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8割の医学生が利用するサービスを育てたプロダクトマネージャーが、ユーザーとの対話で得たもの

2022年の医師国家試験は、メドピアにとって例年以上に特別な出来事となりました。昨年、株式会社みんコレ(現:株式会社これみん)から事業を譲受した医師国家試験の合否予測サービス「みんコレ!を、メドピアのサービスとして装い新たに医学生に利用していただく最初の年だったからです。

掲げた目標は「みんコレ!」の会員数4,500人を目指すこと。これは医師国家試験受験者数のおよそ半数にあたります。メドピアにとっては、「みんコレ!」会員のうち医師国家試験合格者がそのまま医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の会員になり得る、事業インパクトとしても非常に大きな取り組みです。

競合サービスが複数ある中、「みんコレ!」は最終的に受験生の8割である8,000人超の方に利用され、目標を大幅に達成。大成功をおさめました。

「サービスづくりに協力してくれた医学生から、『みんコレ!』に関われて幸せだったと言われた」

そう話すのは、「みんコレ!」の責任者としてサービスの設計やプロモーションを担当した八木優太さん。医学生一人ひとりと対話を重ねてきた八木さんが何より心動かされたのは医学生からの喜びの声でした。医学生でも医師でもない彼が、ユーザー目線を持ってサービスを成功に導くまでの道のりを伺いました。

(執筆:関矢瑞季)

医師国家試験の受験生100%の認知獲得を目指す

ーー八木さんが責任者として引き継いだ当初、「みんコレ!」はどのような状況でしたか?

八木:「みんコレ!」は株式会社みんコレ(現:株式会社これみん)の野口北斗代表が2013年にスタートさせたサービスですが、近年は競合サービスの存在もあり会員数に伸び悩んでいました。ただ、「みんコレ!」にしかない機能や特徴もあり、必ず医学生の役に立つサービスだと確信していたので、多くの方に利用していただく自信はありました。

▲サービスの詳細について国家試験前に八木さんが語った記事


ーーどのように会員数を増やしたのですか?

八木:もともと目標としていたのは4,500人の会員獲得ですが、達成するためには受験生となる約10,000人の医学生全員にサービスを認知してもらう必要があるだろうと考えました。そこで立ち上げたのが「アンバサダー」という施策です。

日本には医学部を持つ大学が81校あります。そこで医学生を各校1名ずつアンバサダーに任命して「みんコレ!」をPRしてもらうことにしたんです。医学部では、学校ごとに学年別のLINEグループが存在していることが多いので、各校のアンバサダーに学年のグループLINEでPRしてもらえたら、受験生全員に「みんコレ!」を知ってもらえるというわけです。


PR投稿を医学生アンバサダーに依頼した実際のメッセージ

ーー学年のグループLINEというものがあるんですね。

八木:メドピアとしてサービスを提供するにあたり、「みんコレ!」は一からサービスをつくり直すことになっていました。そのため、まずはどんなサービスにするかを検討するために、医学生の方々にヒアリングをしていったんです。その時に、学年のLINEグループの存在を教えてもらいました。基本的にその学年の医学生全員がグループに入り、さまざまな情報を共有し合っているそうです。

ーーとはいえ、81校すべてにアプローチするのは難しそうですよね。

八木:たしかに簡単ではないとは思っていましたし、周りからも「無理ではないか?」と言われることもありました。ただ、勝機があると思ったのが、医学生同士の出身高校のつながりです。一人の医学生に出会えたら、その方の高校時代の同級生で違う大学の医学部に進学した人を紹介してもらう。そんな風に数珠つなぎで出会っていきました。

それでも出会えない学校はあったので、Twitterで医学生というプロフィールを公表している方を検索して、DMを送って……地道な活動の結果、81校すべて、つまり81名の方にアンバサダーに就任していただくことができました。

医学生との対話で本当のニーズを知った

八木:アンバサダーとして「みんコレ!」をPRしてほしいと伝えるだけではなく、81人にはデモ画面でサービスの疑似体験をしてもらい、機能に対するフィードバックをいただきました。私は医師ではないし、もちろん医学生だった過去もないので、彼らの話を聞くことが一番重要だと考えました。

どんなサービスでもアクセスログの解析や、SNS、書籍や記事でユーザー像を読み解くことはできますが、ユーザーの生の声からはそれらとはまた別の気づきを得られます。

ーー実際に生の声からサービス設計に反映させたものはありますか?

八木:一番大きかったのは、医学生が「みんコレ!」で自分の回答を入力した後に遷移するページを、当初の計画から変えたことです。

医師国家試験はA、B、Cとコマが分かれていて、間におよそ1時間の休憩があります。受験生はこの休憩中にスマホで「みんコレ!」へ回答を入力して、すぐに自己採点結果を知ることができます。そのスピード感も「みんコレ!」の強みのひとつです。

ただ、休憩の後には次のコマの試験が続くので「その場では結果を知りたくない」という意見を、医学生からもらいました。「とりあえず入力だけしておいて、すべての試験が終わった後に結果を知りたい」と。もし途中で結果を見て想定以上に悪かったら、次の試験に影響が出てしまうというエピソードは非常に良い気づきになるものでした。

そこで、当初は回答を入力したらすぐに結果のページに遷移する予定だったところを、あえて一度トップページに戻すことにしました。もちろん、結果をその場で確認したい人にはそこからワンタップで遷移できる動線も残しました。

解答を完了するとTOPページに戻り、そのあと得点や合否予測が確認できるようにした

ーー受験生の心情や体験に寄り添った変更ができたんですね。ほかに参考になった話はありますか?

八木:「みんコレ!」のプロモーションを始める時期については非常に参考になりました。

実は、医師国家試験を受ける6年生には、国家試験より前に大学の卒業試験というハードルがあるんです。もちろんどちらの試験にも合格しないと医師にはなれません。卒業試験は大学によって違いますが、大体10月の終わり頃に実施されるので、その時期は卒業試験に集中したい。医師国家試験に向けて集中できるようになるのは早くて11月、たいていは12月初旬だ、と医学生から聞きました。

「みんコレ!」のプロモーションは、開発スケジュールの関係からちょうど12月上旬を予定していたので、この話を聞いてベストタイミングだと自信を持つことができました。卒業試験の存在はもちろん知っていましたが、そこに挑む医学生の心持ちまでは想像できません。想像だけで乗り越えようとせず、医学生の生の声で確かめることができて良かったと思っています。

新しい時代の医師たちとの出会いを次のミッションへ

ーー最初のサービス検討のためのヒアリングも、アンバサダーとの対話も、八木さんの仕事からは徹底的に医学生の目線に近づこうとしている姿勢を感じます。

八木:サービスの成功のためにも対話は必要だったのですが、個人的にも医学生の方々と一緒にサービスを創り上げることができた感覚を持っています。医師国家試験が終わった後に医学生アンバサダーの方と話をしていて、「『みんコレ!』のプロジェクトに関われて、幸せでした」と言われたんです。もともとアンバサダーを務めてくれた医学生とはプロモーションのための協力依頼をしていたビジネスパートナーのような関係でした。しかし、プロジェクトが進むにつれて、アンバサダーとしてだけではなくメドピアのいち応援者として「みんコレ!」の開発やプロモーションに参加してくれて、サービスの成功を一緒に喜んでくれた。。。今回のプロジェクトで最も強くやりがいを感じた瞬間です。

ーーアンバサダーの方々も、プロジェクトのいちメンバーなんですね。

八木:そう思います。81人のアンバサダーの方々、そのほかの社外の協力者、それに社内のプロジェクトメンバーなど、たくさんの仲間と共に成し遂げた成果だと思っています。

ーー社内では全社員向けに成果発表をされて、表彰も受けたそうですね。

八木:はい。プロジェクト終了後、社内の表彰制度「MedPeer Award(*)」の18期第2Q MVP賞をいただきました。今回は一からサービスをつくったので、社内では開発、デザイン、そして法務チームとのたくさんのやりとりを経て良いサービスに磨き上げていきました。

*MedPeer Award
業績や実績への貢献はもちろん、メドピア社員が大切にしているCredoを体現できているかどうかを判断基準に表彰する制度。

八木:社内向けの成果発表の時は、できる限り関係メンバーの名前を出して感謝を伝えました。特に法務チームには、利用規約やプライバシーポリシー、さまざまな画面の文言など、ともに検討すべきことが多くありました。プロジェクトが一段落してからログを見返してみたら、私と法務チームのやり取りは150往復を超えていたんですよ。

成果発表時に感謝を伝える八木さん

ーー法務はどんなプロジェクトでも、大なり小なり関わるチームですよね。

八木:はい。様々なチームに横断的に関わる組織だと思いますが、「みんコレ!」サービス開発プロジェクトとしてもなくてはならない存在でしたから、今回の報告の場で感謝を伝えられてよかったです。

ーー2022年の医師国家試験での「みんコレ!」プロジェクトは終了しましたが、今後八木さんがチャレンジしていきたいことはありますか?

八木:先ほどお話ししたように、サービスの成功を医学生と一緒に喜び合う関係を結ぶことができたのが、今後自分でビジネスを創るにあたっての原動力になる、貴重な経験となりました。

私はこの4月から、医師のための動画メディアである「MedPeer Channel」の責任者になりました。現在の「MedPeer」や「MedPeer Channel」は既存会員の属性に合わせたサービス設計になっていますが、私が今回出会った新しい世代の医師たちにとっても良いサービスを、メドピアで創っていくことが次の私のミッションだと思っています。

サービスのユーザーである医学生に向き合うことで、彼らが真に求めるサービスを創り上げただけでなく、これからも続く関係性を新しい時代の医師たちと築いた八木さん。社内外の仲間と結束し、より良いサービスに育てていく彼の、次のステージにも期待です!


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