今回は、Polaris.AIのオフィスにて、戦略コンサル出身の3名が集まり、キャリアの転機や現在の仕事について語り合いました。
ロジカルな世界から一歩踏み出した彼らが、いま何を思い、どんな未来を描いているのか──本音で語る座談会をお届けします。
「プロとしての道」と「自分の在りたい姿」の間で揺れた日々
戦略コンサルとして働く中で、転職を考えたのはなぜでしたか?
冨樫:戦略コンサルとして数年働いて、「やっぱりすごくいい仕事だな」と思っていました。厳しい環境の中でプロフェッショナルとしての振る舞いや思考を徹底的に叩き込まれて、今でもその経験は大きな財産です。
自分がこのまま10年続けていたら、特定業界に特化した戦略コンサルとしてキャリアを築くんだろうなというイメージが見えてきて。ちゃんとやっていれば、社会的意義も大きい仕事ができ、転職したくなっても困ることはないし、報酬も魅力的。でも……自分はその「道」を選びきれないまま、時間だけが過ぎていく感覚があったんです。
飛島:まさにその「選びきれない感じ」、すごく共感します。コンサルの仕事にやりがいはあったし、誇りも持ってました。ただ、「誰かの意思決定を支援する」立場でいることで、自分にちょっとした甘さが出てしまう感覚があって。気づかないうちに、「当事者ではない」というポジションに慣れてしまっていたというか。
田所:私は、周りに「プロフェッショナルとして完璧な振る舞いを体現している人」がたくさんいる中で、「自分はそこを極めるタイプではないかも」と気づいてしまったというか。決断と実行を人任せにせず、少し不器用でも、自分の手で責任を持って動かす立場に立ちたくなったんですよね。
冨樫:戦略コンサルって、ある程度年次を重ねると、「このまま極めていく人」と「別の軸に踏み出したい人」に分かれていくなと思っていて。私たち3人は、たまたまその後者だったのかなと思います。
そこから、どうしてスタートアップに飛び込もうと思ったんですか?
飛島:私は、「このプロジェクトで、自分の名前が残る仕事って何かあったっけ?」と思った瞬間が大きかったですね。どこかで、「アクセンチュアのチームとして」じゃなくて、「飛島として頼られる存在になりたい」と思うようになった。
田所:私は、「提案をする側」じゃなくて、「決断して、実行する側」になりたかったんです。たとえ失敗しても、「自分の判断だった」と言える環境で働きたくて。
冨樫:実際に自分の手でビジネスを大きくしてみたい。そう思ったタイミングで、Polaris.AIにジョインしました。
PoCの構想から売上まで、“全部やる”リアルな現場
実際にPolaris.AIにジョインして、どんな変化を感じましたか?
飛島:全然違いますね。たとえば、ある案件で僕が描いたAI活用の構想をベースに、PoC提案から仕様詰め、エンジニアのアサイン、開発ディレクション、顧客折衝、すべて自分でやったことがあるんですが、その一連のプロセスが売上になり、顧客の業務改善につながるのを目の当たりにして、「これだ」と思いました。
コンサル時代は、正直若手だとその一部を担うことはあっても、全てを担い、責任を持つことはなくて。更に、顧客のために行う営みの結果として、会社を成長させていく、会社の売上を作っていくことに繋がる。自分が提案した案件が受注されて、そこから生まれた売上で、エンジニアの報酬が払い出される。さらにその案件がうまくいけば、次の仕事やアップセルにつながって、会社の成長にもなる。
この、「自分の仕事が自分の周囲に大きな影響を与えている感覚」感覚は、戦略コンサルでは味わえなかったなと。
冨樫:提案が通っても契約にならなければ意味がないし、リソース配分を誤れば赤字になる。自分の判断が数字に跳ね返るという緊張感はありますが、それ以上に「1円単位で責任を持って働けている実感」が大きいですね。 仮説を立てて、構造化しながら物事を進めていく力は、まさにコンサルで磨かれたもの。PoCの設計やリソースの配分、顧客との合意形成などにおいて、「仮説思考×実行力」の価値を強く感じています。
キャリアは“選ぶ”ものではなく、“つくる”もの
今、キャリアに対してどんな感覚を持っていますか?
冨樫:ようやく、「自分のキャリアを、自分で設計している」って実感を持てるようになってきました。コンサル時代は、与えられたテーマに応じてスライドを作って、ロジックを組んで、それを綺麗にまとめていく日々。ある意味で枠組みの中では洗練されていったけど、「このレールの先に、どんな景色があるんだろう」ってどこか他人事だったんですよね。
今は違っていて、「自分で案件を創って、自分で売って、自分で動かす」ことが当たり前になっていて。誰かが用意してくれた機会に乗るんじゃなくて、自分で機会を作って、それによって自分自身がどんどん変わっていってる感覚があるんです。
最近、「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」って言葉に出会って、すごく刺さったんですよ。まさに今の働き方がそれで、Polaris.AIにいると、“まだ自分の中にこんな能力があったんだ” って気づかされる瞬間がある。キャリアって“選ぶ”ものだと思っていたけど、今は“つくる”ものだと、実感を持って言えます。
田所:私は、Polaris.AIを「ちゃんと会社としてスケールさせていく」フェーズに興味があって、組織の仕組みを整えることや、人が安心して働ける設計をどう作るかに関心を持っています。
元々、人や組織のことを考えるのが好きだったんですが、いま実際に、それを自分の手で実践できているのがすごく面白いんです。スタートアップって、最初は全員が目の前の案件にフルコミットすることから始まるけれど、それだけでは長続きしない。だからこそ、「次のフェーズ」を見据えて、制度やカルチャー、評価のあり方を整えていくのは、すごくやりがいがあります。
いつかの自分が感じていた、「仕組みがないから成長実感が持ちにくい」とか、「働き方の基準がわからない」みたいなモヤモヤを、これから入ってくる人には感じさせたくないんですよね。
飛島:私は今は、PMの育成や、デリバリー体制の再現性をどう作るかに関わっています。戦略コンサル出身のメンバーがPMにチャレンジしたり、エンジニアがBizDevに関わったりと、越境しながら成長していける仕組みをどうつくるかを考えるのが好きなんですよね。Polaris.AIには「一人ひとりの成長」がそのまま「会社の成長」に直結するフェーズの面白さがある。
だから、専門性を深めつつ、同時に他領域に飛び込めるような仕掛けを整えることで、キャリアの幅が広がる組織にしていきたいと思っています。
最後に:モヤモヤしているあなたへ
インタビュアー:最後に、今モヤモヤしている戦略コンサルの若手に、何か伝えたいことはありますか?
冨樫:戦コンって本当に鍛えられる環境だけど、「このままでいいのか?」って思うのは自然なことだと思うんです。その違和感を見過ごさず、一歩踏み出せば、キャリアの景色は大きく変わると思います。
田所:「60点でもいいから、まずやってみる」。若手のうちは、そんな行動力の方がキャリアに効くと思います。Polaris.AIは、未完成な自分でも飛び込める場所です。
飛島:私たちも、モヤモヤから始まりました。今は、自分の名前で仕事をして、顧客と向き合い、チームで成果を出す日々で、大変なことももちろんありますが、毎日とても充実しています。
皆さんがいま感じている違和感の先には、もっと面白いキャリアがある。 そう伝えたいですね。
Polaris.AIでは、戦略コンサル出身の仲間を募集中です
自分の頭で考えて、自分の手で動かし、自分の名で仕事をしたいあなたへ。
まずは、カジュアルにお話ししませんか?