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まったく相手にされなかった時代から大手傘下、そして来店ポイントサービスのその先へ ~スポットライト創業当時からの思いを綴る~

※本記事はインタビューより一部修正して転載しております。

バンドや海外放浪をしてた学生時代

学生時代は正直言うと勉強よりも恋愛・バンド・海外放浪に熱中していました笑。
高校は進学校でみんな当たり前のように大学行くんですけど、僕は敷かれたレールに沿って行くのはかっこ悪いと思うような、ちょっと生意気な、我が道をいくタイプの学生だったんですよね。
バンドを本気でやっていた事もあり、高校卒業後半年くらいはアルバイトをしながらバンド活動をしていました。その最中に当時の彼女に突然振られたりして。
そこで紆余曲折ありましたが、行き着いた答えが「東京に出る、そのために大学に行く」でした。冬手前位から予備校に行き始め、駒澤大学に入学しました。
実は、バンド活動のために東京に出る、という目的もあり、大学1年までは都内で活動していたんですが、なかなかうまくいかずにやめてしまいましたね。
そこで熱中できるものを失ってしまったのですが、大学2年以降はよく一人で東南アジアを放浪していました。長い期間日本を離れると「日本に帰ったらどうしようかなー」て未来の事を考えるようになるんですよね。
そんな時に自分自身の今後の人生設計を深く考えるようになりました。このような経験を経て、 働くことに関しては周囲よりも早く触れ始め、P&Gやリクルートでインターンやったり、ドリームゲート(経済産業省による起業家支援プロジェクト)に参加したりしました。


新卒でリンクアンドモチベーションへ

就職は新卒でリンクアンドモチベーション(以下、LM)に入社しました。

僕は学生の時に祖母を亡くしていて、おばあちゃん子だったのですごく悲しみに暮れたんですけど、人の死に直面した時に「幸せだったと思える人生を歩みたいな」と思ったんですね。
一方で社会人全員が、「本当に人生最高!」と断言できるわけではないと思うんですよ。社会人になると、人生の最低でも1/3、もしくはほとんど仕事に時間を割いている人もいるでしょう。
時間の制約を考えると、仕事が「楽しいか苦しいか」で、その人の人生の幸福度って大きく変わってしまうものだと思うんですよね。

LMに入社を決めたのは、組織開発や人事コンサルを通して人の幸福度を上げていくという当時の事業コンセプトが、自分自身が思っていた「幸せだったと思える人生を歩みたい」という思いとマッチしていて、そこにとても惹かれたからです。
「仕事が楽しいか苦しいかで人生の幸福度は変わる」この思いは今も変わらないので、スポットライトでは社員一人ひとりが、辛い中でも楽しく仕事ができるような組織づくりを大前提に心がけています。

LMでは様々なプロジェクトに関わりました。中小ベンチャー企業の経営者に対しての人事コンサルティングを中心に、当時バスケットボールのプロチームを会社が持っていたのでその周辺事業の立ち上げやモチベーションカンパニークラブという会員ビジネスの推進に、事業責任者として携わらせて頂きました。この時はほとんど休まず仕事ばかりしていました。身体的にきついときもありましたけど、でも仕事が楽しかったのでそれでよかったんです。



スポットライトに入ったきっかけ

ー井の中の蛙では終われないと思ったー

スポットライトが創業サービスの「スマポ」をローンチしたのが、2011年10月でそのタイミングでジョインしました。
きっかけは創業者の柴田陽との出会いです。
LMでの仕事は充実してましたし評価もされてましたけど、 このまま同じ会社で出世していった時のキャリアステップに、当時は魅力をものすごく感じたわけでもなく、要するに何か物足りなかったんです。
加えて、当時FacebookがInstagramを800億位で買収したニュースが出たんですね。
ザッカーバーグと僕って年齢1つ違いなんですが、もうやってる事とか規模感が違いすぎて、自分のやっている事に危機感しか感じなくなりました。
「このまま井の中の蛙で終わるなんてつまらなさすぎる」と思い、地位も名誉もない環境に飛び込んで0からやってみようと思いました。

当時はスマポもローンチしたはいいが加盟店は6店舗、ビジネスサイドも不在だったので、そういう意味では本当に0からのスタートでした。


一人でスマポ加盟店を400店舗以上開拓

まず、こう言うと語弊があるかもしれませんが、加盟店開拓は気合と根性が大前提でした。
加えてアクションの内容や質を徹底的にロジカルに突き詰めていく事で、精度の高い営業活動が実現できるのかなと思います。
そもそも当時「スマホで実店舗に集客する」等という概念が日本国内にない中で、名もないスタートアップが一部上場の小売企業経営層にアプローチするわけですから、それだけでもチャレンジングでした。
メディア戦略は比較的うまくいってWBS等でも取り上げて頂けたのですが、営業しても基本は向かい風でしたね。
そのような中でもブレずに注力したのは、いかに業界で存在感のあるプレイヤーに逃げずにアプローチして、その人を口説き落とすか、という事でした。
今もそうですけど、僕らはお店への集客のあり方を変革する事を目的の一つとして掲げているので、トッププレイヤーからアプローチする事で業界全体に集客方法の意識改革を図りたかったのです。
だから考えられるアクションは泥臭いことでもやりました。例えば、とあるトップアパレルブランドに提案に行った時は、全身そのブランドのスーツで固めて営業に行ったりしましたよ笑。結果として1年ほどずっと一人で営業をして400店舗以上参画して頂きました。


楽天傘下入りを決断した背景にあったものとは

2013年期初は、スマポはPR的には非常に良い状況でした。メディアにもたくさん取り上げられていたし、アプリDLはAppStore1位にもなりました。
ただ、このタイミングで大手企業による類似サービスへの参入が続々と始まったり、共通ポイントサービスのネット/リアルでの統合・連携が発表されたり、僕らのビジネス周りのプレイヤーがものすごく積極的に動き始めたんですよね。
この状況下で、本当に自社の来店検知技術やサービスを通してお店への集客のあり方や、ショッピングの楽しみ方を変革したいと思った時に、どこかとパートナーシップを組むという選択肢が大きくなってきました。

最終的に楽天社への傘下入りを決断した理由は、上記のような目的を果たすために、楽天社が持つポイントプログラムの威力や、それが実店舗に流れ込んできた時のインパクト等から、最も実現性が高いと考えたからです。

現在も創業当初からの思いは変わらず「お店への集客のありかた/ショッピングの楽しみ方」を変えるべくサービス運営をしていますし、楽天グループの一員としてグループ内の様々なアセットとのシナジーを生み出すことで、よりスケールの大きい規模感でチャレンジングな取り組みができる環境になってきていますね。

また、スポットライトは創業時も今も実力至上主義です。
普通は実力至上主義に偏り過ぎると、競争原理が働いて会社の中がギスギスしてくるんですよ。
でもスポットライトは実力至上主義でありながらも、チームとしての温かみをもって共存できる組織でありたいと強く思います。
僕を含め経営陣は、一見矛盾したこの2つの要素を高次元で融合させようという努力を惜しみませんし、創業時からこのカルチャーは変わっていないですね。



今後目指す世界は「来店ポイントサービスのその先=一物多価の世界」

今後は「来店ポイントサービスのその先の世界」をつくっていきたいと考えています。

スマポ・楽天チェックともに、小売店への集客をゴールとすれば価値あるサービスになりつつありますが、そこで甘んじてしまうつもりはないです。
来店ポイントというものをより昇華させていくサービス設計が今後絶対必要になると思っていますし、当社もそれを見据えて事業をスケールさせていきたいと考えています。

日本の小売業は1960年代の流通産業革命を経て、大型のチェーンストアが国内で台頭しました。
そこで米ウォルマートが取り入れたEDLP(Everday Low Price)戦略と同じように、日本の小売チェーンもこぞって価格競争に参入し、大量仕入による一括値引きや、それらと連携したチラシによる集客/販促の主流となってきました。

一方で、日本は人口減少時代に突入し(特にスーパー等の)小売店商圏内の人口も減少フェーズに入り始めています。でも小売店同士の価格/出店競争は激化している状態です。
このような状況下で一括値引きによる叩き合いで勝ち残れる小売チェーンて、おそらくNo.1プレイヤーのみなんですよ。
よって多くの小売企業は、一括値引きによる販売戦略以外の方法論で勝っていかなければならない、というのが僕が提唱する持論です。その方法論における販売・プロモーション上の戦略が、「一物多価」の時代をつくる事だと考えています。
「一物多価」の考えは、一括値引きによる統一価格で販売する「一物一価」とは対極にある考え方です。
一物多価は、必要な人に最適な価格設定で販売促進を行う考えです。お客様との1to1のコミュニケーションを通じて、そのお客様にとって最適なプロモーションを展開します。
一物一価は、大量消費時代にはマッチした販売戦略だったかもしれません。しかし、値引きをしなくても良かったお客さんに対しても値引きをしなくてはならない手法は、人口減少/競争激化の時代には最適な戦略ではないという事が、一物多価の構想に至った背景になります。

来店ポイントサービスのその先に、来店したお客様と店舗様の「一物多価」を前提とした1to1コミュニケーションを実現するソリューションを提供する、それにより小売業界を元気にしていく存在になっていきたいと考えています。



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