アノ映画の“想定外”の大ヒット、“人々の予想を大きく裏切った”選挙結果の理由とは・・・?『新ヒットの方程式』著者が解説!【第1回】

こんにちは! 採用広報で入社1年目の松原と申します。

この度、デジタル・コミュニケーション・カンパニー スパイスボックスの副社長でソーシャルメディア分析の第一人者、物延秀(もののべしゅう)が本を出しました!

タイトルは、『新ヒットの方程式 』〜ソーシャルメディア時代は「モノ」を売るな「共感を売れ!」(宝島社)〜。ソーシャルメディア時代にモノ・コトのヒットを生み出すための「新方程式」について解説する本で、『革命のファンファーレ』が10万部のヒットとなっているキングコング西野亮廣さんとの特別対談、「国民総クリエイター時代のヒットのつくり方」も収録されています。



今回は本の発売を記念して、採用広報1年目の私から物延へのインタビューを実施し、その内容を3回に分けてお届けします。第1回は、学生時代も含め10年以上デジタル・マーケティング業界の最先端を駆け抜けてきた物延が、「今この本を執筆する理由」や物延自身大好きな「映画」のヒットとソーシャルメディアの関わりなどについて語ります!

==

"ヒットが生まれる仕組み”が、今激的に変化しはじめている


ーー『新ヒットの方程式』では、モノ・コトのヒットとソーシャルメディアの関わりについてさまざまな角度から解説していますが、今このテーマの本を出版する理由とは何でしょうか?

2000年以降、世界中で徐々にモノやコトがヒットする原理が変わりはじめていましたが、その変化が決定的な事象として表面化したのが2016年でした。これまでは、テレビを中心としたマスメディアからの情報発信によって、商品や事象がヒットする(認知が拡大して購入などにいたる)ことが一般的でした。しかし、昨年の映画『君の名は。』の異例の大ヒットやアメリカ合衆国大統領選挙におけるトランプ氏の当選は、これまでの方法論では“ありえない”事象であり、ソーシャルメディア発で生まれたモノ・コトのヒットの典型例となりました。これらの事象の誕生をきっかけに、今後の広告のあり方について「今」論じる必要性があると感じ本書を執筆しました。

ーーなるほど。本書では、マスメディア主体の「一方向的」な広告のあり方が再定義されはじめているとありましたが、改めてこれから求められる広告コンテンツとは何でしょうか?

これまでのマスメディアは中央集権型で、「発信者」がいて「受け手」がいるという「一方向的」な広告コミュニケーションのあり方をしていました。そのなかでは、生活者は情報の「受け手」でしかなく、その形式が20世紀を支えて来たとも言えます。しかし、今では、誰もが高性能小型PCであるスマホを持ち歩き、SNSなどのソーシャルメディアから日々大量の情報を取得するだけでなく、自らもコンテンツを発信する世の中になりました。こうした状況では、企業がただ「自分たちが言いたいこと(=商品の特徴やサービス内容など)」を一方的に伝えても誰の心にも響きません。今、広告コミュニケーションで商品やサービスの購入を後押しするためには、「知ってもらう」だけじゃなく、「好きになってもらう(=好意や共感の醸成)」ことが重要であり、そのために今やコンテンツの発信者にもなった「生活者をどう巻き込むのか」が大事な時代になって来ていると思います。



※生活者…「消費する人」を意味する「消費者」に対して「生活者」は「消費行動以外も含めて多様な行動を取る、人そのもの」を指しています。

※SNS、ソーシャルメディアについて…SNSは「人と人のつながりや交流を重心に置くプラットフォーム」を指し、TwitterやFacebookがこれにあたります。ソーシャルメディアはSNSも含め、情報の送り手と受け手が流動化し、誰もがウェブを通して情報を発信も受信も可能なメディア形態を指しています。


「君の名は。」の大ヒットを生み出した、“二次創作”の力。


ーーSNS発ヒットの代表事例として映画『君の名は。』や『この世界の片隅に』を挙げておられますが、ソーシャルメディアによって具体的にはどのような効果が生まれたのでしょうか?

先程もお話ししたように、これまでのヒットの原理では、「マスメディアに取り上げてもらう」ことが最重要事項の一つでした。『君の名は。』は、新海監督の前作の興行収入(数千万円)からも事前の期待値がそこまで高くはなく、公開前のマスメディアでの露出量はそれほど多くありませんでした。それが、公開後いきなりヒットを飛ばした要因は、「君の名は。」とバンド「RADWIMPS」の掛け算に反応したファンが次々と生み出したソーシャルメディア上のコンテンツでした。それらが、図らずもとんでもない映画の宣伝と好意形成につながったのです。

この映画の場合は、制作段階からRADWIMPSが映画の内容に合わせて音楽を作っているため、映画の予告編がさながら「RADWIMPS」のミュージックビデオの様でした。これを見たRADWIMPSファンを中心とする生活者が、予告編動画のマッシュアップムービーや歌ってみたムービーを続々と作りはじめたんです。普段、YouTubeやニコニコ動画でコンテンツを制作している人たちが、次々反応してソーシャルメディア上でコンテンツを拡散しました。その結果、SNS上には映画公開前から大ヒット映画並の口コミが溢れ、公開後のヒットにつながっていったんです。今回の場合は、偶発的な点もあるとは思います。しかし、これからモノ・コトのヒットを生む広告コミュニケーションを設計していく上では、この部分を戦略的に行うことはもはや必須なのではないでしょうか。

ーーでは、実際にどのようにそのような広告コミュニケーションを作れば良いのでしょうか?

スパイスボックスには独自のメソッドがあります。「エンゲージメント要素」×「ブランド訴求要素」で広告コミュニケーションを設計するというものです。まず、ソーシャルメディア上で発生している生活者の能動的な行動データ(=「いいね!」やシェア、リツイートなど、SNSでの生活者の能動的なアクション)を独自のツールで調査・分析します。そこから出てきた生活者の“口コミを生みやすい文脈”(=「エンゲージメント要素」)と企業が伝えたいメッセージ(=「ブランド訴求要素」)を掛け合わせて、広告コミュニケーションの全体設計から動画などのクリエイティブ制作、配信までを行うやり方です。

ただ、これに関しては簡単にはイメージがわかないと思います。実は、本の2章「“語られる”コミュニケーションをつくる」(P71)で、「ダイエット系炭酸飲料A」を例に具体的なフローを書いてみたので詳しくはぜひ本を読んでみてください(笑)


SNSが映画好き著者に及ぼした影響は!?


ーー“偶発的なヒット”ではなく、調査・分析にもとづいた綿密なコミュニケーション設計が重要ということですね。ちなみに、物延さんは年間50本もの映画を映画館で見るとのことですが、新海さんの次回作についてはヒットすると思いますか?

どうでしょうか、難しいですね。新海監督作ということで注目されるとは思います。でも映画は、テーマや起用されたアーティストなど、様々な要因が掛け合わされてヒットにつながっていくので一概に新海監督だからヒットするとは言えませんね。ただ、「君の名は。」のヒットを踏まえるなら、次回以降、映画の宣伝のみならず製作そのものに戦略的にSNSを活用して仕掛けていくなどすると新しい現象が生まれるんじゃないでしょうか。

ーー物延さんがSNSの口コミに影響されて観た映画はありますか?

あります。今年だと『メッセージ』(http://www.bd-dvd.sonypictures.jp/arrival/)や『ドリーム』(http://www.foxmovies-jp.com/dreammovie/)はSNSでの評判が高く、自分自身もかなり好きな作品でした。映画.comなどのレビューは細かくみます。その他の情報ソースは、信頼できる映画評論家のポッドキャストやブログなどです。ただ、SNS上の友人・知人の評判ではほとんど動きません(笑)



ーー逆に、直近の映画でこれはSNSで話題になりそうだなという作品はありますか?

すでに話題になっていますが、『全員死刑』(http://shikei-family.jp/)ですね。一家4人が一家4人を惨殺するっていう実際に起こった事件が元になっていて、加害者側の一家全員が死刑判決を下されています。悲惨な事件がベースになっているにも関わらず、予告編を見る限りギャグタッチで描かれている奇作。もともとSNS上で話題になりそうな予感がしていましたが、映画館の入りもまずまずのようです。もちろん、だいぶコアなテーマなので『君の名は。』のようなヒットの仕方ではないですが。

ーー色々な意味で刺激的な作品ですね…。書籍の話に戻りますが、執筆時の苦労などはありましたか?

普段の仕事をやりながらペースを掴むのに苦労もしましたが、苦労よりも収穫の方が大きかったです。自分の考えをまとめられたのでとても良かったです。これまで考えてきたことを体系立てて整理する作業に近いな、と書いていて思いました。サービス設計とか、副社長として自社のビジョンを社内外に語る機会がある時に生かされていくと思うので、本を出版すること以上に、多くの気付きを得られたことが収穫です。

(次回につづく…)


本書および、今回のインタビューで触れた『君の名は。』のほか、本書で詳しく書いている、事前の予想を大きく覆したトランプの大統領選には、ソーシャルメディア上の生活者の行動が大きく関わっていました。これからのヒットのあり方や広告コミュニケーションについて考える上で、いかにソーシャルメディア上の生活者の声や行動を重視すべきかが、伝わったのではないでしょうか。

次回は本書に収録されているキングコング西野亮廣さんとの特別対談について、物延の感想や対談を経ての新たな発見について聞いていきます。さらに、ソーシャルメディア発のヒットと関わりの深い「炎上」についても具体的な事例を交えながら説明します。乞うご期待!

==

スパイスボックスの“19新卒含むポテンシャル採用”のテーマは「語ろう」。現状のスキルで判断するのではなく、大切にしている価値観を共有できるたくさんの仲間に出会いたいと思っています。選考過程や座談会を通して現場の若手からリーダー、経営層までじっくり語り合える場を用意しています。ご興味のある方は、ぜひ以下募集をご覧ください!

【19新卒&ポテンシャル採用】

プロデューサー、クリエイティブ
19新卒&既卒、学年、就業経験不問。デジタル広告の未来創りをしたい人募集!
2003年、デジタル広告の黎明期にデジタルエージェンシーとして創業したスパイスボックス。私たちは、いち早くデジタル・コミュニケーションの可能性を信じ、自分たちの手で道を切り拓いて来た会社です。これまで、日本を代表するさまざまな大手企業のブランディング、プロモーション施策を手がけてきました。 現在、私たちが事業の中心にしているのは、SNSなどのソーシャルメディアを通じて生活者に企業やブランドへの好意や共感を生む広告コミュニケーション「エンゲージメント・コミュニケーション」。ソーシャルメディア時代に強く求められる、広告コミュニケーション手法にオリジナルの強みを持つ会社です。 「エンゲージメント」とは、いいね!やリツイート、シェアなどSNSを含むソーシャルメディア上で発生する生活者の能動的なアクションのこと。より高いエンゲージメントを獲得する広告コミュニケーションをいかに生み出すか、その「戦略立案」から「クリエイティブ制作」、メディアへの「ディストリビューション(情報流通)」、独自のソーシャルリスニングツールTHINKによる「効果検証」までをワンストップで行っています。 具体的には、以下のようなサービスを通して、私たちは新しい広告コミュニケーションの可能性に挑み続けています。 ●●自社サービス ・『THINK』 開発を進めている【AI】×【エンゲージメント・コミュニケーション】 プラットフォーム。人工知能でソーシャルメディア上からイシュー(社会課題など生活者の興味・関心)を捉え、コミュニケーション施策の根幹をプランニングする。 ・『BRAND SHARE』https://www.spicebox.co.jp/services/brand_share/ ブランド・エンゲージメント調査(SNS上の生活者の口コミ、行動の独自調査)・分析、クリエイティブ制作、メディアプロモート、独自システムによる効果計測をワンパッケージで提供するシェア拡散型コンテンツマーケティング支援サービス) ・『Brand Community』https://www.spicebox.co.jp/news/2018/05/brandcommunity/ ソーシャルトライブ調査(企業やブランドがコミュニティ形成をする際にアプローチすべき「トライブ」や「TOL」、企業、ブランドの「ファン」などをInstagram、Twitter上から発掘できる)を活用したインフルエンサーマーケティング支援 ●●自社メディア ・『DiFa』(デジタル×ファッション専門メディア)https://www.difa.me/ ●●事例 ・広告コミュニケーション施策事例 http://www.spicebox.co.jp/works/
株式会社スパイスボックス
株式会社スパイスボックス's job postings
Anonymous
E358a636 f50c 43ea 9e63 fecdab2d70d1?1554175848
Picture?height=40&width=40
Picture?height=40&width=40
Dd8ed150 e81b 465d 8a53 3f82034f23cc
8c63b51f 81a1 4fc7 87ca 0db67599e3bd
9 Likes
Anonymous
E358a636 f50c 43ea 9e63 fecdab2d70d1?1554175848
Picture?height=40&width=40
Picture?height=40&width=40
Dd8ed150 e81b 465d 8a53 3f82034f23cc
8c63b51f 81a1 4fc7 87ca 0db67599e3bd
9 Likes

Weekly ranking

Show other rankings

Page top icon