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シューマツワーカー主催「副業社員で変わる企業の未来〜即戦力“副業社員”の活用術〜」イベントレポート


2018年は“副業元年”と言われており、ヤフー株式会社やソフトバンク株式会社といった大手企業も、続々と社員の副業を解禁しています。ランサーズ株式会社の調査によると、副業や兼業の経験者は700万人以上。ワークスタイルの多様化は、さまざまな社会課題を解決できるのではと期待されています。

一方、副業社員の採用を検討している企業側はどういう人材を選んだらいいのか、活用方法をイメージできていないのが現状。

そこで、株式会社シューマツワーカーは2018年8月29日(水)にイベント「副業社員で変わる企業の未来〜即戦力“副業社員”の活用術〜」を開催。

株式会社シューマツワーカー代表の松村幸弥をファシリテーターに、同社が提供している副業社員と企業をマッチングするサービス『シューマツワーカー』を利用している株式会社オープンエイト 石橋尚武氏、スマートキャンプ株式会社 林詩音氏、株式会社GVA TECH 本田勝寛氏の3名を招き、副業社員の活用術について語っていただきました。

【目次】

1 .代表・松村による副業市場の話

2 .優秀な副業社員の活躍が正社員への刺激に

3 .面接のときに「たくさん働きたいか」「決まった時間内だけ働きたいか」をヒアリングする

4 .顔合わせは基本的に週1回、30分のミーティングのみ

5 .副業社員とは、「Slack」「DocBase」「GitHub」の3つでコミュニケーションを

6 .副業社員採用の注意点は、「転職や結婚といったプライベートの状況」

◼︎シューマツワーカー ・松村による副業市場の話

松村幸弥(以下、松村):まずはじめに、副業市場の現状についてお話させていただきます。昨今、日本の有効求人倍率は1.6倍と言われています。要は、どこの会社も人が足りてない状態なんですね。これは1974年以来の高水準と言われています。

しかし、今は日本では労働人口がどんどん減少しています。今後も下がっていくだろうと言われています。では、この課題を解決するにはどうすればいいのでしょうか。僕は、解決策は大きく4つあると考えています。

まず1つ目は、外国人労働者をどんどん採用すること。日本人で足りないところを外国の方に補ってもらう。2つ目は、専業主婦やママさんたちの採用。3つ目は、おじいちゃんおばあちゃんたちの採用です。定年の年齢を上げて、高齢な方にもう少しだけ働いてもらおうという考えです。 そして4つ目は、今回お話しさせていただく“副業社員”のリソース。特に、特定のスキルを持ったIT人材に優秀な副業社員を活用することが有効な手段として広がっています。

副業社員の採用には、大きく3つのメリットがあると考えます。1つ目は、優秀な人を早く採用できるということ。優秀な正社員を採用しようと思ったら結構時間を費やさなければならないんです。2つ目は金額面。副業のため、単価を安く抑えることができます。3つ目は、時間の融通が効くこと。1人につき週1日からの稼働なので、必要な分だけリソースを確保できるという融通性があります。具体例を挙げながら、もう少し詳しく話していきましょう。

例えばベンチャー企業の場合、人事と採用をひとりの人が兼任していることが多い。そういう人は作業量がパンパンになって業務が追いつかなくなることがあります。けれど、彼らはとても重要なポジションなので、会社としてはひとつひとつの業務にもっと注力してほしいという思いがある。そんなとき副業社員に人事や採用に関する業務を事務から運用業務まで手伝ってもらう、という手があります。

また、副業社員は大企業でも活用できます。例えばプロジェクトが軌道に乗り、運用フェーズになったとき、人件費は抑えていこうという方針になりますよね。週5日分も社員のリソースが必要ではなくなったら、週1日くらいで稼働してくれる副業社員がいたほうがいいというパターンがあります。

しかし、副業社員という働き方はまだまだ新しいため、企業にノウハウがないのが現実。どういう人がいいのか、どういうことに気をつけたらいいのか、どういうタスクをお願いしたらいいのか? さらに、ミーティングや管理や評価や契約や税金などどうするの?などさまざまな疑問があると思います。

ということで今回は、「シューマツワーカー」を通じて副業社員を活用している企業から3名のスピーカーを招きました。

◼︎優秀な副業社員の活躍が正社員への刺激に

松村:今回登壇していただく3社は、長く「シューマツワーカー」を使っていただいています。実際どのように副業社員を活用しているのか、具体的な話をしていただけたらと思います。

本田勝寛(以下、本田):みみなさんこんにちは。GVA TECH株式会社の本田と申します。1年前に現職につきました。

まだ新しい会社なので、正社員で入社したいと言ってくれる人を見つけるのはなかなか難しかったです。でもシューマツワーカーの副業社員には、「副業としてなら働いてみたい」と思ってくれた優秀な方が結構いたんです。そういった面で副業社員の採用メリットがありました。あと、業務委託だと圧倒的にコストを抑えられるというのがあります。

石橋尚武(以下、石橋):株式会社オープンエイトの石橋と言います。うちの会社は正社員が70名ほどいて、事業を3つやっています。開発するのに社員だけだとなかなか追いつかないので、いろんな知見を持った副業社員の方に入っていただいています。

副業社員を採用するメリットはいろいろありますが、優秀な副業社員の活躍が正社員にいい刺激を与えていることはすごく大きいです。副業社員のみなさんは本業が終わった後もコードを書いていて非常に勉強熱心な方が多いんです。新しいことに対するアンテナがしっかりしているんですよ。だから弊社からお願いしている作業内容も質が高いものばかりです。

林詩音(以下、林):スマートキャンプ株式会社の林と申します。石橋さんのいう通り、副業社員の皆さんは平日に本業の仕事をしているにも関わらず、土日も副業で稼働していて、とても意識が高いと思います。

例えば普通の業務委託の方だと、こちらで「こういう仕事をお願いします」と言わないと、進まなかったりします。でもシューマツワーカーから来てくれた副業社員さんは、ざっくりした提案でも向こうから段取りを考えてスケジュールを立ててくれる。こちらの管理コストがかからなくてとても助かっています。

◼︎面接のときに「たくさん働きたいか」「決まった時間内だけ働きたいか」をヒアリングする

左から株式会社GVA TECH 本田勝寛氏、株式会社オープンエイト 石橋尚武氏、スマートキャンプ株式会社 林詩音氏

松村:ではさっそく、いろいろとお話を聞かせていただきたいと思います。まずは、どういったお仕事内容をお願いしていますか?

本田:エンジニアに絞っていうと、何度か来社していただき企画から入ってもらい、「たくさん働きたい」という人に対してはフルタイムと変わらないような業務内容をお願いし、は、バグの修正など細かな作業をお願いします。

:弊社は、開発とマーケティングとメディアの3つをお願いしています。マーケでは、リスティングの運用やメルマガの内容を考えてもらったり、フェイスブックの運用もお願いしていますね。

メディアはライティングしてもらったり、既存の記事をリライトしてもらったりなど、社員ではできないところをお願いしています。いろいろなプロジェクトで人手が足りないと思ったら都度副業社員に仕事を振っていますね。シューマツワーカーさんは、迅速に人を紹介してくれるので助かります。

松村:なるほど。実際にそこに人が必要なのかどうかって、プロジェクトを動かさないとわからないですよね。

◼︎顔合わせは基本的に週1回、30分のミーティングのみ

松村:ミーティングはどのように行なっていますか? 副業社員は、リモート作業が多いので、 ミーティングでのコミュニケーションも重要になってくるかと思います。

:基本的に一週間に1回、30分のミーティングがあって、そこで顔を合わせて話をするようにしています。ただ、業務面でもコミュニケーション面でも特に問題なければweb会議のみのパターンもありますね。いずれも平日の19時から20時くらいの時間帯にお願いしています。

本田:うちは対面が多いですね。本業の退社後19時半くらいから30分ほど1on1というかたちでお願いしています。

松村:そうですよね。ほかにも、昼休みの時にオンラインで連絡したり、フレックス企業で働く人は日中に時間を取れる方もいるので、結構さまざまかなと思います。

:あと、シューマツワーカーさんではいつもキックオフがあるんですけど、そのときにこちらから「こういうことをしたいです」とざっくりと話をします。するとワーカーさん側から「こういうことができます」って言ってくれるから、そこで仕事のやり方が決まる。こちらの要望に対して提案してくれるので、コミュニーケーションは円滑にできてます。

石橋:うちは土日に動いてもらうことが多いですね。社員は稼働してないですが、副業社員同士でコミュニケーションをとって、課題解決に動いてもらってます。細かい仕様などは、社員でしか決められないんですけど、タスクを棚卸ししてコードにするところは副業社員さん同士で意識してもらっています。

松村:僕たちもミーティングは推奨しています。とはいえ、複数の副業社員を抱えているとそれは難しい。でも石橋さんのすごく上手なタスクの振り方でミーティングなしでもうまくいってるんだなと思いました。

◼︎副業社員とは、「slack」「DocBase」「GitHub」の3つでコミュニケーションを

松村:石橋さんはコミュニケーションをとる際に意識していることはありますか? 石橋:うちは3つのコミュニケーションツールを使っています。

石橋:基本的なコミュニケーションは「Slack(スラック)」を使ってチャットで行っています。プロジェクトの管理は「GitHub(ギットハブ)」。日報は「DocBase(ドックベース)」というオンラインのドキュメントに書いてもらい、そこに疑問点や質問を入れてもらいます。

同期的コミュニケーションと非同期的なコミュニケーション、あとは仕事として信用をきちんと残してもらえるコミュニケーションを大切にしています。 それ以外は、定期的に仕事とは関係のない飲み会を開いています。

そこで正社員と副業社員が初めて会ったりするんです。「あのアニメアイコンの人ですね!」って話したり(笑)

松村:飲み会などのコミュニケーションがあると、仕事上のコミュニケーションも円滑になりますよね。

石橋:オフラインのコミュニケーションも大事にしてますね。

◼︎副業社員採用の注意点は、「転職や結婚といったプライベートの状況」

松村:これ、よく聞かれることなんですけど、副業社員を採用する上での注意点ってどう思いますか?

:注意点は……ひとつ挙げるなら、うちはデザイナーさんを採用させていただいたんですけど。めちゃくちゃいい子だったんですけど、その人が本業で転職をしたら、転職先が副業NGだったんです。そこで終了だったのが残念でしたね。 こういった、スキル面以外も加味した上でリソースの導入を考えて方がいいですよね。

松村:そうですね。今おっしゃったように副業の人を採用しようってなったとき、スキルマッチング以外にも見るところはたくさんあるんですよね。

だから弊社側でも「副業コンシェルジュ」というサポートスタッフが副業社員一人ひとりにケアを行なっています。副業先企業との間に入ってコミュニケーションの手助けを行ったり、本業と副業の両立ができるよう時間管理もしています。

そういった手厚いサポートを徹底することが、企業と副業社員が1年後、2年後も一緒にプロジェクトを動かしていくために必要なことだと信じています。ディスカッションは以上です。本日はお集まりいただきありがとうございました。


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