初めて訪れる飲食店で、「当店人気No.1」メニューか、自分が直感で「これ食べたい!」と思ったメニューのどちらを選ぶか、いつも迷います。
そして、失敗を恐れ、安定を求めた結果、選ぶのは大体「当店人気No.1」メニューです。しかし、それで後悔なしの大正解!選んでよかった!となるかというと、私の場合、その確率は45%くらいです。
その度に、「やっぱり自分の直感を信じなきゃ」と思うのですが、また選択する機会が訪れると心が揺らいでしまいます。だがしかし、私は決めました。これからはいかなる時も、自分の直感を信じて選ぶことを。
近年はどのサイトやアプリにもレビュー・口コミの機能がついていて、買い物するときや旅行でホテルや航空会社選びをするとき、飲食店に行くときなど、口コミを参考にすることが多いです。それは失敗をしたくない、お金で損はしたくない、慎重に選びたいという理由が大きいのですが、振り返ればどれだけ月日が経っても覚えている素敵なお店やもの、人との出会いは、自分の直感を信じて選んだときに起こっていました。
ふらっと入った古道具屋で、目が離せなかった食器。マーケットで売られていて一目惚れしたタイパンツ。
宿でおすすめしてもらった、知る人ぞ知る貸し切りの温泉。評価は低いけど費用を抑えたくて選んだ航空会社の丁寧なサービスと対応。
道を歩いていてたまたま見つけた、看板の文字に味がある食堂。なんだかディープな雰囲気が漂っていたバー。ティラミスが有名な喫茶店で食べたカタラーナ。カウンター席に座ったら、たくさん話しかけてくれたカフェのマスターと隣の席の常連さん。
そのもの自体の質も大事だけど、それよりもそのものに至るまでにどんな過程やストーリーがあったかが大事なのだと思います。それこそが思い出をより色濃くしてくれるスパイスになり、最終的には記憶に残るのだと、私は考えます。
もちろん、口コミやレビューを参考にして選べば、安心感を得ることができ、また大きな失敗を防ぐことができるでしょう。自分の希望に合った選択もしやすくなります。
しかし、それと引き換えに未知との出会いや想像を超える出会いの機会を逃してしまっているかもしれません。驚きがある分、強烈な学びがあったり、大きな喜びを味わうことができます。自分で選んだら、その責任もすべて自分。落としどころがあるからこそ、すぐに前向きになれます。最初は直感を信じた選択がなかなかいい結果につながらないかもしれないけど、その積み重ねで直感が研ぎ澄まされ、自分の求めている型に「バチコーン!」とぴったりハマるように、自分のなかでの正答率がだんだん高くなっていくのではないかと信じています。反対に、直感を信じず周りの意見に任せて選択を続けていくと、直感がだんだん鈍くなっていってしまう気がします。
私は、直感というのは自分の過去の経験から無意識に導き出される、自分なりの答えではないかと思います。だからこそ、失敗も自分の経験値になり、次の選択をよりよいものにしてくれる、なくてはならないタネなのです。
私がたまに行く地元のバーのマスターが、「最近の若い子は、最短距離を求めすぎだと思う」と、話をしてくれました。「疑問に思ったことはすぐに検索して調べる。それはいいことでもあるけど、僕らが若い頃は何か知りたいことがあったら図書館で本を読むなどして調べていた。そうするしか方法がなかったから。
今の時代からするとムダに思えるかもしれないけど、そういった一見ムダに思えるようなことをどれだけ一生懸命できるか、それがその人の奥深さになると思うんだ」というお話でした。
私も、なにか疑問に思ったときにすぐ調べることはいいことであると思いつつも、時と場合によっては、誰かがそのように動いているのを見ると「ありがたい」と思うと同時に「答えにたどり着くまでの過程をもっと一緒に楽しみたいのにな~」と思ってしまうことがあります。
しかし、私も調べたらすぐに答えを教えてくれる便利なシステムを利用して、分からないことは忘れないうちに、とすぐに調べてしまうときがあります。そのため、マスターが話してくれたこのお話はとても興味深くて、考えさせられる内容でした。
また、マスターが言ったことのなかには、調べるということに限らず、自分がコツコツ頑張っていることが本当はムダなことなのではないかと思ってしまうことがあっても、ムダなことなど一切なくてすべてが自分の身になるし、「あのときはしんどかったけど、頑張ってよかった」と思える日がくるという意味も含まれていると感じました。
私は、いつもおもしろく生きていたい!と思います。
そのため、常に最短距離を求めるのではなく、回り道をしながら出会うさまざまな物事を楽しむ余裕を持ったオトナを目指したいです!