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不動産業界は日本を支えるインフラ産業だ

多くの方がほとんど認識していないんじゃないかという論点に「不動産業界は実はインフラ業界である」ということがあると思う。生活の基盤を支えるという意味だけではなく、国民資産の大部分を占める不動産資産を維持発展させるという責務を担っているのが実は不動産事業者なのだ。そうした社会的責任を意識して事業を行っているプレイヤーは残念ながら多くない。
住宅に住まない人はいない。そうした意味で間違いなく国民の生活基盤、資産基盤において重要な役割を占めるのが不動産だ。ところが日本では無計画な供給によってその資産基盤がないがしろにされている。
インフラ産業である電力業界が送電や売電の裏付けを持たずに発電を続けたらどうなるのか?もちろんインフラとしての電力マーケットは崩壊する。それと同様の状況が日本の不動産マーケットの現状である。
アメリカと比較すると住宅投資額と住宅資産額の歪な現状が明らかになる。これは間違いなく過剰供給による弊害だ。政府が中古住宅流通の活性化に向けて取り組みを始めてから久しいが、金融機関による不動産評価システムの見直しも含め、今の所成果が上がる目処が立っていない。
政策的な取り組みに時間がかかるのは大前提なのだから、我々不動産事業者は国民の生活を守るインフラ事業者として、少なくとも中長期的には全体最適を考えて提案をするべきだし、そのためにも短期的にはきちんとした不動産評価に基づいた取引を実現するべきだが、現状実現できていない。電力業界において、発電が送電や売電のマーケットと結びついていない状況だ。
人工知能はその評価の仕組みを整備する可能性を持っている。

個別企業の業績改善まで提案できるようになっている人工知能が、こと不動産に関しては、不動産は個別性が強いから評価には役に立たないと指摘する論者がいるが、意味がよくわからない。これは不動産鑑定にロジックがないと言っているに等しい。
不動産の社会的価値を決めるのは、立地属性や競争環境など定量的で限定的な捕捉できうるファクターだ。(「思い入れ」などの定性的ファクターは、個別的価値であって少なくとも社会的価値ではない。そして個別的価値までインフラ事業者が踏み込むべきはない。)ロジカルに算出できるものは、コンピューターによってより効率的に算出できる。
さらに都市計画や中古流通活性化のために不動産の受給状況などを分析するのは人工知能がもっとも得意とする分野だ。だとすれば我々不動産事業者は「健全な淘汰」を実現するためにも人工知能を用いて市場の現状を明らかにする仕組みを持つべきだし、その仕組みがひいては不動産インフラの価値を担保する土台となるはずだ。

人工知能は万能ではないので、不動産の取引実務をすべて代替できるわけではない。人間がやらなければならないラストワンマイルは必ず存在する。だからこそ、不動産事業者には、最低限社会的に大きな責任を担っているという自覚とそれに伴うプロフェッショナリズムが必要だ。人工知能でもなんでも使えるものはすべて使って不動産インフラマーケットの高度化に寄与していくというのが私が不動産事業界において実現したいミッションである。これからの日本の不動産業界には高度な専門知識を駆使できる「不動産マン」の輩出が必要なのだ。

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