こんにちは!株式会社Plott人事広報の春井です。
株式会社イチナナキログラム取締役COO秋山さんからの資金調達を発表したPlott。
今回はそんな秋山さんに、弊社代表である奥野が対談形式でインタビューをさせていただきました。
2人の出会いや、スタートアップに向けた想いを語っています。
株式会社イチナナキログラム取締役COO 秋山 洋晃(あきやま ひろあき)大学在学中に音楽イベントビジネスで起業。2014年3月早稲田大学法学部を卒業。2014年4月グリー株式会社に入社。マーケティング部に在籍後、2014年9月に株式会社Tonight(グリー100%子会社)へ出向し、同社のサービス運営及びM&Aを担当。2018年2月株式会社イチナナキログラム取締役COO就任。エンジェルとして一部スタートアップの支援をしている。
株式会社Plott CEO 奥野翔太(おくの しょうた)筑波大学情報科学類卒業。筑波大学在籍中に株式会社クロノファクトリーにて事業ディレクターとして勤務し、起業家・経営者を志す。その後、Webメディア運営、ゲーム制作、分散型動画メディア運営、Graffity株式会社にてiOSエンジニアとして勤務などを経て、株式会社Plottの前身の企業を起業、CEOに就任。
スタートアップは広い意味で考えると「仲間」
――TwitterDMで僕が「相談させてください!」と言った直後に電話したのが初めてでしたよね!奥野への最初の印象を教えていただけますか?
一度電話でお話ししたときに、とても頭の切れる方だなという印象でした。自分よりも4つ歳下なのにしっかりされていて、とても優秀な経営者なんだろうなと。展開されている事業内容も興味深く、今後絶対に伸びるという確信がありましたね。
ーー秋山さんにそう思って頂けたのはめちゃくちゃ嬉しいですね。組織をもっと良くしたいと思っていたときに、秋山さんが会社で使っている採用資料を見せてくださったんですよ。
採用資料は元々Twitter上でも公開していましたし、中身をお見せしたからといって、自社にマイナスになるようなことはないですよね。自分が作った資料が多少なりとも参考になって、スタートアップのエコシステムに還元できるのであれば喜んでお見せしようと思いました。
スタートアップ同士は、広い意味で考えると「仲間」だと思うんですよ。スタートアップ自体が日本だとまだマイノリティですし、もっと一丸となって大企業に挑んでいかなくてはならない立場だと思っています。
その為にも大企業と同様に、組織の設計やデザインなどを創業初期の段階からきちんと整備すべきだと考えており、奥野さんにお見せした人材マネジメントポリシーは創業間もない段階で作っています。
ーー見せて頂いた採用資料をPlott用に作り変えたので今最高の形になっています! 導入してからメンバーとの共通意識を再確認したり、新しい発見が沢山ありましたね。
ーー次に、出資に至った経緯をお聞きしてもよろしいでしょうか?
私が出資を決める軸は、
①本業に活かせる本業以外の知見を得ることができるか
②自分の経験や知見によって支援先企業に貢献できるか
という2点です。①に関しては、Plott社がアニメIPのコングロマリットを作っていく過程をご一緒させていただくことで、私自身が本業に活かせる知見を得られると考えました。テイコウペンギンと17kgはジャンルも異なるし、外からの見え方も違うと思うのですが、「一つの強いIPを作り、仕組み化し、横展開していく」といった点では同じで、本業に活かせる部分も大きいと思っています。
また②に関しては、事業面は奥野さんが解像度高く理解されていらっしゃるとして、組織面は弊社の方が少し先にスケールしている為、この先Plottがぶち当たりそうな壁の回避策なんかを先回りして渡せるのではないかと思っています。以上のような観点から今回ご一緒させていただく運びとなりました。
起業家の横に並んで並走できる、一緒に上って行けるエンジェル
ーーありがとうございます。関わっていく中で奥野への印象の変化はありましたか?
印象は変わっていないですが、話していくうちに奥野さんのお人柄や魅力もより感じることができましたし、お互いをよく理解して心打ち解けてきた感じもあります。事業を創れるだけの人はたくさんいますが、組織設計にも創業初期から関心を持たれているのが奥野さんの素晴らしいところですね。
ーー僕も秋山さんにエンジェルで入ってもらいたいなと思った理由も同様です。事業だけでなく組織設計をしっかりやっていらっしゃる方は僕の周りでは全然いなくてそこはすごい衝撃でしたね。
僕的には秋山さんにお話すればするほど、すごく人間味のある方だなと思いました。僕もあまり箔をつけていくタイプではないのですが、秋山さんもすごく謙虚でいらっしゃって、そういうところ含め話しやすいし尊敬しています。
エンジェルって起業家からすると一般的には「雲の上の憧れの存在」だと思うんです。でも私が目指すエンジェル像は、「起業家と共に高みを目指す仲間」といったイメージです。私自身、すごい実績を残している訳ではなく、現在進行形で事業を伸ばしている立場なので、アドバイスを一方的にする上下の関係というよりは、起業家と「併走する関係」になれれば良いなと思っています。
ーーそれは僕も感じますね。細かい時間でも取ってくださったり、秋山さんがエンジェルで入ってくれて日に日に感じているところでもありますね。
僕は0→1を達成するまでのフェーズが一番難しいと思っています。一方、PMFを達成した後の1→10のフェーズはある程度方程式が存在していて、再現性がある部分だと思っています。
Plottの事業相談を受けた時も、外部視点で(ゼロベース視点で)事業を見て、事業をできる限り数式に落とし込んで、優先順位をつけるというのをやったと思うんですけれど、このようなことをちゃんとやっていけば、どの会社、事業であっても再現性高く伸ばせると考えています。
お金を出して終わりというよりは、しっかりスケールするところまで、経営陣の壁打ち相手を含めやっていきたいと思っています。その方が自分自身も勉強になりますし、関わったビジネスのKPIがどのように変わっていくのか単純に興味・関心があります。
ーーそうですね、鮮度が高いっていうのはめちゃくちゃ大事だと思っています。秋山さんて構造化してとらえるのがすごく上手で、抽象化能力がとてつもなく高い方だと僕は思っていました。ただイチナナがすごいってだけじゃなく、僕自身もフレームワークとしてすごく取り込みやすいというのは感じてるところですね。
YouTubeは若手が戦える領域
ーー僕らは今YouTubeアニメっていう市場で頑張っているのですが、YouTubeっていう市場に関しては外部目線で見たらどう思いますか?
YouTubeはこれからも伸び続けるマーケットだと思っています。今までのYouTubeはエンタメ領域のコンテンツが中心の「若者が視聴するメディア」でした。どのSNSも初期の段階ではバイラルしやすい若者から入り、マスに広げていくというのが鉄板で、YouTubeもこれからマスに広げていくフェーズだと思っています。
中田敦彦さんやマコなり社長のようなビジネス・ハウツー系のコンテンツを発信する方が出てきたり、これから年齢層は更に広がっていくと思いますね。
またGoogleのアルゴリズム自体が動画を推奨していく流れになると思うので、今存在するテキストコンテンツの大部分が動画化されていくのではないでしょうか。「ユーザー層が広がる+1人1人の視聴時間が増える」というファクトから考えると、まだまだ供給が追い付いていないと感じます。
他にもYouTube関連で投資している会社があるのですが、若手が戦える領域且つ、まだまだ伸びしろがある市場という点で非常に魅力的だと思っています。
ーー僕もそれはすごく思いますね。キュレーションメディアなどと近いものを僕も感じていますし、インスタとかともかなり近い。SNSであったり既存のプラットフォーム上で戦うって所に関してはかなり大きいなと感じています。
ーー秋山さんが考えるスタートアップの魅力を教えてください。
私は学生起業→メガベンチャー→大企業→フリーランス→現在という流れでかなりいろいろ経験をしましたが、「成長」という観点だと、「自分が意思決定した数」が全てだと感じています。
大企業には大企業たらしめる「社内ルール」が存在するので、なかなか若い人が自由に仕事を進めていくことは難しく、基本的にはルールに沿って仕事を進めていくことになります。一方でスタートアップはルールが整っていないからこそ、若い人であっても必然的に意思決定の機会は多くなります。
単純に成長したいなら起業するのが最速だと思いますが、なかなか心理的ハードルも高いと思うので、「ひとまずスタートアップで修行する」というのはリーズナブルな選択肢だと思います。
「素直さ」は自信の裏返し
ーー僕らもなんですけど、チャンネルを1つ誰かに任せなきゃいけないという点で、ベテランの人が来てもYouTubeに最適化した人がいないし、キャリアの一歩目としてはフロンティアに行けると思っています。それはイチナナさんでも同じではないかなと思いますね。
スタートアップにはどんな人が向いているのでしょうか?
まず「口」より「手」が動く方が活躍する傾向にあります。スタートアップの本質は「不確定な要素を潰していくこと」だと思っているので、実際に手を動かすことがとても重要です。長期間に渡って議論を重ねて精度の高い仮説を立てようとする人よりも、リーンに仮説を立ててPDCAを素早く回せる人の方が活躍できます。
あとはスタートアップに限らずですが、「素直さ」がある人もスタートアップで活躍します。個人的には「素直さ」って自信の裏返しだと思っていて、自信があるからこそ「自分はまだまだできる!こんなものじゃない!」と思えるのだろうし、どんな人からも学ぼうとする謙虚な姿勢があるのだと思います。ただ単に従順という意味ではなくて、自分の意見を否定してでも良い意見を取り入れられる人は強いと思います。
ーー最後にこの記事を読んでくれている方に対してメッセージをお願いします!
「何をするか」より「誰と働くか」を意識してほしいですね。
どんな看板がある企業でも、その会社の社長と働くのか、それとも課長と働くのかによって、視座は変わり、自分の成長速度も変わってくると思っています。
目先のお金ではなくて、優秀で、自分が尊敬できる人と働くことをオススメします。0→1を作った創業者と近い距離で仕事ができる、若手にも意思決定のチャンスが与えられている、というのは大企業にはなかなかないベンチャーの特権なので。スタートアップの経営陣に「一緒に働かせてください!」とTwitterでDM送ったら、いくらでも椅子は用意されていると思います。
若くて優秀な方はPlottかイチナナキログラムに来てください!
ーーよろしくお願いします!
株式会社Plottでは、一緒に働いてくれるメンバーを募集しております!
今記事を読んで少しでもPlottに興味を持ってくれた方は、是非お気軽にメッセージ送ってください!
メンバー一同お待ちしております!!