「黎明期だからこそ飛び込む価値がある」ブロックチェーンの魅力

LayerXのメンバーについて紹介するシリーズ。今回は、LayerXのリードエンジニア、三津澤サルバドール将司氏(@moonty_sal)にお伺いしました。サルバ氏は、ブロックチェーンエンジニアになる前、ゲームやマッチングアプリなど、様々なtoCサービスを開発していました。

なぜブロックチェーンに?なぜ LayerXに?サルバ氏にお答えいただきます!

キャリアについて教えてください。

東京大学卒業後、DeNAに新卒で入社をしました。DeNAではゲームの開発を担当し、その後、Pairsを運営するエウレカに入社しました。エウレカではシステム移行のプロジェクトや、PMを担当していました。その後、起業し、旅行者と旅行業界向けのアプリケーションを開発していましたが、代表の福島とCTOの榎本に誘われ、Gunosyに入社しました。Gunosyではグノシーのアプリの新機能としてのライブ配信の開発をしていて、リリースが完了して運用が落ち着いたところで、ブロックチェーンチームへの異動願いをだし、今に至ります。

自ら異動したんですね!なぜブロックチェーンに?

興味を持ったきっかけは、「マスタリングビットコイン」とSatoshi Nakamotoの論文を読んだことです。ブロックチェーンの仕組みを知るまでは「ビットコインって(界隈で)バズってるけど、裏の仕組みは○○ポイントと近いんじゃないのか?」なんて非常に雑に考えていたのですが、中央集権的な管理者がいない通貨のようなものをアルゴリズムで実現する方法がシンプルに書かれていて、そのシンプルさと美しさに感動しました。データ構造などは古くから知られたものを使いながらも、目的に合わせて使うことで、ネットワーク内でお互いにお互いを信頼できない状況下でも適切に通貨のようなものを使うことができるように組み立てられている点が面白いなと。例えば、トランザクションをフィルタリングするブルームフィルタのようなものですね。
また、誰にも制限されずに少ない手数料でビットコインをどこへでも送金できるというのはそれだけで面白いですよね。既存システムを使うときには手数料とられますし、海外送金となると手数料が高額な上に何度も電話で確認を求められたりと、結構手間がかかるので。

ブロックチェーンはまさに黎明期?

ブロックチェーンはインターネットが台頭した時とよく比較されていて、これからどんどん広がっていくのではないかと言われています。個人的には、iOSとAndroidのスマホが出てきた時の盛り上がりに似ているように感じています。まだ何ができるかわからないけど、色々できそうだという期待感の高まりと共に開発者が集まってきて、有象無象の沢山のアプリケーションがリリースされる。その状況が面白いですよね。iOSとAndroidの時は大学生で、その波に乗り遅れてしまったと感じました。ブロックチェーンは、まだまだ黎明期。だからこそ、可能性溢れるこの領域でチェレンジしてみたいと思いました。

今までwebエンジニアでのキャリアだったと思うのですが、ブロックチェーンの領域はこれまでとどう違いますか?

システムの作り方としては同じ面も違う面も両方あって、端的に説明するのは難しいですね(笑)エンジニアとしてのキャリアで言うと、領域を完全に変えてブロックチェーンエンジニアに転身したとは思っていなくて、バックエンドエンジニアとして軸足を置きつつ、技術的な選択肢の一つとしてブロックチェーンを新しく手に入れたイメージです。基本的にはwebの技術をベースに、どの部分にブロックチェーンを利用するべきかを考えてアーキテクチャを考えています。何を選ぶべきかを考えながら全体設計をするという意味では、今までのwebの技術に新しいブロックチェーンがアドオンされた形です。
ブロックチェーンが得意とする部分、例えば参加者同士の利害が異なるネットワークでやり取りされるデータの信頼性を担保するという目的がある部分にはブロックチェーンを利用し、ブロックチェーンが不得意とする部分や必要性がない部分はこれまでのwebの技術で作っていく感じです。

Webとブロックチェーンの掛け合わせで、スキル面で変化はありましたか?

前とかぶってしまうのですが、「何を使って、どの課題を解決するか」というツールに、ブロックチェーンという手札が増えました。技術面ではデータ構造やアルゴリズムにより目を向けるようになりましたし、細かいところだとRustの様な新しい言語に触れることも多くなりました。Webのフロントエンドを作ることが多くなったので、以前よりもフロントのコードは書いているかもしれません(笑)VueやReactに触れることが多くなりましたね。

技術面以外では、ブロックチェーンは信頼や信用を下に成り立っている既存のシステムをプログラムで扱えるようにするのに使われることが多いので、貿易や金融や物流など、以前よりも世の中の仕組みを読み解いてシステムで扱えるように考え直すスキルは上がりましたね

一方でR&Dは、ブロックチェーン自体を作っていく部分だと今までとは全く違うスキルが必要です。アカデミックな知識、暗号学や計算の知識が要求され、その部分は今までと変わってキャッチアップは大変ですが、もともと好きなので面白いなと思っていますね。

未来を検討する為にPoCをする

これまでのキャリアでは、C向けサービスに関わることが多かったので、毎日サービスのKPIを見て改善策を考えるのが習慣づいてました。今は、ユーザの獲得やエンドユーザの上げるような施策を考えて実装していくような仕事はないので、ぶっちゃけるとC向けサービス出身者としては初めは違和感を感じました。ブロックチェーンはPoCから実用化までに長い時間がかかることが多いので、作ったものに対するフィードバックの内容も受け取れるタイミングも違いますね。PoCの開発だと将来の可能性を検討するための仮説を基にものを作って、プロダクションに出すためには後何が必要なのかという観点でフィードバックをうけることが多いですね。


LayerXでは今どんなことをされているんですか?

インドのカーシェアの会社のプロジェクトを担当しています。インドのプロジェクトなので英語でMTGしています。英語で技術を説明し、課題を見出していくのはチャレンジングですね。あとは、国が違う分、考え方が違うので、先方のチームの物の考え方を意識して議論を進めて行かないといけないのは学びです。PoC開発も現実的にプロダクションに出すためのスケジュールを引きつつ、既存アプリに載せたときにUXが悪化しないように気をつけながら作っています。エンジニアとしてはバックエンドもフロントエンドも、必要なものを適宜開発しています。毎回1サービスを1から作り上げているイメージですね。一回きりで捨てられる部分ではあえて技術的に新しいことを試したりもしています。

インドのプロジェクト以外は名前は出せないのですが色々な領域のクライアントと仕事をしています。R&Dで自社開発しているZerochainの開発もやりたいなと思っています。

技術コミュニティに貢献しながら深い関係値を作っていきたい。

せっかく黎明期で立ち上がろうとしている分野なので、小さなバグ修正をするくらいから始めて技術コミュニティに技術で貢献していきたいです。ライブラリの開発や便利ツールの開発、新しい設計の提案など、ブロックチェーンは技術的に未発達のところもあるので、貢献できるポイントは沢山あると感じています。まだまだ僕自身勉強しないといけないことは多いですが、R&Dチームのやっているようなプロトコルレベルでの提案や秘匿化技術に関する新しい方法の提案、応用例を作っていくことなども、黎明期だからこそ、やれることはいくらでもある感じがあります。ちょっとでも時間を使って技術的なアウトプットを出したり貢献したりするとコミュニティにシュッと入ることができて、ただカンファレンスで話したり連絡先を交換したりするだけでは作れない深い関係値を作れたりして楽しいです。深い関係の友達が増えていく感じがしてます。


LayerXのよさを教えてください!

LayerXは、全てオープンです。議事録も全部オープンで、隠されて議論されていることはないですね。
技術は個人の自由です。自由度が高いので、、知的好奇心が高く、コツコツ頑張りながら自走できる人が多いです。
また、海外とのコミュニケーションも多いので学ぶべきことは多いですね。
今は、人手不足という課題もあります汗。なので、ぜひブロックチェーンに興味のあるWebエンジニアの方にはドアを叩いて欲しいです!

LayerXでは、一緒に働くメンバーを募集中です!ご興味がある方は、下記リンクよりご応募ください。
お待ちしております!

ブロックチェーンエンジニア
LayerXでブロックチェーン領域にコミットしたいエンジニア募集
LayerXはブロックチェーン技術の全領域に挑戦し、ブロックチェーン技術を社会に適用していくことで価値生み出している、ブロックチェーンの技術にコミットする会社です。 現在は大きく分けて二つの軸で事業を展開しています。1つはブロックチェーンのプロトコルレイヤー、基幹技術のレイヤーへの貢献を目指した研究開発(R&D)チーム、もう1つは技術への社会への応用、ブロックチェーンが本質的に価値を出せるようなユースケースを世に届けていく開発&コンサルティングチームです。 ブロックチェーン技術はまだ研究開発の段階であり、世の中により広く受け入れられるためにはスケーラビリティ、セキュリティ、匿名性、オラクル、UXなど、多岐にわたる問題に対処する必要があり、世界中の優秀なプレイヤーが問題の解決に向けて尽力しています。LayerXのR&Dチームでは、そういったブロックチェーンの基幹部分にまつわる各種問題の解決策を提案、実装しようと試みています。R&Dの内容は全てscrapboxとgithubに公開されています。 https://scrapbox.io/layerx/ https://github.com/layerXcom コンサルティングチームはブロックチェーン技術の社会への応用、適用を推進しています。金融、保険、貿易、教育、不動産、デジタル資産の管理、エネルギー、IoT、シェアリングエコノミー等など、ブロックチェーンの適用の可能性が指摘されている分野は多岐にわたり、世界的にも様々なプレイヤーがブロックチェーンのビジネスへの適用方法や新しい付加価値を見出すことに挑戦しています。LayerXでは、クライアント企業様と協力しながら、各ビジネスの領域固有の問題を解決するために「ブロックチェーンをどう使うべきか、どう使えば新しい価値を出すことができるか?」「逆に、どこに使わないべきか」等を議論しながら、検証するためのプロダクトを機動力をもって開発しています。最近では特に「金融領域」にフォーカスし、Programmable Securities(ブログラム可能な証券)を活用したサービス作りを進めています。
株式会社LayerX
研究者・エンジニア
R&Dチームでブロックチェーンの本質的課題に取り組む研究者・エンジニア募集
LayerXはブロックチェーン技術にBetしている会社です。ブロックチェーン技術はまだ研究開発の段階であり、世の中により広く受け入れられるためにはスケーラビリティ、セキュリティ、プライバシー、UXなど、様々な問題を解決する必要があります。そこで、LayerXのR&Dチームでは、そういったブロックチェーンの根本的な課題に取り組み、解決策を提案、実装しようと試みています。 現在は大きく分けて二つのチームが、それぞれ「プライバシー」「セキュリティ・スケーラビリティ」の軸で研究開発をしており、さらに他の分野での研究開発の探索も進めています。研究開発はオープンに取り組んでおり、Scrapbox (https://scrapbox.io/layerx )とGithub (https://github.com/layerXcom )に多くが公開されています。 ここではこれらのR&Dチームの働き方の一例を紹介していきます。 # プライバシー分野の研究開発 ブロックチェーンにおいて解決しなければならない課題の一つのとして参加するユーザーのプライバシー保護の仕組みがあげられます。ブロックチェーンを使ってデータを参加者間で共有する性質上、ユーザーの個人情報に関して多くの問題がつきまといます。この問題に対して技術力で解決していける仲間を募集しています。 具体的なアプローチとしては、ゼロ知識証明などの暗号技術を使った方法あるいはTEEなどのハードウェア技術を用いた手法からアプローチしています。 プライバシーに特化した独自ブロックチェーンであるZerochainの取り組みについてはこちらの記事で詳しく解説しています。(https://link.medium.com/Kq7zujCKg2) ## 実績 - Zerochain開発: 世界初のアカウントベースの秘匿送金 - Web3 Foundation Grants Program採択 (日本初) - 国際カンファレンス登壇: DEVCON, BUIDL ASIA, etc. # セキュリティ・スケーラビリティ分野の研究開発 現在はコンセンサスプロトコル・シャーディングなどのLayer1の技術の研究をしています。 研究対象とするプロトコルは一つと定めているわけではなく、現在もしくは将来的に広く使われうるプロトコルであれば積極的に取り組んで行きます。 具体的には、革新的なアイデア群に基づいているものの、まだ理論的に未完成な部分の多いCBC Casperの形式的検証を行ったり(論文: https://eprint.iacr.org/2019/415.pdf ), Ethereumアップグレードプロジェクト Ethereum2.0の研究にコントリビューションしています。 研究して終わりではなく、オープンソースコミュニティのモノづくりに積極的にこだわることを意識しています。Ethereumのオンラインフォーラムにも沢山の投稿をしています (https://ethresear.ch/u/nrryuya )。 ## 実績 - Ethereum 2.0の脆弱性の発見・解決策の提案 (v0.9.1にマージ) - コンセンサスプロトコル CBC Casperに関する論文を執筆、国際学会に採択 (世界初) - Ethereum Foundation Ecosystem Support Program採択 (日本初) - 国際カンファレンス登壇: DEVCON, EDCON, etc. - 国内学会への参加: IWSEC, CSS, SCIS
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