1
/
5

不確実な課題に、たしかな正解を。培ったITの力と、泥臭い現場力で、再現可能な医療介護モデルを打ち立てる

KURASERU代表・川原からみた、「社内一のムードメーカー」こと堀内。冗談交じりにふたりのやりとりが始まると、まわりにはどっと笑いが生まれ、茶々が入る。その様子は、まるで若かりし、学校の休み時間のようです。

堀内:青春時代を過ごした神戸で、40歳を目前にもう一度、青春をしようとしてるんで(笑)。医療介護業界というハードに思われる仕事をしている感覚は全くなくて、日々、仲間と一緒に、パズルを解いている感覚です。

自分に正直に、浮かんだ疑問を解決していく

地元である神戸に戻ってきたのは、つい最近のこと。大学院時代までを関西で過ごし、院卒業以来、ずっと東京で働き続けてきました。

堀内直人(ほりうち・なおと)
株式会社KURASERU

堀内:新卒で入社したサイバーエージェントは、その頃すでに社員5~600人を抱える、上場企業でした。11年の在籍期間中、最初の6年間は代理店業として広告の営業をプレイヤーからマネジメントまで担当し、その後、プロダクトサイドに回って、スマホアプリのプロデューサーや子会社の立ち上げ、最終的には、アドテクの領域でDSPやSSP事業の立ち上げを経験しました。

入社後、会社の規模はさらに拡大。今では、約5,000人の大企業となりましたが、より立体的なキャリアアップを図るために、スタートアップへの転職を決意します。

堀内:尊敬の念をこめて言いますが、サイバーの人たちはみんなとても優秀なんです。営業をすればしっかり売り込んで、数字を叩き出してきますし。すごいと思う一方、僕自身は、売り込むプロダクトのことをもっと深掘りしようよ、世界でも勝てるようなものをもっと作っていこうよ、という気持ちもあって。それで、スタートアップを経験したいと思うようになったんです。

飛び込んだのは、当時、アーリーステージだった株式会社プレイド。現在は、銀座の大型複合施設・GINZA SIXのビルに移転しましたが、当時は、恵比寿にある雑居ビルの一室を拠点とする、発展途上のIT企業でした。

堀内:当時、広告のビジネスモデルに違和感を感じるようになったんです。集客とコンテンツ制作に携わる事業者がそれぞれ分断されていますが、点ではなく両者が線で繋がるべきだと思っていて。プレイドが打ち出している事業は、そんな葛藤を解消してくれると思ったんです。

セールスチームの立ち上げや事業立ち上げなどを担当していた堀内。需要のあるプロダクトだったことや、メディア掲載など認知度向上の後押しも受けて、会社の業績は右肩で上がる一方、その順調さゆえに個人のインパクトを感じづらい日々を過ごします。

生きてる、と日々実感する仕事を

企業の成長による充実感と、その中での自分の価値への小さな違和感を感じつつ、兼任する人事業務を行ううちに、自分自身が応募したくなる企業と出会います。それが、地元神戸発のスタートアップ・KURASERUでした。

堀内:Wantedlyを見ていた際に、神戸にこんな会社があるんだ、と知って、そのまま衝動に任せて話を聞きに行きました(笑)。スタートアップが東京一極集中型であることに違和感を感じていましたから、地元から志が高いスタートアップがでてくるだけでも、相当な意義があると思いましたね。

さらに調べていくと、しっかりと資金調達に成功していることや、企業のミッション、主力におく事業も魅力的だということがわかっていきます。

堀内:僕自身、医療介護分野と全く接点の無い人生をおくってきたので、業界の内情については詳しく知りませんでした。実際、業界の中にいないと何がネガティブなのか、具体的な課題も見えづらいわけですが、逆に、その見えなさすぎるところに面白さを感じたんです。

一度転職を決めたら、迷うことはありませんでした。事業規模が急拡大する注目株の会社にいながらも、堀内は正式に離職を決めます。

堀内:事業は順調に成長していましたが、逆にそれが、怖いなと。もっとリスクをとってトライして兆しが見えてから進めば、もっともっと遠くに行けるんじゃないか。そんなことを考えていたので、自分の思い描くイメージとズレが生じたんだと思います。

前職2社は理想的な成長をする会社だったと振り返りながらも、現職であるKURASERUでは、かつて得た以上の充実した日々を過ごす堀内。

堀内:とはいえ、今までみたいに、とにかくスマートに成長したい!という気持ちでいっぱいです(笑)。結局、無い物ねだりかもしれませんが。KURASERUが対峙する社会課題は、不確実性の塊なんです。誰も、正解を知らない。だから、泥臭いかもしれませんが、現場に足を運んで情報をとってきて、仮説を組んではああでもないこうでもないって繰り返すやり方でしか前に進めないんです。だけど、これがまた、生きてる感覚が、すごくするんですよ。

KURASERUに入社してから、早く会社に行きたい!という気持ちから、1日が始まるという堀内。早朝8時30分過ぎには出社しています。

堀内:何度でも言いますが、仕事という感じじゃ無いんですよね。医療介護の連携について現場はみんな困っているし、どうやったら問題を解決できるのかなと。今、僕がメインで動いているのは、ざっくり言うと、全体戦略と事業デザイン。とはいえ、現状では、イチからどういった事業を作っていくか知恵を出し合っている最中です。会社という船が、どこに向かって舵を切るかの意思決定するために、僕は船首に立って位置情報をとり、仲間に情報をシェア、議論して、方向を決める係です。まだまだ、船を漕ぎ出したばかりなので、昨日決めたことが今日にはひっくり返るなんてことも、日常茶飯事なんですが(笑)。

ITができること、ITでは解決できないこと


手探りで問題を探り当てては、解決の手口を模索する日々。どこから手をつけていいのかわからないほど複合的な要素が絡みますが、解決に向けて、KURASERUは強力なタッグを組むことに成功します。

堀内:神戸市が主催する「KOBE Global Startup Gateway」に採択され、当市のスタートアップ支援を受けた実績もあり、神戸市の自治体や医師会の方に協力いただく体制が整ってきました。業界なりの既存体制があるので、正面突破すると何十年もかかりそうですが、現場をよく理解する、影響力のある方々と連携がとれると、だいぶうごきやすくなります。業界の人からしても、いきなり民間企業が入ってくると、少なからず心理的な抵抗があると思いますから。

このパートナーシップを組んだことで、2025年までに推進完了が各市町村に求められている、地域包括ケアシステムの構築をよりスムーズに実現する可能性が広がりました。

地域包括ケアシステムとは、重度の要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けられるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体となって提供される福祉制度のこと。制度実現の目標年に掲げられた2025年には、日本国民の2.5人に1人が65歳以上(前期高齢者)となる見込みから、推進されている福祉事業のひとつです。

堀内:国からお達しがあったものの、行政をはじめ、構築のプロセスはあるものの、それを実現するソフトが無い状況。これまた、正解がみつかっていない課題なんです。現状では、医療機関や自治体、各家庭ごとに把握している対象者の情報がばらばらで、それぞれ独自のやりかたで管理されています。当然、フォーマットも統一されていませんし、パソコンでデータ管理されるなんてこともほぼありません。一気通貫したデータ管理ができないことにはこの福祉制度は実現しないので、まずは、統一データベースをつくることと、電子化の推進、この2軸から始めようとしています。対象者の情報を共有しやすくなれば、それぞれ専門分野の方々が事務作業に煩わせられることが減って、患者さんとの面談や、状態に合わせたより良い施設の提案だとか、そういった本来するべき仕事に集中できるんじゃないか、というのが僕らの見立てです。

このシステムが成立すれば、「神戸モデル」として、他の市区町村にも横展開することが可能に。各地からは、すでに多くの問い合わせも寄せられています。

堀内:「神戸モデル」の事例にかかわらず、医療介護業界のIT格差は避けて通れない大課題です。業界内でのやりとりは、今でもファックスやPHSが多く、個人のメールアドレスがないってこともあります。

ケアマネジャーをはじめとする、医療介護従事者の平均年齢は50代前後と言われます。
スマートフォンを触ったことがない方も一定数います。堀内からすれば、今まで関係してきたクライアントとは異なるITリテラシー。けれども、だからこそ、その格差を埋める意義を強く感じています。

堀内:これまでの環境とのギャップがあるほど、存分に今までの経験が活かせるんですよ。もちろん、医療介護業界の既存のやり方を完全に変えるのではなく、僕たちKURASERUも同じ目線に立つことが大前提です。現場の方々と同じ方向を向いています、一緒に課題を解決していきたいんです、というスタンスで手を取り、彼ら彼女らの信用を築いていきたいものです。

検索すれば、欲しかった答えがすぐにヒットする時代。
しかし、KURASERUが対峙する課題は広大なネット世界にも、その答えは落ちていません。
だからこそ、いくつも自分たちの足で現場をめぐり、「仮説」を立てては検証し、正解にするしかないのです。

めげずに、くさらず、そして、チャーミングに。

KURASERUではともに、大海に乗り出す仲間を探しています。

株式会社KURASERU's job postings
9 Likes
9 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
If this story triggered your interest, go ahead and visit them to learn more