実は創業期から関わっている古株エンジニア。「なんとなく大企業思考」に陥らず、なぜ九大卒業後にスカイディスクへ入社したのかを語ってもらいました

▼安部 竜太

九州大学大学院 システム情報科学府 情報知能工学専攻卒業後、新卒第1号社員としてスカイディスクにジョイン。大学院1年生からインターン生として携わり、ハードウェアからAI解析までマルチにこなす期待の(当社比)エンジニア。趣味は字を書くこと。

▼安部さんは九州大学の大学院卒業後、ファーストキャリアとしてスカイディスクを選ばれています。まだ20名もいないベンチャーに入るまでにどのような経緯があったか、お教えいただけますか?

もともと福岡で生まれだったので、大学も就職も九州でしようとは考えていたんです。

実は、京都大学を第一志望にしていたのですが、2次試験に国語があったので諦めました(笑)。

国語の古典分野は、模試で0点を取ってしまうほど苦手だったので。

▼大胆な発想をされますね(笑)

結構時間をかけて、しっかり解いたのに0点で・・・

でもそれで底が見えたので、その他の教科はストイックに勉強しました。

一浪はしたものの九州大学工学部電気情報工学科に入り、大学院(システム情報科学府 情報知能工学専攻)まで進みました。

大学院では「屋内GPS」に関する研究をしていました。

GPSは、屋外ではある程度の精度で測位ができるのですが、屋内ではまだな測位精度が出せる測位手法が確立されていませんでした。

そこで、「屋内に基地局(無線LANアクセスポイント)を多数配置すれば、1つの基地局に負荷を集中させずに分散して通信できるのでは」という仮説を立てて、「無線バックホール技術」の研究をしている古川教授に出会いました。

最終的に修論は、屋内に多数配置された基地局からなるネットワークでWi-Fi搭載端末からの信号をキャプチャすることで、リアルタイムにフロア内における端末位置を推定を行い、推定手法に機械学習と独自アルゴリズムを用いたハイブリッド手法を導入することで測位精度の向上が見込める、という内容で書きました。

△通信負荷分散のイメージ

その教授が、基地局を「単なるインターネットにつなげるための通信デバイス」と捉えるのではなく、「せっかくオフラインとオンラインを繋ぐために置いてある「資産」なので、有効活用しよう」という考えを持っていらっしゃいました。

旧来のものを、視点を変えて新しい価値にしようとする古川教授の考え方に、とても共感したんです。

▼なるほど。位置情報の精度は上がってきたけれど、屋内での通信に関してはまだまだ課題が多い分野ですよね。

そうなんです。実際に学部の卒論テーマを決める際に考えたテーマも、「いかに屋内での通信を効率化できるか」という切り口で3つもありました。

具体的には、

(1)通信容量を、より早く通信できるようにする、という原理的な研究

(2)屋内精度測位ができるようにする研究

(3)センサーネットワークの研究

というラインナップでした。

アカデミック寄りな(1)と、大学から40分ほどの施設に行かなければいけない(2)はちょっと遠慮しようかなと思って選んだのが(3)のセンサーネットワークの研究でした。

そのとき、教授から「『スカイディスク』ってところのセンサーを使うことになっているから、使い方を聞いてこい!」と言われたのが、最初にスカイディスクを知ったきっかけです。2014年9月のことでした。

▼2014年9月頃というと、まだ代表の橋本と開発担当役員の城戸の2名しかいなかった頃ですね。

はい。古川教授は45歳くらいと若く、しかもご自身でピコセラという会社も起業していたので、当時まだコワーキングスペースで活動していたスカイディスクの存在を知っていました。研究で活用しようと考えたのだと思います。

その頃は6畳1間のスペースで、2人がSkyLoggerを開発していたのですが、週1~2で通っては利用方法を聞いて、最終的に「無線バックホールによって実現された リアルタイム屋内網側測位手法」に関する卒論を書きあげました。

翌年2015年3月に、正式な共同研究という形ではなかったものの、センサーネットワークの研究成果として、作成したWebアプリケーションをスカイディスクのクラウド上にアップしようというお話をいただき、インターンとして引き続き携わることになりました。

大学4年生の頃から含めるとトータルで2年半ほど、大学に行きながらたまにお仕事のお手伝いに行っていました。

とは言え、本格的にインターンに取り組んだのは修士1年生の時の夏休みで、大学の単位認定のインターンとして、プロジェクトを任せてくれたんです。

農家向けのIoTセンサデバイスから可視化までをサービス化した「畑守(はたもり)」というパッケージ商品のデータ取得からWebUIの開発までを担当しました。

△神奈川県藤沢市、福岡県糸島市、福岡県朝倉市の農園などに導入した畑守

▼すでにプロジェクトメンバーとして活躍してますね!なんと入社前にもかかわらず、ピッチコンテストにも登壇していたとか(笑)

インターンのプロジェクトも一段落して、2016年1月のことだったんですが、創業メンバーの1人である伊藤さんから「安部くん、お年玉欲しい?」と聞かれたんです。

お年玉という言葉に釣られて「欲しいです!」と即答したら、1枚のチラシを渡されて。それが、西鉄オープンイノベーションコンテストというピッチコンテストでした。

伊藤さんからも、「数社くらいがエントリーし、小さな会議室でプレゼンして、軽く表彰されるものだ」と聞いて2人でイベントに臨んだら、会場として案内されたのが、西鉄グランドホテルの鳳凰の間で…

来場者300人、テレビ局2,3社の取材が入るような大きな会場で、まだ入社もしていないのに「スカイディスクの安部です。」と挨拶をして7分間のピッチを終えました。

△ピッチイベント登壇時の一枚(StartupGoGo HPページより)

StartupGoGo HPより引用

優勝は逃したものの、最優秀賞を受賞したAIベンチャーのLeapMind株式会社の代表の方と、同じ登壇者としてお話をすることができ、すごく印象深い1日になりました。

▼入社前にかかわらずピッチに登壇… きっとインターンで安部さんの実力を見抜いていたんですね。

 さて、すでにスカイディスク社員として活躍をされていたようですが、並行して就職活動もされていたと伺いました。

はい、ちょうど2016年3月に就活解禁と同時に就活を始めました。最初に話をしましたが、九州の会社に就職するつもりだったので、九州の大手企業中心にエントリーしていました。

就活中、研究内容以外の活動であるジャズ研究会や個別指導塾でのアルバイト経験のエピソードを話すと以外に興味を持っていただけ、最終面接までは進むことができました。

しかし、なかなか最後の内定にまで結びつかなくて、人事の方に理由を聞いてみると「若者の覇気が無い」というような理由が多かったんです…

▼これまで聞いた活躍から内なるエネルギーを感じ取れるような気がしますが…

 学生時代のエピソードはどのような内容だったのでしょうか。

ジャズ研究会ではジャズらしい音作りのためのマニュアルを作り上げました。

ジャズは即興演奏を本質とした音楽なので、先輩たちにも即興の仕方を教わるのですが、「適当にやればいい感じの雰囲気になるよ」、という初心者にはモヤっとしたアドバイスが多かったんです。

音感がある人であればそれでもいいのですが、それが無い自分にはいまいち理解ができず、独学で音楽理論を勉強するために半年間ジャズ研究会を離れたんです。

体系的に勉強することで、「このタイミングでこうアレンジすればオシャレになるんだ!」というコツを掴み、言語化して後輩に教えていくことができるようになりました。

後輩からも「形でぜひ残してください」と言ってもらうことができ、それから1年でA4用紙38枚にまとめました。

▼38枚!? もはや軽い卒論レベル(笑)

 では、アルバイトでのエピソードを教えてください。

4年半、個別指導塾のアルバイトを続けました。初めは予習をしていたのですが、最終的には理系科目は一切予習をしないスタイルで教えていました。

周りの先生たちはもちろん、事前に予習した内容を元に授業の説明をしていたのですが、数学や物理は暗記ではないので、与えられた問題に対していかに解くかを「その場で考える力」が求められます。

実際の入試も、時間内に初見の問題を解いて行くことになるので、予習して教科書通りに教えるのではなく、生徒と同じ目線で、初めてその問題が出された時に、まず何を考えて、なぜこの公式を使うことにしたかがわかることを意識していました。

▼表面的な「努力と根性でやりきりました!」という部分ではなく、「最適解を見つける」という安部さんの良さが伝わるエピソードだと思いました。

 最終的にスカイディスクに入社した決め手は何だったのでしょうか?

面接の帰りによくスカイディスクのオフィスに寄って話を聞いてもらっていました。エントリーしていたところの全ての最終面接が終わった直後に、改めて「スカイディスクに入社させてください」と連絡して面接をして、スカイディスクから正式に内定をもらいました。

周りは、「せっかく九大まで来たんだから」と大企業を勧める声が多かったのですが、自分に合っているところ、何より楽しそうだと思えるところで、一番に頭に浮かんだのがスカイディスクでした。

また、これから手掛けようとしている事業内容も面白そうで、さらに今までの研究内容が活かせそうなことも大きかったです。

▼最後に、入社前後で変わったことや、これからスカイディスクでチャレンジしたいことを教えてください。

インターンの頃から、西鉄オープンイノベーションコンテストを初め、月1回の全社員参加型の会議にも参加をしていたので、大きく変わったことは無いです。

ただ、入社後すぐのミーティングで、「安部くん、宮古島行ってマンゴーIoTのデバイス設置しに行ってこようか」とは言われたことは驚きました。大学の同期はまだマナー研修をしているような時期に、まさか沖縄へ出張することになるとは思いませんでした。

また、5月には「他の会社の技術やサービスを見ておいで」と、東京ビックサイトで開催されたWireless Japanという展示会でブースに立ったのですが、他社サービスをみたり、自社サービスをお客様へ説明したりする機会をいただけたことは、業界全体の動向が把握できスカイディスクの事業内容への理解も深まり、開発をするにあたっても良い経験となりました。

5月中旬にはスカイディスク主催のエンジニア向け勉強会「SD Tech Talk」で登壇し、自社の技術に関する説明をさせてもらいました。

△2017年5月18日にFUKUOKA growth nextにて登壇した様子。イベントは満員御礼!

上司でもあるCTOの大谷さんに、こうした機会をもらったり、普段の業務の相談などをしたりしていますが、自分で考えて尽くしたことについてもいつも新しい気づきをもらっています。エンジニアチームだけでなく、組織全体のレベルアップを感じますし、自分も成長を感じることができています。

実務では、デバイスの検証やサーバー、クラウドエンジニア、ハードウェアの分析と経験してきて、現在はAIでの解析も携わっています。

今まで効率的ではなかったものをAIで効率化していくことで、難しい作業を誰でも簡単に使えるようなプラットフォームを作っていきたいです。

引き続き知的好奇心を満たしてくれる新しい分野を習得し、スタートアップならではの変化の速さも楽しんでいきたいと思います。


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