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【イベントレポート】おしえあいキッチン


今号では、私たちsoeasyの会社のカルチャーがわかる社内のイベントについてレポートいたします!大切にしている考え方や、会社の雰囲気が伝わったらとても嬉しいです!

おしえあいキッチン

去る、2月24日(金)松嶋啓介さんにaxleにお越しいただき、食にまつわる様々な考え方を学ぶ、おしえあいキッチンが開催されました。

<SPECIAL GUEST>
松嶋 啓介 さん

1977年、福岡県生まれ。フランス料理店「KEISUKE MATSUSHIMA」オーナーシェフ。
高校卒業後に「エコール 辻 東京」で学び、20歳で渡仏。フランス各地で修業を重ね、
2002年に25歳でニースにフレンチレストラン「Kei's Passion」をオープン。06年に28歳で、
外国人として市場最年少でミシュランの一つ星を獲得。同年、店名を「KEISUKE MATSUSHIMA」に改める。
09年6月に東京に出店。11年、日本人シェフとして初めてフランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。
Accueil - Keisuke Matsushima
Dans le restaurant, 40 couverts dans un espace empreint de l'esprit du maître des lieux : confortable, épuré et sensuel. A la table d'hôtes, dans un décor plus moderne et minimal ouvert à 8 privilégiés, le chef sert lui-même la fantaisie de ses créations
https://keisukematsushima.com/

おしえあいキッチンとは、オフィスのキッチンを活用し、ゲストのお話を聞きながら学びを深めていく、社内ではじめて実装した新しい取り組み。

対話のメニューとして選んでいただいたのは、松嶋さんの地元福岡で馴染み深い郷土料理「がめ煮」です。

「がめ煮?」と疑問に思った方は、検索などで調べていただくとわかりますが、よく聞く「筑前煮」と呼ばれるものと同じもの…とされていますが、松嶋さんが選んでいただき、調理・実食した「がめ煮」は、私たちが普段食しているものとは全く次元の違うもの、でした。

「人生を変えに来ました」

冒頭、挨拶もそこそこに「今日は料理を通じて、みなさんの人生を変えに来ました」と目的を明らかにしてくださった松嶋さん。早速お話をしながら、調理に進みます。

参加したスタッフは、「料理の手法」についてのレクチャーがはじまるのだと勝手に思い込んでいたのですが、下ごしらえのタイミングから語られるのは、現代の食全般、ひいては食事そのものが、いかにないがしろにされているかということ。

調理方法然り、食材の取り扱い方然り、食事の仕方然り。

時短や利便性、一時的(脳の)快楽の追求によって食事そのものが「豊かな体験」ではなくなってきていることに警鐘を鳴らしながら、食材の魅力や、食事本来の意味、現代社会で失われている価値観について、時に歴史を振り返り、時に科学的根拠を示しながら、たくさんたくさんおしえてくれました。


(はじまって早々引き込まれるsoeasyメンバーたち)

・がめ煮が出兵時の兵士の健康を願って作られたものだということ
・メーナード効果
・五感を使った料理
・グルタミン酸とグアニル酸
・火力の歴史
・一口で噛みきれない大きさにする意図
・噛むことの重要性

などなど、多忙な現代社会で失われていく食本来の豊かさを、がめ煮調理の工程になぞらえて、参加者に伝えていきます。

ハレからケへ

(調理をしながらのおしえあいに、メンバーも思わず笑みがこぼれます)

他にも、

・味付けの基本「さしすせそ」の大罪(砂糖過多、塩分過多が基本になってしまった要因)
・時短料理や簡単調理が喜ばれるライフスタイルの変化
・アッパー系料理が喜ばれる仕組み

などなど、ご自身もいわゆる「ハレの日の料理」を鍛錬し称賛されて来た過去を振り返りながら、未来に向けて大事な価値観としての「ケの日の料理」で豊かさを取り戻そうとし活動されていること、たくさんたくさん語っていただきました。

もう一つ学びになったことは、お話の中で、様々な食にまつわる「漢字の意味」についてもたくさんおしえてくださったこと。

・心が荒れると書いて「慌てる」
・心を亡くすと書いて「忙しい」
・味は「口の未来」口から入ってくるもので私たちは未来を作っている
・食は「人を良くする」こと。だから食べるって大事
・料理は「ことわりをはかる」こと
・Breakfastの語源は「断食を壊す」ということ

などなど。大変お詳しいと思ったら、中国で漢字の意味を教える先生としても活躍されているという松嶋氏。どんな質問にも丁寧に事例を交えてご回答いただき、大変学びの多い体験となりました。

行き着いた「UMAMI」の世界

火力は最小限の弱火を用いながら、ゆっくりと素材の旨味(UMAMI)を引き出す、低温調理で作られた「がめ煮」。

塩味や甘味は一切使わず、素材が持つわずかな塩味と甘味を、準備した魚介系の出汁と干し椎茸の出汁のみで引き出すという方法で調理された「がめ煮」は、まさに冒頭「人生を変えに来た」という言葉の通り、私たちがこれまで食してきた食事とは、全く次元の違う料理、でした。

シンプルに言えば、私たちは食材本来の旨みを味わうことなく、その食材の旨みに、塩味や甘味をコーティングして、刺激的にして食べている。

言わずもがな外食だけでなく、時短、利便性至上主義、価値観や生活習慣の変化など、大きくライフスタイルが変わりゆく中で、食について失われたものがいかに多いかに気づかせてくれる。
そんな珠玉の逸品、でした。


(完成した、素材の旨みが存分に引き出された「がめ煮」)

おしえあうって、すばらしい。

「社会の最小単位、家族から幸せに。」

松嶋さんからいただいた力強いメッセージです。

私たちの生活全般、今はあたりまえだ、と思っていることも、実は長い歴史の中で徐々に生まれた価値観かもしれません。それらをおしえあうことそのものにやはり価値がある。そんなことを考えさせられる、とても豊かなイベント、でした。

soeasyでは、「おしえあうって、すばらしい。」の理念のもと、それを自らが体現していく取り組みを、全社員自ら考え、自ら行動しおしえあう文化があります。

こうしたカルチャーをともに社内に、企業に、社会に、国内に、海外に広げてくださる仲間と出会いたいと考えています。ご興味ある方、いつでもお気軽にご連絡くださいね!

今号はこの辺で。
(広報拝)

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