"4年間"の謎を解け 〜Pretiaが「AR」にたどり着くまでの軌跡〜(前編) | プレティア株式会社
こんにちは!Pretiaインターンの沼田です。勤務中のおやつにドライマンゴーを食べるのがマイブームです。弊社CEO牛尾はナッツをよく食べています。血糖値を一定に保つことが集中力の継続に効果的らし...
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こんにちは!Pretiaインターンの沼田です。
すっかり春らしくなりましたね。天気も良く暖かい日が続いていて、サラ謎をしながら街歩きをするのにぴったりですね!(花粉に注意)
おかげさまで、先週末ついに『サラと謎のハッカークラブ2』をリリース致しました!
初日からたくさんのお客様にご来場いただいています。ありがとうございます!
(写真:実際に昨日遊びに来てくださったお客様)
さて、今回のテーマは、前回に引き続き『Pretiaが「AR」にたどり着くまでの4年間』。
前編では、政治政策領域から出発し、ファッションメディアを経て、VR/AR市場に参入するところまでのインタビューをお届けしました。
前編はこちらからお読みいただけます👇
後編では、その後のVR事業、AR事業についてのインタビューをたっぷりお届けします。
-「原体験」「参入すべきテクノロジー」「自身の強み」の3つが揃って、ついにVR/AR領域への参入を決意するわけですね。
はい。VR/AR市場に参入すると決めて最初に作ったプロダクトは、旅行に行かなくても観光を疑似体験できる「VR旅行」でした。日本各所の観光地の360度動画の配信サービスを作り、サブスクリプション型・旅行の予約向けに送客する広告型の2つのビジネスモデルを構想し、スタートしました。
が、うまくいかず。VRの期待感は過熱気味でしたが、ハードウェアの制約などから実現できる品質もまだまだ低い状況でした。
それもあり、お客さんが面白いと思えるコンテンツが作れていなかったのが原因でした。
-VR時代には技術や市場の早熟さがネックになった、ということですね。最新のテクノロジーを扱うからこその落とし穴がこんなところに…
そうですね。そこで事業内容を再検討していた頃、ちょうどARKit/ARCoreの発表により、モバイル向けARに盛り上がりの兆しが見えてきました。VRでの経験から、プロダクトの基礎となる技術がタイミングを迎えていなければ、十分お客様に満足していただくサービスを作ることができない、ということが分かっていました。
VRもARも、サービスの作り方には似ている部分が少なくありません。そこで、当時すでに集まっていたPretiaメンバーの技術力を活かせる、AR領域へのピボットを決意するわけです。
(写真:第1弾リリース時のフルタイム5人)
-サラ謎第1弾リリース時のフルタイムの5人はこの時既に集まっていたんですね 。AR領域では何をされたんですか?サラ謎リリースまではもう少し期間がありますよね。
2017年の秋から冬にかけ、場所にARコンテンツを紐付けてコミュニケーションが取れるARソーシャルサービスを作りました。が、これも思うようにいきませんでした。今回も当時のARという技術への期待が先行していましたが、やはり満足いくものが作れませんでした。VRの時もそうでしたが、今思うと、戦略や技術よりも前に、まずもって一人のお客さんに熱中してもらえるものを追求できていなかったな、と。サービスというのはまず、ミクロレベルで一人のお客さんをめちゃめちゃ喜ばせるというのが大事で、そうでないとその先のマクロの戦略も何も成立しないんですよね。
これらの経験が現在の教訓になっていて、戦略より何よりも第一に、お客さんが満足してくれるものを作ろう、と心に刻んだのでした。
-前々回のフィードでアップしたイベント登壇の際も、顧客満足度が主でARは顧客満足度をあげるための手段だとおっしゃっていたと記憶しています。このような経験からの言葉だったんですね。
一人のお客さんを満足させることの重要さを痛感した経験から、まずはお客さん候補のことを知ろうと思い、街角でのヒアリングをひたすら繰り返しました。中でも人間の本質的幸福にコミュニケーションは不可欠だという思いから、コミュニケーションまわりの課題にフォーカスしていました。コミュニケーションのあり方やニーズが、AR/VR世界の拡大によって変わるのでは?という仮説のもとヒアリング。街角のJKに突撃したこともありました。(笑)
(ヒアリングを行う李と原)
-スタートアップ感がハンパないです。そんなこともされてたんですね。(笑)
ヒアリングの中でわかって来たのが、やっぱり「人は人と直接会って楽しく過ごす時間が一番幸福」なのだということ。でもリアルに会って遊ぶネタといえば、一番多いのが飲みにいくとかで、そうでなければ買い物したり映画に行くか、くらいですよね。意外とここに代替となる選択肢がありません。
そこで、人と人とが楽しく過ごせる核となるネタを作りたいと思いました。ARがリアルのお出かけを楽しくするのではないか、と気づいたんです。誰かと外で遊ぶという何でもない行為が、ARというテクノロジーによりもっと楽しいものになって、人々がより一層楽しい時間を共に過ごせるのではないか、と。そこでAR×リアルエンタメ事業をやることになりました。
-ついに!サラ謎誕生まであと少しですね。
まだまだ続きますよ。(笑)
時は2018年初頭。1月から3月にかけて、プロトタイプのワイヤーフレームを描いては街角でのヒアリングを繰り返しました。既存のリアルエンタメを深掘りする中で、「人と一緒に何かを協力して達成する擬似体験」になるようなコンテンツに注目しました。そこでお客さんは、誰かと何かを一緒にやり遂げることへの達成感を味わいに来ている、という本質的な欲求を発見します。
一方でARテクノロジーはまだ発展途上だということもあり、実は快適に動く環境が限られています。そこで、ARがお客さんにストレスを与えず、スムーズに動くような環境に限定したサービスを構想する、というのが非常に困難でした。その中で、サービスの中で「ここぞ!」という時にだけARを使う、という方針を見出しました。そういった欲求レベルの洞察と、技術的な制約の両方を踏まえ踏まえ、周遊型謎解きゲームとARの相性の良さにたどり着きました。街歩きAR謎解きゲームの誕生です。2018年3月に決定し、4ヶ月の開発期間を経て、8月「サラと謎のハッカークラブ」をリリースしたのでした。
-顧客満足度面でも技術的な面でもクリアしたのがサラ謎だったわけですね。
リリース後、ありがたいことにお客さんにも受け入れてもらえました。僕らのやって来たことは間違っていなかったんだな、と。
-ひとつひとつのプロダクトに学びがあって、それを活かして進んできたのだとひしひしと感じます。せっかくなので、ARクラウドに関してもお聞きしてもいいですか?
はい。こうしたコンシューマ向けサービス開発の裏側で、実はPretiaは「ARクラウド」という、あらゆるARアプリが必要とする基礎技術も研究開発しています。
これは、「共に達成する喜びを世界中に届ける」ためのテクノロジーを作り出したいという思いと、「いいコンテンツとツールの両方があってこそプラットフォームは価値を持つ」という確信に基づいています。
ARクラウドという基礎技術と、それを使った顧客に愛されるコンテンツブランドを同時に築くことが、ミッションの達成と長期的な競合優位の確立に不可欠、というのが私たちの考えです。
そのため、良質なコンテンツづくりにも惜しみなく注力しています。
-近々ARクラウドについても詳しく教えていただきたいです。
そうですね。皆さんにARクラウドの価値についてお話する場があるといいですね。
-近日中にまたインタビューして記事にします。最後に一言お願いします!
スタートアップをやっていると、毎日目まぐるしく状況が変わっていくので、なかなか振り返る機会が持てません。
ですが、近い将来会社が大きくなれば、新規事業を立ち上げることになります。そうしたときに、この4年間の経験はきっとチームに強力な知恵を与えてくれるな、と改めて感じました。
いろいろ筋道立てて考えて、サラ謎までたどり着いたように見えるかもしれませんが、結局は「社会の、人びとのために意義のあるものを作りたい」という情熱がすべてでした。
どんなに上手くいかないことが続いても、プロダクトは作り続け、ひたすら手を動かしてお客さんに提案し続けた、ということに尽きる気がします。そしてそれは、これからもひたすら愚直に続けていきます。
創業以来一貫して社会へのインパクトを追ってきた精神は、5期目を迎えた今もこれからも変わらず、Pretiaの根幹であり続けます。
弊社は組織拡大に向け、以下の人材の採用を行なっています!
・CFO候補
・COO候補
・コーポレートマネージャー
・マーケティングマネージャー
・プロダクトマネージャー
・Unityエンジニア
・3Dモデラー
多国籍なエンジニアが在籍しており、公用語は英語というグローバルな環境で働くことができます。少しでも弊社に興味を持っていただけたらご連絡ください!
インタビュー記事、いかがでしたでしょうか?
私自身、インタビューをしながら非常に参考になり、メモ量が尋常じゃないことになっていました。(笑)
さて冒頭でも申し上げましたが、「サラと謎のハッカークラブ2」が3/16(土)から開催中です!
弊社を知っていただくためには実際に遊んでいただくのが1番!
パワーアップしたサラ謎2,ぜひ体験していただきたいです。ご来場お待ちしています!
次回フィードでは、弊社のマーケ施策に関する記事を投稿します。お楽しみに!