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こうのすタンポポ翔裕園ヤギの「メイちゃん」~地域と施設を繋ぐ存在に~


今回の記事は「こうのすタンポポ翔裕園ヤギの「メイちゃん」~地域と施設を繋ぐ存在に~」です。

フラワーコミュニティ放送からも車で約10分ほどの近さにある「こうのすタンポポ翔裕園」では施設でヤギ(メイちゃん)を飼育されています。イベントなどでも登場し、他の施設からも認知度の高いメイちゃん。介護施設でヤギを飼育しているのは珍しいですが、今回はなぜ施設でヤギを飼育することになったのか、ヤギを飼ってみてどうだったのか、こうのすタンポポ翔裕園の小板橋副施設長と、佐藤さんにお話をお伺いしました!

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《もくじ》
①メイちゃんを飼うことになったきっかけ
②ご利用者さまや周りの反応
③今後の展望について
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☝こうのすタンポポ翔裕園で飼育しているヤギのメイちゃん。

☝写真左側:小板橋副施設長 写真右側:佐藤さん
(メイちゃんと遊んでいる様子を撮影させていただきました✨)

①メイちゃんを飼うことになったきっかけ

山中)それでは早速インタビューを始めていきたいと思います。私もメイちゃんをInstagramでいつも見ているので、メイちゃんのことについて知れるのが楽しみです!早速ですが、なぜ施設でヤギを飼うことになったのか、そのきっかけを教えていただきたいです。

小板橋)施設長から「ヤギを飼いたい」と言われたのがきっかけです。チャットでいくつかの業務連絡をしていた時、施設長からの最後の1文に「ヤギを飼いたいんだけど」と書いてありました。施設長がヤギを飼いたいと思った理由としては、ヤギを飼っている施設を見てとってもいいなと感じたことと、ここの施設は土地が広くて草取りが大変なので、ヤギを飼ったら草取り問題が解決するんじゃない?っていうのが事の発端でした。

山中)施設長の一言から始まったんですね!そこから実際に飼うに至るまで、話はスムーズに進んだのでしょうか?

小板橋)すぐに「飼おう」とはならなかったですね。会議などでヤギを飼いたいという話はしたのですが、やはり責任を持って育てられるのかというところで飼うのは難しいように感じました。ただ施設長の熱が冷めなくて(笑)ちょうど施設で働いている職員の知り合いの方で、牧場と関わりのある人がいたのですが、そこで子ヤギが産まれたという情報がありました。そうしたらすぐに職員が見に行ってくれて写真を送ってくれたんですね。その写真を施設長が見て、「よし飼うぞ」と我慢できなくなり、迎え入れることを決めました。さすがに私もそんなにすぐヤギが来ることはないだろうと思っていたのですが、急に「近々もうヤギ来るよ」と聞いて、そこから急いで獣医さんを探すなど環境を整えていきました

山中)凄いスピード感ですね。獣医さんのお話もありましたが、もしメイちゃんが病気になったら病院に直接行く形になるのでしょうか?それとも獣医さんが往診で来てくれる形ですか?

小板橋)両方ですね。ヤギは家畜に入るので、家畜に対応してくれる先生を探してたらたまたま近くに病院があったので、問い合わせをしました。往診も対応してくれるとのことだったので、ほとんど往診で来てくださっています。私たちが病院に行くときはメイちゃんのお薬を取りにいくことが多いですね。すぐ近くに病院があってありがたいです。

山中)病気になったときのことを考えて、体制を整えておくことは大事なことですよね。施設の他の職員さん達はヤギを飼うことは知っていたのでしょうか?

小板橋)恐らく飼いそうだなというのは薄々感じていた気がするのですが、「本当にヤギ飼ったんだ」っていうのはみんな思っていたと思います(笑)ただ本当に保健所の登録なども含めて、飼うまでが大変でした

佐藤)私もメイちゃんを飼うまでの導入の過程は知らなかったんですけど、ヤギって保健所の登録が必要なんですね。

小板橋)必要ですね。毎年更新をしています。

佐藤)私はメイちゃんを施設で飼い始めて3ヶ月くらいのときに馬室たんぽぽ翔裕園から異動してきたのですが、最初に施設見学に来たとき入口に大きなキャンプテントがあったんですね。「このテントは何だろう?」と思ったときに「ここにはヤギがいます」って職員さんに言われて、驚きました(笑)
その時は、他の施設の職員もこうのすタンポポ翔裕園でヤギを飼っているということはまだ知らなかったので、馬室たんぽぽ翔裕園に帰ってすぐ、他の職員に「施設にヤギがいたんだけど!」っていう報告をしました(笑)

小板橋)今はメイちゃん専用の小屋があるんですけど、その当時はまだ小屋がなかったので、施設の入口から少し離れた場所にテントを置いていました。まだ施設に来たばかりでメイちゃんがひたすら鳴いてたのですが、自分たちよりも他の職員が見てくれていて、逐一報告してくれてました。それだと大変だと感じたので、施設の入口の近くにテントを移動してきて、メイちゃんをいつでも見れるようにしていました。

山中)メイちゃんの小屋は手作りなんですか?

小板橋)手作りです。職員の中に元大工の方がいて、その方が作ってくれました。最初は業者の方にやってもらおうと思っていましたが、結構高かったんですよね。「だったら自分たちで作ってしまおうよ」という話をしていたら、元気村グループの戸ヶ﨑常務の家に材木が沢山あるということで快く協力してくださいました。材木が余っているからと譲ってくださり、無事小屋を作ることができました。

山中)まさに理事長がよくおっしゃっている「できない理由ではなくできる理由を探そう」ということですね。戸ヶ﨑常務のご協力もあって小屋ができたというのは初めて知りました。

小板橋)そうですね。戸ヶ﨑常務には本当に感謝しています。

☝当時小屋を立てている様子です。

☝メイちゃんの完成した小屋です。今はここで暮らしています🐐

☝完成日も小屋の中に書いてあります。

メイちゃんの普段の生活について

山中)ちなみに、メイちゃんは普段何を食べて生活しているんですか?

小板橋)牧草ですね。小さいヤギはその辺の雑草を食べさせてはいけないので、買った牧草を食べさせていました。最初にメイちゃんを飼うきっかけとして草取りが大変だからヤギを飼ったら解決するんじゃないかという淡い期待もありましたが、1頭では足りなかったです(笑)

山中)そうだったんですね(笑) 

佐藤)メイちゃんは美食家なので、お眼鏡にかなう草を選り好んで食べていますね。お散歩とかで職員が持っているどんぐりを見たら、草を食べるよりもどんぐりに飛びついています。草よりもどんぐりのほうが好きなんだと思います。あとは厨房で余ったにんじんの皮とかを職員さんがとっておいてくれているので、草を食べるよりもそっちのほうを食べに行きます。

小板橋)後はバナナの皮も食べていますね。

山中)そうなんですね!ヤギは牧草を食べているイメージだったので、にんじんの皮や、バナナの皮を食べるというのは初めて知りました。

小板橋)メイちゃんがバナナの皮を食べるというのを知ってから、施設長は毎日バナナを食べてますね。

佐藤)施設長は朝施設に来たらメイちゃんの顔を見てお世話をして、お昼休憩もメイちゃんのところに行って、帰る前もお世話をしてから帰るので、メイちゃんの一番のパパですね

山中)愛が凄いですね!

☝ご飯を食べている美食家なメイちゃん。

山中)少し気になったのですが、メイちゃんという名前はどなたが命名されたのでしょうか?

小板橋)施設に投票箱を置いて、職員の皆さんに投票してもらい公募で決めました。メイちゃんが一番多くて2位が「ユキちゃん」だったんですね。よく見てみると「メイちゃん」と「メエちゃん」とかがありましたが、色々まとめてメイちゃんになりました。ちなみに私は「大福」だったんですけどね。

佐藤)今施設でうさぎを飼っているんですけど、そのうさぎが大福って名前なんですよね。もしかしてそこは反映されているんですか?

小板橋)いやされてないです(笑)たまたまうさぎの名前を付けた方と感覚が似ていたのかもしれないですね。

②ご利用者さまや周りの反応

山中)メイちゃんを飼い始めてからご利用者さまや、他の施設の方からはどのような反応があったんでしょうか?

小板橋)メイちゃんは施設内も散歩をしているので、「可愛い可愛い」ってご利用者さまは言ってくれましたね。Instagramの投稿にもありますが、メイちゃんを抱きしめて笑顔になるご利用者さまもいました。他の施設に関しては、ミーティングで連絡事項を伝える時に、しつこいくらいメイちゃんの話をしていたんですね。そしたら会議などでも「メイちゃんの成長記録を楽しみにしています」と言われるようになりました(笑)こうのすタンポポ翔裕園について詳しくは知られていないけれど、ヤギがいる施設だっていうのは認知されていますね。

☝施設の中を散歩しているメイちゃんの様子です。

☝メイちゃんが施設を散歩すると、ご利用者さんも自然に笑顔になっています。

佐藤)メイちゃんを施設のマスコットにすることで、こうのすタンポポ翔裕園の認知度が高くなっていくのかなと思いました。そこで去年の4月からメイちゃんにInstagramの更新をお願いすることにしたんですね。そこで更に、全くこうのすタンポポ翔裕園を知らない方からも「施設にヤギがいるなんて珍しいですね」っていう声をいただいたりGenki Groupの遠方の施設の方も「Instagramの投稿見たよ」って言ってくれたりして、メイちゃんが世に出てくれて良かったなって思います。

山中)結構Instagramでもコメントし合っているのをよく見かけます。メイちゃんの存在によってグループ内外問わず交流の懸け橋になっているんですね!

佐藤)メイちゃんがコメントをしているので、「ヤギさんありがとう」って他の施設の方からコメントがきていたときはメイちゃんも喜んでいました。

小板橋)メイちゃんの存在はInstagramに相当貢献したと思います。草を食べてもらうという当初の目的とは逸れましたが、施設を認知してもらうという意味での貢献は高いなと思います。


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☝こちらの記事でこうのすタンポポ翔裕園のInstagramについてまとめています

③今後の展望について

山中)メイちゃんについて何か今後の展望などはありますでしょうか?

小板橋)「地域と施設を繋ぐ役割」をメイちゃんに担ってもらいたいと思っています。施設長とよく話しているのは、将来的には地域の人達が施設に来て、メイちゃんのお世話を当たり前にしてくれるような関係性になれば良いよねっていう感じには考えています。飼っているのは施設だけどお世話しているのは地域の人みたいな。やっぱり地域の人にとって高齢者施設ってまだまだ入りにくいものだと思うので、地域の人がもっと気軽に施設に来れるようにしていきたいという想いがあります。施設のイベントに必ずメイちゃんを参加させているのは、そういった想いもありますし、地域の人に知ってもらい触れ合う機会になれば良いなと思って参加させていますね。

山中)イベントなどで地域の人達と触れ合うことができるのは素敵ですね。ちなみにイベントでは多くの人と触れ合うことになると思いますが、メイちゃんは人見知りとかはしないんですか?

小板橋)ほとんどしないですね。やはり小さい頃から飼っていたからか、人懐っこいなと思います。

佐藤)メイちゃんは既に地域の人からの認知度が高いので、イベントで登場すると「メイちゃんだ」と言ってもらえますね。コロナ禍の時期や寒い時期に、ご利用者さまがなかなか外にメイちゃんを見に行くことができない状況がありました。そのときにメイちゃんを乗せる「メイちゃんカー」を作って、施設の中を散歩させていました。何回か改良を重ねていますが、イベントでもそれに乗って登場しています。

小板橋)ちなみにメイちゃんカーも施設長の手作りです。

☝地域の方も訪れた「ありがとうフェスタ」の様子です。このように施設のイベントではメイちゃんが登場しています✨

山中)今はメイちゃんの他にうさぎを2羽とウーパールーパーを飼育されていると聞きました。どのような流れがあって施設で飼育することになったのでしょうか?

小板橋)ウーパールーパーは施設長が事務所に連れてました。うさぎだけはユニットリーダー発信だったので唯一施設長が関わっていないです。

佐藤)ウーパールーパーは事務所で飼っていて、事務の職員や施設長が餌をあげてお世話をしています。

山中)そうなんですね。Instagramを見ていてうさぎは最近飼い始めた印象だったのですが、何かきっかけはあったのでしょうか。

佐藤)私の家でうさぎを飼っているのですが、今年は卯年だったこともありお正月に飛び込みで施設に連れて行ったんですね。ご利用者さまにうさぎを撫でてもらったりしたのですが、後日他の職員から「体の痛みがしんどいと言っていたご利用者さまが、うさぎを見たらにっこりしたんです。あんな笑顔久しぶりに見ました」って言われて、力になれて良かったなと思いました。そうしたらユニットリーダーが、「うさぎでご利用者さまの笑顔を引き出せるんだったら施設でうさぎを飼いたい」ってなったみたいで、副施設長と交渉したんですね。そうしたらちょうど施設に併設されている保育園の園長先生のご自宅で、うさぎが産まれたということで譲り受けました。

小板橋)うさぎは元々1羽を譲り受ける予定でしたが2羽にしようって言ったのも施設長です(笑)うさぎを飼うにあたって打ち合わせをしたんですけど「1羽だとどうかな・・・」と言っていたので、譲ってくれる方に聞いたところ2羽でOKが出て、2羽飼うことになりました。

☝こちらはお正月に佐藤さんのうさぎ(きなこちゃん)を連れてきた時の様子です。

☝施設で最近飼い始めたうさぎのあんこと大福です。🐰

山中)飼育を始めるまでに様々な経緯があったんですね。今回のインタビューを通して、私も社内で動物を飼いたくなりました(笑)

佐藤)こうのすタンポポ翔裕園で飼っているヤギ・ウーパールーパー・うさぎもそうですけど、やはりその動物について愛情や知識を持っている人がいれば、施設でも動物を飼いやすいのかなと思います。

小板橋)うさぎは特にそうですよね。僕も佐藤さんも飼っている経験があるからこそ「飼って良いよ」って言える部分もありますね。

佐藤)飼っていて対応に困った時に、意見を出し合えるのが良いなと思います。施設長も副施設長も本当に動物が好きだからこそ、動物と共生できる環境をすぐに作ってくれるので、ご利用者さまの笑顔や生活の楽しみにも凄く繋がって良い施設だなって思いました。

小板橋)だいぶ綺麗にまとめましたね(笑)

山中)ありがとうございます。挑戦を歓迎して、協力し合うことのできるGenki Groupの良さを感じたインタビューでした。今後もメイちゃんを含めて成長記録を楽しみにしています!

☝インタビュー終わりに、メイちゃんにもインタビューをするため会いに行ってきました!インタビューよりもご飯に夢中なメイちゃんでした。

☝インタビューに少し緊張気味なメイちゃんでした。
(施設で待ってるよ~是非会いに来てね🐐)

メイちゃんのことについて詳しく知ることができるインタビューとなりました。メイちゃんはどなたでも会いに行くことができるそうなので、是非会いに行ってみてください✨こうのすタンポポ翔裕園のInstagramではメイちゃんとウーパールーパーのポポが更新を担当しています。そちらも要チェックです!

こうのすタンポポ翔裕園(@kounosutanpopo )

【👇コーポレートサイト】

株式会社メディクルード
私たちメディクルードは「医療」「福祉」「教育」分野で複数の事業運営を行なっているコングロマリットグループの一員です。 旧態依然とした業界に "Innovation"を起こすため、本気で「まじめをチカラに」と変えていく集団です。
https://www.mediclude.jp/

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