先生インタビュー〈Vol.2:はねだみつる〉オンラインで尊重しあう先生と生徒の個性
広報アズです。いよいよ7月下旬にサービスローンチを控えたユアスタディクスでは、どんな先生がどんな思いでどんな授業をして下さるのか、みなさんにお届けしようということで先生インタビューを行いました。
※公式サイトでは無料特別クラスを実施していただける先生方のクラスをご紹介しています。
ご紹介させていただいている先生から、今回は「小学生・中学生対象 オンライン家庭教師」クラスを実施予定のはねだみつる先生へインタビューしました。
はねだみつる先生大学の心理・教育学科において、教員免許取得。その後進学塾講師や家庭教師、心の教育相談員を経験。都内公立小学校で、20年以上教員として指導を続け、個別指導塾や夏季こども科学教室講師としても活躍。学校での指導の限界や、指導方法を模索するなか、ICT(情報通信技術)教育の可能性を大いに実感し、「個別指導」「オンライン」にたどり着く。
目次
- ーそれではまず簡単に、自己紹介をお願いいたします。
- ーUrSTUDXを知っていただいたきっかけは何でしたか?
- ーUrSTUDXにてクラスの開講をお決めになった決め手やメリットはございましたか。
- UrSTUDXではどんなクラスを実施したいですか?
- ー7月下旬にサービスを開始するUrSTUDXに期待することはございますか。
- ーお読みの先生、生徒、読者の方へ、一言いただけますか。
ーそれではまず簡単に、自己紹介をお願いいたします。
はねだ みつる と申します。
何となくサラリーマンをしていた自分に対して疑問を感じていたころ、私の大好きなマンガ家の藤子・F・不二雄先生が、「子どもの夢と願望はすべての人間の基本」との思いからマンガを描いていたことを思い出し、自分も子どものための仕事をしたいと、無謀ながらも教員を志すようになりました。
先ずやれることからと、家庭教師や塾の先生を経て、小学校の先生の仕事をさせていただくに至り、あっという間に20年が経ちました。小学校では、理科専科、算数の少人数指導、国語の「言葉」の単元指導を中心に、全学年全教科にわたり指導してきました。
子ども一人ひとりの中に光るものを大事にしたいと、今も強く思っており、そして、大事なことをきちんと、しっかりと伝えていくことが、先を生きる者の使命だとも思っています。
例えば子どもに接し、観察していると、「こんなことが好きなのか、得意なのか」とビックリする発見があります。
それが直接学校の勉強に役立たなくても、成績がよくなくても、たとえ認められなくても、自分のなかで光る宝物として大事にしてほしいし、私としても大事にしたいと思います。
学校現場のように、テストで何点以上取れれば合格とか、何分以内にこれだけしなさいとか、ABCの評価とか…、全てではないですが多くの場所では一定の基準での判断や評価が必要で、実際に行われます。
人間、一人ひとり違うのだし、人のいいところはしっかりと認めたいと思っていますが、先生の立場としてしなければならない業務をこなしていくことだけでいっぱいいっぱい。
余裕がなく制約の多い学校現場では、自分が思うようにはできませんでした。
ーUrSTUDXを知っていただいたきっかけは何でしたか?
実際に都内の小学校での指導をするうちに、指導現場においてこの100年で急速に発展してきた人間社会と、100年前から続く変わらない学校のスタイルに、大きなギャップを感じるようになりました。
例えば学校現場では、先進的な一部の学校を除けば今でも黒板にチョークです。社会生活ではほとんど使われることがないですよね。ホワイトボードはあってもサブ利用で、教室掃除もほうきと塵取りで行います。
近年は、研究授業のような場面で資料や画像、動画をTVモニターやスクリーンに投影したり、生徒にタブレットを持たせる、パソコンを利用させる場面も増えました。しかし現状は、一時的にそういった場面があるという程度です。
理科の実験や観察に使用する教材教具は、何十年も前のものを使い続けていて品質に不安があったり数が足りていなかったりしても、予算がなくて購入できないままなんてこともありました。
言えばキリがありませんが、発展を遂げた社会に、学校はついていっていません。それをそのままでいいとは思えないのですが、個人レベルでは、どうにもなりません。
そこで私自身が、学校教育の伝統の良さを踏襲しながらも、付加価値として新たな指導方法を提供できないかと、ずっと模索していました。
また、コロナ禍でも影響を受けず、オンラインで直接指導を届けたいという想いから、オンライン学習ツールを検索しておりましたところUrSTUDXさんを偶然見つけ、ここならカタチにできるかなと思った次第です。
ーUrSTUDXにてクラスの開講をお決めになった決め手やメリットはございましたか。
オンラインの講座や家庭教師は、これまでも様々な形態で、すでに存在していますが、UrSTUDXさんは講義形式だけではなく、1on1形式やディスカッション形式など、クラス形態の自由さで講師や生徒の思いを尊重してオンライン学習の場を提供、後押ししてくれると感じたからです。
学校の先生の仕事をやっていて、近頃どんどん学校現場の閉塞感を強く感じるようになってきました。
先生を志した頃の理想を思い返してみると、個人的には、学校の先生の「個性」が消されてきているように思っています。それこそ基準をもとに認められた教員なのですから、そこから先の個性は尊重してほしいと考えています。
現状では、新任とベテランの指導の差がないように、マニュアル化された指導方法が導入されてきました。
それも大事なことですが、「個性」の部分、その人にしかないよいところまで平らにしてしまって、枠にはめられ、出せないようになっていると感じています。だから、あの人もこの人も、みんな同じ人、同じ先生に見えてしまっているのではないかと懸念しています。
大人にとっては好都合かもしれませんが、子どもにとって、それは魅力的に思えるでしょうか?
私が先生を志した当時は、「こんな先生になりたい」と粗末ながらも理想がありました。しかし現実的には、上から降りてきた指示やマニュアルをその通りにこなし、誰かがつくり描いた理想の人になることを求められているように感じています。
私たちの中で失われつつあるオープンな、多種多様な教育現場のあり方を、ユアスタで提供できるのではないかと思ったというところもあります。今回の講座は、まず第一歩で、これからもっとUrSTUDXさんでできることがあると感じています。
UrSTUDXではどんなクラスを実施したいですか?
オンラインで、個別指導の家庭教師を実施予定ですが、対面と遜色ないだけでなくもう一歩先のオンラインならではの良さを含んだものを実現したいです。
これまで存在するオンライン学習の良い部分は踏襲しながらも、今まで無かった、できなかったことをする、新たな可能性を持ったクラスを実施したいので、今は鋭意模索、準備中です。
ー7月下旬にサービスを開始するUrSTUDXに期待することはございますか。
UrSTUDXさんは、教育図書21という会社の運営ですよね。本事業を始める前から教育業界において様々な価値を提供してきた企業です。
似たようなサービスでは、教育を金儲けの手段にしているところもあります。それを否定するつもりはないですが、飽くまでも公教育ありきの、付加価値としての教育の場、それを提供しているのがUrSTUDXさんであって欲しいですし、利用者や講師の気持ちを大事に考えてくれるサービスであって欲しいです。
ーお読みの先生、生徒、読者の方へ、一言いただけますか。
先生と生徒、先生と先生、本来は協力しあって、より良い教育現場を作っていくことが重要ですが、昨今では先生と生徒がお互いを尊重できていない、先生同士でのコミュニケーションが少ないなど、残念な実情もあるかと思います。
UrSTUDXさんに関わるすべての人たちが、教育を通して「みんなで幸せになる」場になると良いと考えていますし、私自身も微力ながら貢献したいと考えています。
「みんなで幸せになる」、なんていうと、キレイごとに聞こえますが、それが私の本音です。昨今の社会情勢からも建前ではなく、自らの「想い」を大事に、本気で取り組むことが社会貢献や夢を叶えるために重要なことだと考えています。
ここ数年はコロナ禍もあり、教育だけではなく色々なことが「3歩進んで、2歩下がる」時代だと感じていました。これまであまり経験が無かったテレワークが進み、その中でZoomというツールが注目されてきたり、閉塞感の中でも前へと進んできましたが、近頃の感染減少や規制緩和による元に戻ろう、元の生活を取り戻そうという動きは一見前向きに見えてそうではないと考えます。
せっかく始めたテレワークをやめてこれまでの出勤体制に戻したり、学校の教室の隅にズラッと並ぶタブレット端末がホコリかぶったままになるような…。オンラインツールの可能性からまた目を背けてしまう感じが、まさに「3歩進んで、2歩下がる」ことに他ならないと感じます。
私はせっかく進んだ3歩、それが2歩下がったのなら、今度はまた3歩進みたいと思います。その点でこれからもテレワークやオンラインの可能性を追求していきたいと考えていますし、私だけでなく生徒やほかの先生方など、皆様と一緒に新しいことに取り組んでいきたいと思います。そして、UrSTUDXさんの可能性に期待しましょう!
編集後記:ユアスタは、教員免許保持者以外にもたくさんの社会経験やスキルをお持ちの先生が生徒へ授業を行うことで、教育現場従事者の方の過酷な労働状況や学力推移など日本の教育課題の改善を図るプラットフォームです。日本の学校教育現場の現状打開の一助となりたい想いで開発を進めています。はねだ先生は、そのご経験から教育現場がもつ課題をよくご存じです。まだ可能性をもつ学校現場への展望を胸に、ユアスタでの授業をして下さる予定ですよ。楽しみですね。
■公式サイト:https://pre.urstudx.com
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