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(後編)店長と、はたらく人の世界を僕らは変えるーSEEDS COMPANY立ち上げ秘話ー

「はたらいて、笑おう。」をブランドタグライン(スローガン)とし、アルバイト求人情報サービス「an」や転職サービス「doda」等を展開するパーソルキャリア株式会社。そんな業界大手の人材サービス企業の中に生まれた社内ベンチャーが「SEEDS COMPANY」です。
「HR×テクノロジー」で業界変革に挑む組織の立ち上げの裏側をカンパニー長の陳(チェン)に聞いてみました。後編です。※前編はこちらから


売れない、喧嘩ばかりの黎明期

我々 SEEDS COMPANYが事業内で担っているのは、有期雇用(アルバイト/パートなど)領域における新たなソリューションの開発です。

これまでは、「HITO-Manager」というアルバイト・パート採用に特化した採用支援・管理システム(ATS)の開発と運用を中心としてきましたが、今後新しいソリューションを市場へ投入していく予定です。(時期的な問題で話せないことが沢山あります。話したいです。面談お待ちしています!)

「HITO-Manager」は2010年に「an」をご利用いただいている企業様向けのオプション商品として生まれました。SEEDS COMPANYが生まれる以前の話です。主に採用ホームページ作成、応募者の一括採用管理を支援することが目的です。

私(陳)は営業など幾つかの部門転属を経て、2014年頃にこのプロダクトとはじめて出会いました。
私に課せられた主なミッションは、
「HITO-Manager」を売れるプロダクトに仕立てること、
営業担当者に「an」と共に売ってきてもらうこと
のふたつでした。

すごくシンプルですよね?
すごーく難しかったんです。笑

企画・開発に関わる私たちのチームと、
営業チームはとてもとても仲が悪かった時期でした。笑

いろいろと提案・支援をしているつもりではあるのですが、
営業担当からは、「複雑で売るのが面倒」「anだけの方が売りやすい」と毎日断られました。
あれ?仲間ですよね?笑と、毎日思う日々でした。

会社を出てマーケットを見回すと、我々の競合メディアやサービスが次々と類似商品で追随し、どんどんシェアを奪いにきている時期です。シェアを取り戻す起死回生の一手だ!と、クライアントへの無料配布を一斉に試みるも、逆に赤字を拡大させてしまうという美しい悪循環。

これが、私がチームに参加した当初の状況でした。

正直焦り、改善を急ぎました。
シンプルですが、最も効果があったのはホームページ機能の強化です。
求人倍率が上がり続ける中、企業ではメディアに依存しすぎない自社での母集団形成が最大の命題となっていました。その中で採用ホームページを強化するニーズは顕著でした。
ですが、当初の「HITO-Manager」はマーケットの変化に対応しきれていませんでした。

初期の「HITO-Manager」が作る採用HPの目的はブランディング。
ビジュアル重視でお客様からもとても好評でした。
ただ、当時のマーケットではアグリゲートサイトはまだ存在せず、検索エンジンもまだビッグワードの世界。(例:バイト、アルバイト)
そのため、採用HPの主な流入元はその企業様のコーポレートサイト中心で、我々のお客様も有名な大手企業様が中心だったため、それで提供価値は成立はしていました。

ですが、世の中は変化し検索エンジンのワードがミドルやテール(例:パーソル バイト、パーソル バイト 大手町)まで広がり、さらにはindeedのようなアグリゲートサイトまでHR業界に進出してきました。それなのに「HITO-Manager」は引き続きブランディング路線。流入の優先順位は低く、とても顧客満足度の高いきれいなHPを重視していました。

マーケットの変化とのズレはどんどん採用難が加速していきます。
さらにネットワークが進化し、影響が明らかに出始めていました。
母集団形成の流入の対策において一手遅れた感じですね。 だからこそ私は、徹底したSEO対策強化を改善の論点にしました。

同時に、喧嘩ばかりしていた営業チームとのはたらき方も変えました。
それまでは我々が作り、彼らが売るという役割で線を引いていましたが、一緒に作り、一緒に改善をする運営にし、アポイントにもどんどん同行します。
元々、採用課題を解決するという目的は一緒なので、私たちの動き方が変わったことでのインパクトは相当に大きかったと思います。

対策を徹底的に高速で行い、チームの一体化もあいまって、「HITO-Manager」は再び多くの企業に導入され、採用支援・管理システム(ATS)として不動の地位を築くことができました。


血を流して生まれた、クロスファンクショナルチーム

「HITO-Manager」の躍進後、我々の組織は大きな転機を迎えることになります。
それは開発を「all委託」から「all内製」に変える転換です。

今でこそSEEDS COMPANYには多くの優秀なエンジニアが所属しています。
大手企業の中にあっても、大きな裁量権と主体性を持って開発に取り組める稀有な環境を僕らはつくりあげたと思っています。
ですが、その当時の開発パートナーはグループ企業とはいえ、外部の会社でした。

当時の「HITO-Manager」はグループ企業へ開発を委託し、共同開発という形をとっていました。いわゆるシステムインテグレーション型の開発です。

しかし、様々な問題が噴出していました。

例えば、委託先のグループ企業が海外へ開発をアウトソースした結果、コミュニケーションの齟齬によって必要な機能がリリースできなかったことや、トラブル発生の報告が上がって来ず、常に対応が後手後手になること…などです。もちろん、パートナーが一概に悪いのではなくお互いの役割や利害の違いなど複雑な背景があったと思います。

いきなり、すべて内製へ!、、、とは当然いかないため
当時の私は、まず委託先の会社を我々のフロアに集めることにしました。
顔を見合わせて開発ができる環境作りとして最初に取り組んだことです。
拠点が分かれていた、二つの会社を同じフロアに集め一つの組織のように運営していくことにしたのです。

言うは簡単ですが、別の会社ですので、マネジメントラインの調整や社風の違いの統合など、集めるにあたっての問題は大量にありました。ただ、その判断から短い期間で実現をさせる経営判断の速さや、実行力の確実性は僕らの会社の強みでもあると思います。

単純な打ち手でしたが、明らかに状況は改善しました。
やはり良いプロダクト/サービスを作るためには、顔をつきあわせて作ることが大事です。

この経験から、企画・開発・営業の3機能を兼ね揃えたひとつの組織を構想し、実現したのが今のSEEDS COMPANYです。今や当たり前ともなりつつあるクロスファンクショナルチームですが、血を流した上で、覚悟とリアリティ持って作り上げた僕らの組織は強いと思います。

求人媒体の広告を売るという従来の労働集約型のビジネスモデルに考え方を縛られていては、競合に勝てないばかりか、マーケットに価値を生み出せないのはもう自明のことです。

サービスが強くないと勝てない世界がある。

そのために僕らはすべてを内製(自前)にこだわり、一緒にはたらきたい優秀な仲間を誘い、彼らがベストパフォーマンスを出せる組織をつくることにとてもこだわるようになりました


エンジニアが主体的に開発に取り組める組織

私たちも、カンパニー立ち上げ当初から組織運営がうまくいったわけではありません。

内製化したものの、ざっくりとした要件を営業から開発に投げて要件定義からお願いするも、対話なき丸投げにより出来上がったものはどんどん手戻りが発生する…。ならばと、営業でより丁寧な要件定義を行うようにすると手戻りは減るも、開発のスピードは落ちる…さらにはエンジニアの主体性が発揮できなくなってくる…。そんな試行錯誤の連続でした。

しかし今ではエンジニアが自らサービスの在り方や方向性を考えて開発を進めることができつつあります。プロダクト開発を通して個人もチームもどんどん強くなっていく。そんな様子が目に見えてわかります。

求人メディアという従来のビジネスモデルは、きっと今後も残り続けるでしょう。
しかし、我々はテクノロジーを活かしたプロダクトを生み出すという全く別のフィールドに挑戦しています。

メディアを作り、その中の枠を魅力化してきたこれまでの成功モデルから発想を変えなくてはなりません。プロダクト開発において必要なのは、世の中の人々に選んでもらえる価値があるかどうか、心を動かせるかどうかだけです。だからこそ、改めてユーザーファーストのプロダクト作りにこだわりたいと思っています。

そしてプロダクトを生み出す人、つまりエンジニアにも選ばれる環境、仕事やプロジェクトを用意することにもこだわります。彼らにとってよいプロダクト開発のために必要なら、どんな施策だってすぐに実行します。(しています)

技術選定の決定権は当然エンジニアにすべて委ねています。
また、業務時間の10%を好きなことに費やして頂く10%ルールや、部門横串での勉強会やカンファレンス開催などテックベンチャーらしいカルチャーも作ってきました。僕らと一緒に仕事をするエンジニアは常に新しい技術に触れて自らをレベルアップさせていくことができます。

私はSEEDS COMPANYをもっともっとワクワクドキドキ感のある組織にしていきたいと考えています。好きな人とデートに行く前ってワクワクドキドキしますよね?笑

そのワクワクドキドキ感を会社に行くときにも感じて欲しい。
そのために必要なことにはなんでもチャレンジするつもりです。

世の中に新しい価値を提供したい!世の中をもっとよくしたい!
ワクワクドキドキをともに作ってくれるエンジニアの方、
僕たちと一緒に今日よりもステキな明日を作りましょう。

ご一緒できる日が来ることを楽しみに待っています。
※前編はこちらから

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