こんにちは、ラワンセ 遠藤(ネットワークエンジニア)です。
ネットワークの基礎を学ぶシリーズの第20回として、CCNAの問題を題材に知識を身につけていきます。
□前回の振り返り
前回はDNSルックアップの流れについて解説しました。
ドメイン名からIPアドレスを取得するために、複数のDNSサーバを順番に問い合わせる仕組みでした。
今回は、IPアドレスを自動で割り当てる仕組みであるDHCPについて解説していきます。
■問題
DHCPの役割として正しいものはどれか?
■選択肢
A. ドメイン名をIPアドレスに変換する
B. IPアドレスを自動で割り当てる
C. MACアドレスを取得する
D. 通信経路を決定する
■回答
B. IPアドレスを自動で割り当てる
■解説
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)とは、ネットワークに接続された機器に対してIPアドレスなどの設定情報を自動で割り当てる仕組みです。
通常、IPアドレスは手動で設定することもできますが、それでは管理が大変になります。
DHCPを使うことで、ネットワークに接続するだけで自動的に設定が行われます。
□どんな情報が配られるのか
DHCPでは、IPアドレスだけでなく、通信に必要な以下の情報も一緒に配布されます。
IPアドレス
サブネットマスク
デフォルトゲートウェイ
DNSサーバ
これらがまとめて設定されることで、すぐに通信ができる状態になります。
□DHCPの流れ(DORA)
DHCPは次の4つのステップで動作します。
① Discover
PCが「IPアドレスをください」とネットワーク全体にブロードキャストで要求を送る
② Offer
DHCPサーバが「このIPアドレスが使えます」と提案を返す
③ Request
PCが「そのIPアドレスを使います」と応答する
④ Acknowledge
DHCPサーバが「使用OK」と最終確認を返す
この一連の流れは頭文字を取ってDORAと呼ばれます。
□なぜブロードキャストなのか
最初のDiscoverはブロードキャストで送信されます。
これは、PCがまだIPアドレスを持っていないため、特定のサーバに直接送ることができないためです。
そのため、ネットワーク全体に対して問い合わせを行います。
□なぜ必要なのか
DHCPがない場合、すべての機器に対して手動でIPアドレスを設定する必要があります。
設定ミスが起きやすい
IPアドレスの重複が発生する
管理が非常に大変になる
といった問題が発生します。
DHCPを使うことで、これらの問題を防ぐことができます。
□初心者ポイント
「IPアドレスはずっと同じなのでは?」と思うかもしれませんが、DHCPで割り当てられるIPアドレスは一定時間で更新されます。
これをリースと呼び、期限が来ると再度DHCPで更新が行われます。
□もう一歩理解を深める
DHCPは基本的に同一ネットワーク内で動作します。
異なるネットワークにDHCPサーバがある場合は、DHCPリレーという仕組みを使って中継する必要があります。
ここはルータと組み合わせた設計で重要になるポイントです。
■まとめ
DHCPはIPアドレスを自動で割り当てる仕組み
IPだけでなくネットワーク設定をまとめて配布する
DORAの流れで通信が行われる
ブロードキャストを使って最初の通信を行う
□今後について
次回は「SNMPとは何か」について解説していきます。
ネットワーク機器の監視という、運用に関わる重要な分野に入っていきます。
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