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「人を動かす」を半年で12回読み起死回生した男:長谷健介さん(Sales & Data Analyst)インタビュー

プロフィール

長谷健介 Sales & Data Analyst

1996年生まれ。2020年2月よりインターンとしてEmpathに参画、早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 情報理工・情報通信専攻卒業後、2021年4月に新卒としてEmpathに入社。好きなことは、シュミレーションゲーム、香水、犬。

ーーEmpathと出会ったときのこと

高校生のころ心理学に興味を持って、沢山の心理学本を読んで実践してきた経験から、人の心や、人の内面を良くする。ということに興味がありました。そして、大学院生として就活をするうちに、自分の勉強してきた理系の知識と、人間の内面(感情)が合わさった分野として「感情認識」に興味を持ちました。

大企業・有名企業など、いわゆる憧れの会社にインターンに行ったりもしましたが、どうも合わない気がして就活に気が乗らない…。と感じていた時期に「感情認識」のキーワードから、WantedlyでEmpathを見つけました。

実際にEmpathのメンバーと会ってみて、僕、感動したんです。

それまで就活の軸がブレブレだったからこそ、色々な社会人と会って話を聞いてきたのですが「この人たちが一番、目が目標に向かっている。高い山を見ている。」と感じました。発言や考えていることも、とても面白くて。それなのに自然体で色々なお話ができて。

感情解析の技術が云々という以上に、この人たちと一緒に働いてみたい!と思いました。「とにかく勉強させてください!」「時給なんて関係ありません!」というスタンスで相談し、無事に卒業後の就職を前提としてインターン採用してもらえました。


ーー本と心理学が救ってくれた人生

心理学に興味を持った背景について話すと、僕は高校生の時、対人恐怖症のようになっていたんです。友達はもちろん、親や家族とも話すのが怖くなり、自分自身さえ信じられない時期がありました。中学生から高校生にかけての人間関係の変化や、思春期の恋愛の拗らせから、人と関わることに全く自信が持てなかったんです。

誰にも頼れなくて本当に死にたいと思っていたのですが、最後に頼ったのが本でした。その時、D.カーネギーの「人を動かす」を読んだんです。この本は、基本的にはビジネスで成功する為の、人とのコミュニケーションの話をしているのですが、一貫して「自分のことよりも他人に興味を持つ」など、とにかく「自分じゃなくて他人」ということが書いてありました。

それで、自分がネガティブになる時は「自分自分」という風に、自分ばかりをみて我儘・セルフィッシュになっている。だから、改善したければ意識を他人に向ければいいんだ。ということに気が付いたんです。

例えば、何か悩んでいたとしても「犬がかわいい!」「この子を私が何とかしてあげないと」という他人(外)に意識を向けると元気になったり、そういうセラピー方法もあるじゃないですか。だから、コミュニケーションを取るって、外に意識を向ける、そういうことなのかな。となんとなく思いはじめて。ですが、これに気が付いた高3の夏は受験勉強に忙しかったので、学歴は大切だと考えていた自分はこの気付きを一旦保留し、大学で様々なデビューをすることになります。笑

大学に入ってから、皆が高校の時に経験しているはずの、恋愛、挑戦、対人関係の失敗、その積み重ねを一年間で回収していきました。学園祭の運営メンバーやクラブ系の団体に参加したりと、忙しい毎日でしたが、こうやってコミュニケーションを学んでいった経験が活かされて、学生生活の後半には、スターバックスでのアルバイト、家族とのコミュニケーション、喧嘩の仲裁…本当に色々なことができるようになりました。

▼本に救われた僕が、最近おすすめしたい本
嫌われる勇気
人を動かす
苦しかったときの話をしようか

出社したら大きなモニターを使う時もあります!居心地の良いオフィスです。


ーー繰り返し、くりかえし、自分のものになるまで

対人恐怖症だった僕が今の自分に変わるまで、「繰り返し、繰り返し」実践してきました。内面や意識は心理学の本を読むだけでは何も変わらないと分かっていたので、例えば「嫌われる勇気」は半年で12周くらい読みました。

読まなきゃ!という強制的な感覚ではなく、実践する度に忘れてしまった所に気が付いて読み直すという風に、聖書のような存在として読んできました。そして次第に慣れてきたところについては、本を読まずとも自信を持てるようになりました。

確かに高校生の僕は死にそうになっていたけど、諦めずに学んで実践し続けたのは、明確に「コミュニケーション取ったほうが絶対に自分は楽しいし幸せだ。」と思っていたからです。人は好きだったけどコミュニケーションを間違えてしまっていたのだと思います。

ちなみに、僕は他の何かの勉強においても、書けるようになるくらい、覚えるまで本を読みます。物理の受験勉強も、物理の1冊の薄い教科書を5回読んで全て覚えて、色々な問題が解けるようになりました。数学も、新しい参考書を買わずにセンター試験レベルの教科書を5周くらい説きました。基礎が大事だと思っているし、そういうやり方が得意なんだと思います。なので応用問題はあまり取り組まないです。笑

本も「はじめに」から読みますし、教科書ですら1ページ目から全部読みますね。内容とは関係なくても、筆者の気持ちが書いてある所も読みます。だからこそ、本は選定して読んでいるので冊数は少ないですし、全部ボロボロです。


ーー文化的なおもしろさと学びがある

Empathの話に戻ります。例えば、はずむさん(共同代表:山崎)は様々なピッチで表彰されていますが、それはまだ技術が初期段階のものであっても、そこから拡がる社会的なストーリーを語って、そのストーリーに投資してもらうということです。そういう文化的な創造力はとても社内の空気やメンバーに反映されていると思います。

もし、社長が儲けだけに命を懸けている人だったら、社員の稼働を全部制御して「残業しろ!」「やることは明確だ!後はやるだけだ!」という雰囲気になると思います。今の僕たちはそういう社内環境ではなく、良い意味で曖昧さ、分からなさを含んでいると思います。

象徴的なことで言うと、過去に、社会哲学者の方がインターンメンバーになったことがありました。機械学習の技術は持っていないものの、哲学的に物事を整理するということが得意でいらっしゃったので、論文調査をして、整理していただいた項目を基に、感情を再度アノテーションしていきました。結果的に顧客満足度のモデル精度が向上できたので、会社としても成功につながりました。

社会哲学者の方と一緒に何かやる!ということは、始めはどんな方向になるか分からなかったので、良い意味での曖昧さや分からなさを肯定できなければ、スタートできなかったことだと思います。

オフィス外観は緑がモリモリなのですぐ見つけられると思います。是非来てください!


ーー他者比較からの脱却

僕は「他者比較からの脱却」というテーマもあってスタートアップに来ています。小さいころから姉と比較されてきたからこそ、姉が入学した大学に合格したいと思っていたし、大学で“起業家養成講座”の授業を受けたときは、周囲の学生のレベルの高さにすさまじい劣等感を感じたからこそ、進路に悩み大学院に進学した背景がありました。もともと他人と比較する癖みたいなものがあります。

でも、自分自身がどうしたいのか。それをまず問うことが大事であることや、人と比べる意味そのものについて、Empathのメンバーが会話の中で気が付かせ、学ばせてくれました。

もちろん比較が必要な時もあります。キャリアも商品も、生き残るためにはシンプルに比較して考えなければならない。でも、比較だけで自分の人生を設計すると「で、自分のブランドはどこにいくんだっけ?」となってしまう。だから、手段として比較はしながらも、「で、自分は何を実現したいんだっけ?」という事を、これからもEmpathのみんなと壁打ちしながら考えていきたいと思います。


ーー私にとってのラーニングゾーンがEmpathにある

もともと事業をやってみたいという気持ちがあったので、事業を作って成長させるために何が必要か。を実際にEmpathで経験出来ていて、最高の環境だと思います。

事業をやりたいなら起業をすれば良いという考え方もあるとは思うのですが、自分の感覚をコンフォートゾーン・ラーニングゾーン・パニックゾーンに分けたときに、僕にとって起業はパニックゾーンに入ってしまうんですね。また、起業したいというよりも、事業を興したいという気持ちなので、浅く広く、戦略も含めて考えて経験できるというのは最高の環境です。

スタートアップという資源が少ない環境で、いかに事業を大きくしていくかという厳しい現実を見ていますが、リアルな資本主義社会を知って、どう立ち振る舞ったら良いか日々勉強しています。そしてEmpathには一人も適当に働いている人は居なくて、全員が全力だから考え方なども学びになります。全てが学びの宝庫という感じで楽しいです!

僕にとってのEmpathでの目標は、コールセンター事業のPMF達成させて、IPO目指す。これが達成したいことです。夢みたいな目標かもしれませんけど、過去に自分が早稲田大学を目指していたのも夢だったので、叶えられるかもしれないと思っています。

いつも千駄ヶ谷から歩いてオフィスに向かいます。住宅街の雰囲気ですがお店も多いです

ーーインターン募集中!

こんな僕の働くEmpathで、海外・国内問わず、一緒に市場調査ができるインターンを募集しています。マーケティングや戦略を考える仕事に就きたいと思っている学生さんや、そういう職種に就きたいインターン生の集う場所になれば良いと思っています。
他にも得意な分野や、その人がもっている専門性などをヒアリングして、そこに仕事を作るという感じでこれまでもやってきていますので、興味があればぜひ話を聞きにいらしてください!

感情解析AIスタートアップでの市場調査/マーケティングインターン募集

音声AIスタートアップの新規事業を支えるNLP、機械学習インターン募集!


編集後記

大学院卒業後、新卒で就職先はスタートアップ。髪型や服装にも気を遣うオシャレさん。そんなゴリゴリ?キラキラ?な長谷さんに、必死でコミュニケーションに向き合った過去があるなんて思いもしませんでした。一方、大学時代は「月曜日5科目あるのに全部休んだりしてました」「進級できるか怪しくて150人中149番目でぎりぎり2年生になれました。」などちゃっかり大学生らしいエピソードも披露してくれた長谷さん。ありがとうございました。これからも益々のご活躍を期待しています!

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