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組織づくりのダイバーシティ

最近あまりダイバーシティという言葉を聞かなくなりました。

女性採用を積極的に進め、役員へ抜擢する企業も多くなったし、外国籍社員も当たり前のようにに見られるようになりました。バリアフリーにLGBT対応の福利厚生に関しても。その意味では、ダイバーシティが当たり前になったのは素晴らしいことなのかもしれません。


■ダイバーシティって?

ダイバーシティとは日本語に翻訳すると「多様性」です。

人種、性別、宗教、価値観などにこだわらず多様な人材を活かし、最大限の能力を発揮させようとする考え方ですね。

日経連ダイバーシティ・ワーク・ルール研究会の定義では、

ダイバーシティとは、「多様な人材を活かす戦略」である。従来の企業内や社会におけるスタンダードにとらわれず、多様な属性(性別、年齢、国籍など)や価値・発想をとり入れることで、ビジネス環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、企業の成長と個人のしあわせにつなげようとする戦略。

とありますが、人種、宗教での差別がある国と異なり、日本ではどちらかと言えば、性別や障がいの有無の面を捉えている傾向があると思います。国からの後押しもあり、女性や障がい者を採用することでダイバーシティを実現する。

私個人的には、ダイバーシティの本質からは少しずれていると思ってます。


■象=水道管のような生き物??

グローバル社会の今、お客様は世界中に広がり、働く女性も増え、子どもだってインターネットで簡単に買い物ができてしまう時代。サービスを提供する側が、ダイバーシティという概念なしに、ビジネスを行うのはもはや不可能になってきています。その中で多様性は必要。「違い」こそが新しい何かを産み出す。これは誰も疑う余地はありません。

ではなぜ、本質から少しずれているのかについての話に戻します。


有名な「暗闇の象の話(*)」を知ってますか?

*盲人たち(または暗闇の中の男たち)は、それぞれ象の鼻や牙など別々の一部分だけを触り、その感想について語り合います。しかし、触った部位(鼻、耳、脚、背中)により感想が異なり、「水道管のようだ」「扇のようだ」「柱のようだ」「王座のようだ」とそれぞれが自分が正しいとして主張し合うという話です。

参考URL : http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/122/122292/



もし全員が鼻だけ触ったり見ていたら、「象=水道管のような生き物」なのです。

でもここで、他の人が耳、脚、背中を触って、「鼻」という一部ではなく、「象」という全体像を理解できているとしたらどうでしょう。これが象ではなく、実際のビジネスに置き換えて考えみれば、全体像が見えることで多様な消費者に受け入れられるサービスや商品が作られると思いませんか?


つまり、ダイバーシティは、ただ女性や外国人を採用すれば良いという話ではないのです。極端な話、全員男性であっても、日本人であっても、違ったものの見方ができる組織が、お客様に評価され、強い組織になります(女性や外国人の採用比率をKPIに設定することは大事)。性別や国籍は、あくまでも「目的」を達成するための「目標」でしかありません。


もちろん、いくら多様な視点が集まっていても、セクショナリズムで情報を遮断したり、少数派が意見を言えなければ意味がありません。お互いに異なることを尊重し合うこと、組織内に円滑なコミュニケーションが行われること、そして全体を俯瞰できるリーダーが必要なことが前提になります。ダイバーシティだけではなく、インクルージョンですね。


■ある課題

さて、当社には様々な経験を持った社員が集まっています。

特定の企業から一斉に転職して来たのではなく、各々のやりたいことを実現できる、圧倒的に成長できる場としてオープンロジを選んでいます。


ある日、倉庫で業務をしていた当社の事業推進メンバーが、ある課題に悩んでいたことがありました。それは、商品を運ぶ際の動線があまりスムーズではなく、効率的に人員が配置されず、また、商品もある地点で滞ることが多くなってしまうことでした。



前日の夜から答えが出ず悶々としていたのですが、業務終了後に営業、サポート、エンジニアが集まる会議があり、そこで思い切って相談をしてみました。

いくつかの解決案を出す中で、

「作業員の負荷を考えるとAだけど、単純に動線を考えるとBがいい。でも、そもそも梱包された商品があの地点にあるのはおかしいから、扉を閉めて、、、(中略)」

どれも一長一短で、解決ができなかったのです。


その時、エンジニアの一人がペンを持って立ち上がり、

「ここの机の向きを90度左回転すれば解決するんじゃない?」

と図のところに行って、ささっと新しい動線を書き出しました。


すると、懸案だった動線問題が解決され、より効率的な人員配置が実現されました。

悩んでいた事業推進のメンバーは、実は「人」を中心で考えていたのですが、エンジニアは別の視点で見ていて、まさにあっという間に解決したりしたこともありました。


■最後に

今、物流は大きな変革期を迎えています。

かつて、ピーター・ドラッカーは「物流は最後の暗黒大陸」と名付けたのは有名な話で、これまで企業が優先してきたのは、営業、マーケティング、製品開発などであり、物流分野はいわば辺境地。物流はまだまだ開拓余地があるとも言える領域です。

昨今、物流に関する記事を紙面やWebで見ることが多いです。特に配送の部分がフォーカスされていますが、物流にはその他にも保管、包装、流通加工、管理等の領域があり、配送以外にも問題は山積みで、一人の力では決して解決できるものではありません。


ある社員の言葉を借りるなら(無断で)、

働くだけなら他の会社でもいいですが、本気で一緒に成長して行きたいと思える会社を他に見つけるのは困難だと思っています。


ぜひこれから一緒に今までにない次世代物流インフラを作っていきたい方、もしくは、オープンロジという会社に少しでも興味を持った方はぜひ話を聞きに来てください。

株式会社オープンロジでは一緒に働く仲間を募集しています
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