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時価総額1兆円規模のIRをひとりで担当したスペシャリストが、キャリアの集大成として行き着いた場所とは。

キャリア向けゲームコンテンツの配信会社(以下、コンテンツ配信会社)ではIPOを経験、また、その後ジョインしたガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社では時価総額1兆円規模のフェーズにおいても一人でIRを担当してきたという一松氏。

IRのスペシャリストとして、企業の価値を発信し続けてきた彼女が「キャリアの集大成」としてマーケットエンタープライズグループを選んだ理由とは。これまでのキャリアの歩みから、IRという仕事において大事にしていることなどを伺った。

企業価値を正しく伝えるためにも、IRは会社を俯瞰して、しっかり理解することが求められる仕事

―― まず、一松さんのこれまでのキャリア遍歴を教えて下さい。

もともとは大阪でクレジットカードの会社に勤めていたのですが、モノづくりへの憧れからインテリアについて学びたいと思い、学校へ通うため東京に上京。そしてインテリアデザイナーのアシスタントを経験したものの、自分には向いていない職業だと思い知りました。

そこで派遣社員としてたまたま入社したのが、コンテンツ配信会社でした。当時その会社はIPO準備をしていたタイミングで、私はIPO関連の資料作成などのアシスタント業務を担当。会社が無事に上場してからは、それまで聞いたこともなかった「IR」という業務に携わるようになり、IRの業務がとても面白いなと感じたんですね。

そのときの経験から「IR領域でのキャリアを築いていこう」と決意し、何度か転職を経た後にガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下、ガンホー)にIR担当として入社します。ガンホーではスマホゲームの大ヒットによる急成長フェーズでのIRも担当してきました。

そしてガンホーを退職し、IRコンサルタントとして働いた後、2019年12月にマーケットエンタープライズに入社しました。

―― IR業務が面白いと感じた理由は何だったのでしょうか?

IRの仕事では、投資家や株主向けに決算情報や事業計画を伝えるための投資家向け広報活動を行っていますが、外部に正しく企業価値を伝えるためにも、会社のことをしっかり理解することが求められる仕事です。

そもそも事業がどう運営されているのか、経営者は会社をどうしていきたいのか、など会社全体を見なくてはいけませんし、実際見る機会が多いんですね。そのため、単純に「こんな風に会社を俯瞰して見れる仕事は面白い」と思いました。

また、IR担当として社長とコミュニケーションを取ることも多く、社長が描く未来のビジョンを社内外に伝えていくことが楽しいなと。特に会社の規模が大きくなるにつれて、社外だけでなく、社内においても社長と社員をつなぐ架け橋としての役割があることに面白みを感じました。

―― 未経験からIRを担当するようになり、大変なことはありませんでしたか?

コンテンツ配信会社時代、はじめてIR業務を担当させてもらったときは、本当に右も左も分からない状態だったため、なかなか大変でした。特にIPOのために必要な目論見書を作成しようとなっても、そもそも目論見書ってなんですか?というレベル。

また、当時すでに上場しているゲーム会社はたくさんあったのですが、デジタルコンテンツとしてゲームを制作する会社の上場は他になく、デジタルコンテンツの原価計算をどうすれば良いかなど、前例がないためまったく分かりませんでした。

簿記2級の知識しかない中、いろいろな部署から情報を集めたり、まわりに手取り足取り教えてもらいながら、なんとか進めていくという感じで、本当に苦労したのを今でも覚えています。

スマホゲームが大ヒットのガンホー、時価総額1兆円規模となるもIRは一人で担当していた

―― スマホゲームの大ヒット後、ガンホーは急成長を遂げますが、一松さんはその当時ガンホーで、IRとしてどのようなことをされていたのでしょうか?

私がガンホーに転職したのは2010年なのですが、その当時のガンホーは時価総額100億円あるかないかという企業規模で、投資家の間でも認知度はさほど高くはありませんでした。

また業歴が浅いゲーム会社だったこともあり業績見通しがしづらくため、機関投資家の理解を得るのが難しい時期が続いていました。

しかし、2012年にリリースされたスマホゲームが、AppStoreやGooglePlayストアの売上ランキング世界1位になったりしたことで、投資家からの問い合わせは急激に増え、株価も上昇していったんですね。

ただ、ゲームのリリースタイミングで3人いたIR担当者のうち、2人が退職してしまい、私一人だけになってしまいまして(笑)。

もともと四半期で30件前後の投資家とのミーティングも倍以上の60、70件まで増え、個人投資家との電話も1日50件近くあり、夜になってようやく事務作業ができるといった状況でした。

しかも100億円規模の企業のIRしか担当したことがなかったため、ガンホーが時価総額1兆円規模となり、それまでほとんど会うことのなかった海外投資家への対応が必要になったりと、本当に「一人だともうヤバい」という感じで。

そこで社長にIR担当を採用してほしいと相談したのですが、「IRとして成長する良いチャンスなんだから、一人で頑張りなさい」と、最終的に1年半近く一人でIRを担当していました(笑)。

―― 時価総額1兆円規模の会社のIRを一人で担当するというのは、相当すごいですね……!

会社が急激に成長したので、仕方がない部分もありました。ただ、社長への取材依頼も増えていく中、「IRが企業広報もやれ」ということで、テレビやラジオ、新聞などのメディア取材対応もわたしが担当することになりまして

メディア対応関連で詳しくはお話しできないのですが、ちょっといろいろありまして、各所にご迷惑をかけてしまった時に、社長から強くお叱りを受けてしまったことがありました。もう泣いて謝って退職するしかないなと思って泣きそうになったら、「泣くな!」とまた怒られて泣くこともできず(笑)。

ただ、どう反省したら良いかわからずいると、社長がメディア関係者と会う機会を作ってくれて。失敗を成長につなげる機会をくれたんですよね。まだ私はこの会社でやるべきことはまだまだあるな、と。私にそんな機会をくれる会社をより好きになった出来事でした。

―― 先程も、「社長と社員の架け橋」になることがIRの役割とおっしゃっていましたが、あらためてそれはどういうことか、具体的に教えて下さい。

会社が小さい規模のときは社長と社員の距離が近く、社長が何を考えているかを社員も理解しやすい環境にあります。しかし会社が大きくなるにつれて、社長と社員の間に距離が生まれてきてしまうんですね。

それはコンテンツ配信会社のときもガンホーのときも感じたのですが、たとえば前社のときは、社長がもともとゲーム開発者として有名で、彼のもとでゲームをつくりたいと集まったメンバーが多くいる組織でした。またガンホーの社長も、メンバーを下の名前で呼んだりするような、とても気さくな人。

しかし、会社が成長し、従業員が増えると、どうしても社長と社員がコミュニケーションを取る機会は減り、会社が目指す方向性であったり、次に会社としてどういったアクションを起こしていくのかということが社員にとっては分かりづらい。

そこで社長の声を聞く機会が多いIRとして社員から質問をもらうことが多かったため、どういった方向性をいま会社は目指しているのか、社長はいま何を考えているのかなどを社内にも伝えるべきだなと。

社外に企業価値を伝えるだけでなく、社内の風通しを少しでも良くする役割がIRにはあるのだなと思っています。

「IRを一松が担当しているMEグループ」と言われるような人材を目指して。キャリアの集大成としてやれることを全力でやっていく

―― ガンホーの次に選んだキャリアがIRコンサルタントということですが、その理由を教えて下さい。

知人に誘われたのがキッカケとしてあります。また、これまで数社の上場企業でのIRを担当させてもらっていましたが、IRコンサルタントとして、多種多様な企業のIRに携わることで、より多くの知識・経験が身につき、楽しいのでは?と思ったからです。

しかし、実際にIRコンサルタントとしていろいろな企業とお付き合いをさせていただくようになると、やはり外部のコンサルという立場のため、最終的な意思決定の場には同席できることが少なく、なぜその意思決定に至ったのか経緯が分からないことにフラストレーションを感じてしまいました。

そこで、やはり結論が生まれる現場で仕事をしよう、IRとして再び現場に戻ろうと思い、マーケットエンタープライズへ入社をしました。

―― 数多く企業がある中で、マーケットエンタープライズグループを選んだ理由は何だったのでしょうか?

IRコンサルをしていたときのクライアントの方が、いまマーケットエンタープライズで勤めていて誘われたのがキッカケです。そして、漠然とITやテクノロジーで変化が起きている業界がいいなと思っていたこと、また代表の小林の思いに共感したというのが理由としてあります。

特に小林の「三方良し」の考え方であったり、企業理念にもある「主体者集団で在り続ける」という考え方が素敵だなと。新卒、中途問わず社員の育成も大切にしており、若手含めてみな主体者として活躍していると感じました。

また小林は創業社長として、自ら乾電池を仕入れてインターネット上で販売するところからスタートし、フリーマーケットを主催したりと、リアルなリユースの現場の経験を持ち合わせた上で、ネット型リユース、メディア、モバイル通信といったビジネスを多角的に展開しています。

そして、小林は「勝ち易きに勝つ」(孫子の言葉)と話していて、既存市場の中でブルーオーシャンをいかに探していくかというアプローチで事業拡大していっているのが単純に面白いなとも思いました。

―― IRとして、マーケットエンタープライズグループで実現したいことは何かありますか?

IRとして情報発信を行うことで、マーケットエンタープライズの応援者を増やしたいと考えています。

信念を持ってビジネスをやっている人たちの思いは外に伝えるべきですしまずは等身大の会社の現状を誠実にお伝えすることが大切だなと。ありのままの会社の状況を発信し続けることで、「この会社なら、何かやってくれるかもしれない」と期待してくれる応援者というのは必ず現れてくれると思っています。

情報発信による株価の変動はその内容を理解してもらえたか?期待してもらえたか?の参考指標として気にしていますが、それよりも会社の強みをしっかりと整理し、業績が良いときも悪いときも応援者が支えてくれるような会社になりたい。短期的な企業価値の評価はもとより、長期的視点で良い会社だなと思われるような情報発信をしていくのがIRとしての私の仕事だなと。

そのためには、機関投資家や個人株主とのコミュニケーションを大事にし、またどのようなことを投資家は当社に期待しているのか、どんな評価をされているのかなど、社内へのフィードバックとともに社外への伝達内容も常に進化し続けていきたいと考えています。

当社は2015年にマザーズ市場に上場し、まだまだIRとしてやれることはたくさんあると思っています。

―― 最後に、一松さんご自身の今後の展望を教えて下さい。

私は人ありきでのキャリアを歩んできました。いまの自分があるのは、各フェーズにおいて私のことを信頼してくださり、声をかけてくださった方々がいるからです。

そのため、これからも「一松となら安心して働ける」と思われるよう、信頼残高を積み上げていきたいと思っており、さらに今度は自分が誰かにご縁を与えられる立場になりたいと思っています。

そして、これまでのIRでのキャリアの集大成として、マーケットエンタープライズグループでやれることを全力でやっていき、「マーケットエンタープライズグループでIRを担当している一松」ではなく、「一松がIRを担当しているマーケットエンタープライズグループ」と言われるような人材でありたいと思っています。


オープンポジション
オープンポジション/最適化商社をビジョンに掲げる東証マザーズ上場企業
私たちマーケットエンタープライズは「Webマーケティング」「IT」「オペレーション」の3つを高いレベルで融合させた「ネット型リユース事業」を展開し、シェアリングエコノミー業界で成長性の高いビジネスを展開するベンチャー企業です。 2006年の設立以来、13期連続で増収を達成し、2015年には東証マザーズ上場も果たしました。 また、事業拡大に伴い2012年に大阪、2013年に名古屋、横浜、2014年に福岡、2015年に埼玉、神戸、2016年に仙台、2017年には東京で2拠点目となる西東京(府中市)、札幌と物流の拠点を次々と展開しています。 ビジネス面においては、2015年に価値ある商品とともに「安心」と「真心」のお届けを実現させるリユース品の買取・販売サービス「ReRe」をスタート。 ここ数年、メディア事業への投資も加速させており、ネット型リユースを中心としたコングロマリットグループの形成に向け歩みを進めています。 今後益々発展するシェアリングエコノミー業界において、私たちはリユース先進国である日本の物を大切にするリユース文化を大切にしながら、この選択肢の多い時代にあらゆる商品の最適化、及び、価値の再定義化を提案する企業として、日本全国へ、世界へとフィールドを広げ、「業界を牽引する企業」から、「業界を代表する企業」へと大きく成長していきます。
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