今回お話を伺ったのは、株式会社マネーフォワードから株式会社openpageに転職された平田高之さん。30代で未経験・未業種への転職を果たし、マネーフォワードでリーダーポジションを務めた後、さらなる挑戦を求めてopenpageに入社されました。
転職の決め手となった「営業の再定義」への想い、そしてopenpageで感じている手応えについて詳しくお聞きしました。
マネーフォワードでの活躍―提携先との連携でMRRを大幅成長
――まず、マネーフォワードでのご経験について教えてください。
マネーフォワードには、財閥系の大手不動産企業を経て、30代で未経験・未業種から転職しました。入社早々にリーダーポジションをいただき、コンパウンドスタートアップを展開する中で、会計事務所向けの新サービスのカスタマーサポート責任者として事業の立ち上げに携わりました。
特に力を入れていたのがアライアンス戦略です。具体的には:
- マネーフォワードのアライアンススキーム設計
- 全国の商工団体と連携したアライアンス対応
- 年間40回以上の登壇による啓蒙活動
提携先との取り組みでは、MRR(月次経常収益)を大幅に伸ばすことができ、これらの経験を通じて、事業開発やパートナーシップの重要性を肌で感じることができました。
大手企業時代の苦労が生んだ「openpageへの確信」
――転職の決め手について、もう少し詳しく教えてください。
実は、大手不動産企業時代の経験が、openpageへの転職を後押ししました。大手企業では複雑な組織調整を日常的に行っており、社内外のステークホルダー調整や議事録共有、情報の目線合わせなど、まさにopenpageがあれば解決できる課題ばかりでした。
「こういう場面で、openpageがあれば絶対にうまくいく。大手企業時代にも欲しかったプロダクトです」
世の中にはAI議事録ツールなどもありますが、相手を握るのは話が別。openpageは直接、関係者を握っていける点が根本的に違います。
転職タイミングが「今」である理由
よりスタートアップに挑戦してみたかったという想いが強くありました。これから大きくしていく会社で、これから仕組み作りができる環境に身を置きたいと考えていました。
ただし、なんでも仕組み化すればいいとは思っていません。openpageのツールは顧客ありきであり、自社ありきの仕組みや効率化ではない点が素晴らしいと感じています。
openpageへの転職を決めた3つの理由
転職の決め手となったのは、大きく3つの理由がありました。
まず、プロダクトの可能性への共感です。現場そのもののツール、裏側で管理するとかより、openpageで商談し生のデータが見える、ツールとして可能性があると感じました。
次に、営業の行為自体を変える、再定義するというコンセプトが非常に面白いと感じました。単なる効率化ではなく、営業プロセス自体を根本から見直すという発想に共感したんです。
そして、前職での経験を活かし、経営主体でアライアンス戦略を推進していける環境があることも大きな魅力でした。
圧倒的なTAM(市場規模)への期待
「あらゆる社外のコミュニケーションが存在する会社すべてで使える」
マネーフォワードもTAM(Total Addressable Market:獲得可能市場)は大きいですが、openpageはさらに大きな可能性を秘めています。社外のやり取りがない会社は存在しないわけですから、市場の広がりは計り知れません。
入社後の実感―思想が貫かれた組織
――実際に入社されて、openpageという会社をどう感じていますか?
プロダクトの思想が単なるスローガンではなく、事業やプロダクト、日々の意思決定にまで一貫して貫かれていることに驚きました。
プロダクトの思想をベースにした商談設計、既存顧客へのサクセス活動の徹底、デジタルセールスルーム(DSR:顧客との商談を一元管理する仕組み)による営業構造の再定義など、すべてが一貫しています。
特に印象的だったのが、顧客が社内に説明し成功するためのロジックを顧客と一緒に組み立てるという取り組み。これこそが真の顧客成功の起点だと気づかされました。
代表・藤島さんから学んだ商談の本質
――openpageで新たに学んだことはありますか?
代表の藤島さんから教わった商談プロセスの組み立て方は、私にとって大きな学びでした。商談の一つひとつの組み立て方、そして顧客とのコミュニケーションの作り込みの重要性を深く理解できました。
実は、藤島さんのSNS発信からはずっと学んでいたのですが、社内に入ったらより濃く多いボリュームのナレッジがあって驚きました。原液に触れてる感じですね(笑)
「代表の藤島をはじめ、社外にも優れた起業家・実務家の方々との対話の機会があり、そこから得られる学びの濃度の高さに驚かされました」
日々の業務を通じて、自分の思考や振る舞いそのものが更新されている感覚があります。これは非常に刺激的な環境だと感じています。
営業DXの真の課題とopenpageの解決策
――openpageが解決する課題について、どのように捉えていますか?
多くの企業で「営業DX」と言いながら、実態はSFAの入力にとどまっていたり、属人化が解消されていないという現状に課題意識を持っていました。
openpageのDSR(デジタルセールスルーム)は、単なる効率化ツールではありません。営業プロセスそのものを構造的に整理し、共有・再現可能なものに変える仕組みです。
営業専任者のいない中小企業においても、「誰がやっても、伝えたいことが伝わる」状態をつくる仕組みとして、大きな価値があると感じています。
openpageがもたらす働き方改革
openpageを使うことで営業の透明化が図られ、営業の立ち上がりスピードが向上し、いい意味で「盗みやすく」なります。また、ドキュメントで営業活動が言語化されることで思考力が向上し、マインドの構造化が進むという効果があります。
どんな会社でも使える汎用性の高さ
――openpageの適用範囲について、どう見ていますか?
openpageはどの業種でも、どの規模でも使えるツールだと確信しています。
- 営業現場そのもので使える
- 何かしら経済活動をしていればどこでも使える
- 直販だけでなく、パートナー営業や既存営業でも活用可能
- 従来ツールを使っていない会社でも導入しやすい
この汎用性の高さと市場の大きさに、非常に大きな可能性を感じています。
転職への手応えと今後の展望
――転職に対する不安はありませんでしたか?
転職は不安よりも、手応えのほうが大きかったですね。待遇面も申し分なく、むしろ前職よりも上がっています。メガベンチャーと比べても待遇は申し分ないレベルです。
それ以上に魅力的なのは下記の点です。
- 市場の大きさ(TAM:獲得可能市場)と、そこに対するプロダクトの解像度の高さ
- 「まだ定義されていないものが多く残っている」という点
今後取り組みたいこと
売上を伸ばせる製品としてのさらなる価値向上、顧客のアウトカム支援の強化、アライアンス戦略のさらなる強化、中小企業、地方のDXへの貢献などに取り組んでいきたいと考えています。
openpageのアライアンス戦略―新しい挑戦の魅力
――現在、openpageではどのような取り組みをされていますか?
現在は、カスタマーサクセスを中心に、パートナービジネスの設計や立ち上げにも携わっています。
openpageのアライアンス戦略は、従来とは全く違う挑戦です。DSR(デジタルセールスルーム)という新しいプロダクトを、アライアンス先に共感してもらう必要があります。
「難易度が高いですが、だからこそ楽しいと思っています」
ただ売れるだけでなく意味がある。営業自体を再定義する大きな価値を提供できる点が魅力です。市場は広く、そこの白地を埋めていける可能性に大きな手応えを感じています。
転職を考える方へのメッセージ
――最後に、転職を考えている方へのメッセージをお願いします。
環境や制度が整った会社に身を置くことで、一定の安心感や学びは得られると思います。
しかし、もし今、「自分が何をつくりたいのか」「どこに手をかけたいのか」といった視点でキャリアを考え始めている方がいたら、ぜひ「自分の物語をつくる側に回る」という選択肢を持ってほしいです。
「openpageには、まだ名前のついていない仕事があります。そして、そこにこそ、面白さや意味が眠っている」
思考と実行の往復を楽しめる方には、きっと刺激に満ちた環境になると思います。
平田さんの転職体験から見えてくるのは、単なる待遇や安定性を超えた「やりがい」や「成長機会」を求める現代のキャリア観です。特に「営業の再定義」という大きなビジョンに共感し、自らがその実現に携わる喜びを感じている姿が印象的でした。