株式会社LS 設計担当|松井大輔
大学時代のアルバイト先で「内装を作る仕事って面白そうだ」、そう感じた日から、12年間ひたすら設計の道を歩んできた。マクドナルドやすかいらーくといった大手飲食チェーンの店舗設計、飲食企業内の設計管理部門——輝かしいキャリアに見えるが、松井さんの胸の内には「物足りなさ」と「諦め」が同居していたと言う。そして今、LSの設計担当として、歌舞伎町のコンカフェから博多の90坪の大型店舗まで、かつて夢見た仕事を現実にしている。2年間断り続けた末にLSを選んだ男が、その決断と設計への思いを語っていただきました。
目次
居酒屋のアルバイトが、すべての始まりだった
──設計の仕事を志したきっかけから教えてください。
大学時代に居酒屋でアルバイトをしていたんですが、その会社が「100店舗100業態を作る」という目標を掲げて出店していて、一店舗ごとにコンセプトが違う内装を作っていたんですよ。それを見て「内装を作る仕事って面白そうだな」と思ったのが最初です。
それから専門学校に通って、最初から飲食の設計をやっている事務所に入ろうと決めていました。
──最初の設計事務所ではどんな仕事をされていたのですか?
マクドナルドやすかいらーくといった大手飲食チェーンの店舗設計をメインにやっていました。売上高8億規模の事務所で、9年間勤めましたね。ずっと飲食設計一本です。
毎日定時帰り、だがどこか物足りない感覚
──2社目に転職された理由は何ですか?
9年間設計事務所でやってきて、次は飲食企業の設計部に入りました。そこでは設計をお願いする立場になったんです。図面チェックや現場確認はするんですが、自分で手を動かして物を作るという仕事ではなくなった。
定時でほぼ毎日帰れていましたし、やりがいがないわけじゃなかった。でも物足りなさがすごくあって。「もっと自分で手を動かして物を作りたい」という気持ちがまた芽生えてきたんです。
──その気持ちがLSへの転職につながったのですか?
実は本間さんとはその前から繋がりがあったんです。XのDMで突然連絡が来て、そこから協力会社として一緒に仕事をするようになって。「一緒にやろうよ」とずっと言ってもらっていたんですが、正直当時は安定していたので2年間断り続けていました(笑)。
──2年間断り続けた末に入社を決めたのはなぜですか?
本間さんから「アチーブメントを受けてみては」と薦めてもらったんです。試しに受けてみたら、自分が本当にやりたいことや何を大切にしているかがすごく明確になってきて。その時に「誰と一緒に仕事をするべきか」を考えたら、思い浮かんだのが本間さんでした。
最初に話した時に「こういうラグジュアリーな内装を手がける会社を作りたい」という理想を聞いていて、それが自分のやりたい案件の方向性と一致していた。一緒に作り上げていくのが面白そうだなと思って、入社を決めました。
歌舞伎町のコンカフェで、設計の本質に触れた
──入社してみてどうでしたか?
入る前は「気合と根性で乗り切っているベンチャー」というイメージがあって、覚悟はしていました。でも実際入ってみると、思ったより企業としての体制がちゃんと整えられていて。そこはいい意味でギャップでした。
──入社後で最も印象に残っているプロジェクトは?
歌舞伎町の「黒猫と彼女と」というコンカフェの案件です。夜系の仕事はそれまであまり経験がなかったのと、これまでにないぐらい造作の作り込みが必要な案件でした。どうやって作るんだろうと思いながら、試行錯誤の連続で。
でもそれが良かった。今まで自分がやってきた業務よりも、現場の人と密にコミュニケーションを取りながら「これどう収める?」と協議して作り上げていく。設計の本質みたいなものを久しぶりに感じた案件でした。
──その後、夜系の案件が続いているそうですね。
コンペで一店舗目を勝ち取って、うまくいったら二店舗目、三店舗目と依頼をいただけるようになりました。今は赤坂でラウンジの案件も担当しています。自分がやりたかった領域の仕事が続いていることが、今一番のやりがいです。お客様にデザインを提案した時に「いいね」と言ってもらえる瞬間と、完成した時の達成感がこの仕事の醍醐味ですね。
「作れないものはない」という自信
──入社して成長したと感じる部分はどこですか?
設計面でいうと、経験したことのない案件でも「なんとか作らなきゃ」という姿勢が身についたことですね。設備図を自分で書いたことがなかったけど書いてみるとか、こんな造作作ったことないけどどうやって作ろうって考えて図面にするとか。
LSの案件を通じて自分がレベルアップしているのをすごく感じます。今は作れないものはないという感覚があります。
──打ち合わせの進め方も変わりましたか?
これは本間さんや新井さんにいろいろ教えてもらいました。打ち合わせの最初に「今日の目的」と「どの順序で話すか」を伝えてから入るようにしています。あとは一方的に説明するのではなく、相手に意見を求めながら会話を引き出すこと。声のトーンや表情まで意識するようになりました。
設計者なのに営業のテクニックに近いことを学んでいるんですよね。でもそれがお客さんとの関係を深めて、紹介につながっていると感じています。
街並みを変える、そんな規模に案件が変わってきた
──最近、手がける案件の規模感が変わってきているそうですね。
入社当初は20〜30坪、工事費2,000〜3,000万円の案件が中心でしたが、最近は50坪以上の案件が増えてきて、今は博多で90坪・工事費6,000〜7,000万円の案件を担当しています。規模でいうと倍以上になりました。
先日は難波で1棟まるごと、1階から5階までの案件をやったんですが、もともと一般的な雑居ビルだったところにデザインを加えたら街並みが変わるぐらい変化が生まれて。あんな案件をどんどんやっていきたいですね。
12年間の経験を、次の世代に渡す
──これからLSでどんな役割を果たしていきたいですか?
12年間かけて自分が積み上げてきた技術を、今入ってきているメンバーに伝えていくことをやりたいです。
自分が若い頃、わからなくて何年も苦労してやっと理解できたことがあって。最初から教えてくれる人がいたらもっと楽だったのにと思うことが今でもある。だからそれを今のうちにみんなに伝えて、LSの強い設計組織を作っていきたいんです。
──最後に、設計の仕事で燻っている人へメッセージをお願いします。
本当はこういう仕事がしたかったけど、思うようにできなくて諦めようかなと考えている人って、実は結構いると思うんです。自分ももともとそういう立場でした。でも諦めずにLSに入ってやっていけば、夢が叶うというか、自分がやりたかったことができる。
くすぶっている人こそ、LSに来てほしいです。そういう人が輝けるフィールドが、ここにはあります。