パブリックテクノロジーズ(以下、パブテク)は、公共ライドシェア・AIオンデマンド交通・地域通貨・防災啓発など、自治体が住民に届けるべきサービスをひとつのアプリに集約した「パブテク」、AIを活用した行政業務支援ツール「パブテクAI行政」など、日本の可能性を最大化するソリューションを全国の地方自治体に提案・実装しています。
ただ、プロダクトを導入することがゴールではありません。住民に使われなければ、地域は変わらない。だからこそパブテクの営業は、契約後も自治体に伴走し続けます。制度設計から人材育成まで、現場に入り込み、「使われ続ける」状態をつくることが、この仕事の本質です。
今回は、九州・東北エリアなど、複数の自治体案件を担当する堺歩人さんに、自治体営業のリアルと、「101からその先まで」伴走し続ける仕事の意味について聞きました。

事業本部 パブテクチーム / 堺 歩人 さん
目次
- 面接から1ヶ月で入社。異例のスピード入社の背景にあった「支えたい」という思い。
- 「100のその先まで」パブテク営業がになう「伴走」の意味。
- 技術者の心臓を「彩る」、パブテク営業の仕事。
- 「パブテクが好き」だから、仕組みを作る。
- 10年後、東京以外が成り立たない社会が来るとしたら。
面接から1ヶ月で入社。異例のスピード入社の背景にあった「支えたい」という思い。
── まずは、これまでのキャリアを教えてください。
堺さん:
ざっくり言うと、テレビ業界でのPR、組織コンサルの営業を経て、リファラルでパブテクに出会いました。話すと長くなるので、気になる方はぜひパブテクに遊びにきていただいてお話させてください...(笑)
── パブテクに辿り着く前も、辿り着くところも、だいぶユニークな転換をされていますが(笑)、パブテクに入った理由はなんだったんですか?
堺さん:
正直、行政DXという分野を最初から狙っていたわけじゃなかったんですが...組織コンサルの会社に勤めているときに突然、社長の大和さんから「ちょっと会社のこと紹介させてくれない?」って連絡があったんです。実は大和さんとは小さい頃からの知り合いで。
歳は離れていたので一緒に遊ぶような間柄ではありませんでした。でも、幼少期から「変わった人」という印象はあり、「この人の話を聞くとワクワクする」という感覚も大和さんに対して持っていました。
パブテクについての話を聞いていたら「面白いことやってる会社だな」とは感じたんですが、それ以上に「大和さんやこの会社を支えたい」という気持ちがわいてきて、気づいたら入社していました。面接から入社まで1ヶ月もかかっていないので、我ながら早かったと思います(笑)。今思うと、理屈より先に気持ちが動いていましたね。
「100のその先まで」パブテク営業がになう「伴走」の意味。
── 今、堺さんが担当しているのはどのような仕事なのでしょうか?
堺さん:
Govtech事業部パブテク・AI配車チームに所属していて、最初のテレアポから、提案、プロポーザル、クロージングまで一気通貫で担当しています。受注後も、実証実験や調査事業、自治体職員向けの人材育成まで、CSとして並走し続けます。
よく「営業は契約を取ったら終わり」みたいなイメージがあるじゃないですか。うちは違って、1年間一緒に取り組んできた自治体と、その先も向き合い続ける。だから「1から100をつくるだけでなく、101からその先まで伴走する仕事」だと思っています。
── 自治体向けの営業は、民間企業相手とはかなり違うと思いますが、以前の仕事と比べてどのような違いを感じていますか?
堺さん:
ToBの時とは営業の手触りが大きく違いますね。
うちが持っている商材、住民向け行政スーパーアプリや、AI配車などは、地方自治体が地域課題と正面から向き合うための、ダイレクトな手段になっています。だから、toBのときよりも、最初の所感はかなりいいんです。なので、「なぜこれが必要か」の説得より、「どう一緒に実現するか」の議論から入ることが多くあります。
ただ、だから営業が簡単だ、ということはもちろん全くありません。一番の特性はリードタイムの長さです。
民間企業であれば、数週間で契約に進むことも珍しくないですよね。一方で、自治体は年度単位で予算を組み、議会の承認を経て施策が動くので、1年がかりで種をまき、丁寧に育てていく必要があります。
ただ僕は、このリズムをネガティブには捉えていなくて。自治体の方々が使うのは、住民から預かった税金ですよね。だからこそ、自治体の方々は、導入の判断を慎重に丁寧に行う。それは当然のことだし、むしろ誠実さの表れだと思っています。
だから僕たちも「早く売りたい」ではなく「この自治体にとって本当に意味があるタイミングはいつか」を考えながら動く。そのスタンスが、長期的な信頼につながると感じています。
── 縦割り構造など、組織的な複雑さもあると思いますが、実際はどうですか?
堺さん:
これは正直難しいと感じる部分なのですが、それと同時に、この仕事の面白さでもあると思っています。
たとえばスーパーアプリ「パブテク」の話をすると、最初の商談では必ず反応がいいんですよ。複数の課が個別にアプリを乱立させている現状に、担当者の方は課題感を持っているし、「一つにまとまれば住民が楽になる」というのは、みんなわかっているんです。でも、課をまたいで物事を動かすには、それぞれの部署の合意形成が必要で、時間がかかります。
その上、自治体が抱える課題は、交通だけではありません。財政難、人口減少、人手不足など......プロダクトを入れるだけで解決できるものじゃない。だからこそ、現場に入り込んで、一緒に考え続けるスタンスをパブテクは早くから持っていましたし、続けてきました。
さらに言うと、たとえばAI配車において「タクシー事業者との共存」という視点、つまり民業圧迫を避けながら地域交通を支える仕組みにいち早く気づけたのも、パブテクの感度の高さだと思っていて。システムを売るのではなく、地域の文脈を読む。それが他社との違いになっていると思いますね。
技術者の心臓を「彩る」、パブテク営業の仕事。
── 堺さんは、営業なのに技術系のミーティングにもよく参加されていると伺いました。
堺さん:
そうですね。僕は、パブテクの強みはやっぱり技術者だと思っているんです。エンジニアが、うちのコアの心臓部分。そこをお客様に提案して彩るのが、地域交通コーディネーターの役割だと思っています。
エンジニアって、自分から来てくれるタイプの方ばかりじゃないですよね。だからこちらから歩み寄って、コミュニケーションを取りに行くことも大事だと思うんです。
「この需要を現場から拾ってきたので、こういう機能を作りたい」を技術者に届けて、形にしていく。それがスタートアップで結果を出すための方法だと思っているし、自分がずっとやってきたことでもあります。今年は技術側と連携してプロトタイプを商談に持ち込んでみようとしていたり。やっぱり「こういうものを作ってきました」と見せることで、議論が前に進みやすくなるんですよね。
自社プロダクトを持っている会社で、現場から需要を拾ってきた営業が技術者に話して形にする——これって、意外とできる環境は多くない。パブテクならではですし、強みの1つだと感じています。
── 自ら案件蓄積シートを立ち上げるなど、仕組みづくりにも積極的ですね。
堺さん:
あれは、正直うちの弱い部分を補いたいと思って作ったものでした。
これまでやってきた実証実験や調査事業の記録って、実は蓄積されていなかったんですよ。新しいメンバーが入ってきたときに、過去に何をやってきたかがわからない状態だと、迎え入れる環境としてよくないと思って。
「とりあえずやりゃいいや」タイプの自分でも感じたんだから、インプットしてからアウトプットしたいタイプの人にとっては、もっと必要なはずで。これから入ってくる人たちに機能してくれたらいいなと思っています。
「パブテクが好き」だから、仕組みを作る。
── 堺さんはどんな人がパブテクに向いていると思いますか?逆に、合わないのはどんなタイプ?
堺さん:
向いているのは、自分の軸を一本持っている人だと思います。ゼロイチが好きでも、仕組みづくりが好きでも、何でもいい。「これをやりたい」という思いを持って、仮説をぶつけられる人はパブテクに合います。
逆に、正直に言うと、上場企業的な働き方が合う人は、パブテクは難しいかもしれないです。上から降ってきたものをノー思考でこなせる人というか......もちろんそれが悪いわけじゃなくて、そういう環境で輝ける人がいるのはわかっています。でもパブテクでは、「自分はこうしたい」という一本の思いがないと、なかなかしんどいと思うのも事実です。
あと、他部署に興味が持てない人も合わないかな......と思ったりします。営業が技術に興味がない、エンジニアが営業の動きを気にしない——それだと、スタートアップで人が足りない中、何も前に進まないんですよ。自分が拾ってきた需要を技術者に届けて、「これ一緒に作ろう」って動ける関係性がないと、特にこのAI時代では厳しいと思っています。
── 堺さん自身は、パブテクに入る前から「軸」はあったんですか?
堺さん:
実は、そんなになかったんですよね(笑)。恥ずかしながら。
「支えたい」という気持ちだけで飛び込んで、最初は正直、何が自分の軸なのかよくわかっていませんでした。でも、パブテクでいろんな人と関わる中で、「パブテクにはこういう奇跡があるんだ」「こういう理論で動いているんだ」と教えてもらって、それで初めて、自分がやりたいことの輪郭が出てきた気がしています。
なんとなく「支えたい」と思って入った会社が、気づいたら自分を育ててくれていた。これが、僕にとってのパブテクの奇跡だと思っています。
だから「軸がある人が来てほしい」とは言いつつ、僕みたいに吸収する覚悟を持って飛び込んでくれる人も、全然合うと思っています。コミュニケーションを取りながら成長できる人なら、パブテクが育ててくれる場所だと、自分が証明していると思っているので(笑)。
10年後、東京以外が成り立たない社会が来るとしたら。
── 最後に、行政DX・パブテクに興味はあるけど一歩が踏み出せない方へ、メッセージをお願いします。
堺さん:
少し想像してみてほしいんですよね、10年後、首都圏以外が成り立たない社会を。ぼくは、それは実はすぐそこにある気がしています。
地方の交通が機能しなくなって、産業が縮んで、住民が離れていく。それって決して遠い未来じゃないんです。
もし自分が生まれた国が好きなら、自分の子どもの世代に残したい風景があるなら、その一歩を踏み出している人たちがいる場所がパブテクだと思っています。
商材自体も面白くて、常に新しくなっていく。AI配車、スーパーアプリ、そこから広がるミニアプリたち。それを売ることが、そのまま一つの自治体の「延命」や「盛り上げ」につながっていく。
「営業として何を売りたいか」を考えたとき、これほど意味がある仕事って、なかなかないと思うんですよね。僕自身、「支えたい」という気持ちだけで飛び込んで、気づいたら地域の未来に関わる仕事をしていましたが、それもまた、パブテクの奇跡だと思っています。そんな奇跡を、一緒に体験してくれる仲間が増えたら嬉しいです。
── 堺さん、ありがとうございました!
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