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小説とビジネスにおける「文章力」の違いって?

こんにちは~!

現在、社長室で広報兼秘書をしております、松下と申します。


ちなみに、私の趣味は読書。

ただ、「小説が好きなんだ。じゃあ文章も上手なんでしょ?」と言われることがあります。

その度に、頭を抱えたくなる人間です。





「小説を読んでる=文章力があるの?」

「文章が上手って何?」

と言うことで、今回は文章表現のお話です。


ここで、画面の前のアナタにひとつ問題を出します。


「あなたの部屋の間取りを、文章のみを使って他人に説明してみてください」

(ベッドや、窓の配置も説明をお願いします)


原稿用紙でもパソコンのワードでも良いので、ちょっと書いてみてください。

面倒な方は、正直3行まで書くので結構です。それで十分です。


書き終わるのを待つついでに、私の上司である団子おじいさんの写真を貼っておきますね。




(↑うなぎパイの長さを測る団子おじいさん)


書けましたか?


さて、この問題の回答形式は大きく2種類に分かれます。


① ライブ調
私の部屋の大きさは、8畳くらいで形は長方形です。
まず部屋に入ると、手前右端に大きなベッドがあります。
左側の壁には窓があって、窓の下には本棚、奥には洋服タンスがあります。
部屋に入って左後ろを振り向くと、観葉植物が置いてあります。
それから、部屋の突き当たり、一番奥には大きな窓があります。



② 説明調
私の部屋の大きさは、8畳くらい。
部屋の入り口は北側を向き、部屋は南側に伸びている長方形の間取りです。
部屋の北西には、大きなベッドがあります。
東側の壁には窓があり、窓の下に本棚が、南東には洋服ダンスがあります。
北東の隅には、観葉植物が置いてあります。
それから、部屋の突き当たり、南の壁には大きな窓があります。


はい、こんな感じ。


さてさて、アナタはどちらのタイプで説明しましたか?

説明を受けた時に分かりやすいと感じたのは、どちらの文章でしょうか?


一般的に、② の説明調の方が相手には伝わりやすいと言われています。


① は「部屋に入った人物に視点」にカメラを置いた文章になっているので、

 1. 頭の中で視点を処理して

 2. 間取りの情報を想像する

この2つの作業が必要になるので混乱しがちなのですね。


② は「部屋の上」にカメラを置いた文章になっているので、

 1. 間取りの情報を想像する

この1つの作業だけで想像できるので、説明がすんなり入りやすいわけです。


たまに、① の文章で必死に説明をしているものの、うまく相手に伝わらなくて困っている人がいます。

そこで、どうして分からないんだ、伝わらないんだ、と喘ぎ嘆いているのは、文章の根本が間違っている訳ですね。


「説明」が目的の文章に、「臨場感」のあるライブ調の文章を使っているんですもん。

デスメタルのコンサートで、バラード歌うようなもんです。


こういうことを考えて文章を作らないと、伝わるものも伝わらないわけですな。


そして、何が言いたいかと言うと……。

小説と一般文章は、当然ながら目的やテイストが違うため、「小説が好き=文章が上手」と言えないのです。


小説の文章力は、演出力の世界。

映画で言うカメラワークやBGMなどを、活字のみでどれほど表現できるか。

これが、小説における文書なのです。


説明文の文章力は、相手への伝わりやすさの世界。

相手にとって読みやすく、分かりやすい文章に仕上げること。

これが、ビジネス等で求められる文章なのです。


それでは、グッピー。


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