【誰も興味がない?パクテラの若手対談シリーズ】vol.2 宇宙人×林檎姫 ~女性社員が語る”知行合一”~
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“知行合一”―知識の提供だけではなく、戦略を顧客と共に実行(実現)し、顧客とともに成長することを約束します。
大人気のパクテラ若手対談シリーズ第2弾。今回は、当社の3つの経営理念の2つ目、“知行合一”(ちぎょうごういつ、ちこうごういつ)について若手女性社員二人が熱く語ります。
<対談者プロフィール>
[宇宙人]大塚ゆかり(Consultant)
「自分より当たるべき困っている人がいるし、当たったお金で世に貢献するキャパは自分にはまだない」 -- そんな他者を慮る慈愛のこころが邪魔をし、宝くじすら買えないという宇宙人。どうして当たる前提なのか・・・それは彼女の思考回路でしか測れない。
[林檎姫]立花桃加(Analyst)
青森県出身。綺麗なお水と美味しい青森林檎ですくすく育った色白の津軽美人。
対談者:大塚→大
対談者:立花→立
サポーター:西牧→西
サポーター:下地→下
場所は有楽町のとある居酒屋。チーズフォンデュを片手に会話が始まります。
『提案内容の実行に全力でコミット』
―立花さんは“知行合一”をどのように定義しますか。
立:私は、提案内容の実行に全力でコミットすることを”知行合一”と定義します。現在若手二人で某大手小売業のとあるシステムの構築から運用を支援しているのですが、会社が「できます」と言ったことに対し、私たちに不足している知識・経験を手探りで補いつつ、クライアントに提供できるレベルを実現すべく奮闘しています。今は自分が言ったことを自分で実行というよりかは、会社として「こういう風にできますよ」と言ったことを現場で落とし込んでいるといった感じです。
大:よくプロジェクト実行支援と言うけど、どれぐらい”実行”の部分にコミットしているの?
立:クライアントへの提案や最上流の概略要件定義は既に済んでいるので、今は実行にフルコミットですね(笑)急にリクエストが入ることもあるので、それを実現するにどうすればいいのかを若手二人で調査しまくって構築しています。
『「一緒にやる」≠相手と同じように動く』
―では、大塚さんの“知行合一”の定義は?
大:こうすれば上手くいくのでは、という提案だけでなく、クライアントと一緒にやるということが“知行合一”であると認識しています。
―クライアントと一緒にやるというのは、具体的に言うと?
大:まず、一緒にやるというのはクライアントの指示通りに動くという意味ではないです。クライアントからの我々への期待と、客観的に自分たちが担うべき役割とのGAPも考慮したうえで、課題解決のために必要なアクションを実行することです。相手の言っていることをそのままやるだけじゃダメだし、相手の要望に自分の提案を上塗りするだけでもダメかなと。
『最初の一歩を手早く』
―では大塚さんが具体的なアクションを起こす時に意識していることは?
大:「こういうことやりましょう」となったときに最初の一歩を手早くやっちゃうことを意識しています。例えば、会議でいくつも課題が挙がって、課題管理しましょうとなったとき、15分で最低限必要な項目だけを抑えてドラフトして配ってしまうとか。それに乗っかって管理が始まれば一番良いし、管理項目に若干の不足があったとしても、誰かから意見が出てブラッシュアップされる。最初の一歩をやらずに、「で、誰がやるんですか?」っていうのが決まるのを待っていると、永遠に始まらないこともあるんじゃないかという気がするので。
西:人がそのあとに動きやすくなるように、最初の流れをまず自分で作るということですね。人任せにせずに、プロアクティブに動いて環境を整えるというのは非常に大事なマインドセットだと僕も思います!
大:コンサルタントはベストの選択肢を熟慮しすぎて、最初の一歩をアクションするまですごい時間がかかることも多いのではと感じます。私は初動の速さを心がけているので、「それじゃ全然ダメ」って言われてもあまり気にせず、「じゃこういう風に変えますね」というようにとにかく高速でサイクルを回すようにしています。
西:その考え方は、藤井さん(※当社代表取締役社長)が言っているシステム開発の課題解決にも通じますね。従来のシステム開発はウォーターフォール型でじっくり要件定義して、外部設計、内部設計を経てプログラミング、その後単体・結合テストを経て受入テスト・・・と流れていきますが、リリースされた頃にはもう要件が古くなっているなんてことも。それよりも、もっとアジャイルな手法を取り入れ、プロトタイプをどんどん作ってブラッシュアップしていけばいい。そうしないとテクノロジーの進歩のスピードに追いつかないという話でした。
―初動を速くし、高速でサイクルを回すことでどのようなメリットが見られますか。
大:主に2つのメリットがあります。まずはプロジェクトのテンポが良くなりますね。鉄は熱いうちに・・・じゃないですが、自分がスピーディーに動くと、周りの人も動きが活性化して、テンポがどんどん良くなります。次に、最終的な成果物の品質も良くなるのではと思います。先程の例だと、当初はそこまで管理票が作り込まれていないので様々な意見が出てきやすく、結果的にブラッシュアップされて理想的な形に近づいていくと思っています。人がじっくり作り込んだものってどうしても手を加えづらいし、もし成果物のイメージが全然違った時は修正にかなりエネルギーを使いますからね。
『必要なデータは自分から動いて集める』
―大塚さんが“知行合一”を実現したエピソードがあれば教えてください。
大:業務プロセス改善のために新システムを導入するプロジェクトでPMO(※)を担当していたときのことです。システムリリース後に効果検証をしたのですが、リリース前よりも社員の稼働時間が長くなっていると言うデータが出てしまいました。その時点では、新システムの操作に関する習熟度の問題、システムの機能・性能の問題等あらゆる可能性があり、クライアントのもやもやを検証して解決すべき課題を特定する必要がありました。しかし、当時取得可能なデータからはあまり多面的な分析はできず、頭打ちになっていたのです。そこで私は新システムを使って業務をしている人の後ろに張り付いて、実際の作業時間を計測しました。そうすると、新システムでの作業時間自体は導入前に比べて改善しており、実際に稼働時間を押し上げていたのは、当時スポットで発生していた他の業務だったということがわかりました。
ただしここで、「システム導入は上手くいきましたが、全く別の業務に問題がありました」と言って課題を発散させるだけでは “知行合一”を果たしているとは言えないと感じた、という点がポイントです。その時はさらに調査・ヒアリングを進めて改善すべき業務プロセスを探り当て、結果的にシステムリリース後の効果検証だけではなく、クライアント業務のプロセス改善も実現するという成果に繋がりました。
西:ややもすると「我々のスコープ外なのでその先は知りません・・・」と言ってしまいそうなケースですが、自ら手足を動かしてクライアントの気付いてない課題を気付かせてあげただけでなく、きちんと真の課題の解決にコミットしたということですね。素晴らしい。
大:与えられたデータを分析して課題を提唱するまではコンサルタントがよくやることではありますが、本当に必要なデータを自分から動いて集め、更に真の課題解決を成し遂げたという点を評価してください!
(※)PMO・・・Project Management Officeの略で、組織内でのプロジェクトマネジメント(PM)を統括・管理・サポートする専門チームのこと
『ユーザーと技術者の板挟み・・・それでもめげずに実行にコミット』
立:私からはグローバルコールセンターシステムの導入支援プロジェクトでの経験をお話します。トップダウンの意思決定でのシステム導入で、我々はユーザー側の支援をしていたのですが、最初にリリースされたインターフェースではバグが散見されてユーザーの不信感が明らかでした。
バグの内容を見てみると明らかに自分たちの力だけでは解決策を見いだせない問題も多く、ユーザーと技術者の板挟みで非常に苦労しました。それでもめげずに、一つずつ原因を調査し続けてユーザーからの信頼を得て、最終的にはユーザーも納得する形でシステム導入を完結できました。
西:トップダウンの意思決定を現場に落とし込むというミッションはなかなか難題ですよね。現場の人の中には変化を好まない方々もいらっしゃるので、元々使っていたものの方が使いやすいと感じる心理的ハードルが高いのでは。それでも、トップの意向だけを頑なに伝え続けるのではなく、システムの定着化を図るためにユーザーさんの意思も上手く取り入れたと言う感じでしょうか。言うは易く行うは難しの典型ですね。
下:やはり、現場とトップの意見の食い違いはどこにでもあるんですね。
西:マネジメント層による意思決定の軸や基準と、現場ユーザーの感覚が異なるのは至極当然ですから、仕方ないですよね。でもマネジメント層の意思決定も外部環境・内部環境それぞれを熟慮して合理的に下ったものでしょうから、それをうまく落とし込むのは我々コンサルタントが得意としなければいけないことかなと!
大:西牧さんが言っていたように、ずっと使ってきたからという心理的な抵抗は大きいと思います。完璧なシステムはないので、システムを使うユーザー側はかなり工夫を凝らして業務を回していることが多いという印象です。それが長年、ユーザーにしか分からない形で蓄積されています。
西:自分たちが今まで工夫してやってきたことが否定されているのではないかというような心理も働くのかも。論理と感情の双方で訴えかけないと人は動かせませんね。
『共感力×行動量』
―大塚さんは今後“知行合一”を実現しつづけるために、今後どのようなことを意識していきますか?
大:行動量の多さはそのままに、共感力を養っていこうと思っています。共感力とは、先程の例のようにマネジメントサイドとユーザーサイドなど、様々な立場の人の考えをなるべく推し量り、それぞれの脳内をいかに自分にインストール出来るかだと思います。そのためには、日頃からあらゆる感情を経験して自分のキャパを広げないといけません。社長の藤井が言っている、「いろんな仲間を作れ」というのはそのためにも大事だと思っています。
行動量の多さは、これまでも実施してきたとおり、まず自分から最初の一歩をやっちゃって流れを作る。その後もどんどんPDCAを回してアウトプットをブラッシュアップしていくという、シンプルなことを続けて行こうと思います。
『コミュニケーションの大切さを実感』
―立花さんは“知行合一”を意識することで得たものはありますか?
立:地道に実行にコミットし続ける中で、コミュニケーションの大切さを理解しました。実行フェーズにおいて自分一人でできることには限りがあるので、色々な人の手を借りる必要があります。そこで常に課題になっていたのは、認識を共有したり誰かを説得したり、結局コミュニケーションだったように感じます。私なりの努力としてユーザーとのコミュニケーションを比較的カジュアルにとってみたところ、お客さんの態度がほんとに激変して色々な意見が出てくるようになりました。また、小さなことでも頻繁にフィードバックすることも大事だなと実感しました。
―それでは締めは下地さん。女性社員のお二人の話を聞いての総括を一言。
下:ここで僕ですか!?えっと、大塚さんは共感力と行動量が大事とおっしゃっていましたが、共感力の部分で経営理念のもうひとつ“至誠”とも繋がっていると思いました。三つの経営理念は実業務で実践していく中で、それぞれが繊細にリンクしていることがわかります。
おわりに
大塚さんと立花さんはインタビュー前までは挨拶をしたことがある程度の仲だったそうですが、昔からの友人との女子会のような雰囲気で忌憚なく語っていただきました。
それぞれの現場で輝く[宇宙人]と[林檎姫]の“知行合一”への想いは女性ならではの感性も感じられたのでは。
次回は当社の経営理念3つ目の“知好楽”について紹介させていただきますので、お楽しみに!