社会とのコミュニティによる価値創造
〜 未来社会の産業構造に変革をもたらせる商品 〜
当社グループは社会を構成する一員として、自社の製品や技術を用いてサステナブルな社会の実現に向けて取り組んでいます。しかしながら一企業が実現できる範囲は限られていますので、“ 志 ”を同じくする他業種企業や同業他社と手を携えることで、その幅は広がっていくものと確信しています。現状のシステムを変えつつ、そこに適合する塗料を開発し提供するというコンセプトに沿って取り組みを進めています。
“社会とのコミュニティによる価値創造”でめざす目標(ゴール)
①共創で社会に変革をもたらせる会社となる
②社会とwin-winの関係を構築する
2024年度の活動報告
1. めっき代替ミラー調コーティングシステム (武蔵塗料株式会社 開発技術部 久保幸男)
タクボエンジニアリング株式会社様との共創により、塗装ロボットシステム 「スワン」と当社のインジウムコーティングシステム「エコミラー49」でミラーコーティングを実現しました。塗装の均一性、密着性に優れ、従来のめっき工程に比べ環境負荷を大幅に低減しつつ、優れた耐久性と高い鏡面特性を発揮します。 塗装ロボットシステム「スワン」は精密な塗装が可能で、複雑形状の部品にも均一なコーティングを施せるため、光学部 品、電子機器、装飾品など多様な分野で活用可能です。
タクボエンジニアリング株式会社様との技術協力により、これまでにない新たな表面処理技術を創出し、さらなる高性能化・高付加価値化を実現します。また、当社でもスワンを導入して塗料+塗装での価値創造に邁進していきます。
2. 型内塗装用塗料 (武蔵塗料株式会社 営業部 橋本淳平)
型内塗装は金型の中で成型されたABSやポリカーボネート等の樹脂の上に塗料を注入して塗膜を形成する塗装方法です。金型の中で塗装が完了するので、従来の塗装工程で必要な塗装ブース、乾燥工程が不要となり、成型~塗装の工程短縮とCO2削減を実現できます。また型内塗装用塗料は無溶剤塗料でVOC削減にも貢献します。
当社グループは、欧州・中国で市場実績のあるRuehl社様の塗料をベースとして、必要に応じて改良を加えながら日本市場への塗料提供を行っています。型内塗装を実現するには、塗料以外に金型に接続して塗料 を注入する設備、そして専用の金型が必要不可欠となり、それ らにおける専門的な知識も必要です。
当社グループは、塗料だけではなく、設備、金型においても一緒に提案できるパートナーがいます。パートナー企業様と共に社会課題の解決をめざしていきます。
3. 経済産業省Go-Tech 事業による“エア霧化で塗着効率85%を実現した超高塗着塗装技術の開発 ” (武蔵塗料株式会社 開発技術部 金田公介)
2022年より当社は久保井塗装様、東京都立大学様、明治機械様と共に塗着効率85%をめざした低エア型塗装システムの共同開発を本Go-Tech事業として開始しました。この取り組みの背景にはカーボンニュートラルの実現や石油資源の枯渇問題があり、ムダになってしまう塗料の削減を通じて、CO2排出量の抑制や石油資源の浪費削減にアプローチしています。
久保井塗装様は塗装機および塗装制御システムを、東京都立大学様はエアの圧力および流量の監視および制御システムを、明治機械様は塗装機のノズル開発を、そして当社は塗料配合の最適化をそれぞれ担当し、3年かけて無事にメタリック、ピアノブラック、マットブラックといった代表的なカラーを目的通りの外観に仕上げ、塗膜性能も保持し、塗着効率85%以上を達成可能な塗装システムの開発が完了しました。 今後は久保井塗装様にて実際の製品づくりに展開され、最終的には塗装システムとして市場へ販売を行っていく予定となっています。
社会とのコミュニティによる価値創造
〜 地域社会貢献① 〜
企業は、商品を提供するだけではなく、事業を行う国や地域の発展に貢献し、その地をより豊かにし、より高い付加価値をもたらしていくことも必要だと考えています。当社グループでは、地域社会の一員として積極的に地域社会貢献活動を行い、地域社会から信頼いただき、愛される会社であることをめざし、早くからこの活動に取り組んでいます。
2024年度の活動報告
1. 公園や保育園の遊具の再塗装(日本拠点)
P.28(廃棄物排出量の削減に向けて)でもご報告しましたが、日本拠点では工場が所在する入間市と協議のうえ、公園や保育園の遊具の再塗装を実施しました。活動のきっかけになったのは、ある従業員の家族が利用する公園の遊具の塗装が剝がれており、それを見た子どもがとても悲しそうにしていたことでした。「この悲しそうな顔を笑顔にしたい」との思いから、入間市役所にご相談させていただき、担当課の皆様との度重なる打ち合わせを経て、2024年中に公園2か所、保育園1か所の遊具再塗装が実現しました。
この活動は、廃塗料を活用することで環境保全に貢献すると同時に、地域の皆様に笑顔を届ける社会貢献活動でもあります。当社の廃塗料を使用して塗り直した遊具は、寂しげな姿から鮮やかな色を取り戻し、元気を与える存在になりました。この再塗装により、きっかけとなった従業員の子どもをはじめ、入間市役所や地域社会の皆様にも大変喜んでいただきました。
また、この活動は、昨年の前回レポートP.25(社会とのこコミュニティによる価値創造)でご報告した「バス停の塗装による地域環境整備(韓国)」から着想を得たものでもあります。今後も、当社グループ内で情報を共有し、各拠点で取り組める活動を考えながら、地域社会への貢献を続 けていきます。
2. 地元の女子校への物品寄付(インド拠点)
インドでは、CSR活動の一環として、地域社会へ還元することが法律により求められており、インド拠点では、同じ地域にある女子校を支援しています。この学校は、カトリック系のキリスト教学校で、10歳から17歳までの2,532人の女子生徒が学んでいます。生徒は主に低所得世帯の出身です。この学校に対して、インド拠点は総額180万円、下記の物品を提供しました。これまでインドでは女子教育が軽視されがちでしたが、現在では国の発展における重要な要素として認識されています。今後もインド拠点は地域社会と協力し、国の発展や国民の生活の質の向上に貢献していきます。
3. 不用品循環で笑顔を創出(重慶拠点)
重慶拠点では、山岳地帯で暮らす子どもたちが厳しい寒さに直面していることを知り、支援活動に協力するため、家庭で不用となった衣服を整理して支援団体へ寄付しました。今回 重慶拠点で集まった衣服は合計39着でしたが、他の団体からの寄付も合わせて、約800人の子どもたちに多くの衣服と笑顔を届けることができました。このような取り組みは、不用品を循環させ廃棄物を減らすだけでなく、たくさんの笑顔をも創出する素晴らしい取り組みだと考えています。小さなことでも活動を続け、地域社会への貢献を続けていきます。
社会とのコミュニティによる価値創造
〜 地域社会貢献② 〜
2024年度の活動報告
4. 老人ホームでの活動(中山拠点)
中山拠点では、「情深武藏・愛在颐康(愛に満ちた武蔵は、その深い愛を颐康*に)」をテーマに敬老活動を実施しました。中国では旧暦の9月9日が「老人の日」で、お年寄りを大切にする習慣が古くからあります。中山拠点では、毎年9月に老人ホームでの訪問活動を行っており、同老人ホームには今回で、3回目の訪問となります。今回は、60名の方と当社従業員30名が交流し、体力強化と健康促進を目的とした軽度な運動を行ったり、一緒に伝統的な健康グッズを制作したりして、楽しみました。参加者は手作りの達成感を感じるとともに、実用的な健康知識を学ぶことができました。
この活動は、企業が社会的責任を果たす姿勢を示すだけでなく、企業が地域社会により深く溶け込んでいることも表しています。また、従業員が直接参加することで、チームワークや社会的責任感が高まり、同時に従業員の会社への帰属意識も向上しました。
*颐康(YiKang)は老人ホームの名前
5. 会社訪問ツアー(ベトナム・ホーチミン拠点)
ベトナム・ホーチミン拠点では、従業員の子どもたちが親の仕事や会社について理解を深めることで、両親への愛情や誇りを育み、家族と会社とのつながりを強めることを目的に、毎年10月のスポーツデーにあわせて「Company Tour for Kids」を開催しています。
このツアーは2024年で3回目となり、毎回、子どもたちに貴重な学びの機会を提供しています。プログラム内容は毎年見直されており、2024年は特にサステナビリティへの意識を育むことに重点を置きました。 ホーチミン拠点では、従業員の子どもたちを最も身近な地域住民と位置づけています。今後も、彼らを起点とした地域社会貢献活動を継続していきます。
6. 継続的な献血活動(マレーシア拠点)
マレーシア拠点には、献血活動を継続して行っている従業員がいます。現在52歳の彼は、18歳から現在までに累計112回の献血を行っています。なぜ彼がこれほどまでに献血にこだわるのか?その理由として、次のように語っています。「コミュニティの一体感を育み、困っている人を助けること ができるから」と。過去、救急隊員として働いていた彼は、当時、多くの事故に遭遇しました。 病院には十分な血液バンクがなく、 そのことが、彼が献血を始めたきっかけでした。彼は献血活動への参加を継続的に行い、また、地域社会への貢献を同僚にも呼びかけています。彼の貢献は、地域社会と困っている人に対する大きな愛によるものです。
従業員のウェルビーイングの追求
近年、社会から人的資本に関する情報開示の要求が高まっており、2023年3月期決算から上場企業などを対象に人的資本の情報開示が義務化されています。人的資本の取り組みで求められる要素の一つにウェルビーイングがあります。従業員は当社グループにとって最も重要なステークホルダーであり、従業員の成長なくして、当社の成長はないと考えています。当社グループは従業員が活き活きと働けるように取り組んでいきます。
“従業員のウェルビーイング”でめざす目標(ゴール)
働きがいのある労務管理を構築する
2024年度の活動報告
従業員の働きがいと働きやすさに関する取り組み
1. 全従業員を対象とした満足度調査の実施と職場改善(蘇州拠点)
蘇州拠点が従業員満足度調査アンケートを実施する目的は、従業員の職場満足度の向上に向けた現状把握、意見収集と改善活動のPDCAを図ることです。本活動の実施を通じて、当社の重要戦略である「男女問わず働きやすい職場環境の実現」、最終的には「お客様、社会、一緒に働く仲間に、最高の HAPPYと貢献を!」という会社ビジョンを実現することをめざしています。
まず、2024年6月に匿名アンケートの形で 「社内ニーズ調査」を実施し、結果から「会社環境およびオフィス環境改善」、「オ フィス設備の増設」、「会社イベント」、「従業員への配慮」の4項目を抽出し、改善活動に取り組みました。
取り組み実施後の12月に2回目の 「従業員満足度調査」 を実施し、全調査項目平均は5点満点で4.15点と比較的高い結果となりました。特に改善を実施した「企業文化と職場雰囲気」と「会社環境とオフィス設備の配置」は調査項目のTOP2の得点であり、改善活動が反映された結果となりました。反面、調査項目ごとにバラツキがあり問題点も抽出できましたので、引き続き改善を図っていきます。
2. 女性従業員の満足度調査と改善策の実施(日本拠点)
当社グループは、中期経営計画で女性従業員比率40%をめざしています。この目標の達成に向けて各拠点で様々な取り組みを行っており、日本拠点では 2024年に女性活躍推進プロジェクトを立ち上げ、女性従業員を対象に満足度調査を実施しました。
調査は27名より回答をいただき、総じて各設問への満足度は高いものの、福利厚生とキャリア制度の満足度は低調でした。また女性が活躍する職場にするために最も重要と思われる設問に対し、休息スペースを含んだ職場環境の改善を挙げた方が最も多い結果となりました。この調査結果を受けて、女性活躍推進プロジェクトでは女性従業員がくつろげるように食堂のスペースをカフェテリア風に改善し、高い評価を受けました。
3. 「在宅勤務・フレックス勤務・時差勤務」の 制度化(日本拠点)
昨年、フレックス勤務と在宅勤務の併用について池袋本社勤務のホールディングス従業員を対象に導入試験段階であることを報告しました。この段階でこれら制度が利用できる職場と利用できない職場間での不公平感、職場ごとのあいまいな解釈による運用面での問題が発生しました。原因の一つである制度化した文面(規定)がないことや適用範囲を日本拠点の全従業員に展開するために、全部門長と議論を重ね制度設計を行いました。また、両制度の利用が難しい職場には新たに時差 勤務制度を設定して、より多くの従業員が利用できる選択肢を増やしました。今後は運用を通じ、抽出した問題の解決を図りながら、従業員の働きやすさの向上に取り組んでいきます。
人権への取り組み
昨今の企業活動において人権を阻害する行為の発生は、企業の存続を危うくさせることになります。またその影響は発生した企業のみにとどまらず、サプライチェーン全体に波及しているケースが多々あります。当社グループは取引先様を含めてこの課題に取り組んでいます。
“人権への取り組み”でめざす目標(ゴール)
2030年までに、取引先様を含む当社の 人権デューデリジェンス体制を構築する
前回レポートでの報告内容
当社グループは2023年に、人権の取り組み姿勢や考え方を明確にするための「人権方針」を策定し、全拠 点で方針説明会を実施しました。なお、当社グループの “ 人権方針 ” については、昨年発行しました「Musashi Paint Report 2024」のP.31-32(人権への取り組み、)に記載していますので、ご参照ください。
2024年度の活動報告
1. 人権方針二次文書「紛争鉱物(コンフリクトミネラル)管理運用手順」の設定
当社グループは、当社グループの人権方針(第6項9)の 「人権侵害にかかる原材料の適切な管理」 に記載した内容を具体化した二次文書「紛争鉱物(コンフリクトミネラル)管理運用手順」を設定しました。2024年はこの二次文書の浸透に向け、全拠点に対して説明会による啓発活動を実施しました。なお「紛争鉱物(コンフリクトミネラル)管理運用手順」は、新規原材料の採用と既存原材料の確認に分け、右図(下図)のフローチャートを作成して説明を行っています。
今回の「紛争鉱物(コンフリクトミネラル)管理運用手順」やこれに基づく説明会では、紛争鉱物を対象国から産出や精錬された3TG(スズ、タングステン、タンタル、金)としていますが、他にも人権に関して3TGとは異なる物質(例えば、天然マイカやコバルト)や対象国が候補として挙がっています。 紛争鉱物(コンフリクトミネラル)を管理する目的は、紛争地域での採掘によって資金調達される武装勢力の資金源とならないように、また採掘における強制労働や児童労働といった人権を阻害する行為を抑止するために、サプライチェーンの透明性を確保することです。
当社グループは人権デューデリジェンス体制の構築に向けて、今後も 「人権侵害にかかる原材料」 の適切な管理に取り組 んでいきます。
■新規原材料選定時の紛争鉱物含有有無確認フロー
■既存原材料における紛争鉱物含有有無確認フロー
2. 責任ある調達に向けての取り組み
当社グループは、RMI(Responsible Minerals Initiative) に基づき、責任ある調達を推進しています。
1)取引先( サプライヤー )調査
当社グループに納入いただく原材料について、サプライヤー にCMRT*1 および EMRT*2 の統一テンプレートを使用した調査を定期的に実施し、情報開示を求めています。サプライヤー からの回答を分析し、紛争地域からの鉱物が含まれていないかを評価しています。基準として、RMI 認定(RMAP)を受けた精錬所のみを使用し、それ以外の精錬所については紛争鉱物と判断しています。しかしながら、EMRTにおいては精錬所の開示を依頼しているものの、非開示との回答があり、すべての精錬所を特定するには至っていない状況です。ただし、サプ ライヤーが責任ある鉱物調達の原則を順守していることを確認しています。
万が一、紛争鉱物の使用が判明した場合に備え、是正措置の計画を策定しています。違反サプライヤーに対しては、取引制限・停止基準を明確化し、適切な対応を講じる方針です。
2025年には、当社グループのグリーン調達基準において、紛争鉱物に加え、拡張鉱物(天然マイカやコバルト)を規制対象とする予定です。さらに、原材料を新規採用する際には、必ずCMRT・EMRTの報告書を入手する仕組みとし、より厳格な管理体制を構築していきます。昨年、グリーン調達基準の説明会と併せて、本方針の説明も日本拠点の開発技術部門に対し、実施しました。
2)顧客への報告
入手した情報を基にお客様へ報告を行っています。AMRT*3 については現時点では運用していませんが、一部のお客様から対象金属の含有調査依頼がある状況です。今後も引き続き、責任ある鉱物調達を推進し、適正な管理体制の維持・強化に努めていきます。
*1:CMRT Confl ict Minerals Reporting Template の略 対象鉱物はスズ、タングステン、タンタル、金 *2:EMRT Extended Minerals Reporting Template の略 現時点の対象鉱物は天然マイカ、コバルト *3:AMRT Additional Minerals Reporting Template の略 CMRT や EMRT でカバーされていない鉱物が対象
労働安全衛生への取り組み
当社グループは、従業員が日々安全に健康に業務に従事できるように、CSR活動以前から職 場の環境改善に真摯に取り組んできました。“ 予期せぬ・・・” を発生させないために、ハード (設備や機械)面の改善とソフト(意識)面の向上の双方からさらに取り組みの質の向上に努め ていきます。
“労働安全衛生への取り組み”でめざす目標(ゴール)
労働災害・健康障害ゼロの職場を達成し、この状態を維持する
前回レポートでの報告内容 ↓
当社グループは 2023年に、労働安全衛生の取り組み姿勢や考え方を明確にするための「労働安全衛生方針」 を策定し、全拠点で方針説明会を実施しました。なお、当社グループの“ 労働安全衛生方針 ” については、昨年発行しました「Musashi Paint Report 2024」のP.33(労働安全衛生への取り組み)に記載していますので、ご参照ください。
2024年度の活動報告
1. 当社グループの労災事故発生件数の把握
今まで拠点によって捉え方が異なり、集約が困難であった労災事故に関して、昨年自社で管理ができるか・できないかの視点から全拠点共通の労災事故定義を設定し、現状把握を開始しました。
当社グループの労災事故定義
1.当社グループの拠点において
2.業務時間内に
3.業務に関係する明らかな要因によって被災し
4.医師による診察や治療を受診
本定義による当社グループの労災事故発生状況は下表の通りです。
■当社グループ労災事故発生件数
■労災事故発生件数と度数率
■休業労災発生件数と強度率
当社グループの度数率や強度率は、2023年の強度率*を除き、日本の製造業平均(令和5年度:度数率1.29、強度率 0.08)を下回っているものの、度数率がこの3年で増加傾向となっていることが判明しました。以前から各拠点で労働安全衛生に取り組んでいましたが、今後は情報を共有して労災事故の撲滅をめざしていきます。
*ハンガリー拠点で攪拌機のシャフトに腕が巻き込まれたことによる複雑骨折が発生
2. 労働安全衛生における具体的な取り組み
1) 海外拠点とのミーティングによる情報共有(全拠点)
海外拠点と月に1回「HD 生産定期会議」を開催し、発生した災害の概要・原因・対策を共有することでグループ全体の安全意識向上に取り組みました。また、これらの内容は毎月開催される「安全衛生委員会」で報告し、各部門にも展開することで社内全体の安全意識を高めています。このように海外拠点と日本拠点の両方で情報を共有しリスクの低減と事故の未然防止に努めています。
2) 保護具管理責任者を各フロアに配備(日本拠点)
2024年4月1日からリスクアセスメントに基づく措置として、労働者に保護具を使用させる事業場において保護具着用管理責任者の選任が義務化され、社内の体制を整えました。これにより法改正への迅速な適応と責任の明確化を図るとともに適切 な保護具の選定・供給・着用ルールの徹底、記録管理の強化を推進し労働者の安全確保と労働災害の未然防止に努めます。
3) 現場からのヒヤリハットや改善提案書の提出(日本拠点)
2024年度は提案書やヒヤリハットの提出件数が52件あり、対応中を除く49件について改善が完了しました。これにより安全性や品質の向上、業務の効率化につながりました。日々の業務の中には慣れた作業であっても事故や怪我、品質の低下につながるリスクが潜んでいます。誰もが安全・安心して働ける職場環境を維持できるよう今後も継続して改善に取り組んでいきます。
4)Musashi Sustainability Guide 活用で安全意識の向上 (韓国拠点)
昨年発行しました「Musashi Paint Report 2024」のP.16(CSR啓発教育)に記載のMusashi Sustainability Guideは当初日本語のみの発行でしたが、現在は各拠点で現地語に翻訳が行われています。韓国拠点では日本語を理解できる従業員が一つ一つの項目を丁寧に翻訳することで同時に記事内容の理解につなげ ています。特に労働安全衛生に関するページは朝礼などで復唱して有効に利用されています。
品質・安全(化学物質管理)への取り組み
品質・安全(化学物質管理)はお客様に安心して当社グループ製品をご使用いただくために欠かせないマネジメントシステムです。品質においてはお客様と取り交わした要求内容の実現、 化学物質管理においては人や環境に悪影響を与える成分の混入防止が主体となりますが、視 点を変えると環境保全面でも大きな役割を担っていると捉えています。
“品質の取り組み”でめざす目標(ゴール)
顧客満足度を高めるため、品質損失額を極小化する
2024年度の活動報告
不具合の発生を未然に防ぐため、グローバルで不具合の予防処置活動を行いました。当社グループの12の工場で 150 件を超える提案があり、最も多い工場では29件の提案がありました。また、過去のクレーム事例のうち代表的なものを50点ほどピックアップし、クレームで得た教訓を拠点同士でわかるようにしました。教育の面においては、コード体系のような社内のルール、原料や塗料の知識、検査の知識、設備の知 識などに関する資料を作成し、現地での教育の進捗管理を行いました。この教育は今後も引き続き継続する予定です。
■当社グループ 予防処置提案件数 (活動期間2024年2月〜11月)
“安全(化学物質管理)”の取り組みでめざす目標(ゴール)
①化学物質法規制を順守した安全な設計開発体制を 確立し維持する
②顧客に当社製品に含有する化学物質情報を適切に伝達する仕組みを構築する
前回レポートでの報告内容
当社グループは2023年に、化学物質管理の取り組み姿勢や考え方を明確にするための「化学物質管理方針」 を策定し、全拠点で方針説明会を実施しました。なお、当社グループの “化学物質管理方針” については、昨年 発行しました「Musashi Paint Report 2024」のP.42(安全(科学物質管理)に対する取り組み)への取り組み)に記載していますので、ご参照ください。また、当社グルー プの化学物質管理体制について図でその概要を示しました。
2024年度の活動報告
2024年9月に、当社グループグリーン調達基準の第10 版を発行しました。 本改訂では、以下の点を更新しました。
本改訂に伴う説明会を実施しました。具体的には、下記の通りです。
特に、お客様によっては法令よりも厳しい要求事項や 規制を定めている場合があるため、追加で化学物質の含有調査をお願いするケースがあることについても説明を行いました。
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