそれなりのリスクを負っての戦い方ができ、ゆえに勝ちパターンを多く知っている。だから、業務の中からそれが身についている人も多いはずです。ただし、分業が進んでいるため、人材も均質化する傾向にあり、個人のパフォーマンスにそれほど事業が左右されません。個人が感じる成し遂げた感覚が限定的とか、個人のパフォーマンスが自分の業績として認められにくいという側面もあります。

カウシェは企業ステージによってさまざまな課題に直面するはずです。だからこそ、所属してきた組織の大小にかかわらず、多種多様な人材を採用していくことが、課題の最適解を導きやすくし、非連続な成長を実現するための近道だと考えています。

募集中の未来のメンバーへ

「世界一楽しいショッピング体験をつくる」の解釈や思いは人それぞれで、正解があるわけでもありません。こういう購入体験があると嬉しいなぁ、と少しでもカウシェのサービスにご興味をお持ちの方とぜひお話してみたいです。

カウシェのストーリーはまだ始まったばかり。これからは単に安いということだけではない世界観や顧客体験をどう作っていくかが大事な点なので、まだまだサービスを進化させていく必要があります。消費体験がモノではなく、コトにも向かうともっと豊かなユーザー体験につながっていくのだろうとか。そういうサービスの方向性をあれこれ想像するのも楽しいですね。

みなさんが考える「世界一楽しいショッピング体験」を私たちと一緒につくっていけることを楽しみしています。

カウシェでは、共に「世界一楽しいショッピング体験をつくる」メンバーを募集しています。少しでも気になった方は、ぜひご連絡ください。


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