プリンシプルには、カリフォルニア州サンディエゴに、Eboost Consulting社という支社があります。
今回、2026年1月に米国で開催された、世界最大級のテクノロジー見本市『CES 2026』に、解析ディレクター兼Eboost Consulting社COOのKris Irizawa(クリス・イリザワ)が参加しました。
『カスタマージャーニーの指揮から、体験のエンジニアリングへ』というテーマで、Krisが社内勉強会で共有した内容を凝縮してお届けします 。
Eboost Consultingメンバー(Krisは上段中央) https://eboostconsulting.com/
米国トップ企業のリーダーたちが語る「マーケティングの地殻変動」
今回のレポートは、KrisがCES 2026のパネルディスカッションにおいて、OpenAI、Meta、Adobe、Walmart、Googleといった世界最前線のビジネスリーダーたちの議論を直接聞き、そのエッセンスを凝縮したものです 。
Krisは開口一番、現在の状況を「エンゲージメントのルールが逆転した世界」と定義しました 。
線形(Linear)の世界から瞬間的(Instantaneous)な世界へと移行する中で、単に戦術を調整するのではなく、AIによって定義された新しい現実を直視する必要があると語ります 。
CES2026 https://www.ces.tech/
線形ファネルの崩壊:顧客はもはや「階段」を登らない
これまでマーケティングの王道とされてきた「認知、興味、比較、購入」というステップ、いわゆる線形ファネルは、いまや完全に崩壊しました 。
現代のカスタマージャーニーは一連のステップではなく、継続的で非線形な体験へと姿を変えています 。
コンテンツと商取引(コマース)の間の距離は「瞬間的」になり、企業が用意した道へ顧客を導くのではなく、顧客の考え方にブランド側がリアルタイムで合わせる時代が来ています 。
線形のファネルは崩壊した
「エージェンティック・コマース」の到来:AIが買い物を代行する
今、米国マーケティング界で最大のパラダイムシフトとなっているのが、AIが自ら複雑なタスクを判断し実行する「エージェンティック・コマース」への移行です 。
すでに検索ユーザーの多くがAIによる要約に頼り、「ゼロクリック」で情報を完結させています 。
OpenAIがチャットボット内で直接購入を完結させる仕組みを整え、StripeがAIエージェント上での販売を完結させるソリューションを発表するなど、ブラウザを離れずに買い物を終える体験が現実のものとなっています 。
驚くべきことに、消費者の3分の2近くが商品のおすすめに関してAIを友人や家族と同じかそれ以上に信頼しており、この信頼感こそが新しい経済圏の基盤となっています 。
コンテンツが新たな「ターゲティングエンジン」になる
AIが普及した世界では、マニュアルによるオーディエンスセグメンテーションは過去の遺物となりました 。
Metaが導入した最新の広告インフラ「Andromeda」やGenerative Ads Model(GEM)に象徴されるように、いまやアルゴリズムが自律的にコンバージョンするユーザーを見つけ出す時代です 。
AIは特定の「当たり広告」を一つ選ぶのではなく、個々のユーザーに合わせて広告を「連続したストーリー」として出し分ける予測を行っています 。
マーケターの役割は、AIというエンジンに大量かつ多様なクリエイティブを「燃料」として供給し続けることにシフトしており、クリエイティビティそのものが新たなターゲティング手法となっているのです 。
磨き込まれた「完璧」よりも、効率的な「本物」を
クリエイティブの評価基準も激変しています。
事業成長を推進するのは予算の増加ではなく、効率とスケールです 。
高額な予算をかけたハイプロダクションな広告よりも、低品質であってもリアルなコンテンツの方が、一貫して成果を上回る傾向にあります 。
クリエイティブ制作においても個人の「直感」に頼るのではなく、客観的なデータを元に判断を下し、日常の使用シーンを見せることで潜在顧客の想像力を刺激する「リアリティ」が求められています 。
磨きこまれたものよりも効率を重視した事例
テクノロジーだけでなく「プロセス」を解決せよ
Krisが最も強調したのは、組織運営の重要性でした。
AI導入の失敗の多くは技術的な問題ではなく、プロセス上の失敗に起因しています 。
成功を収めるためには、単に出力(アウトプット)を管理するのではなく、AIが複雑なタスクを調整する「オーケストレーション」そのものを管理するマインドセットが必要です 。
チームと戦略を共同制作し、組織的な連携を確立することこそが、このカオスな時代における成功の鍵となります 。
2026年、マーケターはAIの「指揮者」へ
2026年、マーケターはAIエージェントを束ねる「指揮者」へと進化しなければなりません 。
データの構造化によって組織的な混乱を防ぎ、AIが正しく価値を生むための「プロセス」を構築することが最大の役割となります 。
また、時間をかけて完璧を目指すよりも、ユーザーが求める「本物」や「本質」をハイスピードで届ける仕組みを優先すべきです 。
AIを活用して大量のクリエイティブを高速で回し、顧客の期待にリアルタイムで寄り添うことこそが、今のマーケティングの本質的な価値となります 。
さらに、細かなターゲティングはAIというマシンに任せ、マーケターは得られたデータをもとに自らの直感を常に更新し続ける必要があります 。
AIを信頼しつつ、人間がそのプロセスを言語化して管理することこそ大事になってきます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
プリンシプルでは一緒に働いてくれる仲間を募集しています!
カジュアル面談も歓迎です!ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
採用情報はこちら
求人情報はこちら
Xアカウントはこちら
株式会社プリンシプル|採用担当 (@principle_job) on X
Instagramアカウントはこちら→ https://www.instagram.com/principle_c/
/assets/images/118539/original/8ff97515-f938-4ec3-8976-91114107cdea.png?1429449384)