【BACKSTAGE登壇レポ・続編】1000人規模のプライベートカンファレンスの仕掛け方

8月29日、虎ノ門ヒルズにて開催された「体験型マーケティング」をテーマにしたBACKSTAGE。ストリートスマート代表の松林が登壇し好評だったセッション「実践!1000人規模のプライベートカンファレンスの仕掛け方」の続編が、10月23日に開催されました。

もっと聞きたかった!という声にお応えし「登壇者はどうやって集めているの?」「そもそもコンセプトってどうやって決めている?」「スポンサー企業との付き合い方は?」など、よりリアルで具体的なトピックに突っ込んだお話が盛りだくさんの内容となりました。

イベントやカンファレンスの開催を考えていらっしゃる方は必読です!

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登壇者:
酒居 潤平
株式会社FORCAS(ユーザベースグループ)
マーケティング&ブランディング マネージャー

新卒で三菱東京UFJ銀行に入行後、2011年に独立しWebコンサルティング及びEC事業を行う。2016年よりSansan株式会社に入社。マーケティング部にてプライベートカンファレンスの企画運営責任者を務める。

2017年11月よりユーザベースの新規事業として創業した株式会社FORCASへ参画。マーケティング&インサイドセールス部門を立ち上げ、現在はマーケティング&ブランディング部門の責任者を務める。年間100本のイベントを企画運営するとともに、2018年に立ち上げた動画メディア『マーケミニッツ!』の編集長を兼任。2019年、国内SaaS業界最大規模のカンファレンス『SaaSway』のオーガナイザーを務める。

https://www.forcas.com/


松林 大輔
一般社団法人at Will Work 代表理事
株式会社ストリートスマート 代表取締役

店舗チェーン本部取締役を経て、2009年に株式会社ストリートスマートを設立。G Suite(旧GoogleApps)の導入支援・トレーニング事業をスタートし、2000社を超える企業を支援する。Google社から世界イベントでの表彰を含む”4度”の受賞歴を持ち、日本唯一のGoogle(G Suite)認定トレーニングパートナー。

2016年、働き方を選択できる社会づくりを目指して一般社団法人at Will Workを設立。企業のワークスタイル変革を支援する活動を積極的に展開している。

https://www.atwill.work/
https://street-smart.co.jp/


日比谷 尚武
株式会社カンファレンスファクトリー
取締役 コネクタ

学生時代より、フリーランスとしてWebサイト構築・ストリーミングイベント等の企画運営に携わる。2003年、株式会社KBMJに入社し、取締役。

2009年より、Sansan株式会社に参画し、マーケティング&広報機能の立ち上げに従事。並行して、PR Table創業、日本パブリックリレーション協会広報委員 副委員長など。

2016年12月に独立。現在は、Sansanのコネクタ/Eightエバンジェリストとして社外への情報発信を務める他、一般社団法人at Will Work理事、渋谷をつなげる30人プロジェクト コネクタ、一般社団法人Public Meets Innovation理事、スタートアップへのアドバイス&出資、ロックバーshhGarage運営等、各種活動を並行して行う。

http://make-conf.jp/


主催者:
イベントの未来をつくる105人

時代とともに進化していくイベント。そのイベントの未来の形を考えながら、これから活躍する人々や技術を発掘し、イベントのつくり方などをサポートしていく、5年後10年後の未来を探るコミュニティ。

https://eventregist.com/p/mirai105

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日比谷
:みなさん、本日はよろしくお願いします。

8月29日、ここ虎ノ門ヒルズで「体験型マーケティング」をテーマにしたBACKSTAGEというカンファレンスが開催され、その中の「実践!1000人規模のプライベートカンファレンスの仕掛け方」というセッションをこの3人で行いました。その際に話題が盛り沢山で話しきれなかったため、その場で「次回もやります!」と宣言し、本日の開催に至ります。

(前回8/29のセッションの様子)


自社運営が増加傾向、カンファレンス開催で組織のモチベーション向上や一体感の形成へ

日比谷:まず、前回なぜこのテーマでセッションをしたかというと、最近、大規模カンファレンスの数が増え、開催方法やノウハウを知りたいという相談が多いからなんです。お二人の元にはどれくらい、どんな相談が来ていますか?

酒居:今年の7月末に自社でカンファレンスを行い、翌月には前回のBACKSTAGEセッションに登壇したのですが、それ以降ほぼ毎日相談をいただいていますね。自社でカンファレンスを開催するにあたり、どう進めていったらいいかというものだったり、もう少し細かい質問もいただきます。

松林at Will Workのカンファレンスは、経済産業省の後援をいただき、大臣(当時)にも登壇いただいているので、それをどのように実現させているかという質問や、一般社団法人を運営しているので、組織の仕組みに関する質問もいただきます。

日比谷:それだけの頻度で相談が来るというのは、開催を考えている方が多い証拠ですね。今日来られている方もそうかもしれないですね。1000人規模の大型カンファレンスを開催することで、ブランディングにつなげたり、見込み顧客の獲得などを行う。さらにそれを(代理店を入れずに)自社のみで運営する方法が一般的になってきましたよね。

松林:そうですね、今は代理店に依頼しないケースが多い印象ですね。昔は広告代理店に手伝ってもらったりというのも多かったと思うのですが。

酒居:その傾向には2つの理由があると考えています。ひとつは予算の観点。運営手法やノウハウが共有されるようになってきたので、予算を考慮すると自社で完結した方がよい、と判断するケースが多いように感じます。

もうひとつは、自社のメンバーで運営を行うことで、モチベーション向上や組織の一体感の形成に繋げられる、という理由です。準備段階はイベント担当のみが関わりますが、当日は社員全員で来場者におもてなしを行い、スタッフ側として動くことで、エンプロイー・リレーションズにつながるという観点もあるのではないかと思います。これは特にスタートアップの企業で多い印象です。

日比谷:確かに、来場者のおもてなしや誘導・裏方まで、社員総出で行なっているケースが多いですね。

酒居:終わった後に達成感もありますし、組織がまとまる良いきっかけになるのではないかと思います。

表層的な体裁だけでは集客できない。参加者を惹きつける、コンセプト・テーマ作りの重要性

日比谷:では、前回深掘りしきれなかった、コンセプトづくりの話からスタートできればと思います。

松林:この3年くらいでカンファレンスをやりたいという企業が本当に増えました。そこで、カンファレンスという手法自体の認知はあがってきているので、これからは、コンセプトづくりや内容の作り込みが重要になってきていると思います。

最近、カンファレンスに関して、KPIをどう考えるか、どれくらい営業に繋がるのか、指標をどうするのか、とよく質問を受けます。ただ、そこから設計すると、イベントとして面白くないものになる傾向があって。開催されるカンファレンス自体が増えているからこそ、コンセプトづくりはやはり重要だと思います。

日比谷:酒居さんもそのポイントについて、いかがですか?

酒居:企画するときに大切にしているフレームワークとしては2つあって、まず1つ目は、目的設定。なぜこれをやるのか、というところをしっかりと自分たち自身で認識しないと、そのあとの設計もできないですし、振り返りもできない。もちろんみなさん、目的については考えられるとは思いますが、そこをいかに明確化できるかというところが勝負だと思っています。2つ目は、テーマ作りです。目的設定で終わるのではなく、テーマに落とし込むところがすごく重要だと思っています。

日比谷:コンセプトとテーマって違いますか。

酒居:正確には分けて用いていますが、ここでは同義としてとらえていただければと。例えば、カンファレンス自体の全体のテーマ設定というところですね。

先日開催したSaaSwayで設定した目的は2つあって、Vision的な目的でいうと「SaaSというものが大好きで、SaaSという世界観をもっと広げていきたい」、マーケティングの観点でいえば「SaaS業界のマーケットをもっと広げていきたい、成長させていきたい」という目的。その目的を達成するためのテーマが「日本のSaaSシフトを加速させる」。

テーマというのは、みんなに「ここがゴールだよ、ここに集まろう!」と掲げる旗なので、テーマが曖昧なものになってしまうと、結局、どこに集まればいいのか、誰にきて欲しいのかがわからなくて、目的を自分たち自身で設計しても、それにあった形作りが難しくなってしまいます。


日比谷:例えばいま、at Will Workは「働き方の選択肢を広げる」ということが目的だけど、個人の働き手に来てほしいのか、企業の人事部に変わってほしいのか、政策担当者に来てほしいのか、目的によってアプローチの幅は変わりますよね。

松林:1年目と2年目とはテーマが違ったので、人数も、参加する方も変わりました。次回は、会社の経営から変えていくようなイベントにしようという方向性なので、経営者を呼ぼうと。毎回テーマに合わせて、設計していますね。

酒居:最近は、来場の動機として、誰と誰が、何を、どういうテーマで話すのか。その組み合わせ、コラボレーションで、どういう話になるのだろう?というワクワク感で行ってみようとなったり。いままでの表層的なところから、深掘ったところに、皆さんの興味や関心が変わって来ているのだと思います。

カンファレンスの目的達成のため、社会全体の時間軸を考慮した適切なテーマ設定と伝え方を

日比谷:それは、お二人や、いろんな人がカンファレンスやイベントをやってきたから、参加者の目が肥えてきた、というところもあるのかなと思います。ただそう言っても、引きの強い登壇者とか、話題の人が来たら「行こうかな」と考えることは、どうしてもありますよね。それはどう天秤にかけるんですか?

松林:絶対にコンセプトを先に置くべきです。結局、目的が達成されなかったり、違うターゲットにリーチしてしまったり、イベントをやった事自体に満足してしまったりという状態になりかねないので。やはり、複数の人でディスカッションをして、コンセプトを設計するというのは重要だと思います。差別化や中長期の視点で考えても。

酒居:時間軸やフェーズを考えることも重要だと思います。テーマさえ決まったら、あとは集客しよう!となっても、テーマがまだ深堀りの余地があることは結構あって。

例えば、僕らは「日本のSaaSシフトを加速する」というテーマでSaaSwayを開催し、当初は、まだSaaSに気づいていない方々や、SaaSに興味を持っていただきたい方々に来てもらって、その方々にとっての、SaaSシフトしていかないと!という気付きになればいいと思ったんです。

ただ、企画の段階で対象を変えたんですね。なぜかというと、時間軸で見て、現時点で本当に実現可能性があるのかで考えると、まだ早いと思ったんです。SaaSは、スタートアップなどの業界内ではトレンドになっていますが、それ以外では全然注目が集まっていない。まだ火種もついていない段階で、SaaSシフトしなくては!となるかなというと、難しい。

それだったら、まずは、SaaSのベンダーさんに集まってもらって、僕たちが盛り上げていくんだ!業界を熱くしていこうぜ!というフェーズだと考え、ターゲットも変えたんです。

そこで、スポンサーさんには「日本のSaaSシフトを加速させる」というテーマをそのまま伝えるのではなくて、一緒に日本のSaaSシフトの狼煙を上げましょう、と伝えました。テーマ自体は当初と同じですが、「狼煙」という言葉を使って、伝え方を変えて、アプローチをしていった。結果的にも、そこに共感した方々に集まっていただくことができました。

日比谷:SaaSシフトしたいという会社なり、主催者側の意図がまずあって、とはいえ世の中を見渡したらまだそれで直接動いてくれる人は限られるから、業界内や、アーリーアダプター、イノベーター層の人たちをターゲットに、仲間になってもらえるように言い方を変えて巻き込んで、仕掛けたと。

松林:at Will Workもそのようなフェーズがありました。BACKSTAGEもそうですよね。最初は、共感性の高い人たちを集める。というコンセプトで始めるっていうのは重要ですね。

スポンサー営業と、企画担当は分けるべき。目的達成のためのスポンサー企業との関わり方

日比谷:とはいえ、業界を盛り上げようという話になってくると、「スポンサーさせてください」「うちの社長登壇させてください」といった売り込みも多いと思います。ポジティブに、盛り上げましょう!というのはいいと思いますが、一部宣伝のようなものも入って来てしまったり、ちょっと合わないな、というときがどうしても出てくると思いますが、そのあたりはどうされていますか?

酒居:今回のSaaSwayの場合ですと、スポンサーセッションも多くありました。
スポンサーセッションというと「この枠を取っていただいたら、内容は自由に決めてください」という形もあると思いますが、僕らはそういった形は取っていません。セッションの企画の段階から、スポンサーの方々と「こういうテーマのセッションを作りたいので、スポンサーやっていただきたい」、また「企業のブランディングにも貢献できるような内容を一緒に作らせてほしい」という話をしていく形です。

日比谷:枠というよりも、こういう内容がやりたい、そこに協賛ないしは登壇いただきませんか、という感じですね。コンテンツを好きにやっていい広告枠ではないんですよと。

酒居:そうですね。理由は2つあって、1つは、自由にやっていただくとテーマからずれてしまうという危険性があって。カンファレンスはビジョンを共有するという場なので、カンファレンス自体の一貫性を保つためにも、スポンサーさんともグリッドする必要があると思っています。もう1つは、結果的に集客というところに失敗すると、スポンサー企業にもWinWinにならないので「一緒にやらせていただく分、絶対に成功させます」というコミットはして、だからこそ「一緒にやらせてください」という話はしていました。

松林:私たちも、カンファレンスの世界観が崩れないように気をつけています。そのためにも、スポンサー企業とのコミュニケーションの時間を増やして、カンファレンスの世界観を繰り返しお話するようにしています。

やはり、運営側がオーナーシップを持つということが大切で、カンファレンスとして、スポンサー企業のニーズをしっかり活かせて、かつ参加する人が楽しめるセッションになるように、企画から入り込んでやった方がいいと思います。


日比谷:収支どうなっているんだと会社から責められたり、少しでも集客力のありそうな方を登壇させたいから、コンテンツにぶれが出ても続行しようとしてしまったり、、誘惑はありますよね。

酒居スポンサー営業担当と、コンテンツの企画担当は、別の方でやったほうがいいかもしれないです。

日比谷:別の人ですか?一緒がいいと言うのかと思いました。

酒居:いや、別の人がいいと思います。そこで、健全なコンフリクトが起こった方がいいと思っていて。一緒くたに考えると、どっちかに寄ってしまうんですよ。例えば、僕もスポンサー営業しながら、コンテンツ企画もしていて、そうなると、スポンサーさんの気持ちもわかるし、自分たちもこれ実現したいし、みたいな。自分の中で結構悩んでしまうんですよね(笑)

日比谷:どちらかにバランスが偏ったりするということですね。

松林:at Will Workの場合、今年は、登壇者調整とスポンサー営業を一人でやっていますが、理事会には必ず登壇者をあげて、ディスカッションするようにしています。その牽制機能がないと、セッションがスポンサー寄りになったり、スポンサーのためだけにやっているといった方向性に向きかねないので。

酒居:このテーマで逆説的ですが、カンファレンスを単純にリード獲得のためにやるというのは、全くおすすめしないです。労働対効果が合わない。だったら他の施策を回したほうがいい。他に集客できる、リードジェネレーションできる方法はいくらでもあるし、もっとCPAも安く取れたりとか、効率いい方法ってあると思うんですよ。

だから、あえてやるというなら、短期的なリード獲得以上のものがあると思っていて、というところが大きな違いがあるかなと思います。

ターゲットが普段接しているメディア媒体やデバイスは何か、最適な集客チャネルを考える

日比谷:集客や告知について、新しい概念を伝えていく、まだ知らない人に来てもらうということは、その人たちに「イベントやりますよ!」と伝えないといけないので、1000人規模集めるのは苦労しますよね。どんな工夫をされていますか?

松林:1年目は、知り合いや、Facebookでシェアをしたり、口コミなどのバイラルで広がっていって、2年目、3年目になると、メディアとの連携もスタートしました。メディア側で、どんなメリットが欲しいのかというリレーションをしっかりとった上で、スポンサーとして連携し、案内をしていただいたところからも集客をしています。

日比谷:メディアの中で、テーマに親しいところにメディアスポンサーとして入ってもらうことはありますよね。

at Will Workの場合だと、お金のやりとりは発生しないけれど、共感いただいて、事前の取材や告知をお願いする。また、当日の取材やレポート、ないしは、事後に、登壇された方やアワードを受賞した方の取材をしていただいたりしています。あとは、会場に販促物をおいてもらったり。お互いにWinWinになるように、何がWinかというところを毎回カスタマイズしながらやっていますね。

酒居:僕らも、集客チャネルはいくつも使っていますが、そもそも自分たちが呼びたい対象がどこにいるのかという、対象によっても変わると思うので、Facebookがいいですよとか、これがいいですよとか、一概に言えません。ツールありきではないので。

スタートアップや、IT系の方であれば、SNS広告も有効だと思います。一方、日経さんや、DM、もっと言えば、紙媒体を活用するとか、いろいろな方法もあると思うんですよ。集客対象によってはFAX DMが有効だったり。その方々が普段接しているメディア媒体が何なのか、デバイスは何なのか、そのあたりから集客チャネルを考えるのは一つの方法かなと思います

松林:確かに、ターゲットで全然違いますよね。いまちょうど大阪で、上場しているスタートアップと大企業をつなぐようなイベントを企画していて、大企業の役職者の方を呼ぶのには、大阪府、大阪市、近畿経済産業局、関西経済同友会、関西経済連合会、新経済連盟などがやはり影響力やパワーがありますし。もちろん、先方にメリットがないといけませんが、一緒に組んだら集客は解決するみたいないなところがあって。

日比谷:ただ、一方で、新しい概念を伝えようとすると、適切なメディアや勉強会、コミュニティがすでにあるわけでもないじゃないですか。そうなるとどうするんでしょう?

酒居:おっしゃるとおり、まだ新しい概念に関するニーズは開拓されていないので、集まりやコミュニティがないケースもあります。ただ、そういう思いを抱くであろう方々が、共通して持っている別のニーズがあると思うんです。例えば、SaaSという言葉ではなくても、デジタルマーケティングを強化していきたいとか、IT投資をもっと積極的にしていかないといけないという課題があるとか。そういった別のニーズに転換すれば、意外とその層の方々って、SaaSにもつながるので、そういうチャネルを見つけていって、集客するということはあります。

日比谷:ストレートに、SaaSやろうとか働き方やろうという人は集まらなくても、相手のニーズの言葉に変換してあげることで、伝わったり、既存のチャネルがあるから、そこに働きかければ、集客、ないしは興味を持ってもらえるのではないかということですね。

酒居:気をつけないといけないのは、自分たちが打ち出したいことだけ打ち出してしまうことでしょうか。その方々目線での言語化をしてあげるってすごく重要かなと思います。

セミナーや勉強会で事前集客。コミュニティを構築して、カンファレンスまでに熱量をあげる

酒居:別の観点でいうと、集客をする前に「盛り上がり施策」を布石として打ちました。例えば、7月のイベントに向けて、まだコンテンツも何も決まっていないですし、集客も開始していない状態で、3月にティザーサイトをオープンして事前登録をできるようにし、プレスリリースも打ちました。

その後も、SaaSwayに向けたイベントを準備したり、僕がnoteを書いたり、いろんなユーザーさんにSaaSwayのTシャツを着て写真撮ってシェアしていただいたり。みんなでお祭り感を作って盛り上げていくというのを力を入れていました。

日比谷:前回もお話したのですが、僕が関わっていたPR Tableと言う会社で、PR3.0というカンファレンスをやったんですね。カンファレンスをやるのは初めてで、どれくらい集客できるか見込みが立ちにくい状況だったので、半年くらい前からミニセミナーやミニイベントを、毎月3、4回やっていました。具体的な広報のノウハウや、メディアの方をお呼びする会、先進的な事例の紹介などなど、広報の方が気になるようなテーマの勉強会やイベントを、10人〜50人くらいの規模でたくさんやって。やっていくうちにだんだん参加者リストが溜まっていって、その人たちは、きっと本番のセミナーにも来てくれる

加えて、一緒にカンファレンスを作りましょう!というお声がけをして、実際に実行委員会みたいなものに入っていただく方を募っていって。本番のときには100人近くのボランティアスタッフの方々が集まってくださった。このように、本番だけでなく、予めなんらかの活動を行なっていくことで、参加したり応援してくださる人を探しにいくということもできますね。

酒居:それこそ、コミュニティの考え方と似ていると思っていて、コミュニティって実際に企画側に入ってもらうことってすごく重要ですよね。その方々のモチベーションも全然違うし、発信してくださる情報の熱量も全然変わってくると思うので。

日比谷:少なからず、エネルギーになるし、ないと火種がつくれないというのはありますよね。

ハードルの高い登壇依頼、成功の秘訣は「誰から依頼するか」「時間をかけた関係性の構築」

日比谷:ここからは、事前にいただいた質問に答えていこうと思います。「どうやったら、大臣を呼ぶことができますか?著名人を呼ぶことができますか?」ということで、難しいなと思う登壇者の方に登壇してもらうにはどうしたらいいでしょうか?

松林:まず大臣で言うと、企業主催のイベントでは、大臣は登壇しにくいですよね。だから、我々が社団法人でやっているというのもありますが、1つの企業の利益にならないテーマ設計で登壇依頼をすることはできますよね。あとは、誰からお願いするのかというのが大切で、僕らは大臣のネットワークを持たれている方を探して、依頼しました。

そして、当然大臣もお忙しいので、どんなことに関心があるのかを把握するようにします。きっといまこのトピックについて発信したいタイミングだな、というところでオファーすることも大事ですね。

日比谷:酒居さんは、大臣でなくても、大物を呼びたいとなったときに、どのようなアプローチをされていますか?

酒居:やはり、その方が打ち出されていることを徹底的に調べて、あとは、いかにツテを探すかというのは大事だと思います。直接のツテがなくても、繋げて繋げて繋げてみたいな。一方、僕らの業界では官公庁と違って、ダイレクトにツイッターやFacebookでメッセージ送って、登壇依頼したり

ただ、どっちにしろ重要なのは、出てください!っていうことだけ伝えるのではなくてなんで出て欲しいのかという思いをいかにちゃんと伝えられるかですね。そこに共感無くして、いくらお金が必要だろうとか、そういうことではないのかなと思います。

日比谷:そういう意味でいうと、関係性をあらかじめ作っておくことは大事かもしれないですね。at Will Workだと、1年ごとにカンファレンスやることは決まっているので、1年間理事があちこちで活動する中で、この人面白いとか、この方に登壇してほしいなあという人を見つけたら、なんとなくリーチしたり声がけしたりしておきますよね。

酒居:僕も最近コミュニティの話もさせていただくのですが、イベントのコミュニティで重要なのは、参加者ももちろんですが、登壇者のコミュニティが大切で。登壇者の方々といかにそういう関係性をみんなで作れるか。

カンファレンスの場を盛り上げる人、効果を最大限にする人。役割分担でより強いチームをづくりを

日比谷:自社の運営担当メンバーのモチベーションアップはどうしていますか?

酒居:メンバーにはよく、僕たちはマーケティングチームとしてやっているので、イベンターを目指すのではなく、マーケターを目指そうという話をしています。僕らの企画はすべてBtoBなので、運営メンバーも、商談化や案件化の比率とか件数を数値目標として持っています。その目標の立て方を、どう変えたら、どう変わって行くんだろうという検証のPDCAをたくさん回して、工夫していますね。

また、これは本人の意向次第ですが、リーダーとマネジャーという役割を分けているんですよ。何が違うかというと、リーダーは、マーケティング施策の一貫として、いかにカンファレンスを活用して、数字を作りにいくかの戦略設計をする人。逆にマネジャーは、いかにカンファレンスの熱量をあげるか。数字ではなくて、その人たちがどうやったら最高の体験をしてもらうかにフォーカスしてもらう。

日比谷:さっきのスポンサー担当とコンテンツ担当、みたいなことですかね。事業として、数字の部分を追う人と、コミュニティの質を追う人と。

酒居:そういった形で、ちょっと相反するものになりがちなところを、あえて役割を分けておく。それで、メンバーについては、本人がマネジャー的な役割でやりたいのか、もしくは、数字を含めた戦略のリーダーでやりたいのかによって分けていて。運営メンバーの段階では、イベントマネジャーという形で、イベント自体の熱量をいかに最大化するか、に最初はコミットしてもらったり。

カンファレンスの「リスク」も理解し、体験を通して多くの価値を伝える機会に

日比谷:セッションテーマに対して登壇者が集まらなかった時の対応や、登壇者を探すアンテナの立て方についても質問いただいています。


日比谷:企画するときに、何人か候補はあげますよね。
テーマに合わせて、こんな人たちにお願いしたいなと、5人くらいリストアップしてから、日にちが合わないとか、テーマが合わないとか、調整していって、最終どうなるかですね。

松林:例えば、その日が合わない、となったときには、その人に、どなたか近くにいませんか?と聞いたりしてます。

特に初めてのカンファレンスの登壇者を探す時は、登壇慣れしている人に出てもらうのがいいですね。まずは、そういう人が登壇されているイベントに実際に話を聞きに行って、今度こんなことやろうと思っているんです、と話してみる。その方にどなたかを紹介してもらうこともできたりするので。

酒居:カンファレンスやイベントのネガティブな面についての質問もありましたが、オフラインマーケティングのリスクはあると思っています。

カンファレンスやイベントは、体験を通してその人にいろんな価値を伝えることができるので、プラスに働けば大きな効果があります。コンテンツって、スライドの内容や人が話している内容だけではなくて、その人が足が踏み込んだところから全てがコンテンツになります。だからこそ、プラスに働けばいいのですが、逆もあると思っていて。例えば、話はよかったけど、受付の対応が雑で腹が立った、誘導してくれた人が雑すぎて迷った、とか。その人の心象で一気に会社のマイナスになるし、それを投稿されたら一気に拡散するという、そういったリスクがある、というところは考えておいた方がいいかも。

なので、結構そういう細かいところまで徹底された方がいいかなと思います。

日比谷:他にも質問いただいていたんですが、お時間が来てしまったので、ここまでとなります。本日はみなさま、ありがとうございました!


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今回は、ストリートスマート代表、松林が登壇した「実践!1000人規模のプライベートカンファレンスの仕掛け方・続編」の様子をお届けしました。ストリートスマートは、グループ会社や社団法人との共催も含め、年間を通して数多くのイベントやカンファレンスに関わり、多様な働き方や最新のテクノロジーとの向き合い方を考える機会を創出しています。

そして今後、ワークスタイル変革をより広く展開していくため、複数の職種で新しい仲間を募集しています。少しでも関心を持っていただけた方は、ぜひ詳細をご覧ください。

コーポレートサイトはこちら

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<今後のイベント情報>
社外の「ロールモデル」から学ぶプロフェッショナルへのキャリアプラン
~シリーズ1.外資系人事のプロフェッショナルから本物の人事を知る〜

12月4日(水)に虎ノ門ヒルズで開催されるカンファレンス『社外の「ロールモデル」から学ぶ プロフェッショナルへのキャリアプラン』に、弊社代表の松林が登壇します。

当日は、LUSH JAPANで人事部長をされている安田 雅彦 氏、スタートアップ企業の経営者を中心として数千人の経営者と面談し、企業支援を行っている代表世話人株式会社 代表取締役の杉浦 佳浩 氏、『仕事2.0』の著者で様々な人のキャリアに見識のあるNewsPicks編集部 副編集長の佐藤 留美 氏とともに、「今後活躍する人材とは」をテーマにしたパネルディスカッションを行います。

【登壇者】
株式会社ラッシュジャパン 人事部 部長
安田 雅彦 氏

代表世話人株式会社 代表取締役
杉浦 佳浩 氏

NewsPicks編集部 副編集長
佐藤 留美 氏

株式会社ストリートスマート 代表取締役
松林 大輔


【詳細】
日時:2019年12月4日(水) 19:00~21:30 (18:30受付開始)
場所:虎ノ門ヒルズフォーラム
参加費用:2,000円(ドリンク、おつまみ付き)
主催:イベントの未来をつくる105人
お申込みはこちら

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