ビジネスを推進していく上で、今や欠かせないIT。
身につけたいスキルでありながら、異なる職種から未経験で飛び込むのはハードルが高いと思っている方も多いのではないでしょうか。
NPにもIT領域を扱う部署はありますが、組織名は「ビジネスアーキテクトグループ」(以下「BA」)と、ビジネス観点も必要とする組織です。そこにはITのエキスパートだけではなく、ビジネス推進の経験を活かして、IT未経験ながら飛び込んだ社員もいます。
今回お届けするのは、BA社員3人の対談です。NPにおけるBAの役割や、未経験から飛び込める理由について、彼らの経験を踏まえながら語ってもらいました。
ITの技術を用い、ビジネスで描きたい未来の実現にコミットする組織
ーまずは自己紹介とBAに入るまでのキャリア紹介をお願いします。
左から川久保光、徳永裕也、石川清大
徳永
2016年の12月に中途で入社をした、徳永裕也です。もともとは大手IT企業にいて、大手マスメディアや自動車メーカーといったクライアントのITインフラを設計、構築していました。提案から案件の管理までいろいろな仕事に触れてきましたが、基本的にはIT系の仕事を離れることなくキャリアを歩んできています。
川久保
2018年5月に中途で入社をした、川久保光です。大学を卒業してからは大手商社に入って、貿易実務をしていました。ITの経験は、NPに入るまでありませんでした。
石川
2013年新卒入社の石川清大です。BAには今年の4月、経験が全くない状態で入りました。それまではセールスやマーケ、カスタマーサポートといった事業推進の業務から、新卒・中途採用、各部署の組織マネジメントといった組織周りに至るまで、幅広く携わってきています。
ーBAではどのような仕事をしていますか?
徳永
複数のチームに所属していて、それぞれのチームが扱う業務領域も担う役割も多種多様です。図を見ていただければわかりやすいかと思いますが、まずBAという組織の中には、大きく4つのセクション「事業」「機能」「横断」「Vision」があります。「事業」「機能」「横断」はIT実務を担うセクション、「Vision」は組織づくりを担うセクションです。
IT実務のセクションで僕が主に所属しているのは、掛け払いのチーム、与信審査システムの開発をするチーム、WSDというコーポレートITのチーム。組織づくりのセクションでは、組織運営、中途採用、ビジョン浸透のチームに所属しています。どのチームにおいてもプロジェクトの推進やマネジメント、チームのファシリテーションといった立ち回りをすることが多いです。
川久保
IT実務のセクションでは、掛け払いのチーム、請求入金のチームにいます。プロジェクトの推進、マネジメントの他、請求入金ではチームリーダになったので、チーム運営もしています。組織づくりのセクションではビジネスチームと技術チームに入っていて、ビジネスチームでは予算の策定に関わっています。
石川
掛け払いのチーム、インターフェイスのチームでは、機能開発のプロジェクトマネジメントをしています。組織運営のチームでは、体制の構築や運用設計をしています。
徳永
「ビジネスアーキテクト」という組織名の通り、僕たちの役割はただシステムを作ることではありません。ビジネスで描きたい未来、提供したい価値を見据えつつ、ITの技術を用いてその実現にコミットする、そんなミッションを持つ組織です。だから会社のこと、ビジネスのことを把握しつつIT周りのことも幅広く身につけておく必要がある。そのためにまずはチームを細かく分けて、持つべき観点や習得すべき知識を明確にしています。そしてチームを掛け持ちすることで、全体感を養えるようにしているんです。
事業推進の経験があるから、お客さんやプロジェクトメンバーの要望がイメージできる
ー「システム」アーキテクトではなく「ビジネス」アーキテクトだからこその仕事だと感じることはありますか?
徳永
企画の全体像を見渡しながら最適なソリューションを見出すような仕事をしているのは、ビジネスアーキテクトならではだと思っています。事業推進に必要な情報を多く持っているのはセールスやマーケの人たちで、いろいろな要望を上げてくる。でもその要望をそのまま要件に落として実装する、といったことはしていません。まずは彼らが描くサービスの未来を理解しにいきます。
川久保
どういったものを作ればサービスとしてレベルアップできるのか、お客さんに役立つのか。そういったことを他の部署の人と一緒に考えながら形に落とし込んでいくプロセスは、ただ単にシステムを作っているというより事業を作っている感覚です。
石川
僕はお客さんのところに足を運んで、要望を直接聞きに行っています。本質的な課題を聞き出し特定するとったコミュニケーションができるのは、セールス時代のアドバンテージですね。
またセールスや、カスタマーサポートといった事業推進側の人たちと一緒に、作りたいプロダクト、機能について話し合う機会も多いです。その際にも彼らの気にするポイントがよくわかるから、例えばどの段階で要件定義を進めたらいいのか、自分の中でイメージがしやすい。事業推進の経験が活かせていると感じています。
徳永
ITの知見があるからこそ見出だせるクリティカルパスによってより良いアウトプットが出せたときには、BAとしての醍醐味を感じますね。事業推進側の人たちと一緒に事業の未来を考える存在でありつつ、技術でその実現を支える。まだまだ完全にその役割を果たせているとは言えませんが、みんながそういうチームを目指したいと思っているし、自分もできるだけその役割を意識したコミュニケーションをとるようにしています。
未経験でも飛び込めるのはチームに多くの機会と、「ちゃんといいものを作ろう」というマインドがあるから
ー事業推進の経験が活かせるとは言え、IT未経験でBAに飛び込むのは珍しいキャリアですね。
川久保
正直に言うと当初は、セールスとしてNPに入社したんです。でも入社して早々、BAに異動することになりました。入社前に一応、「システムを扱う部署にも興味あります」と話してはいたんです。将来的にはいつか自分でビジネスをしたくて、その際にはITの知識が必要になってくるなとは思っていたので。
石川
BAに入る前は、法人向け決済サービス「NP掛け払い」の事業責任者的な役割を担っていました。掛け払い事業は、会社予算のうち2~3割を占めているサービス。会社への影響度が大きいんです。そしてプロダクトの開発やサービスの拡張など、レバレッジの効く施策はやっぱりITという手段を使って進めていく。だから自分としてもIT領域にはかなり興味を持っていて、会社としても「できるだけ多くの人にIT素養を身に着けてほしい」という方針だったことが相まり異動を決めました。
ー実際に飛び込んでみてどうでしたか?どのようにキャッチアップをしていますか?
川久保
思ったよりずっと大変でした。最初の一ヶ月は外部のプログラミングスクールに通わせてもらってみっちり勉強をしました。その期間が終わってからは案件に携わりながらキャッチアップをしていますが、まだ足りていないという感覚です。
石川
案件にアサインされた時点では、本当になにもわからないことが多いんですよ。「サーバーの移行をしよう」というプロジェクトにアサインされたのに、そもそもサーバーとは何かというところからわからない。
徳永
確かにそれは、普通に考えれば意味分かんないことですね。社内にボールがたくさんあるから、未経験でも挑戦できる機会が多くある、良くも悪くも。カオスな状態で進めなければいけないから、人によってはすごくストレスフルなのでしょう。でも普通は経験者しかアサインされないようなプロジェクトに加わることができるのは、成長意欲が高い人にとってはいい環境なんだと思います。サポートしようというマインドは、みんな持っていますし。
石川
そうですね、協力していただいているパートナー会社のエンジニアさんを含め、周りのみんなが丁寧に教えてくれることは非常にありがたいことだと思っています。先ほどの話で言えば、サーバーの概念をホワイトボードの前で図を書きながらレクチャーをしてくれたり、サーバー移行することのメリットや気をつけなければならない点を先回りして教えてくれたり。もちろん自分でも勉強をしますし、それでも日々ボコボコにされているのですが、周りの助けがなければここまで力を発揮できてていないと思います。
川久保
それは僕も同じことを思っています。まず単語からわからないから、みんなが何を話しているのかすら見当もつかない。でも頻繁に教えてもらえるおかげで、理解のスピードが上がっている気がします。
徳永
どうすれば人が育つのかを本気で考えているのも、この組織の特徴ですね。「目の前で自分が持っている仕事を終わらせればいい」という発想しかなければ、わざわざ人に教えることはない。でも中長期的な視点も含めて、「みんなでちゃんといいものを作っていこう」というマインドがあるからこそ、丁寧にレクチャーをしたり質問にこたえたりする。事業推進の経験を豊富に持っている人へなら、なおさら「教えたい」って鼓舞されますね。やっぱり彼らが持つ観点って、僕みたいなIT領域にずっといる人には新鮮なものだったりするから。リソース的には教える方も教わる方も、負担が軽いわけでは決してありません。それでもビジネスの発展にコミットしたいという思いをもとに、チームで支え合って仕事をができるこの組織には、とても魅力を感じています。
株式会社ネットプロテクションズでは一緒に働く仲間を募集しています